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カツオのキャンプ飯開発 アルファ化米製造10年 藤枝・ヤギショー

 麦茶や玄米茶焙煎(ばいせん)のヤギショー(藤枝市)がアルファ化米の本格生産開始から10年を迎えた。東日本大震災をきっかけに、玄米茶のもとを製造する技術を応用し、生産に着手。さらには、地元企業と連携し、水が不要な食品も開発した。「やいづキャンプ飯」プロジェクトに参加し、節目となる今年に地元のカツオを使った新商品を投入する。

ヤギショーのキャンプ飯新商品を調理する八木専務=焼津市高新田
ヤギショーのキャンプ飯新商品を調理する八木専務=焼津市高新田

 新商品は「カツオトマトライス」。通常水を注いで戻すアルファ化米に、レトルトスープを入れてかき混ぜ、常温で60分待つと完成する。火を使った場合は5分ほどで出来上がる。レトルトスープは石田缶詰(焼津市)の協力で制作した。「やいづキャンプ飯」の統一ブランドで展開していく。
 ヤギショーは2013年、焼津市内にアルファ化米専用工場を稼働させ、本格生産に入った。米を蒸して乾燥させるといった玄米茶のもとの製造工程をそのままアルファ化米に応用した。年間50トンほど生産する。
 東日本大震災を機にアルファ化米生産に参入したが、災害現場で水不足のため食べることができなかったといった出来事をきっかけに、水が不要なアルファ化米食の開発を模索。カレーの具とスープを詰めた商品を展開する石田缶詰に相談したところ、「スープカレーをかければ水を使わずに戻るのでは」という助言を受け、商品化した。
 八木宏祐専務は「商品を食べてもらうと日常食に近い食感と驚かれる。玄米茶焙煎とアルファ化米を生産しているのはわが社だけ」と自社の高い技術を強調する。

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