テーマ : 防災対策

防災意識高める報道を 地方紙フォーラム 分科会で意見交換

 日本地方紙ネットワーク主催の「第20回地方紙フォーラムin静岡」は8日、分科会を静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館で開いた。12社の記者が二つの分科会に分かれて被災情報の収集や発信、防災意識を高めるための報道の在り方などについて意見交換した。

分科会で意見交換を行う参加者=8日午前、静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館
分科会で意見交換を行う参加者=8日午前、静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館

 「現場から伝える、課題を問う」の分科会では、SNSを活用した被害情報の随時発信や取材時の記者の安全性などが課題に挙がった。取材記者とデジタル担当の情報共有や連携の在り方などの共通課題が浮かび上がった。一方で「地元紙として現場にこだわった取材が大事」「地域の課題やニーズを深掘りする必要がある」などの意見が出た。
 「記憶を引き継ぐ、備える」の分科会は、遺族取材や東日本大震災などの被災経験がない記者への継承が議題となった。風化させないために伝え続ける重要性を再確認した。「災害を自分ごとと捉えてもらう工夫を模索し続けたい」「思い出したくない遺族がいることも災害の一つの側面だと認識する必要がある」などと議論を交わした。
 講師を務めた日本弁護士連合会災害復興支援委員会副委員長の永野海弁護士は「防災に携わることは、人の命や希望に寄り添っていくことにつながる」と述べ、「記者として被災者の心の支えになる存在であってほしい」と呼びかけた。

 

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