テーマ : 防災対策

東日本大震災被災 元保育所長が講演 静岡・清水一中

 静岡市清水区宮代町の清水一中でこのほど、東日本大震災で被災した宮城県名取市の閖上(ゆりあげ)保育所元所長佐竹悦子さんによる講演会が1年生を対象に開かれた。

講演した佐竹さん=静岡市清水区の清水一中
講演した佐竹さん=静岡市清水区の清水一中

 震災発生後、津波で地区全体が壊滅的な被害を受ける中、保育所の園児全員が無事だったことについて佐竹さんは「1歳や2歳の子をどう避難させるか。事前に何度もシミュレーションし打ち合わせを重ねて車による避難を決めていた」と振り返った。
 震災前後の町や保育所を写真で見せながら、地震や津波、火災、寒さが数時間の間に次々と襲いかかった当時の様子も話した。亡くなった教え子の小中学生や消防士について「守れなかった命。くやしい。どうすれば守れたのだろうかと考える」と吐露。命の重さを伝え、生徒たちは真剣に耳を傾けた。
 被災者の話を実際に聞くのは初めてという深沢柚葉さん(13)は「預かってから見送るまで、子どもの命を守る仕事に一生懸命だった姿が印象に残った」と話した。

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