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東南海地震教訓、後世に 被災者「犠牲 減らせたはず」 袋井西小で「防災の日」講話

 袋井市の袋井西小で7日、78年前の東南海地震への理解を深める「西小防災の日」が開かれた。5年生93人が、被災した地域住民らの体験を聞き、被害の甚大さや教訓を学んだ。

児童に東南海地震での体験を伝える語り部=7日午後、袋井市の袋井西小
児童に東南海地震での体験を伝える語り部=7日午後、袋井市の袋井西小

 同地震は1944年12月7日に発生。同校では校舎の下敷きになり20人が犠牲となった。5年生児童は、被災者が自身の経験を基に製作した紙芝居を鑑賞し、クラスごとに語り部の話を聞いた。犠牲者を悼み、全校児童が黙とうも行った。
 鈴木勝男さん(86)と藤城一英さん(84)が訪れたクラスでは、鈴木さんが「当時は地震という言葉さえ知らなかった。対応を知っていれば犠牲者は減らせたはず」と振り返った。藤城さんは「建物の下敷きになっても机の下にいた人は助かった。自分の身を自分で守ることが大切」と語りかけた。
 体験談を聞いた竹原凛々花さん(11)は「教わったことを地震が起きた時に思い出し、自分や周りの人を助けられるように行動したい」と話した。
 同校では東南海地震の歴史を後世へ継承しようと、有志による講話が28年前から行われている。当初は20人以上いた語り部も現在は6人。木野晃さん(89)は「悲惨な状況を知っている者として、経験を伝えるのが我々の役目。体が動く限り続けたい」と力を込めた。

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