テーマ : 防災対策

静岡市導入消防ヘリ、川重製 高山での活動重視

 静岡市は新しい消防ヘリとして川崎重工業製の中型双発機「BK117D―3」(D―3)を導入する方針を固めた。1日までの関係者への取材で分かった。8日開会予定の市議会2月定例会に関連議案を提出する。

静岡市が消防ヘリとして導入する方針を固めた「BK117D-3」と同機種の福岡市消防局のヘリ(同局提供)
静岡市が消防ヘリとして導入する方針を固めた「BK117D-3」と同機種の福岡市消防局のヘリ(同局提供)

 関係者によると、市消防局が2023年12月、3千メートル級の高山岳帯である南アルプスを管内に持つことを踏まえ、3200メートルの高度でも救助活動を安定して行うことができることなどを条件に一般競争入札を行い、複数の応札の中からD―3を提案した川崎重工業が落札した。
 同社のホームページによると、D―3は最大定員12人、航続距離722キロ、航続時間3時間52分。現行の静岡市の消防ヘリ「ベル式412EP」(カナダ製)と比較して定員は3人少なくなるものの、エンジン出力が上がることで高高度でのホバリング性能が向上し、航続距離や航続時間も伸びる。
 D―3は、国内では福岡市消防局が23年10月に運航開始し、茨城県も21年に消防・防災用として購入した。警察機や報道機としても運用されている。
 静岡市は現行の消防ヘリを07年度に導入した。稼働20年を迎える26年3月までの更新を目指し、23年の市議会9月定例会で購入費として30億円の債務負担行為を設定する議案を提出し、可決されていた。
 (政治部・尾原崇也)

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