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安全確保し復旧作業を 静岡市防災対策委 諸子沢地滑りで初会合

 静岡市葵区諸子沢の大久保沢上流部で発生した大規模な地滑りに関し、今後の効果的な対策を検討する市の防災対策委員会の初会合が11日、市役所静岡庁舎で開かれた。市と県による現場付近の復旧作業に対し、委員は土砂の動きを察知する土石流センサーの増設など、近隣住民や作業員の十分な安全確保を求めた。

静岡市葵区で発生した大規模な地滑りに関する対応などを検討した委員会=市役所
静岡市葵区で発生した大規模な地滑りに関する対応などを検討した委員会=市役所

 市は地滑り発生後から一部を通行止めにしている市道日向諸子沢線の復旧に向け、上流部の土砂や流水の動きを注視しながら流木や土砂の撤去を行うなどと説明した。委員は、流木の除去により上部の土砂が流れ落ちてくる可能性があるとし、慎重に作業するよう注意を呼びかけた。
 市が大久保沢と諸子沢川の合流地点をはじめ川沿いに設置した土石流センサーについて、委員から「センサーが反応した後、住民が避難所に行く時間はあるのか」との指摘も出た。合流地点より上部にもセンサーを設置し、より早く避難を始められるようにするとともに、自宅の上の階に逃げる「垂直避難」を周知することも必要だとした。
 委員会は有識者や県職員7人で組織する。会長に就任した静岡大の今泉文寿教授は、現地の状況把握が不十分のため現時点では具体策が練ることができないとした上で、「上部での土砂移動や下流での土石流発生など、リスクの高さや対策を十分検討していく」と話した。
 (政治部・池谷遥子)

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