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道の駅に防災拠点 小山町で運用訓練、車両移動も 国交省

 南海トラフ地震などの大規模災害に備えて国土交通省沼津河川国道事務所は2日、小山町の道の駅すばしりで広域災害応急対策拠点の運用訓練を行った。同施設は「防災拠点自動車駐車場」に指定されていることから、一般車両の駐車場利用制限や移動に関する訓練も県内で初めて盛り込み、迅速な拠点開設に向け関係機関との連携を確認した。

防災拠点自動車駐車場を開設し、ドライバーの見つからない車両をレッカー移動する訓練=2日午前、小山町の道の駅すばしり
防災拠点自動車駐車場を開設し、ドライバーの見つからない車両をレッカー移動する訓練=2日午前、小山町の道の駅すばしり

 2021年の道路法改正により、全国約500カ所の道の駅やサービスエリア、パーキングエリアが同駐車場に指定されている。県内は6カ所。災害時に駐車場の一般利用を禁止、制限することで、災害応急対策拠点として円滑な利用を図る。
 訓練には同事務所のほか町や施設管理者、警察、消防、建設業界などの関係者ら約70人が参加。南海トラフ沿いを震源とする最大震度7の地震発生を想定し、被害の情報収集と並行して同事務所の辛嶋亨所長が拠点開設を指示した。施設来場者に館内アナウンスで車の移動を呼びかけ、駐車場に利用制限の標識や可搬ゲートを設置。レッカー組合と連携してドライバーが現れない放置車両のレッカー移動も実施し、災害対策本部車両を展開した。
 辛嶋所長は「防災拠点自動車駐車場制度ができてから実際に運用された事例はなく、実効性があるのか検証していくことが重要。訓練で課題を洗い出し、防災力の向上につなげていきたい」と述べた。
 (御殿場支局・塩谷将広)

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