テーマ : 防災対策

南海トラフ被害 新想定作業に遅れ 国のWG「議論入れず」

 南海トラフ地震防災対策推進基本計画の見直しを進めている国のワーキンググループ(WG)の福和伸夫主査(名古屋大名誉教授)は27日、新たな被害想定の推計作業が遅れていることを明らかにした。当初は11月の会合で事務局の内閣府から提示される見通しを示していたが、同日の第13回会合後の取材に「議論に入れていない」と説明した。
 被害想定は、WGとは別の「南海トラフ巨大地震モデル・被害想定手法検討会」が9月までに議論した手法を基に推計している。内閣府担当者は「いろいろ確認をしながら進めなくてはならず、計算結果が出ていない」とした。今後の見通しは示さなかった。会合は非公開で、被害想定の一般への公表時期も未定。
 国は2012年8月、最大32万3千人が死亡する被害想定を公表した。現行の基本計画が23年度末で期限となるため、新たな被害想定を基にした計画の改定作業を進めている。
 (東京支社・山下奈津美)

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