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台風被害 磐田・一雲済川の「流域治水」推進 静岡県と市が協議会設立

 静岡県と磐田市は23日、昨年9月の台風15号で周辺地域が甚大な浸水被害に見舞われた一雲済川の流域治水対策推進協議会を設立した。温暖化に伴って高まる豪雨リスクを踏まえ、ハード・ソフト両面の取り組みを盛り込んだ水災害対策プランを来年2月下旬までに策定する。

一雲済川の流域治水対策の検討を始めた協議会=袋井市山名町の県袋井土木事務所
一雲済川の流域治水対策の検討を始めた協議会=袋井市山名町の県袋井土木事務所

 一雲済川流域では台風15号に伴う豪雨で、200戸を超える浸水被害が発生。今年6月の台風2号の際も、支流の上野部川沿いで11戸が浸水した。協議会は、河川改修だけでなく、流域全体で効果的に防災・減災を図る流域治水対策を検討する。
 袋井市山名町の県袋井土木事務所で開かれた第1回会合では、堤防のかさ上げや雨水貯留浸透施設の設置などのハード整備に加え、住まい方の工夫を促すまちづくりや水害リスク情報の拡充、避難体制の充実などにつながる対策メニュー案が示された。今後、作業部会を設置し、メニュー案の効果をシミュレーションするなどしてプランをまとめる。
 草地博昭市長は「河川の改良・復旧だけでは守り切れないものもある。流域の住民が安心できる環境を取り戻したい」と述べた。
 (磐田支局・八木敬介)

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