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静岡市 新消防ヘリ導入へ 高山岳地帯 救助可能に

 静岡市は16日までに、新しい消防ヘリを導入する方針を固めた。導入を検討する新機体は、高度3200メートル以上の高山岳地帯での救助活動が可能で、現行機で設けている救助活動時の高度制限がなくなる。関係者への取材で分かった。

静岡市役所
静岡市役所

 関係者によると、現行機が稼働20年を迎える2026年3月までに新機への更新を検討している。導入検討中の機種は、高山岳地帯で少なくとも2人以上の救出、搬送が可能な性能を持つという。
 購入費は30億円規模。市は財源について国の緊急防災・減災事業債を活用する考え。9月13日開会予定の市議会9月定例会に関連予算案を提出する方向で調整に入った。
 市消防局が運用する消防ヘリを巡っては13年12月、静岡県の要請を受けて出動した富士山頂付近(高度3469メートル)で、救助中の男性が落下し死亡する事故が発生した。市は現行機の性能を考慮した上で14年11月、事故前は設けていなかった救助活動の高度上限を設定して3200メートルとし、県などに伝えていた。
 市内で最も標高が高い地点は南アルプス間ノ岳の3190メートルだが、市は県などとの間で相互応援協定を締結していて、締結先が運用するヘリが整備点検中の場合、要請を受けて出動する。3000メートル級の高山岳地帯で活動する可能性がある。

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