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TOUKAI-0 木造住宅耐震補強助成利用 5年ぶり増 CM効果、駆け込みか

 静岡県は、住宅・建築物の耐震化プロジェクト「TOUKAI(東海・倒壊)―0」の2022年度実績を発表した。木造住宅耐震補強工事助成事業の活用は前年度比11・5%増の640戸で、5年ぶりに前年度実績を上回った。県は、タレント間寛平さんを起用したテレビCMなどの効果のほか、25年度末での助成事業終了を発表したことで駆け込み需要が発生したとみている。

木造住宅の耐震補強工事助成戸数の推移
木造住宅の耐震補強工事助成戸数の推移

 木造住宅の耐震診断助成事業の利用件数も前年度比46・3%増の2497戸と大幅に増加した。県は23年度も耐震補強工事、耐震診断の両助成事業利用件数の増加を見込む。
 同プロジェクトによる無料の耐震診断は24年度末で、耐震補強工事費の助成は25年度末でそれぞれ終了する。県は引き続き、はがきの送付や戸別訪問などを通じて耐震補強未実施の住宅世帯に利用を促す。
 木造住宅の建て替え工事助成事業の利用件数は前年度比16・9%減の133戸だった。18年度以降5年連続で100戸を超え、県建築安全推進課の担当者は「対象住宅が築40年以上経過し、建て替えを選択する人が増えている」と分析している。
 02年度に始めた耐震補強助成事業の利用累計は2万5818戸になった。同課によると、耐震補強が必要な木造住宅は県内に13万3千戸あると推計され、本県の住宅耐震化率は最新の18年の現状値で89・3%になっている。
 (政治部・尾原崇也)

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