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能登復興へ中長期支援 静岡県など9県1市方針決定

 静岡県など中部9県1市による災害時応援協定に基づく連絡会議が15日、オンラインで開かれた。能登半島地震で被災した石川県や富山県への支援について、復旧・復興を見据えた中長期的な応援をしていく方針を決定した。今後の災害対応に生かすため、支援の課題についても意見交換していく。

オンライン会議で本県の支援状況を報告する川勝平太知事=15日午後、県庁
オンライン会議で本県の支援状況を報告する川勝平太知事=15日午後、県庁

 会議に出席した川勝平太知事は、対口(たいこう)支援先の石川県穴水町で住家被害の2次調査が進んでいることなどを報告した。「仮設住宅の完成は5月の見込みだと聞いている。被災者の生活再建が進むよう、寄り添った支援を全力で行う」と述べた。
 石川県の馳浩知事は、「3月末に断水はおおむね復旧するものの、避難所生活が長期化している」と現状を説明。4月以降に本格化する各種支援制度や被災住宅の公費解体の申請に対応するために、応急対策職員の派遣継続と、復旧・復興に向けた土木技術職員の中長期的な派遣を要請した。液状化による被害が顕著な富山県からも広域派遣継続の要望があった。
 9県1市は、総務省の応急対策職員派遣制度に基づき、それぞれ担当する市町へ発災後から人的、物的支援を行っている。応急対策職員のほかに、警察や消防などを含めた本県の人的支援の延べ人数は約1万6千人。9県1市では、延べ10万人を超えている。
川勝知事が初出席  川勝平太知事は15日、能登半島地震の対応を協議する中部9県1市の首長による第2回のオンライン会議に出席した。1月4日に初開催された同会議に知事が欠席したことを巡り、県議会2月定例会で危機管理姿勢を問題視する声が相次いでいた。
 会議終了後の取材で会議出席の感想を問われた川勝知事は、発災から3日後に危機管理監が代理出席した前回会議は「混乱していて、(各首長が)発言する時間的余裕がなかった」とし、「今回は全員が発言でき、それぞれの取り組みを報告できた。いよいよ連絡会議らしくなったという印象を持った」と語った。前回会議を巡り、川勝知事は記者会見や議会答弁で「代理出席は可能で、支援に支障はない」と述べている。

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