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伊豆半島沖地震 発生から49年 南伊豆・中木地区で慰霊祭

 1974年の伊豆半島沖地震から49年の9日、被害が最大規模だった南伊豆町の中木地区で慰霊祭が執り行われた。住民や遺族ら約50人が参列。目前に迫った50年の節目へ伝承の必要性を再確認した。

献花する参列者=南伊豆町の中木記念公園
献花する参列者=南伊豆町の中木記念公園

 同地震では27人が中木地区で犠牲となった。追悼のサイレンが鳴り響く発生時刻の午前8時33分、慰霊碑の建つ中木記念公園では岡部克仁町長ら参列者が黙とうをささげて犠牲者を追悼するとともに、碑に献花した。
 慰霊祭は毎春地元の中木区が主催している。当時高校生だった高野譲区長は「町で例を見ない大惨事だった」と振り返った。その上で昨年の松崎町雲見地区の台風被害に触れ、「いつ想定を超える災害が起きてもおかしくないという危機意識を共有しなければならない」と言葉に力を込めた。
 母親ら親族2人を失ったという堤千春さん(85)=下田市=は「どこかで見守ってくれているという思いを、この日は一層強くします」と口にした。
 中木地区では同記念公園そばの城畑山が崩壊し、多くの人命が失われた。地震の規模を示すマグニチュード(M)は6・9だった。

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