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ペット避難、対応円滑に 避難所に支援ボックス 静岡市動物指導センター、75地区防災倉庫に配備へ

 静岡市動物指導センターは今月末までに、災害時に避難所で適切にペットの飼育管理を行うためのマニュアルや備品をまとめた「避難所ペットスペース設営ボックス」を市内75地区76カ所の防災倉庫に配備する。ペットと同行避難した被災者が適切に行動し、一般の被災者と生活空間を分けながら上手に避難所を共有できるよう支援する。

避難所のペットスペースを設営するためのマニュアルや備品をまとめたボックス
避難所のペットスペースを設営するためのマニュアルや備品をまとめたボックス

 マニュアルは、ペットスペースの設営や運営、飼い主不明動物の飼育・管理、動物救護対策本部との連絡調整など4班に分かれて活動するよう求め、それぞれの役割や作業手順を記した。スペースの区割り用のロープやブルーシート、はさみなどの備品をそろえた。飼育ルールを記した案内板を用意し、ペットを飼っていない人に対しても周知する。
 ボックスの配備は、東日本大震災や熊本地震などで被災動物を支援した「ふくろう動物病院」(同市駿河区)の鈴木淑剛院長が発案した。「ペット避難所の立ち上げは、口で説明して理解を求めるのが難しい。誰でも一定の形でできる指示書が有効」と話し、「人や地域の復興を進めるには、動物を救い動物が起こす二次災害をなくさなければいけない」と強調する。
 市動物指導センターの小野寺あゆ子さんは「飼い主は、日頃からしつけや備品など災害時に困らない、困らせない準備が大事」とした上で「避難所でペットを受け入れてもらうために、飼っていない人への周知も一層進めていきたい」と話す。

 

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