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「袴田事件」55年で支援団体 再審開始求め街頭活動 浜松

 旧清水市(静岡市清水区)でみそ製造会社の専務一家4人が殺された「袴田事件」の発生から55年を迎えた30日、4人を殺害したとして死刑が確定した後釈放された袴田巌さん(85)=浜松市中区=の支援団体が、JR浜松駅前で再審開始を求める街頭活動を行った。

袴田巌さんの再審開始を求め、街頭活動を行う支援者=30日午前、浜松市中区
袴田巌さんの再審開始を求め、街頭活動を行う支援者=30日午前、浜松市中区

 「浜松 袴田巌さんを救う市民の会」共同代表の寺沢暢紘さん(75)は「6月30日は袴田さんにとって全く関係のない事件の発生日だ」と声を張り上げた。会員らは防護柵を乗り越えて事件現場に侵入したとする検察の冒頭陳述に疑問が残るとし、防護柵を再現した検証実験も披露した。
 別の支援団体「袴田さん支援クラブ」も同日夕、浜松駅前で通行人にチラシを配るなどして袴田さんの無罪を訴えた。
 袴田さんは1980年に死刑が確定。81年に裁判のやり直しを申し立てた。2014年に静岡地裁が再審開始を認め、袴田さんを釈放。18年に東京高裁が地裁決定を取り消して請求を棄却したが、20年、最高裁が高裁に審理を差し戻した。

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