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富士宮盛り土事件 罰金100万円を求刑 地裁支部初公判

 富士宮市の山林に無許可で盛り土を造成したとされる事件で、県盛り土規制条例違反の罪に問われた富士市の残土処分会社「Kプランニング」の初公判が5日、静岡地裁富士支部(西沢諒裁判官)で開かれ、検察側は罰金100万円を求刑した。
 検察側は冒頭陳述で、同社役員の男性=当時(55)=が2018年4月ごろから約1年間にわたって盛り土をし、市から中止命令を受けた富士宮市内の土地に、昨年6月ごろから同7月ごろまでの間、さらに土砂を搬入して約1877立方メートル造成したとし、県や市の行政指導を受けても盛り土を継続したと指摘した。昨年5月には、過去に搬入した土砂が市の管理する土地に流出したことから、近隣住民に与えた不安は大きいと強調した。
 論告では、男性が富士市内でも無許可で盛り土をして森林法違反の罪で有罪判決を受けていたことから、悪質性を認識していたことに言及した。
 静岡地検富士支部は昨年11月に、県盛り土規制条例違反の罪で男性と法人としての同社を起訴した。男性が死亡したため、静岡地裁富士支部は今年1月に男性の公訴棄却を決定したが、同社に対する公訴は棄却せず、初公判を延期していた。

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