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元職員 退職金求め提訴 焼津カツオ盗、漁協懲戒解雇

 焼津市の焼津漁港で水揚げされた冷凍カツオの窃盗事件で、焼津漁業協同組合から懲戒解雇された40代の男性元職員が20日までに、処分は無効などとして漁協を相手取り、退職金約675万円の支払いを求める訴えを静岡地裁に起こした。
 訴状によると、男性は2000年4月に漁協に就職し、18年4月に市場部係長になった。冷凍カツオを盗んだとして21年10月に焼津署に逮捕され、22年3月に漁協から懲戒解雇された。その際、退職金は支払われなかった。同年10月、窃盗の罪で有罪判決を受けた。
 男性側は、カツオの窃盗行為に誘われた18年4月より少なくとも10年ほど前から、漁協では慣習として窃盗が行われていたと指摘する。男性と同時に解雇された職員には退職金が支払われたほか、一連の事件で有罪判決が言い渡されたのに懲戒解雇になっていない職員がいるとも主張。懲戒解雇は無効であり、退職金の不支給は違法で「裁量の逸脱乱用」と訴える。
 焼津漁協は取材に「訴状の内容について検討している」とコメントした。

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