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再審進行、速やかに 高検に袴田さん弁護団

 現在の静岡市清水区で一家4人が殺害された事件で、強盗殺人罪などで死刑判決が確定した袴田巌さん(87)=浜松市中区=の再審公判に向け、袴田さんの弁護団が20日、東京高検に申し入れ書を提出し、有罪立証の放棄と速やかな公判の進行への協力を求めた。

記者会見で申し入れ書の内容を説明する袴田巌さんの弁護団=20日午後、東京都内
記者会見で申し入れ書の内容を説明する袴田巌さんの弁護団=20日午後、東京都内

 申し入れ書では、静岡地裁で10日に開かれた法曹三者協議の中で、検察が公判での立証方針を示すまで3カ月の期間を求めた点について、「検察は再審請求審で、全ての記録を十分に検討したはず。すでに方針が決められていることは間違いない。袴田さんが置かれている状況を全く考慮していない」と批判した。
 提出後に記者会見した弁護団によると、申し入れ書を受け取った東京高検の検察官から具体的な回答はなかった。笹森学弁護士は「過去の死刑冤罪(えんざい)事件と比べて、袴田さんは極めて高齢。3カ月もかかるとは思えない」と強調した。

 

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