テーマ : 裁判しずおか

焼津カツオ窃盗事件 運送業社長に2年6月求刑 静岡地裁公判

 焼津市の焼津漁港に水揚げされたカツオの窃盗事件で、窃盗の罪に問われた市内の運送会社「堀住運送」社長(62)=同市北新田=の論告求刑公判が12日、静岡地裁(国井恒志裁判長)で開かれ、検察側は懲役2年6月を求刑して結審した。

静岡地裁
静岡地裁

 検察側は論告で、常習的に行われてきた組織的な犯行と指摘。被告が実行役を担っていたことを踏まえ、「未計量のカツオを搬出する際に計量の有無を判別できなくするなどしていて犯行態様は巧妙で悪質。会社の利益のためで、酌量の余地はない」と述べた。
 弁護側は被告が弁護人を通じて被害法人3社に計約530万円を弁償したとし、「運送業という弱い立場で、カツオを盗むために利用されていた。事実を認めて反省し、捜査機関にも協力している」と寛大な判決を求めた。
 起訴状によると、被告は同市の水産加工会社「マルテ小林商店」元役員(45)らと共謀して2021年3月11日、同漁港に水揚げされた冷凍カツオ約26トン(約425万円相当)を、同13日には約23トン(約360万円相当)を、同17日には約28トン(約460万円相当)を盗んだとされる。

裁判しずおかの記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞