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袴田さん再審「判決公判の傍聴席拡大を」 支援団体が静岡地裁に要請

 現在の静岡市清水区で1966年に一家4人を殺害したとして死刑が確定した袴田巌さん(88)の支援団体は11日、再審公判の傍聴席を拡大するよう静岡地裁に要請した。判決を含めてあと4回の公判が見込まれる中、とりわけ判決公判では傍聴希望者の殺到が予想されると指摘。「予期せぬ混乱を防ぐためにも、傍聴席の拡大やモニターによる傍聴を可能に」と訴えた。

要請に出向くアムネスティ・インターナショナル日本のメンバーら=11日午後、静岡市葵区
要請に出向くアムネスティ・インターナショナル日本のメンバーら=11日午後、静岡市葵区

 要請したのは、各地の支援団体でつくる「袴田巌さんの再審無罪を求める実行委員会」。これまでも同様の申し入れをしてきたが、実現には至っていない。また、司法行政文書の開示を申し立てたところ、地裁が傍聴席の拡大要請に対する意思決定の記録については存否を答えず、抽選方法などに関する記録は「廃棄済み」としたため、抗議すると同時に廃棄済み文書の名称を答えるよう求めた。
 国際人権団体のアムネスティ・インターナショナル日本(東京)は同日、有罪立証を続ける静岡地検に対し、袴田さんの人権と尊厳を守るよう要請。国内外から寄せられた2万814人分の署名を添えたという。

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