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「新証拠でアリバイ成立」 旧天竜林高事件の元市長弁護人

 浜松市天竜区の旧天竜林高を舞台にした調査書改ざん・贈収賄事件で、贈賄罪で罰金刑が確定し、再審請求中の元天竜市長(91)の代理人を務める杉尾健太郎弁護士が13日、同市中区で記者会見した。元市長のアリバイを巡る新証拠を盛り込んだ補充意見書を10月下旬に東京高裁に提出したことについて「新証拠によってアリバイが成立する」と強調し、「高裁は訴訟指揮をしてまずは3者協議を入れる。その上で再審開始決定を出してもらいたい」と求めた。
 新証拠は元市長が元校長(75)=加重収賄罪などで有罪確定、再審請求中=に2回目の現金を渡したとされる日に訪れた銀行の伝票で、保険契約金の振込が完了したとみられる「12・26(午後0時26分)」の時刻が印字されている。確定判決などでは元市長は同日、銀行を退店後、午前11時ごろに同校を訪れて現金を渡したとされ、杉尾弁護士は「唯一の争点となっている元市長の自白の信用性が否定されることになる」と指摘した。
 意見書には、アリバイの裏付けとして当時の銀行窓口で対応した行員と、天竜林高の玄関先で元市長とすれ違ったとされる事務長の供述調書に関する全ての証拠の開示命令を請求したことも報告した。

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