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磐田東中 卒業生 運営法人を提訴 「不適切ないじめ対応」

 磐田市の磐田東中を2020年に卒業した女性が7日までに、ほかの生徒からいじめを受け、学校が適切な対応をとらなかったことで精神的な苦痛を受けたとして、同校を運営する学校法人磐田東学園に200万円の損害賠償を求める訴えを静岡地裁浜松支部に起こした。10月2日付。
 訴状によると、女性は中学2~3年時、授業中に裏声でからかわれる▽クラスのSNSグループ上で人格を非難される▽栽培していた鉢植えに小枝を刺される-などといったいじめを受けたと主張。長期にわたって不登校や別室登校を余儀なくされたとしている。女性が不登校になったり、校内で自殺しようとする行動をとったりしたことから、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」に認定すべきだったのに、報告や調査をせず、安全配慮義務を怠ったと指摘した。
 同校によると、女性が卒業後の20年に重大事態として静岡県に報告し、21年に第三者委員会を立ち上げた。23年1月ごろに校内の報告態勢強化や、速やかに重大事態と認定する仕組みづくりなどの改善策をまとめたという。担当者は「当時、学校としては相当のエネルギーを注いで対応に当たったと認識しているが、最終的には納得してもらえなかったのだと思う」と話した。

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