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原発耐震基準 元裁判長「低い」 静岡で講演

 2014年に関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の再稼働差し止めを命じる判決を出した元福井地裁裁判長の樋口英明さんが27日、静岡市内で講演し、全国の原発について「耐震設計の基準は極めて低く、稼働すべきでない」と述べた。
 樋口さんは、16年の熊本地震など過去の地震では地表で最大加速度1千ガル超の揺れが観測されている一方、国内の多くの原発の基準地震動(耐震設計の目安となる揺れ)は1千ガルに満たないと指摘。「推進派は、原発は地表よりはるかに揺れが小さい岩盤の上に建てられているなどと主張するが、地震で地表よりも岩盤の揺れが必ず小さくなるという法則性はない。逆になることもあり得る」と語った。
 原発の差し止め訴訟の方向性について、「過去の地震の観測結果に照らし、基準地震動そのものが低水準ではないか、ということを問うべき」と訴えた。
 講演会は、市民団体「脱原発自然エネルギー推進静岡・議員の会」が開催した。

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