テーマ : 裁判しずおか

全ての確定審証拠 地裁に調査要請へ 弁護団、10日意見書提出

 元プロボクサー袴田巌さん(87)の再審公判に向け、弁護団は10日、確定審の全ての証拠を取り調べるよう求める意見書を静岡地裁(国井恒志裁判長)に提出する。地裁は証拠の厳選を打診していたが、弁護団は「同意できない」として反対する。
 弁護団は9日に会議を開き、今後の対応などを話し合った。終了後、角替清美弁護士が報道陣の取材に応じた。検察が主張・立証の方針を明らかにしない中、速やかに方針を決めるよう地裁の訴訟指揮を求める意見書も追って提出する。
 地裁は4月、再審公判に向けた弁護団と静岡地検との第1回協議で、確定審の証拠を厳選するよう弁護団と地検に検討を促した。
 弁護団は再審公判で、袴田さんの犯行着衣とされた「5点の衣類」など重要な証拠が捏造(ねつぞう)された冤罪(えんざい)事件だと主張する方針。角替弁護士は証拠の厳選について「捏造の実態が見えなくなりかねない」と懸念した。

裁判しずおかの記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞