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窃盗の元白バイ隊員 懲役1年6月求刑 地裁浜松支部公判

 公務中に一般人の車から現金や身分証などが入ったバッグを盗んだとして、窃盗の罪に問われた浜松市中区、元県警交通機動隊の巡査部長(41)=懲戒免職処分=の論告求刑公判が29日、静岡地裁浜松支部(杵渕花絵裁判官)で開かれた。検察側は懲役1年6月を求刑し、結審した。
 被告は当時、同市内で取り締まり業務に従事し、白バイで違反車両を追跡していた。論告で検察側は違反車両と逃走した人物の確認が不十分で、仮に見つけても摘発できない状況だった点を踏まえ、「違反事実を追及する際に利用する目的で、バッグを持ちだした行為は職務から逸脱した不当なもので、警察の信頼を失墜させる悪質な犯行」と指摘した。
 弁護側は示談が成立しているなどとして執行猶予付きの判決を求めた。
 被告は被告人質問で「交通違反の誘導に応じなかったことに怒りを覚え、罰を与えてやろうとおかしな考えで行動してしまった」と述べた。
 起訴状などによると、被告は7月19日午後1時20分ごろ、同市の駐車場に止まっていた無職男性の軽乗用車から、現金18万4784円と、財布など25点が入ったバッグ1個(計約5100円相当)を白バイに積み込んで盗んだとされる。
 静岡県警は8日に被告を懲戒免職とした。

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