テーマ : 熱海土石流災害

「公正性などに問題」 行政対応検証委の報告書巡り論戦 静岡県議会

 24日の一般質問では、県議会特別委員会が「再検証すべき」とまとめた熱海市伊豆山土石流災害の行政対応検証委が作成した報告書の評価を巡って論戦が繰り広げられた。地元選出の藤曲敬宏氏が「検証委の運営や報告書は公正性などに問題があった」と疑問を投げかけたのに対し、川勝知事は「検証は適正であり、尊重する。『再検証が行われるべき』との特別委の議論の結果も重く受け止める」と述べた。
 再検証について、知事は「特別委の報告書を精読したい。検証委報告書と比較・精査し、損害賠償請求訴訟との関係を整理して慎重に対応を検討する」と具体的な言及を避けた。
 「川勝知事が報告書の取りまとめを急がせたことが検証過程に影響を与えた」との藤曲氏の批判に対し、知事は「遺族や被災者の気持ちを考えると、当初の報告時期にできる限り説明した方がよいとの考えを伝えた」とし、「特別委の場で委員から検証結果そのものは否定されていない。昨年5月の最終報告の時期も検証委が適切に判断し、結果も適正にまとめた」との認識を示した。藤曲氏は「(再検証せずに)終了すれば裁判対策の、保身のための報告書と捉えられても仕方ない。トップの姿勢が問われる」と厳しく追及した。

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