テーマ : 熱海土石流災害

伊豆山小で追悼式 熱海土石流1年 行政手続き、謝罪の言葉なく

 災害関連死を含めて27人が死亡し、1人が行方不明になった熱海市伊豆山の大規模土石流の発生から1年を迎えた3日、市主催の追悼式が伊豆山小で行われ、17世帯44人の遺族を含めて約90人が参列し、犠牲者の氏名が読み上げられた。消防に第一報のあった午前10時28分に合わせ、土砂が流れ下った逢初(あいぞめ)川沿いで関係者が黙とうした。

追悼式で弔辞を読み上げる斉藤栄熱海市長(左)=3日午前、熱海市立伊豆山小
追悼式で弔辞を読み上げる斉藤栄熱海市長(左)=3日午前、熱海市立伊豆山小
発災から1年を迎えた土石流災害の追悼式=3日午前9時10分ごろ、熱海市の伊豆山小
発災から1年を迎えた土石流災害の追悼式=3日午前9時10分ごろ、熱海市の伊豆山小
追悼式で弔辞を読み上げる斉藤栄熱海市長(左)=3日午前、熱海市立伊豆山小
発災から1年を迎えた土石流災害の追悼式=3日午前9時10分ごろ、熱海市の伊豆山小

 追悼式では斉藤栄市長と川勝平太知事が哀悼の意と復興への意欲を口にしたが、不適切な対応と指摘される行政手続きについて謝罪の言葉はなかった。
 斉藤市長は「災害の経験や教訓を後世に伝え、歴史ある美しい伊豆山を取り戻さないといけない」とし、川勝知事は「新条例で危険な盛り土の防止に努め、いたましい災害が二度と起こらないようにしたい」と述べた。
 母親のチヨセさん=当時(82)=を亡くした鈴木仁史さん(57)は式典後に「もう、あれから1年たったのだなと思う。誰も責任を取ろうという気持ちが見えてこないし、本当のことを言っていない」と感想を語った。
 土石流では起点の盛り土(積み上げた残土)が崩落し、土砂は砂防ダムを越えて下流に流出。181世帯132棟が被災した。

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