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市長「盛り土は安定」 危険認識なし、現地足に運ばず 熱海土石流

 熱海市の斉藤栄市長は8日、熱海市伊豆山の大規模土石流に関する市議会調査特別委員会(百条委員会)に参考人として出席し、起点の盛り土が違法状態だったことを知りながら「一定の安定性が確保されている」として神奈川県小田原市の不動産管理会社への措置命令を見送り、「人身災害が起きるとは考えていなかった」と述べた。災害が起きるまで現地に一度も足を運ばなかったことも明らかにした。=関連記事26面へ
 斉藤市長は2011年6月、同社に措置命令を出すことを決裁したが、「(同社が)防災措置を講じると約束し、実際に着工し、一定の安定性が確保されたため」命令を見送ったと説明した。防災工事はその後中止されたが、市と県が連携して現場を監視していたことや、職員から特段の報告がなかったことを理由に、重大な危険性があるとは認識していなかったとした。
 斉藤市長は質疑終了後の取材に「(盛り土造成の)初期の段階で職員から報告を受けていれば必要な対応をしていた」と述べた。発災前に防災工事が未完だったことを把握していなかったことも明かし、市長と職員の情報共有が徹底されていない実態を浮き彫りにした。
 市が命令を見送った翌年、市内のJR伊豆多賀駅近くでは、同社が開発していた宅地造成現場から大量の土砂が流出する事故が起きている。百条委の稲村千尋委員長は「何倍もの土砂が盛られていた伊豆山の危険性を担当者は十分認識できたはず。市のリスク管理は不十分だった」と指摘した。

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