テーマ : 熱海土石流災害

1年1カ月ぶり読経 熱海土石流被災の地蔵堂、修復完了

 熱海市伊豆山で昨年7月に発生した大規模土石流で被災した逢初(あいぞめ)地蔵堂の修復が完了し、24日、地元の女性らが地蔵堂で1年1カ月ぶりに念仏を唱えた。心のよりどころの復活を喜んだ女性らは、犠牲者の冥福を祈りながら地域の一日も早い復旧復興を願った。

修復作業が完了した逢初地蔵堂で念仏を唱える地元の女性ら=熱海市伊豆山
修復作業が完了した逢初地蔵堂で念仏を唱える地元の女性ら=熱海市伊豆山

 国道135号に架かる逢初橋近くに立つ地蔵堂は、土石流で大量の土砂が流入した。外壁などが大きく損傷したものの、堂内に安置されていた逢初地蔵は奇跡的に無事だった。
 発生から2カ月後、災害で心を痛めた住民を励まそうと、同市のNPO法人「熱海キコリーズ」と「アタミスタ」が地蔵堂の修復プロジェクトに乗り出した。地元の間伐材を利用して床を張り替えたり、泥で汚れた建物を磨き上げたりと約10カ月かけて修復した。その間、地蔵は近くの浜会館に移設され、地元女性らが毎月24日に欠かさずに法要を行ってきた。
 久々に地蔵堂で読経した中田春子さん(77)は「土石流発生直後はみんな暗い気持ちだったが、心のよりどころができると明るい気持ちになれる。立派に修復していただき、本当にありがたい。次の世代に残していきたい」と両NPOに感謝した。女性らと一緒に念仏を唱えた熱海キコリーズの能勢友歌代表(40)は「住民の笑顔を見て、改めて大切な場所なんだと感じた。ここを起点に復興に向けて地域が前に進めたら」と期待した。
 地蔵堂は警戒区域内にあるが、毎月24日の法要は市職員立ち会いの下、今後も行われる。
 (熱海支局・豊竹喬)

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