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特集 : 熱海土石流災害

節目の日 伊豆山に薬局開業 被災の千葉さん 熱海土石流1年

 熱海市伊豆山の大規模土石流の発生から3日で1年。家族を亡くしたり、自宅を失ったりした被災者の心の傷は癒えていない。そんな地域を応援する声は今も全国から届いている。地元でも、住民の力になろうと1年の節目に合わせて一歩を踏み出す被災者もいる。

薬局「123」の開業準備を進める千葉久義さん=2日午後、熱海市伊豆山
薬局「123」の開業準備を進める千葉久義さん=2日午後、熱海市伊豆山


 熱海市伊豆山の大規模土石流の発生から1年を迎える3日、被災者の一人で薬剤師の千葉久義さん(49)が地域で唯一の薬局「123(いずさん)」を開業する。高齢化が著しく、人口減少が進む地域を支えようと、新たな一歩を踏み出す。
 国道135号沿いの千葉さん宅は、土石流による断水が解除された際、水道管が破損し水浸しになった。当時は避難生活中で、近所の住民から自宅の惨状を伝えられたという。
 自宅は一部損壊の判定を受け、義援金や火災保険金を修繕費に充てたものの、多額の自己負担を要した。それでも「幼い頃からかわいがってくれた地元の人たちに恩返しをしたい」と決意し、かつて祖母が薬局を営んでいた1階部分を再び薬局にしようと改修した。
 被災現場の住民は今もみなし仮設住宅などで避難生活を送っている。「あっという間の1年だったが、復興はまだ進んでいない。これが長引けば、人口減少がさらに加速する。一人でも多くの人に帰ってきてほしい」と願う。復興に向けた行政と被災者のコミュニケーション不足も感じている。「温度差をなくすために、市は対話の機会を増やしてほしい」と望んだ。
 

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