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逢初川上流の砂防規制見送り 静岡県、地権者と交渉記録なし

 熱海市伊豆山の大規模土石流を巡り逢初(あいぞめ)川上流域で砂防法に基づく規制が放置されていた問題で、砂防ダム設置後の1999年以降に上流の地権者と交渉した県の記録文書が存在しないことが、7日までの県への取材で分かった。県は地権者の不同意を規制見送りの理由だと説明しているが、地権者の意向を確認しないまま、規制を放置していた疑いが出てきた。
 国は都道府県に砂防ダムの上流全体を規制するよう促し、規制の際は地権者の同意を得るよう求めている。
 県によると、逢初川上流の砂防ダムの管理を担当している県熱海土木事務所内に当時の文書が残されていないか探したが、見つからなかったという。
 上流の地権者は99年以降に何度か替わっている。神奈川県小田原市の不動産管理会社代表が2006年9月に土地を取得し、09~10年頃に大量の残土が運び込まれた。11年2月から現在の事業家が所有者になっている。
 県砂防課は「文書の保存期間が5年なので廃棄したのかもしれない」と説明しているが、継続中の案件は保存期間を過ぎても廃棄しないのが通例。逢初川上流に関しては砂防法関連以外の公文書の多くが残されていて、県や市がホームページで公開している。
 交渉しても文書を残さなかった可能性があるが、県は砂防ダムの管理を担当した歴代の職員の事情聴取をしていない。理由について「熱海土木事務所内で誰が担当していたのかよく分からない」(同課)としている。

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