テーマ : 熱海土石流災害

熱海土石流で失われた住宅の復元図を無償提供する建築イラストレーター 阿部雅治さん 被災者が前を向く力に【とうきょうウオッチ/インタビュー】

 災害で消失した住宅の復元図を作る「想い出パース」と名付けた活動を続け、熱海市の被災者への協力も申し出ている。本業の経験を生かし、コンピューターグラフィックスでかつての姿をよみがえらせる。武蔵野市在住、72歳。

阿部雅治さん
阿部雅治さん

 ―6月に熱海へ向けた活動を始めた。現在の実績を。
 「土石流で家を流された家族からの依頼が1件あった。まず、発生前のグーグルアースの航空写真を使って住宅の寸法を割り出し、図面を立ち上げた。ストリートビューを参考にして外観を描き、依頼者からの写真などを基にペットや愛車、庭木も入れた。修正を重ね、8月にA3判のカラー印刷にして届けた」
 ―完成した復元図に対し、依頼者からはどのような反応が寄せられたか。
 「『家への思いを再認識できた』『これからの時間を前向きに過ごす一助になってくれると思う』『家族一同感謝している』とのメールをいただいた。私にとっては何よりの言葉で、少しでも役に立てたならば本当に良かった」
 ―想い出パースの取り組みで大切にしていることは。
 「相手とのやりとりから家への愛着、そこで過ごした家族の記憶や絆を感じ取り、絵に込めていくこと。他の人が見たら単なる住宅のパースに過ぎないかもしれないが、その人にとっては思い出の詰まった貴重な1枚になるはず。熱海からもさらなる依頼があれば、いつでも引き受けたい。被災した方が前を向く力になれればと願っている」

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