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特集 : 熱海土石流災害

熱海土石流集団訴訟 18日初弁論 主張対立、長期化か

 熱海市伊豆山の土石流災害を巡り、遺族と被災者ら計84人が、起点の盛り土部分を含む土地の現旧所有者らに計約58億円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が18日、静岡地裁沼津支部で行われる。現旧所有者は請求棄却を求めて争う方針。被告の間でも主張や利害が対立するため、審理が長期化する可能性がある。
 土石流災害は昨年7月3日に起きた。災害関連死を含め27人が死亡し、1人が行方不明になっている。遺族ら70人が同9月、違法な盛り土が原因の「人災」だとして、起点部分の土地の現旧所有者や造成に関わった事業者ら12の個人・企業を提訴した。今年2月、さらに遺族14人が原告に加わり、現所有者が設立した企業1社を被告に追加した。
 原告側は訴状で、旧所有者について「盛り土を適切に施工すべき注意義務を怠った」と批判している。現所有者にも「安全対策をせず、盛り土を放置した過失がある」と指摘している。
 一方、現所有者は土石流が発生するまで盛り土の存在を知らず、土砂崩落の危険性を予見できるはずがなかったとして過失はなかったと反論する。現所有者の関連会社3社も速やかに請求を棄却するよう求める。
 旧所有者は、今月12日の熱海市議会調査特別委員会(百条委員会)で「土地を別の業者に貸しただけで、盛り土の行為者ではない」と述べた。旧所有者によると、最近になって代理人を解任した。別の弁護士を新たに選任する予定という。
 このほか、公文書で盛り土造成の現場責任者とされる男性らも請求棄却を訴える。他方で地裁沼津支部によると、訴状を送達できていない被告もいるという。
 関係者からは、行政にも責任があるとして「県と熱海市も提訴されるべきだ」との声も上がっている。

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