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盛り土造成業者幹部「不動産会社代表の指示」 百条委で証言 熱海土石流

 熱海市伊豆山の大規模土石流に関する市議会調査特別委員会(百条委員会)は8日、起点の盛り土を造成した業者の幹部が参考人として出席し、神奈川県小田原市の不動産管理会社の代表から指示を受け、2009年3月から10年7月までに2万~3万立方メートルの土砂を搬入したと証言した。
 同社代表はこれまでの取材に「土地を業者に貸しただけであり、盛り土の実行者ではない」と関与を否定していた。幹部は同社代表から費用を受け取っていたことも明かした。
 同社は09年12月に市に提出した工法の変更届で、盛り土の流出を防ぐ設備として強固な「ロックフィルダム」から規模の小さい「土えん堤」に変えるとともに、現場責任者もこの幹部に変更した。ただ、幹部は当時これらのことを知らされていなかったという。
 幹部は3月に参考人として百条委に招致された男性と別のもう1人が、10年7月ごろから盛り土をしていたと証言した。この男性は百条委の質疑や今月4日に自ら開いた記者会見で、盛り土への関与を否定していた。
 幹部は「重大な災害を引き起こす事業に関わり、不法投棄の現場を視認していた。その行為を強く追及すべきだった」と述べた。

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