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熱海土石流、静岡県が責任認める 検証委報告を受け入れ意向

 熱海市伊豆山の大規模土石流を巡り、静岡県の行政対応検証委員会が最終報告をまとめたことを受け、県は17日、見解を明らかにした。検証委が「県と市の対応は失敗」とした総括を全面的に受け入れる考えを示した。不適切な盛り土の崩落で関連死を含め27人が犠牲となった土石流の原因について、県が責任の一端を認めた格好だ。

行政対応検証委員会最終報告に対する県の見解と対応
行政対応検証委員会最終報告に対する県の見解と対応

 難波喬司副知事が会見し「失敗」との結論について「異論はない」と述べた。検証委の見解と同様、最悪の事態への想定や関係機関との連携が不足していたとの認識を示した。難波副知事は「土石流が防げなかったことは深く反省しなければならない」とした一方、「法的な瑕疵(かし)や不作為はなかった」とし、違法性はなかったとの見方を示した。
 検証委は、盛り土造成の許認可について、県土採取等規制条例より規制が強い森林法の適用について、県が消極的だったことを疑問視している。これについては「県は現地の実態調査を行い、同法に基づく行政指導をする余地はあった」と反省の弁を述べた。
 県の河川砂防部局が逢初(あいぞめ)川流域を土砂災害警戒区域に指定するなどしていながら、「源頭部は区域外」との理由で造成された盛り土への関与が薄かったとの検証委の指摘には「(県は)『盛り土は基本的に市が対処すべき問題』としてしまい、災害防止という自らの使命を果たす認識が不足していた」とした。
 市は、悪質な行為を繰り返す業者への措置命令を最終的に見送った。検証委は、行政は一般的に命令や指導を出すことに消極的になりがちだとして、断固とした対応が取れるよう処分基準の設置を提言した。これを受け、県は庁内に「困難事案支援チーム」(仮称)をつくり、市町に助言や指導を行うことを明らかにした。処分基準については、個々の事案によって対応が異なるとして「統一基準は難しい」との見解を示した。
 難波副知事は「組織改革や職員の危機意識の徹底を図る」と述べた。

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