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措置命令見送り「盛り土安定確保と判断」 熱海土石流百条委 参考人招致で市職員認識

 熱海市伊豆山の大規模土石流に関する市議会調査特別委員会(百条委員会)で11日、参考人招致と証人尋問が始まった。午前の参考人招致に出席した市職員は、起点の土地の前所有者である神奈川県小田原市の不動産管理会社に対し、市が盛り土の防災工事を求める措置命令を出す方針を固めながら見送った経緯について、「一定の安定が確保されていたと判断した」との認識を示した。

熱海市伊豆山の土石流を巡る経過
熱海市伊豆山の土石流を巡る経過

 市は2011年6月、土地の前所有者に、盛り土の防災工事を求める措置命令を出す方針を固めたが、5カ月後に見送った。命令を見送る直前に、盛り土は小規模な崩落を起こしていたが、市職員は「のり面の表面が崩れた。深層崩壊ではないと判断した」と述べた。
 11年2月から土地の所有者になった事業家の男性(85)が、市に防災工事を行う意向を示したことも命令見送りの判断材料になったが、工事は行われなかった。
 市職員は、県土採取等規制条例の規制力の弱さを指摘し、前所有者の造成面積が県の許可が必要な1ヘクタールを超えていた可能性があった際、県に森林法での対応を求めたが「県は積極的ではなかった」と話した。
 11日の参考人招致には被害を拡大させたとされる盛り土の行政手続きに関わった当時の市や県の職員計7人が呼ばれている。不適切な盛り土造成への指導などが適切に行われたかどうかをただす。証人尋問は12日までに盛り土部分を含む土地の現旧所有者ら計7人に行う。現旧所有者への尋問は12日に行い、崩落の危険性を認識していたかが最大の焦点になる。
 百条委は昨年11月に設置され、これまでに斉藤栄市長や市の元職員、盛り土造成に関わった工事関係者ら計19人を参考人招致した。斉藤市長は「盛り土は安定していると思っていた。人身災害につながる危険は想定していなかった」と述べた。
 

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