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特集 : 熱海土石流災害

現所有者が市長提訴 熱海土石流

 熱海市伊豆山の大規模土石流により土地の価値が失われたとして、土石流の起点を含む土地の現所有者の男性(86)が6日、同市の斉藤栄市長に10万円の損害賠償を求め、静岡地裁沼津支部に提訴した。代理人の河合弘之弁護士は「訴訟の目的は金銭ではない。因果関係の最後の引き金を引いた市長個人の責任が問われるべきだ」と主張した。
 訴状によると、斉藤市長は違法状態の盛り土の危険性を認識しながら、旧土地所有者に安全対策を講じさせる措置命令を見送ったほか、土石流の発生前日から災害の危険が迫っていたのに避難指示を出さなかったとして、国家賠償法に基づく賠償責任を負うと主張。土石流により、3億円で購入した土地が利用できなくなり、経済的価値が失われたと訴えている。
 土石流を巡っては、遺族らでつくる「被害者の会」が昨年9月に現旧所有者らを、今月5日には市と県にそれぞれ損害賠償を求めて提訴している。現所有者による市長への損害賠償請求を含む三つの訴訟は、併合審理される見通し。
 河合弁護士は提訴後のオンラインでの会見で、「事件の当事者が全て訴訟に参加することになり、真相究明が非常にしやすくなる」と提訴の意義を強調。「市のトップは、個人でも責任を負うということをはっきりさせなければ今後の戒めにならない」とも述べた。
 現所有者の提訴を受け、斉藤栄市長は「訴状が届いていないため、現時点でお答えできることはございません」とのコメントを出した。

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