テーマ : 熱海土石流災害

警戒区域から車移動 熱海・伊豆山土石流、住民ひとまず安堵

 熱海市伊豆山の大規模土石流で、警戒区域内に車を残したままになっていた住民が29日、発生から約2カ月ぶりに区域外に車を出した。泥をかぶったりドアがへこんだりと、災害の爪痕が残る車もあった。それでも住民は、ひとまず安堵(あんど)の表情を浮かべた。

土石流の警戒区域から車を移動させる住民=29日午前、熱海市伊豆山(写真の一部を加工しています)
土石流の警戒区域から車を移動させる住民=29日午前、熱海市伊豆山(写真の一部を加工しています)

 警戒区域は災害対策基本法に基づき市が設定していて、原則として立ち入りは禁止されている。家が被災していなくても区域内の住民は帰宅できない。市によると、区域内には自走できない車両を含め55台があり、買い物や仕事のために「車だけでも出したい」との声が多く寄せられていた。
 この日は、自走できる33台の所有者らに立ち入りを許可し、消防団やボランティアなどの誘導で車を移動した。土石流がかすめた場所に止めてあった会社の軽トラックを動かした男性(55)は「荷台やドアに土砂がぶつかり、大きくへこんでしまったが、とりあえずエンジンがかかってよかった」と話した。
 市は同日移動できなかった車の扱いについて、所有者の要望に個別対応するという。

いい茶0

熱海土石流災害の記事一覧

他の追っかけを読む
地域再生大賞