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テーマ : 芸能・音楽・舞台

音楽作品の上映相次ぐ ステージとスクリーン“距離”に変化 静岡シネ・ギャラリーなど

 静岡シネ・ギャラリー(静岡市葵区)は6、7月、日本のベテランバンドを追った新作ドキュメンタリー3本を連続上映する。近年、各映画館では音楽ドキュメンタリーの上映が相次ぐ。識者は「ステージとスクリーンの『境目』がなくなっている」と指摘する。

「劇場版 優しいスピッツ」公開初日の静岡シネ・ギャラリー=16日、静岡市葵区
「劇場版 優しいスピッツ」公開初日の静岡シネ・ギャラリー=16日、静岡市葵区
「Pascals~しあわせのようなもの~」の一場面
「Pascals~しあわせのようなもの~」の一場面
「ドキュメント サニーデイ・サービス」のライブ演奏場面
「ドキュメント サニーデイ・サービス」のライブ演奏場面
「ドキュメント サニーデイ・サービス」の一場面
「ドキュメント サニーデイ・サービス」の一場面
「劇場版 優しいスピッツ」公開初日の静岡シネ・ギャラリー=16日、静岡市葵区
「Pascals~しあわせのようなもの~」の一場面
「ドキュメント サニーデイ・サービス」のライブ演奏場面
「ドキュメント サニーデイ・サービス」の一場面

 静岡シネ・ギャラリーは上映中の「劇場版 優しいスピッツ」に続き、6月30日から「Pascals~しあわせのようなもの~」を公開する。1995年結成の大編成アコースティックバンド「パスカルズ」による新型コロナウイルス禍のライブを収めた。伊勢真一監督は「(60~70年代のバンド)ザ・バンドを描いた『ラスト・ワルツ』(78年)に通じる、時代の空気感が伝わる作品。パスカルズの音楽特有のドラマ性や多幸感を受け取ってほしい」と話す。
 同館では2021年以降、「映画:フィッシュマンズ」「サマー・オブ・ソウル」「ダイナソーJr./フリークシーン」など、さまざまな音楽映画が好評を博した。川口澄生副支配人は「(各バンドを)リアルタイムで聴いた方々の一回り、二回り下の世代が興味を持ってくれている」と分析。7月21日には3人組バンドを追った「ドキュメント サニーデイ・サービス」がお目見えする。
 県内の他館でも、音楽映画は“定番”化しつつある。今春はロックスターの人生を描いた「デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム」が人気を呼んだ。世界的ギタリストの1990~91年のライブを伝える「エリック・クラプトン アクロス24ナイツ」は3カ所で公開中。シネシティザート(静岡市葵区)では23日から、韓国の人気グループBTSのメンバーが主役の2本を期間限定上映する。
 映画評論家鬼塚大輔さん(同区)は現象の背景について「スクリーンを稼働させる手段として、お笑いや舞台演劇なども含むさまざまなライブを映画館で上映、中継するようになった。この流れがコロナ禍で加速した」と分析。「映画館の音響設備があれば、家庭では出せない大音量でライブ場面を楽しめる」と劇場の強みを指摘した。

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