芸能・音楽・舞台の記事一覧
-
ホテルロビーに河合のクリスタルピアノ♪ 8月末まで展示、コンサートも オークラアクトシティホテル浜松
オークラアクトシティホテル浜松(浜松市中央区)はこのほど、1階ロビーに河合楽器製作所のクリスタルグランドピアノ「CR-40A」を展示した。8月下旬まで。 10月のホテル開業30周年を記念した展示。透明なデザインのピアノが高級感と独自性を演出し、浜松を訪れる夏休み中の家族連れや訪日客に「音楽のまち」をアピールする。 今月27日午後1時半からチャリティーイベント「サタデープロムナードコンサート」を開き、島田市出身のピアニスト平林理子さんと、浜松市出身のメゾソプラノ歌手石山あゆみさんが出演する。鑑賞無料。 同ホテル45階展望回廊は26日から1カ月間、静岡県内外の児童が描いた音楽、楽器をテーマ
-
落語と打楽器披露 10月、タミヤコンサート 静岡市葵区
タミヤ(静岡市駿河区)は10月3日午後6時半から、「タミヤコンサート2024秋 春風亭昇太・竹島悟史二人会」を同市葵区の静岡音楽館AOIで開く。入場無料。 春風亭昇太さんが落語、打楽器奏者の竹島さんがマリンバやビブラフォンの演奏を披露する。 希望者ははがきに郵便番号、住所、氏名、電話番号、希望枚数(2枚まで)を記し、〒422-8610 静岡市駿河区恩田原3の7「タミヤコンサート」係に送る。8月16日必着。応募多数の場合は抽選。 問い合わせは同社<電054(286)5105>へ。
-
全国総体、高総文祭へ決意 磐田南高生「悔いないよう全力で」
今夏の全国高校総体や全国高校総合文化祭などに出場する磐田南高の生徒たちが24日、磐田市役所を訪れ、草地博昭市長に大舞台での決意を語った。 同校からは全日制と定時制を合わせて14人が全国大会に挑む。地学部3年西垣帆高さんは「ここにいるみんなが青春をかけて準備してきた。悔いのないよう全力で取り組む」と述べた。 このほか全国大会への出場者は次の通り。 【全日制】剣道 坂本翔太郎(3年)▽ヨット 出口美帆(同)▽フェンシング 山内乃綾(同)▽かるた 栗山華菜子(同)▽自然科学部門研究発表 川島瑛斗(同)、沖陸正(同)▽写真部門 福井南月(同)▽美術・工芸部門 鈴木夏望(2年)【定時制】陸上 ヨ
-
響け!!「雷神太鼓」 東名町の団体 沼津夏まつりで初演 5年で大舞台 「存在アピールしたい」
沼津市東名町自治会の和太鼓グループ「雷神太鼓」が結成5年で初めて、27日に同市中心部で開かれる「沼津夏まつり・狩野川花火大会」で演奏を披露する。これまで地域の祭りを中心に演奏してきたメンバーは、初の大舞台に「東名町の存在をアピールしたい」と意気込む。 雷神太鼓は2019年に結成。現在は小学生から70代までの9人が月2回、沼津ぐるめ街道近くの集会所で地道に練習を積んでいる。今回は沼津夏まつり太鼓部会に所属し、指導を仰ぐ同市のグループ「音三昧」と一緒に午後6時半~8時に新仲見世商店街南端付近で演奏する。 最年長の土屋桂子さん(78)は「花火に負けないよう元気良く演奏したい」と語り、金岡小6年
-
オペラの普及へ 記念事業案を協議 浜松で推進委
若手歌手が実力を競う「静岡国際オペラコンクール」(静岡新聞社・静岡放送後援)のPRを担う推進委員会は23日、浜松市中央区の静岡文化芸術大で会合を開いた。音楽やマスコミ関係者でつくる委員10人が2026年開催予定の第10回コンクールに向け、オペラへの関心を高める記念事業のアイデアを寄せた。 委員からはコンクールの審査基準やオペラの基礎知識を学ぶイベント開催などについて意見が上がった。25年度は過去の受賞者や児童生徒の合唱団体によるコンサートを静岡県内3カ所で開くという。 コンクールは本県ゆかりの国際的オペラ歌手の三浦環(1884~1946年)をたたえ、96年から3年ごとに開催している。
-
「優しい歌」で医療貢献へ 歌手yosuさん(焼津出身) 活動収益 神経難病研究に寄付
「心のサプリになるような歌で医療の役に立ちたい」-。10年前に実父を神経難病の一つ「多系統萎縮症」で亡くした焼津市出身の歌手yosuさんが、自身の音楽活動で得た収益の一部を神経難病研究に寄付する「テンダーソングプロジェクト」を始めた。治療法が確立していない難病研究の一助になるよう、地域の子どもたちの歌声を織り込んだ「優しい歌」で医療福祉への貢献を目指す。 yosuさんの父は2014年に多系統萎縮症と診断され、同年末に息を引き取った。闘病生活を支える中、家族の負担の重さを痛感したと同時に、神経難病の研究が進んでいない現状も目の当たりにした。歌手として貢献できることは何か。歌手活動15年を迎え
-
社説(7月24日)沼津よしもと10年 「お笑い」をにぎわいへ
吉本興業による静岡県内唯一の常設型劇場「沼津ラクーンよしもと劇場」(沼津市)が今月、開場から10年を迎えた。JR沼津駅至近の中心市街地にあり、公演日には多くのお笑いファンが県内外から訪れる。地元商店が出演芸人を応援したり、頻繁に公演する芸人が飲食店の常連客になったりと、活性化が求められる中心市街地に一定のにぎわいをもたらす存在となっている。官民が新たな「顔」として地元の売りに成長させることができれば、地域経済の起爆剤になるはずだ。 各番組に引っ張りだこの人気芸人や、実力派が競う「M―1グランプリ」の優勝者らが約150の客席を前に芸やコントを披露している。にぎわい創出の効果は出ているものの、
-
感謝の気持ち 音色に 眼科医院 3校吹奏楽部支援 大仁中生 特別演奏会 伊豆の国市
伊豆の国市の矢田眼科医院の矢田長春理事(75)と矢田浩二院長(73)が「楽器購入や修繕費に役立ててほしい」と6月、同市の大仁、韮山、長岡の中学3校の吹奏楽部に100万円ずつ寄付した。これを受け、代表の大仁中吹奏楽部がこのほど、感謝の気持ちを込めた特別演奏会を同市のアクシスかつらぎで開いた。 演奏前のセレモニーで、3校の吹奏楽部代表生徒がお礼の言葉などを伝えた。大仁中吹奏楽部員約30人はホール中央に座る2人に向けて、夏のコンクールの自由曲「天空の騎士」を演奏した。迫力ある音色が館内に鳴り響いた。 同校ではトロンボーン、トランペットなどの音がかすれて出づらくなっていたが、今回の寄付で修理がか
-
川がくれた癒やし 三島の魅力を映画に 若者が短編制作 脚本や撮影、プロから学ぶ
静岡県内にゆかりのある若者が、三島市を舞台にした短編映画「川面に聴く」を制作した。プロの手助けを受けながら脚本の原案作りから撮影など一連の作業に携わり、メンバーが考える三島の魅力を凝縮した。8月3、4日に三島市民文化会館でお披露目する。 地元企業や自治体の課題解決を支援するオーストブルー(同市)が実施した「三島映画制作ワークショップ」で制作。同市を中心に県内在住・出身の13~21歳の若者15人が参加した。同市出身の藤森圭太郎監督の下、昨年10月に始動し、6月に撮影した。 約30分間の作品の原案は、メンバーの中島明香莉さん(加藤学園暁秀中3年)が川のせせらぎや豊かな自然に癒やされた自身の
-
西野七瀬 今を一生懸命生きる 劇団☆新感線「バサラオ」出演
アイドルグループ「乃木坂46」で活躍し、卒業後は俳優として表現の幅を広げる西野七瀬が、全国3都市を巡演する劇団☆新感線の新作「バサラオ」に出演している。手だれの団員やゲスト俳優が集う新感線の舞台に参加するのは2度目で、「もう一度呼んでもらえたことがうれしい。プレッシャーを感じるよりも、やらなきゃという気持ち」と気を引き締める。 南北朝時代を想起させる混乱の世が舞台。幕府と帝の権力争いを背景に、自身の美貌を武器に天下取りをもくろむヒュウガ(生田斗真)と、その参謀で元幕府の密偵カイリ(中村倫也)を軸とした駆け引きが描かれる。 西野が演じるのは、帝を守護する腕利きの女戦士アキノ。好戦的な役柄
-
ビーチでプレイリスト(挾間美帆/ジャズ作曲家)【五線譜の向こう側⑯】
皆さんは仕事仲間とどんな話題で盛り上がりますか? 仕事の話、それとも全く別の話題? 音楽家の場合、結局、ほかの音楽家や音楽の話にたどり着いて、とめどなく話していることが多いように思います。 私が音楽仲間と会うと必ず交わすと言っても過言ではないやりとりが、「最近、なに聴いてる?」。知らない音楽家や新しい作品の発見につながるのです。しかし、作曲家として困るのは、作曲中に聴いてしまうと、頭の中に散らばっている「作曲途中の音」に支障が出るので、情報収集しても聴くチャンスが少ないこと。そうこうしているうちに、チェックしたいと集めた(曲の)プレイリストの合計が15時間を超えてしまいました。 そんな中
-
観客も「物語の一員」 静岡の演劇ユニット・HORIZON 「没入型」に初挑戦
静岡市を拠点に活動する「演劇ユニットHORIZON(ホライゾン)」が8月、観客が自由に動きながら複数のステージを見るスタイルの演劇「イマーシブシアター」に初挑戦する。 2000年代に英国で生まれ、「没入型演劇」と和訳される。一つの空間に複数の上演スペースが設けられ、客席と舞台の境目はない。観客は「当事者」として物語を体験する。都内では宿泊施設や商業ビルなどで実績があるが、静岡県内での本格的な上演は初とみられる。 演出、脚本を手がけた草野冴月代表は「10年ほど前に、美術館の中で芝居をやりたいと考えたのが発端。都内でダンスカンパニーが実施したイマーシブシアターを見て手法を探り、昨夏に脚本を書
-
息合ったハーモニカ演奏 浜松・天竜区龍山で交流会
浜松市天竜区龍山町の龍山ハーモニカバンドは21日、「第17回龍山ハーモニカ交流演奏会」を同町の龍山森林文化会館で開いた。市内外の個人と団体が参加し、見事な音色を響かせた。 ソロと複数人で演奏するアンサンブルの2部構成で実施した。磐田市の3人組「ハーモニカトリオNUN」は雰囲気やテンポの異なる「月の沙漠」と「早春賦」を息の合った演奏で披露。浜松市浜名区の4人組「ホーリーホックフレンズ」はコードハーモニカとバスハーモニカを使い、迫力のある演奏を繰り広げた。 トリを務めた龍山ハーモニカバンドは「今日の日はさようなら」を演奏し、曲に合わせて出演者や観客が全員で一緒に歌って演奏会を締めくくった。
-
音楽やダンス 市民が成果披露 浜松・天竜区
浜松市文化振興財団はこのほど、「第8回みぶアーティストステージ」(静岡新聞社・静岡放送後援)を同市天竜区の天竜壬生ホールで開いた。市内で活動する11の個人・団体が出演し、多彩な演目を披露した。 約210人の観客の前で、幅広い年代がピアノやダンス、声楽などの練習の成果を発揮した。出演者がインタビューに答える形式で音楽への情熱を語る場面も設けられ、会場から拍手が送られた。
-
中西希亜良 演技楽しみ晴れ舞台に【夏色2024③】
鳴りやまぬ拍手と歓声に包まれ、笑顔に涙が浮かんだ。世界最高峰の映画祭、フランスのカンヌ国際映画祭で「ある視点」部門に出品された「ぼくのお日さま」の上映後、奥山大史監督らと喜んだ中西希亜良。「初めての映画出演でカンヌに来られた。夢のような時間を過ごせて本当に幸せ」 演じたのは、フィギュアスケートに熱心でコーチの荒川(池松壮亮)に憧れるさくら。彼女に魅了されフィギュアを始めたタクヤ(越山敬達)とアイスダンスのコンビを組むよう荒川に言われる。雪深い地方都市を舞台に一冬の恋が描かれる。 自身も4歳でフィギュアを始め、アイスダンスで小学生の全国大会への出場経験も。「滑るのが気持ちよくて楽しくて!」
-
落語家招き怪談 静岡市清水区で8月17日
静岡市清水区の清水テルサは8月17日、落語家の入船亭扇辰さんと桃月庵白酒さんによる「怪談の会」を同所で開く。 怪談を1席ずつと落語を披露する予定。沼津市出身の扇辰さんの弟子も前座に登場するという。 チケットの前売りは同3日まで。余裕があれば当日券も販売する。一律2千円で全席自由。未就学児は入場不可。問い合わせは清水テルサ<電054(355)3111>へ。
-
高校生バンドのフェスティバル 富士市で8組競演
高校生バンドのフェスティバル「アオハルハイスクールフェス」が21日、富士市のロゼシアター中ホールで行われ、県東部の学校で活動する8組がパワフルなステージを繰り広げた。 高校生がロックやポップスなどをオリジナル曲を交えて演奏し、客席から手拍子や拍手を受けた。一般の2組もゲスト出演した。 バンド活動に取り組む高校生に成果を発表する場を提供するため、バンド経験者らによる実行委員会が初めて企画した。市がSDGs(持続可能な開発目標)につながる取り組みを支援する事業として、地域の企業などからもサポートを受けた。実行委の金森健司会長は「若い人が主体となる地域活性化事業として今後も続けていきたい」と話
-
黒柳徹子「100歳まではテレビに」
テレビ草創期から出演し続け「放送文化を具現化した」として、放送文化基金「50周年記念賞」を受賞した俳優の黒柳徹子。贈呈式で「小学1年生で退学になった(自分のような)子どもでも頑張れば、こんな素晴らしい賞を頂ける。長生きして本当に良かった」と喜びをあらわにした。 業界を取り巻く環境は厳しさを増すが、「もうちょっとテレビを信用していい」とスピーチ。「自分が絶対これをやりたいと思ってやる番組は必ずいいご褒美、視聴率をいただけると信じ、やっています」と語った。最後は「少なくとも100(歳)まではテレビに出ていようと思います」と宣言した。
-
映画「箱男」 石井岳龍監督、主演の永瀬正敏 情報社会に潜む不安描く
スマートフォンを通した世界とのつながりに依存する現代人の姿を、安部公房は先取りしていた-。石井岳龍監督は、1973年発表の長編小説「箱男」の映画化構想を長年温める中で、こうした確信を深めてきた。2月のベルリン国際映画祭で好評を博した映画「箱男」は、情報社会に潜む人間の不安を描いた。 永瀬正敏が演じる段ボール箱をかぶって路上で暮らす「わたし」は、のぞき穴を通した体験を書き残すことに執着する。他者を一方的にまなざす優越感に浸る男の自意識は、男を付け狙う偽医者(浅野忠信)や軍医(佐藤浩市)と重なり、揺さぶられ、ぶつかり合う。看護師(白本彩奈)は、男を誘惑し、外の世界へといざなう。 石井監督は
-
時代や都市超え結ばれて 東京国立近代美術館「TRIO」展(はな/モデル)
1970年代はキャンディーズ、80年代はシブがき隊、2000年代に入ってからは「Perfume」と、日本では3人組アイドルグループが活躍する時期が定期的に訪れる印象があります。誰がセンターかで見え方が変わり、3人のフォーメーションにも意味があるようです。仏像界でも、御本尊と両脇を固める脇侍[きょうじ]2体がフォーメーションを組む三尊像として私たちの前に現れることが多く、「3」が示す意味を本展覧会で改めて考えることができました。 東京国立近代美術館(千代田区)で開催の、その名も「TRIO[トリオ]」展。会場の入り口には「TOKYO」の「T」、「PARIS」の「RI」、「OSAKA」の「
-
静岡新聞読者文芸「俳句」 8月から新選者に恩田侑布子さん
静岡新聞読者文芸「俳句」の選者が8月から、静岡市の俳人、文芸評論家で俳誌「樸[あらき]」代表の恩田侑布子[ゆうこ]さん(67)に交代する。約20年にわたって務めた石寒太さんの後を受け、恩田さんは次のようにコメントを寄せた。 「俳句を始めると、身の周りの草花や空模様など季節の移ろいに敏感になれる。静岡は富士山から駿河湾まで、繊細で奥行きがある風土。五七五のリズムと切れによって生まれる余白の深さ、日本語のゆたかな陰影を楽しんでもらいたい。常識や理屈から心を解放し、気づきや感動を季語やものに託した自由な俳句を期待している」 恩田さんは静岡高時代から無所属で俳句を始め、早稲田大第一文学部卒業。2
-
【追想メモリアル】ピアニスト フジコ・ヘミングさん(4月21日死去 92歳)胸を打った人生の音色
苦難を越え、かけがえのない人生の音色を紡いだ。ショパンやリストを愛し、自分のスタイルを貫くピアノは、多くの人の胸を打った。 遅咲きだった。日本人の母とスウェーデン人の父を持ち、東京芸術大を経て欧州へ渡る。だが、風邪で両耳の聴力を一時失い、成功の機会を逃すなど長く不遇の日々を送った。転機は帰国後、67歳の時。半生が紹介されたドキュメンタリー番組が大きな反響を呼び「時の人」に。人気は衰えず、90代になっても国内外で演奏活動を続けた。 交流のあったピアニストの山本きよみさんは、「彼女は譜面通りに弾かず、大切にしたいところをデフォルメし、自分の息遣いで奏でる。独特である一方、素地はとてもしっかり
-
【追想メモリアル】劇作家 唐十郎さん(5月4日死去 84歳)飯を食べるように芝居
前衛的な舞台活動を展開したアングラ演劇の旗手は、料理好きでもあった。特設の「紅(あか)テント」による公演で各地を回り、劇団員たちにさまざまな料理をふるまった。 代表的なのが「アラブ煮」。中東を訪れた際に現地で食べて気に入った料理をベースにした、鶏肉と野菜をトマト味でじっくり煮込んだものだ。2012年に転倒して療養生活に入ってからは、劇団唐組の座長代行の久保井研さんが代わりに作り続けている。 生前、唐さんは「飯を食わせて劇団をまとめる」と話していたといい、「みんなの胃袋をつかんでいた」と久保井さん。 劇団員の藤井由紀さんも「『ご飯を食べるように芝居をしたい』とよく言っていた」と振り返る。
-
アジカン後藤さん発案「藤枝にクリエーティブな挑戦の場」 土蔵をスタジオに改修、25年秋完成目指しNPO法人設立
ロックバンド「アジアン・カンフー・ジェネレーション」の後藤正文さん(島田市出身)が19日、藤枝市役所で記者会見を開き、同市を拠点にミュージシャンとアーティスト支援を目的とするNPO法人「アップルビネガー音楽支援機構」を設立したと発表した。2025年秋ごろ、旧市街地内の民間所有の土蔵を活用した滞在型音楽制作スタジオの完成を目指す。24年内に着工する見込み。 明治時代に建設され、茶倉庫として使われてきた土蔵を2階建てレコーディングスタジオに改修する。ドラムの良質な音を響かせるため、広く天井の高い吹き抜けの構造を予定し、1階はスタジオ、2階は録音機材などを置いて編集作業ができる機能を設ける。隣接
-
ステージ飛び出す「キャッツ」の世界 新静岡セノバで衣装や舞台美術を展示 劇中歌の館内放送も
静岡市葵区の新静岡セノバで19日、同市でロングラン公演中の劇団四季ミュージカル「キャッツ」の衣装や舞台美術の特別展示が始まった。同公演千秋楽の9月23日まで。 白くふわふわした毛並みの悪女「グリドルボーン」、タキシードを着た魔術を操る天才児「ミストフェリーズ」、ボロボロのコートをまとう老猫「グリザベラ」の3匹の衣装を1階に掲げた。5階の特設ブースには静岡、東京、仙台など公演開催都市の名物を模した「ご当地ごみ」のオブジェを展示。劇中のシーンや「キャッツ」の歴史を紹介するパネルも設置した。 店内には劇中歌が流されている。衣装を目にした来店客の福田有希子さん(43)は「10年前の公演で客席に
-
アジカン後藤さんのNPOと藤枝市連携 音楽スタジオで旧市街地再生へ
ロックバンド「アジアン・カンフー・ジェネレーション」の後藤正文さん(島田市出身)が藤枝市に設立したNPO法人「アップルビネガー音楽支援機構」と藤枝市は19日、藤枝旧市街地活性化に関する連携協定を締結した。 旧市街地内の民間所有の土蔵を活用し、滞在型音楽制作スタジオの運営などを実施。音楽によるまちづくりや地域振興、関係交流人口の拡大、イベントの企画運営、若手音楽家の育成支援を推進し、旧市街地の再生につなげる。 市役所で協定式を行い、署名した後藤さんは「藤枝の発展に貢献できるような素晴らしいコミュニティーを作りたい」と述べた。北村正平市長は「後藤氏の取り組みは若者が輝いて街の勢いを加速させる
-
沼津市、吉本興業が連携強化へ ふるさと納税の返礼品や情報発信で
沼津市と吉本興業は18日、同社の劇場「沼津ラクーンよしもと劇場」(同市)の開場10周年を機に、ふるさと納税の返礼品や情報発信などを通して連携を強化する方針を確認した。昨年度、同劇場に最多出演した漫才コンビ「ザ・パンチ」のパンチ浜崎さんとノーパンチ松尾さん、劇場の町田寿一支配人が市役所を訪れ、頼重秀一市長に意気込みを語った。 両者は2015年にパートナーシップ協定を締結した。所属タレントが市のPR大使や、イベントの司会・講師を務めるなど連携している。浜崎さんと松尾さんは5月に漫才トーナメント「THE SECOND」で準優勝したことに触れ、「沼津の劇場で鍛えてもらった」と感謝した。 市が寄付
-
静岡市葵区の小劇場「人宿町やどりぎ座」 完全燃焼の終幕 度肝抜く芝居で魅了
静岡市葵区の小劇場「人宿町やどりぎ座」がこのほど、最終公演を行い、約6年の歴史に幕を引いた。 劇作家・演出家の多田淳之介さんが4月に同劇場で行ったワークショップを基にしたパフォーマンス「For Encounters」を上演した。同劇場を拠点とした「劇団渡辺」の俳優でもある蔭山ひさ枝支配人、劇団の俳優山崎馨さんら6人が、それぞれに緩急を付けた動きを1時間20分絶え間なく続け、満席約60人の度肝を抜いた。 舞台を降りた蔭山さんは「全て出し切ってすっきりした。温かい雰囲気で最終演目を終えられて良かった」とほっとした表情を見せた。劇団の活動は続け、「人宿町やどりぎ座」は、イベントの運営法人の名前
-
特別支援学校生に生演奏 お届け 島田市でミニコンサート
静岡県文化財団と県は17日、グランシップ登録アーティストによるミニコンサートを島田市の北五和会館で開いた。吉田特別支援学校駿遠分教室の児童や生徒、教員ら約20人が生演奏を楽しんだ。 県内在住の3人によるトリオ「フラウティエ」がクラシック曲などを披露した。桐畑奈央さん(浜松市)がリコーダー、青島由佳さん(静岡市)がフルート、神戸善子さん(同)が電子チェンバロの演奏を担当し、柔らかな音色を奏でた。メヌエットに合わせ、児童や生徒が体を動かし、宮廷舞曲の雰囲気も味わった。 オーディションで選ばれた登録アーティストは子どもが音楽に親しむ環境づくりに取り組んでいる。コンサートは学校などに芸術文化を届
-
JJジュン・リ・ブイさん ショパン奏で聴衆魅了 浜松市
河合楽器製作所の「カワイコンサート」(静岡新聞社・静岡放送後援)がこのほど、浜松市中央区のアクトシティ浜松で開かれ、カナダ出身のピアニストJJジュン・リ・ブイさんが、ショパンなどの8曲を同社のフルコンサートピアノで奏でた。 JJジュン・リ・ブイさんは2021年ショパン国際ピアノコンクールに当時17歳で出場し、6位入賞を果たした実力者。初期ショパンの「ノクターン ヘ長調」から始まり、「マズルカ」やピアノ・ソナタ第2番変ロ短調「葬送」のほか、カール・ヴァインの「ピアノ・ソナタ第1番」、ラヴェルの「水の戯れ」などを披露した。約600人の聴衆が集まった。 カワイコンサートは、国内外の優れた演奏家
-
【動画】静岡市に新社屋完成「第九」で祝う アイエイアイ社員、静響と共演
-
劇団四季「キャッツ」開幕 初日1600人が猫の世界に 静岡市民文化会館
劇団四季ミュージカル「キャッツ」静岡ロングラン公演(静岡市、静岡商工会議所、市文化振興財団、劇団四季、静岡新聞社・静岡放送主催、県共催)は17日に初日を迎え、会場の同市葵区の市民文化会館大ホールには約1600人の観客が集まった。 天上へ昇る1匹の猫を決める舞踏会に集まった猫たちの生きざまを描く。「ごみ捨て場」を模した装飾や猫目線の大きさで作ったごみのオブジェがステージ上だけではなく客席の側壁も覆った。会場に足を踏み入れた観客は、「キャッツ」の世界を存分に楽しんだ。 二十余匹の猫たちが、それぞれの個性に沿った動きや歌、踊りで客席を沸かせた。観客席に降り立ち、来場者とふれあう場面もあった。
-
静岡市に新社屋完成「第九」で祝う アイエイアイ社員、静響と共演【動画あり】
富士山静岡交響楽団(静響)と、産業用ロボットメーカーのアイエイアイ(静岡市清水区)の社員有志100人による合唱団が17日、同区庵原町に建設していた新本社と工場の竣工(しゅんこう)披露会で共演した。ベートーベンの交響曲第9番の合唱で、新社屋完成を盛大に祝った。 長年のクラシック音楽ファンという石田徹社長が、小学生時代の音楽教科書に掲載されていた「第九」を社員と披露したいと静響に依頼したのがきっかけ。静響はエルガーの「威風堂々」も演奏し、合唱団が英語の歌詞で歌い上げた。 同社製造部の石山敦士さんは「貴重な機会と思い参加した。伸び伸びと歌うことができ、良い時間だった」と充実した表情を見せた。静
-
東京芸大付属高OBトークコンサート 8月、浜松と静岡
静岡県内出身者など静岡ゆかりの東京芸術大付属高卒業生によるトークコンサート「芸高ってどんなところ?」が8月2日午後2時から浜松市中央区のアクトシティ浜松音楽工房ホール、3日午後2時からは静岡市葵区のしずぎんホールユーフォニアで開かれる。 同校の設立70周年を記念して企画した。35期から58期までの卒業生=箏(そう)、バイオリン、ビオラ、ピアノ、フルート、作曲=計10人が独奏や合奏を行う。後半は出演者による語らいや質疑も予定している。 参加費千円。希望者は主催の同校響親会<電090(3380)8275>へ。
-
能楽、9月公演へ初稽古 静岡・グランシップ、児童ら所作学ぶ
静岡市駿河区のグランシップで9月に開かれる「グランシップ静岡能 能楽入門公演」(県文化財団、県、県能楽協会、静岡新聞社・静岡放送主催)での能披露に向けて稽古する「わくわく能楽教室」が17日、同所で始まった。小学生から大学生まで19人が参加し、初回の練習に励んだ。 講師を務める観世流能楽師の山階彌右衛門さんが、扇子の開き方やすり足のこつを伝授。公演で披露する予定の演目「老松」の仕舞(しまい)や謡(うたい)を練習した。清水有度二小5年の都郷翠菜さん(10)は「足の運び方を、家でも練習して上手になりたい」と意気込みを語った。 参加者は8回の稽古を通して、山階さんや県能楽協会の会員らから礼儀や所
-
18~19世紀ピアノ 個性的構造知って 浜松市楽器博物館で展示
浜松市楽器博物館(中央区)の特別展「フォルテピアノの芸術」(静岡新聞社・静岡放送後援)が12月10日まで開かれている。18~19世紀に作られた現代とは異なる様式のピアノを展示、時代背景などを解説する。 フォルテピアノは鍵盤の鍵の数が少なかったり、ペダルの代わりに台の裏側についたキーを膝で押し上げる「膝レバー」が付いていたりする。ピアノを楽しむ貴族の社交場「サロン」をイメージしたフォトスポットや、鍵を押すと透明な箱の内部にあるハンマーが持ち上がって弦をたたく音の鳴る仕組みが分かるコーナーも用意した。 学芸員の石井紗和子さんは「フォルテピアノは当時の時代、地域における理想の形であり、現代に比
-
ジャズピアノ 園児に披露 フローリンさん 土肥でミニ演奏会
スイスを拠点に活躍するジャズピアノ奏者トーマス・フローリンさんがこのほど、伊豆市の土肥こども園でミニコンサートを行い、園児たちを喜ばせた。 フローリンさんは映画「となりのトトロ」の曲や童謡「富士山」のジャズアレンジ版などを披露。園児はフローリンさんの演奏に合わせ園歌を歌い、「今度は家族と聞きたい」「また来てほしい」と感想を述べた。 全国コンサートツアーで来日し、友人がいるなどの縁で土肥地区を訪れた。
-
フランス演出家 沼津で20日に人形劇 ワークショップも
静岡県東部で活動するパフォーマンス集団「スケラボ」は20日午後3時半~4時、フランスの演出家による人形劇「ル・フリーックス・クラブ シャ・ドワゾーのふしぎなお庭」を沼津市の沼津ラクーンで上演する。 フレデリック・フェリシアーノさんが、シャ(猫)でも、ドワ(指)でも、オワゾー(鳥)でもない空想上の生き物「シャ・ドワゾー」を主人公に、素手を人形に見立てた独自の技法で披露する。 一般前売り千円、当日1500円。25歳以下500円、未就学児無料。上演に先立ち、午後2時からフレデリックさんと交流するワークショップを開く。問い合わせはスケラボ<電050(8890)7191>へ。
-
【動画あり】劇団四季「キャッツ」いよいよきょう開幕 出演者ら最終稽古 静岡市民文化会館
劇団四季は16日、ミュージカル「キャッツ」静岡ロングラン公演(静岡新聞社・静岡放送など主催)の最終通し稽古を静岡市葵区の市民文化会館で行った。10年ぶり3回目の静岡公演は17日に開幕する。 公演に向けて、同館大ホールに約2千個のごみのオブジェを設置し、物語の舞台となる「都会のごみ捨て場」を作り上げた。館内に別の劇場設備を丸ごと一つ入れ込む「シアター・イン・シアター」方式を採用し、照明や音響の調整を重ねて専用劇場と遜色ない環境を整えた。通し稽古は団員の家族らを前に、本公演同様の衣装、演出で行った。館内は盛大な拍手に包まれた。 同作は2003年と13年の静岡公演で累計約21万人を動員した。今
-
早稲田大合唱団 三島で8月公演 団長らPR
早稲田大合唱団は8月24日、国内各地で年に1度開催するサマーコンサートを三島市民文化会館で開く。島田瑞希団長(20)と同市出身の中谷成葉副理事長(20)がこのほど、三島市役所を訪れてPRした。 団員55人が出演予定で単独ステージのほか、三島北高演劇部の朗読劇に合わせたステージも披露する。地元団体との共演も特徴で同市周辺の音楽団体から約50人が出演する。 同会館での開催は14年ぶり。地元開催を提案した中谷副理事長は「合唱に触れたことがない人も楽しめる内容にした」とアピールし、島田団長は「合唱の楽しさと魅力を伝えたい」と意気込んだ。 午後2時開演。入場料は1000円(前売り800円)、高校
-
海外アーティスト出演料高騰 “復活”夏フェス 円安の影
野外音楽フェスティバルの夏がやってきた。ぴあ総研によると、昨年のフェスの市場規模はコロナ禍前の2019年と比べ18・2%増の390億円と「完全復活」。その勢いは今年も続く。だが歴史的な円安が海外アーティストの招聘[しょうへい]に影を落とす。 「フジロックフェスティバル」(新潟県湯沢町、26~28日)は、米ロックバンド「ザ・キラーズ」やドイツのテクノバンド「クラフトワーク」らをメインステージのトリを飾るヘッドライナーに起用した。 40~50代が中心という客層。「今まで来ているお客さんの音楽性を考えつつ、若い世代も意識していかないといけない」と主催するスマッシュの佐潟敏博社長は語る。 米
-
農兵節㊦ まちの伝統 高校生が継ぐ 【しずおか学 地域のうた編】
「富士の白雪ノーエ」で始まる三島市の伝承歌「農兵節」は、1934年の人気歌手赤坂小梅の歌唱によるレコード発売、ラジオでの楽曲放送、三島産大根のPRと組み合わせた街頭宣伝で、その名を知られるようになった。 継承には、59年に結成された「三島農兵節普及会」が大きな役割を果たしている。「格式のあるメロディーが心に染みる。いやが応でも古里を感じさせる」と話すのは同会音曲部長で、44年前から「唄い手」を務める秋永秀子さん(80)。メンバーは約80人で、高齢化が進むが、近年は高校生の入会もあった。月に2回、三味線を教える。 県内外で年間20回以上、「農兵節」を披露する機会がある。秋永さんは「唄で町に
-
文化の一極集中打破 専用劇場と変わらぬ舞台【猫に歴史あり 「キャッツ」静岡公演㊦】
猫が歌い踊る劇団四季ミュージカル「キャッツ」の世界は、「都会のごみ捨て場」という設定だ。劇団四季は上演の際、舞台から客席まで数千個のごみのオブジェを設置する。1983年の初演から美術デザインを担当する舞台美術家の土屋茂昭さん(73)は「他国でここまでごみを置いている所はない」と胸を張る。 土屋さんによると、初演時のセットはオブジェが少なく、他国と同じく紙ごみのようなものが大半だった。後に劇中歌の「思い出をたどってよみがえり」(幸福の姿)といった歌詞から「思い出を糧に新しい生命を得る」という物語の構造を読み取り、捨てられた人々の思い出の品「ごみのオブジェ」という舞台美術を演出したという。
-
新たな感動 過去の公演から進化多数【猫に歴史あり 「キャッツ」静岡公演㊤】
10年ぶり3回目の静岡ロングラン公演開幕が17日に迫る劇団四季ミュージカル「キャッツ」。本公演では、2003年と13年の静岡公演にはなかったシーンを追加した。既存シーンの曲も一部変更するなど、新たな感動を県民、観客に届ける。10日には会場となる静岡市葵区の市民文化会館で舞台稽古も始まり、本番に向けて団員は動線や立ち位置を確認するなど最終調整を重ねる。 最大の変更点は楽曲「ランパスキャット~けんか猫」の追加だ。「キャッツ」はノーベル文学賞に輝いたこともある英詩人T・S・エリオット(1888~1965年)が猫について書いた詩集が原作だが、同楽曲の原詩は詩集の中で珍しく犬を扱っている。犬同士の抗
-
劇団四季「キャッツ」舞台稽古始まる ごみ捨て場模したステージセットに仕掛け 静岡市民文化会館【動画あり】
劇団四季は10日、ミュージカル「キャッツ」静岡ロングラン公演の17日開幕に向け、静岡市葵区の市民文化会館で舞台稽古を開始した。俳優24人が歌い踊り、個々の立ち位置や動線を入念に確認した。 都会のごみ捨て場を模したステージセットは、スタッフ約130人が3週間程度かけて完成させた。舞台上に27カ所、客席側に26カ所の「入退場口」が隠されていて、上演中に俳優が入れ代わり立ち代わり使用する。舞台稽古初日はレジデントディレクターの坂田加奈子さんが指示する中、物語序盤の動きを確認した。 暗転中の誘導灯の光量や床の滑りやすさなども確かめた。楽曲「ジェリクルソング」の途中では空中ブランコも使用し、本番さ
-
芸人支える多彩な食 なじみの店 広がる交流【沼津よしもと10年 地域と劇場の歩み㊦】
沼津ラクーンよしもと劇場(沼津市)に出演する芸人の支えとなっているのが、多彩な沼津の食だ。劇場に配達された弁当をきっかけに、多くの芸人が周辺の飲食店を訪れるようになった。出演者が食の魅力を交流サイト(SNS)で発信するなど、店主との息の長い交流が続いている。 劇場の目の前にある居酒屋「やきとり酒場」(同市大手町)。昔ながらのカウンターと座敷が並ぶ庶民的な店には舞台を終えた芸人たちが時折、喉を潤しに訪れる。店主の飯塚悟司さん(53)は「店を出る時に店員に声をかけてくれたり、芸人さんが友人の俳優を誘ってプライベートで来てくれたり。皆さんいい人」。あえて声をかけずに出迎え、そっと2階の座敷に案内
-
人の思い交錯する物語 「ガンダム」描く 安彦良和さん 複雑な内面 絵で表現
アニメ作品の金字塔「機動戦士ガンダム」でキャラクターデザインなどを手がけた安彦良和さん(76)。漫画に軸足を移した後も高い評価を得ている。「挫折もあった」という長い表現者人生の中で、ガンダムは特別な作品だったと振り返る。 北海道遠軽町で生まれ育った。漫画との出合いは小学生の頃、「親切な郵便配達のおじさん」が届けてくれた読み古しの雑誌や別冊付録だった。中でも鈴木光明さんの歴史漫画「織田信長」に引かれ「ノートの余白にまねて漫画を描いていた」。 大学は隣県青森県の弘前大へ。ベトナム戦争が激化する中、学生運動に身を投じ、除籍になったのを機に上京。アニメ制作会社「虫プロダクション」の養成所の所員
-
実力派中堅、呼び水に 合宿でネタ磨き王者も【沼津よしもと10年 地域と劇場の歩み㊥】
「舞台へ上がったら、お客さんは2人だけ。目が合った」。沼津ラクーンよしもと劇場(沼津市)での6日の10周年記念公演。漫才コンビ「ザ・パンチ」が、当日満員の劇場と、新型コロナウイルス禍の劇場とを比較して笑いを誘った。コロナ禍は劇場を直撃した。来場者は激減し、開場以来最大の危機が訪れた。 コロナ禍の2022年6月に就任した町田寿一支配人(48)=浜松市中央区出身=は以前、桂文枝さんら人気落語家の全国公演のプロデュースを担当。「興行をつくってきた経験は生かせる」。23年6月から劇場の目玉として実力派の中堅芸人を集めた「太鼓判ライブ」を始めた。 ライブは月3回程度、5~6組が土日の計4公演に出演
-
地元と歩み 25回目の夏 野外音楽イベント「フジロック」 自然と共生 フェス文化育む【スクランブル】
野外音楽イベント「フジロックフェスティバル」が26~28日、新潟県湯沢町の苗場スキー場で開催される。1999年に苗場に会場を移し、コロナ禍の1度の中止を経て今年で25回目。「自然と音楽の共生」を掲げて地元自治体と手を携えながら歩んできたフジロックは、野外フェスという文化を育み、定着させた。 「最初はロックへの偏見があったかもしれない。でも開催してみると、想像していたのとは違った」。湯沢町の田村正幸町長はそう振り返る。 フジロックが始まったのは97年。最初の会場は富士山を望む山梨県鳴沢村のスキー場だった。初日に台風の影響で、雨をしのぐ場所もないまま泥まみれの混乱が広がり、2日目は中止された
-
「達唱」哀愁の調べ 浜松市中央区で遠州大念仏披露
浜松市中央区の遠州大念仏の保存会「橋爪東組」はこのほど、13日からのお盆の本番を前に寺で念仏を披露する「達唱」を同区中郡町の慶福寺と甘露寺で行った。約20人が夜の境内に集い、伝統の舞を納めた。 念仏や笛、鐘の音に合わせ、装束姿の組衆が舞いながら太鼓をたたいた。哀愁を帯びた調べに、地域住民らが聞き入った。 同組は1月から練習を積んできた。20~30代の若手が新たにメンバー入りするなど、伝統の継承に力を注いでいる。今年は、活動を休止中の近隣の保存会から借り受けた鐘や太鼓を使い、その音色を届けた。 練習を主導する橋爪治彦さん(59)は「地道に活動を継続していくことが大事。関心を持つ住民を少し
-
五輪などテーマにポップス演奏 浜松拠点の社会人吹奏楽団 中央区で聴衆魅了
浜松市を拠点に活動する社会人吹奏楽団「浜松ポップス・ウィンド・オーケストラ」は7日、第21回演奏会(静岡新聞社・静岡放送後援)を中央区のアクトシティ浜松で開いた。団員約30人が、ポップスを中心に披露した。 第1部は「オリジナルステージ」と題し、今月下旬から始まるパリ五輪に合わせて、1984年のロサンゼルス五輪のテーマ曲などを演奏した。アニメ「タッチ」や「あしたのジョー」などを奏でた主題歌メドレーでは、来場者も手をたたいてリズムを刻みながらステージを満喫した。 第2部は「男はつらいよ」などの有名曲を披露し、約750人の来場者を魅了した。
-
山田和樹指揮のモンテカルロ・フィル 手腕光る晴れやかな凱旋
指揮者の山田和樹が、2016年から芸術監督兼音楽監督を務めるモナコのモンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団を率いて来日公演を行った。来年にはベルリン・フィルへのデビューも決まり、晴れやかな凱旋[がいせん]だ。 公演最終日は、開演前から“山田節”がはじけた。プレトークで「やってみたい」と満席の聴衆にウエーブを提案。盛り上げ、くつろがせる。 幕開けは、ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」。地中海の陽光を思わせるモンテカルロ・フィルの音色が、山田のしなやかな動きに吸い付くように色を変え、「まどろみの境地」を描く。繊細な響きから互いの信頼が伝わる。 活躍目覚ましいピア
-
松尾スズキの舞台「ふくすけ」 12年ぶり再演 少年役に岸井、人物像一新
松尾スズキ作・演出・出演の舞台「ふくすけ2024 歌舞伎町黙示録」が、東京・歌舞伎町のTHEATER MILANO-Zaなどで上演されている。物語の鍵を握る少年フクスケ役は、ドラマや映画でも活躍する岸井ゆきの。過去の公演では阿部サダヲらが演じていた役で、女性が起用されるのは初めてだ。「新しいフクスケ像をつくりたい」という松尾と岸井に、意気込みを聞いた。 「ふくすけ」は1991年に初演された松尾の代表作の一つで、上演は今回で4度目。歌舞伎町を舞台に、薬剤被害で身体障害児として生まれたフクスケや病院の警備員コオロギ(阿部)、妻で盲目のサカエ(黒木華)らが、悪意と情念に突き動かされながら必死で
-
稲川淳“爺”喜寿の怪談話 9月に静岡公演
暑さ厳しい夕暮れに、稲川淳二がトークでひやりとした涼を届ける「怪談ナイト」が、今年も県内にやってくる。1993年から休むことなく続く全国公演は1000回を超えた。喜寿を迎える“怪談家”は今回も新作をひっさげ、「怖いけれど居心地が良くなるようなライブを楽しみにしてほしい」と自信をのぞかせる。 「今回は稲川淳“爺[じい]”として」と前置きし、庶民の間で語り継がれてきた怪談話を用意する。「夏休みに子どもが『おじいちゃん、あの話して』とわくわくするような、怪談本来の魅力を伝えたい」と意気込む。舞台セットは田舎にあるローカル線の駅をイメージ。時代や住ん
-
尾上右近が自主公演で「連獅子」
歌舞伎俳優の尾上右近が自主公演「研の會」を8~9月に東京・大阪で開く。今回で8回目。「回数を重ねられるのはうれしい。責任を楽しむ心を大事に、今の自分にしかできない公演になれば」と取材会で語った。 継母の恋の真相を描く「摂州合邦辻」、獅子の親子の情愛を見せる舞踊「連獅子」を上演。連獅子では自身が初の親獅子を勤め、同じ音羽屋一門で11歳の尾上眞秀が仔獅子を演じる。市川團十郎、尾上菊之助ら4人の先輩の親獅子の下、仔獅子を演じてきた右近は「伝えられるものを伝えた上で(眞秀と)一緒に挑戦したい」と意気込んだ。 一方、同席した眞秀も「食らい付いていきたい」と気合十分。右近は「役者としての器が問われる
-
「三島で子育て」イメージソング たなかみどりさん制作 市公式ユーチューブで公開
三島市のプロモーション事業「水の都三島で子育て」のイメージソングが完成した。同市のシンガー・ソングライターたなかみどりさんが「三島は安心して子育てできるまち。来れば明るい未来があると思ってもらいたい」との思いを込めて作詞作曲した。市公式ユーチューブチャンネルで9日から公開している。 曲名は「水の都三島」。川の流れをイメージした明るい曲調に「せせらぎ」「幸せ」「緑の公園」といった言葉をちりばめた。たなかさんは自身の経験を踏まえて制作。子育てが大変で気持ちが沈んでしまいそうな時、温かく支えてくれた人々と緑とせせらぎのある自然に癒やされた経験も歌詞に込めた。 市は今後、イメージソングを使ったプ
-
【短歌はいま】具体性と抽象性の境に挑む 「遠浅の空」など(大松達知/歌人)
言葉を尖[とが]らせて表現の純度を上げる。それは言葉同士の関係を薄めてゆき、具体性と抽象性の境に挑むことだ。「詩的」ではあるけれど、言葉に負担をかけることにもつながる。 金田光世「遠浅の空」(青磁社)は、40代の作者の20年間以上にわたる作品。〈脱いである服が魚に見える部屋ここで眠ればすぐ舟が来る〉など、時空をゆがませる「詩的」な歌が初期の特徴。短歌形式がくみ出したシュールな感覚だ。 後半には〈明るさは極まりながら蜂蜜のなかに季節は静止してゐる〉〈あなたがかつて暮らした国へひとつひとつ時間をかけて夕暮れは来る〉などの、現実の重みに比重の移った歌もある。作風の変遷も楽しみな歌集。 小田桐
-
俳優・日向亘 大河「どうする家康」などで存在感、好奇心強みに役を知る【夏色2024②】
涼しげな目元が醸し出すニヒルな印象とは裏腹に「好奇心の塊なんです」。昨年の大河ドラマ「どうする家康」や、今年4月のドラマ「GTOリバイバル」など話題作で存在感を示した俳優の日向亘。名だたるスターと共演してきたが「どの現場も楽しいと感じることの方が多くて、あまり緊張しなかったかも」。あっけらかんと笑う姿に、大物の片りんがのぞく。 群馬県で生まれ育ち、14歳の時に母と姉が応募した芸能事務所主催のオーディションに「軽い気持ちで」参加した。「テレビっ子なので、そういう世界を見てみたくて」。会場では服装も髪形もおしゃれに決めた年上の参加者たちに囲まれたが、圧倒されるどころか「むしろ僕のオーガニックな
-
「セクシー田中さん」原作者死去 原作者の権利守る契約を 漫画家ら対象、実態調査
日本テレビ制作のドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子さんが死去した問題で、作者の意に反して内容を改変されない権利である「著作者人格権」に注目が集まっている。同ドラマでは権利や改変の条件を記した契約書を制作開始前に結んでいなかった。テレビ局側は事前締結に難色を示すが、漫画家らの権利保護を訴える団体からは改善を求める声が上がる。 「セクシー田中さん」を巡っては、「必ず漫画に忠実に」という芦原さんの強い要望が文書などで共有されず、制作側との認識のずれが脚本を巡るトラブルに発展した。 日テレによると、漫画などのドラマ化では「原作利用許諾契約書」を結ぶが、改変などについては細か
-
エキゾチックな魅力 ペネロペ・クルス 新作「フェラーリ」出演
エキゾチックな魅力で評判を呼び、米ハリウッドに招かれて売れっ子になったスペイン出身のペネロペ・クルス。 新作の「フェラーリ」はイタリアの自動車メーカー、フェラーリの創業者エンツォ・フェラーリを描く。クルスが演じるのは彼の妻で共同経営者でもあるラウラ。息子が死に、夫との間に息子がいる愛人の存在を知って夫婦仲は険悪になる。 1974年4月28日、マドリード生まれ。母は美容師で、幼い頃からバレエなどのダンスを習い、テレビやミュージックビデオに出演していた。 「ハモンハモン」(92年)で映画デビュー。出演した「ベルエポック」(同)が米アカデミー賞外国語映画賞に輝き、「オール・アバウト・マイ・マ
-
“兄貴分”富士彦さん 「道」見えた地、恩返しを【沼津よしもと10年 地域と劇場の歩み㊤】
静岡県内唯一の吉本興業の常設劇場「沼津ラクーンよしもと劇場」が2014年の開場から7日で10周年を迎えた。コロナ禍など、さまざまな困難を乗り越えつつ、「地域密着」を掲げて沼津のまちに溶け込んできた劇場の歩みを紹介する。 沼津ラクーンよしもと劇場の立ち上げメンバーの一人として沼津市に移住した芸人の富士彦さん(50)。同市での生活が丸10年を迎えた。「先輩から『浸透するのに10年かかる』と言われた。続いたということは、地元に認めていただいたのかな」と感慨深げに語る。 「沼津行きは勘違いから始まった」。地元大阪時代に組んだコンビで東京に移って活動していたが、2005年に解散。1人で活動してい
-
沼津市、吉本興業と連携強化 芸人の発信力、幅広い分野で活用へ
沼津市は8日までに、地域活性化へ吉本興業との連携強化に乗り出す方針を固めた。同社は開場10周年を迎えた「沼津ラクーンよしもと劇場」(同市)を運営。芸人の市主催イベントへの出演に加え、福祉事業での講師派遣など幅広い分野に起用する方向。話術と接客術にたけた芸人の発信力や知見を活用する。詳細は今後詰める。 市は2015年、よしもとクリエイティブ・エージェンシー(現吉本興業)とパートナーシップ協定を締結。これまで市主催行事の司会などに所属芸人を派遣してもらうなど、協力関係を構築してきた。 昨年の市制100周年を受け、農林水産や福祉などこれまで関係の薄かった分野でも関係が広がり、連携を深化させよう
-
落語で笑って元気に 静岡県内出身2人が寄席 浜松市中央区
社会福祉法人「浜松いのちの電話」は6日、納涼チャリティー寄席「笑って笑って長生き元気」(静岡新聞社・静岡放送後援)を浜松市中央区の市福祉交流センターで開いた。 同市出身の滝川鯉昇さんと、熱海市出身の入船亭扇遊さんの落語家2人が高座に上がった。「茶の湯」「井戸の茶碗」など2演目ずつを披露し、軽妙な語り口で約380人の観客を物語に引き込んだ。 イベントの収益は、さまざまな悩みの相談に応じる同法人の運営費に充てる。
-
壮大なハーモニーで聴衆魅了 中央区の浜松混声合唱団が演奏
浜松混声合唱団は6日、創立40周年記念の演奏会(静岡新聞社・静岡放送後援)を浜松市中央区のアクトシティ浜松で開いた。団員約50人が美しい音色を披露し、約700人の聴衆を魅了した。 組曲「永久ニ(とこしなに)」では、古代の人々の生きる喜びを表現した壮大なハーモニーを響かせた。CMやテレビドラマで使われたおなじみの曲も上演し、出演者はメロディーに合わせて手拍子をして会場を盛り上げた。 ゲストステージでは、オペラなどで活躍するバリトン歌手竹内利樹さんによる独唱を行った。 合唱団は1984年結成。40~70代の団員で活動している。
-
ダンス♪で心通わせよう! 磐田で年齢や障害超えた交流会 舞踊作家・佐藤さんの指導で学ぶ生徒ら
磐田市の現代舞踊作家佐藤典子さんの指導でダンスなどを学ぶ子どもたちの交流会「ダンス・クルージング」が7日、同市上新屋の市民文化会館かたりあで開かれた。小学生~高校生約70人が一緒に体を動かし、年齢や障害の有無を超えた交流を楽しんだ。 磐田こどもミュージカルの14期生と佐藤典子舞踊研究所の生徒、島田市の障がい児放課後等デイサービス「NPO法人ららの家」の利用者が参加した。技術以上に相手と心を通わせることを意識するようアドバイスを受けながら、リズムに合わせた身体表現に取り組んだ。 こどもミュージカルと舞踊研究所のダンス発表会も行った。
-
浜松交響楽団 中央区で7月21日 ファミリーコンサート 練習に熱
浜松交響楽団による童話をモチーフにした演奏会「第18回浜松いわた信用金庫 夢に追いかぜコンサートin浜松」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が21日午後2時から、浜松市中央区のアクトシティ浜松中ホールで開かれる。本番に向け、楽団員たちが練習に励んでいる。 R・コルサコフの交響組曲「シェエラザード」、メンケンの「美女と野獣」序曲、チャイコフスキーのバレエ組曲「眠れる森の美女」を演奏する。語りも入る。 同楽団の美和雅樹理事長は「大人も子どもも楽しめるファミリーコンサートになっている。場面を思い浮かべながら楽しんでほしい」と話す。 問い合わせは浜松交響楽団事務局<電053(454)67
-
七夕にちなんだ曲 こども病院に響く 静岡市葵区でコンサート
協同組合静岡文化振興会は4日、静岡市葵区の県立こども病院で七夕コンサートを開いた。なじみのある曲が次々に演奏され、入院中の子どもたちは家族や看護師と一緒に心地よい音色を楽しんだ。 バイオリニストの加藤恵理さん(東京都)とピアニストの金子薫さん(同)が「星に願いを」「星影のエール」など七夕にちなんだ曲目や、ジブリ映画曲のメドレーを披露した。子どもたちはメロディーに合わせて体を揺らしたり、小さな手で手拍子をしたりして非日常の空間を満喫した。 療養する子どもたちを支える「ファシリティドッグ」の「タイ」も参加し、子どもたちの人気を集めた。
-
御殿場 市民芸術祭開幕 舞台や展示会 2025年2月まで
御殿場市内で芸術活動に取り組む市民に光を当てる本年度ごてんば市民芸術祭(実行委主催)が6日、市民会館で開幕した。来年2月まで多彩な舞台や展示会が催され、市民が日ごろの活動の成果を披露する。市制施行70周年記念行事の一環として開催する。 同館や秩父宮記念公園、市民交流センターふじざくらを会場に、ダンスや合唱、音楽演奏を繰り広げる「ステージ部門」、美術や書道作品が並ぶ「展示部門」、囲碁大会、小・中学生将棋大会などを実施する。 初日はオープニングセレモニーが開かれ、関係者が文化芸術活動の振興を誓った。子どもの9団体が出演するジュニアフェスティバルと、10団体が華麗な舞で来場者を楽しませる洋舞フ
-
温泉から古代ザメが飛び出す! 熱海発の映画「温泉シャーク」清水町で上映開始
熱海市がモデルの「暑海(あつみ)市」を舞台に幻の古代ザメが暴れ回る映画「温泉シャーク」の上映が、清水町のシネプラザサントムーンで始まった。 熱海市の製作会社「PLAN A」によるご当地「サメ映画」。旅館などの温泉から人を襲うサメが出現するという設定で、謎解きあり、アクションあり、政治的駆け引きありの盛りだくさんな内容に仕上がった。熱海サンビーチや熱海銀座商店街、複数の温泉宿など市内各地でロケを実施した。 2023年夏に行ったクラウドファンディングでは、1278人から1140万円以上が集まった。上映初日の会場には、映画タイトルが入ったオリジナルTシャツの着用者をはじめ熱心な支援者が集った。
-
ジェリクルキャッツ紹介 劇団四季キャッツ、7月17日から静岡公演【月下に集う猫】
7月17日の静岡ロングラン公演開幕を前に、舞台を彩る登場猫「ジェリクルキャッツ」の面々を紹介します。 >劇団四季「キャッツ」、10年の「進化」静岡で初披露 var linkElements = document.querySelectorAll('.digi_send a'); var currentURL = window.location.href; linkElements.forEach(function(link) { var currentHref = link.getAttribute('href');
-
「焼いてるふたり」浜松名所でロケ 東京との2拠点生活 実写ドラマ
浜松市の中野祐介市長は4日の定例記者会見で、同市を舞台にした人気漫画の実写ドラマ「焼いてるふたり~交際0日 結婚から恋をはじめよう~」のロケ地に選ばれたと発表した。放送前のため具体的なシーンや場所の明言は避けたが、ドラマでは市内の名所などが登場する予定という。 ハナツカシオリさんの同作は「週刊モーニング」(講談社)で連載中。浜松への移住や東京・浜松の2地域居住を絡めた恋愛ストーリーで、電子書籍を含むコミックは100万部を突破した。漫画では浜松城や渚園などが登場する。 ドラマでは主人公の福山健太を黒羽麻璃央さん、新妻の山口千尋を松村沙友理さんが演じる。市内でのロケは5月に行われ、市内の浜松
-
基調デザイン制作 思い語る 浜松国際ピアノコンクール
11月に浜松市中央区のアクトシティ浜松で6年ぶりに開催される「第12回浜松国際ピアノコンクール」(市、市文化振興財団主催)の基調デザインを制作したデザイナー榊原絵里奈さん(40)=同区=とテキスタイルアーティスト桂川美帆さん(36)=同=が3日、市役所を訪れ、作品に込めた思いを語った。デザインはポスターなどに活用され、今後、市内各所に本格的に掲示される。 デザインタイトルは「Notate on music―想いを記する―」。1音1音を大切にするピアニストへの敬意を込め、音楽家が譜面に記す記号をモチーフにした。記号の線の筆致によって心地よい音色や演奏者の熱量、手の動きなどを表現し、ピアノのシ
-
「鹿男あをによし」 奈良 異空間支える分厚い歴史【物語をゆく⑦】
2月に直木賞を受賞した万城目学さんの作品群は、人を食ったような異空間がくせになる。そのトリックを成立させるのは、描かれる土地に蓄積した歴史の分厚さではないか。そんな仮説を胸に秘め、彼の人気小説「鹿男あをによし」の舞台である古都・奈良に向かった。 「あをによし」とは、奈良にかかる枕詞[まくらことば]で「青丹吉」と表す。丹は土を意味し、良質な青い土を産出した奈良をたたえる語という。2022年には奈良を通る観光特急「あをによし」が運行を始めたが、今なお生きた響きを持つ言葉だ。 近鉄奈良駅を出ると、緩やかな坂の先で若草山が初夏の光を照り返している。奈良公園に近づくにつれ鹿が増え、餌をせがまれる観
-
懐かしの曲 魅了 積志ウィンドアンサンブル 定演 浜松市中央区
浜松市近郊の愛好家でつくる吹奏楽団「積志ウィンドアンサンブル」は6月30日、第43回定期演奏会(静岡新聞社・静岡放送後援)を中央区のアクトシティ浜松で開いた。 最初の4曲は、全日本吹奏楽コンクールの歴代の課題曲を披露した。1979年の「フェリスタス」や、2012年の「さくらのうた」など、各年代の吹奏楽経験者にとって懐かしい曲が並んだ。アニメ「宇宙戦艦ヤマト」の組曲を奏で、「出撃」、「大いなる愛」など四つの楽章で構成した。 ラテン語で幸福を意味するフェリスタスと、最後に演奏した米映画の劇中曲「第六の幸福をもたらす宿」を選曲したことに、氏原竜也代表(60)は「みんなが幸せになれればという願い
-
高度な音色で聴衆魅了 ヤマハ吹奏楽団 定演 浜松市中央区
ヤマハ吹奏楽団は29日、第58回定期演奏会(静岡新聞社・静岡放送後援)を浜松市中央区のアクトシティ浜松大ホールで開いた。人気作品や名曲を披露して約2000人を魅了した。 4曲を発表した。1曲目はC・T・スミスの「華麗なる舞曲」。繊細な楽節から壮大なフレーズまで超絶技巧がちりばめられた高難度な作品を息の合った演奏でまとめた。J・デ・メイによって作曲され、かわいらしい雰囲気だったり儀式的だったりと異なるスタイルの3楽章で構成された「トリティコ・エクレティコ」、ブラスバンドの人気作品でP・スパークの「宇宙の音楽」も奏でた。
-
シラバブ/グリザベラ【劇団四季「キャッツ」 月下に集う猫⑬】
7月17日から静岡公演 7月17日の静岡ロングラン公演開幕を前に、舞台を彩る登場猫「ジェリクルキャッツ」の面々を紹介します。
-
マキャヴィティ/ランパスキャット【劇団四季「キャッツ」 月下に集う⑫】
7月17日から静岡公演 7月17日の静岡ロングラン公演開幕を前に、舞台を彩る登場猫「ジェリクルキャッツ」の面々を紹介します。
-
ジェミマ/ギルバート【劇団四季「キャッツ」 月下に集う猫⑪】
7月17日から静岡公演 7月17日の静岡ロングラン公演開幕を前に、舞台を彩る登場猫「ジェリクルキャッツ」の面々を紹介します。
-
コリコパット/ヴィクトリア【劇団四季「キャッツ」 月下に集う猫⑩】
7月17日から静岡公演 7月17日の静岡ロングラン公演開幕を前に、舞台を彩る登場猫「ジェリクルキャッツ」の面々を紹介します。
-
教育にSPAC 今後も積極活用 静岡県議会
都築直哉スポーツ・文化観光部長は、演劇鑑賞の機会の提供として、15年間で延べ20万人以上の中高生を静岡県舞台芸術センター(SPAC)の公演に招待した実績を報告し、今後もSPACを教育活動で積極的に活用する意向を示した。天野多氏への答弁。 2009年度から公演の招待事業を実施し、近年は県東部、西部での展開にも力を入れている。SPACの俳優らによる学校などへの出前講座も19年度から始め、延べ88校で7千人以上の子どもが参加したという。都築部長は、演劇の鑑賞や体験によって「多様な考え方を知り、表現力やコミュニケーション能力を高めることは大変重要」との認識を示した。 世界レベルの活躍を目指す高校
-
探してみてね!キャッツ彩る静岡の「ご当地ごみ」 横断バッグなど18種 劇団四季の公演控え発表
劇団四季ミュージカル「キャッツ」静岡ロングラン公演の来月開幕を控え、劇団四季は26日、舞台を彩る「ご当地ごみ」を会場となる静岡市葵区の市民文化会館で発表した。都会のごみ捨て場を舞台とした同作の風景に、静岡にちなんださまざまな「ごみオブジェ」が加わる。 約2千点のごみのオブジェがステージ上から壁までを覆う同作の舞台では、公演開催地ごとに名産品や銘菓などを装飾に活用している。今回の公演では、黄色い横断バッグや日本平動物園の入場券、のっぽパンの包装、SBSテレビの人気番組「パンパカパンツ」の弁当箱など18種21点を設置した。劇団四季によると、オブジェ化する品は昨年から選定を進めた。「静岡らしさ」
-
どこまで食らいつけるか 舞台「逃奔政走」主演・鈴木保奈美
トレンディードラマ仕込みの洗練された雰囲気で、知的かつスマートな役が似合う俳優の鈴木保奈美。7月の主演舞台「逃奔政走[とうほんせいそう]」ではイメージをがらりと変え、不祥事の火消しに右往左往する知事を演じる。コメディー色の強い会話劇だけに「普段のお芝居とはせりふのテンポから違う。どこまで食らいついていけるか」と意欲を燃やす。 クリーンさが売りの知事・小川すみれ(鈴木)が、知事室に豪華なシャワールームを設けたことを批判され、へ理屈としか言いようがない答弁で言い逃れを試みる。実は背景にはより大きな政治とカネの問題があり…。 役について「元々は弱者のために政治の世界を志した、真
-
3年ぶりミュージカル「モーツァルト!」 8月から帝劇で
ミュージカル「モーツァルト!」が、8月から東京・帝国劇場で約3年ぶりに再演される。主人公は古川雄大と京本大我のダブルキャスト。稽古で「とことん自分を追い込む」と意気込む古川の発言を受け、京本も「自分を追い殺すつもり。壊れる寸前まで痛めつけないと感動を与えられない」と語気を強めた。 天才音楽家ヴォルフガング・モーツァルトの葛藤を描く。出演3度目の古川は「前回、周囲の人に『初演の方が良かった』と言われた。お芝居って難しい」と苦笑。「フレッシュさをどうにか出せないか、今悩んでいる」と吐露した。 一方、初出演の京本は10年前から参加を夢見ていたという。「20代で挑戦がかないうれしい。ヴォルフガン
-
体感、合点、修業の旅(挾間美帆/ジャズ作曲家)【五線譜の向こう側⑮】
初演が迫った作品の仕上げをしながら、この原稿を書いています。 米ニューヨークの「ジャズ・ギャラリー」というジャズクラブが、年に数人のアーティストにこの場所で初演する作品を委嘱する企画で、「どのような曲を、どのような編成で、どのように演奏しても良いですよ」という内容です。 2020年に委嘱を受けた際に真っ先に頭に浮かんだのは、作曲に当たって「夢だったブラジルに行って、現地の音楽に触れたい」ということでした。新型コロナウイルスのパンデミックで旅の計画は中断しましたが、ギャラリーは私が“修業の旅”を実現するまで、待ってくれました。 23年、ついにサンパウロへ。憧れの同
-
浜松FCが優秀賞 映画「ゴジラ-1.0」の事例で選出 フィルムコミッションアウォード
映像作品のロケ支援などに関して優れた団体を表彰する「JFC(ジャパン・フィルムコミッション)アウォード」の第10回表彰式がこのほど、長崎県佐世保市で開かれ、浜松市の「浜松フィルムコミッション(FC)」が映画「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」の事例で優秀賞に選ばれた。浜松FCの受賞は2年ぶりで、最優秀、優秀合わせて5作品目になる。 いばらきFC(茨城県)と諏訪圏FC(長野県諏訪市)との合同受賞。浜松市は遠州灘や浜名湖が撮影に使われたほか、プロモーションとして東名高速道浜名湖サービスエリア(浜名区)に実物大(縦15・2メートル、横11・1メートル)のゴジラの足跡を設置したり、劇中衣装や歴代ゴジ
-
直塚らソリスト共演 8月2日、静岡でバレエ・ガラ公演
クラシックバレエの人気作品からプリンセスや妖精が登場する名場面を集めたガラ公演「バレエの妖精とプリンセス」(静岡新聞社・静岡放送主催)が8月、静岡市葵区で上演される。世界の第一線で活躍するソリストがそろうステージに、新国立劇場バレエ団ソリストの直塚美穂が参加。「眠りの森の美女」のオーロラ姫を演じる。 直塚が出演する場面は、16歳のオーロラ姫が求婚してきた4人の王子と踊る「ローズ・アダージョ」。無邪気な表情と、高度な技術を必要とする振り付けが見どころだ。「名門バレエ団に所属するダンサーを一度に見られるチャンス。個人的には王子役との共演が楽しみ」と話す。 美しいラインとダイナミックで伸びのあ
-
【動画】「キャッツ電車」出発進行!
-
タントミール/カーバケッティ【劇団四季「キャッツ」 月下に集う猫⑨】
7月17日から静岡公演 7月17日の静岡ロングラン公演開幕を前に、舞台を彩る登場猫「ジェリクルキャッツ」の面々を紹介します。
-
【動画あり】「キャッツ電車」出発進行! 静岡鉄道車両をキャラ、名シーンで特別ラッピング 9月23日まで運行
来月幕を開ける劇団四季ミュージカル「キャッツ」の静岡ロングラン公演(静岡新聞社・静岡放送など主催)の開催を記念したラッピング電車が25日から運行開始するのを前に24日、出発式が静岡市葵区の静岡鉄道新静岡駅で開かれた。 車体を「キャッツ」のイメージカラーである黒と黄色で彩り、ロゴマークや劇中の名場面を各所に貼った。扉の内側には演目に登場する猫の写真をあしらい、つり下げ広告も全て静岡公演の仕様に統一した。9月23日の千秋楽まで、2両編成で新静岡―新清水間を運行する。 出発式では鉄道を愛する猫「スキンブルシャンクス」役の一人、カイサー・タティクさん(28)が静岡鉄道から一日駅長に任命された
-
プロ音楽家の音色 堪能 岡部中でコンサート 校歌も合唱 藤枝市
藤枝市はこのほど、小中学生に文化芸術に親しんでもらう「文化の宝箱事業」の一環で、学校コンサートを市立岡部中で開いた。全校生徒260人がオペラやクラシック、ミュージカル音楽の名曲などプロ音楽家の演奏を楽しんだ。 ソプラノ歌手望月智代さんと藤枝音楽協会に所属するテノール歌手杉浦久喜さん(同市在住)、バイオリン奏者村松京さん(同)、フルート奏者橋詰美穂さん(同)、ピアノ奏者青島菜月さん(同市出身)の5人が計14曲を披露した。「ホール・ニュー・ワールド」などなじみのあるディズニー音楽を演奏し、生徒は美しい音色と歌声に聞き入った。最後は生徒と一緒に同校校歌も合唱した。 市は本年度、希望があった市内
-
常葉大橘高吹奏楽部が最優秀 静岡市清水区で中高12校競演
静岡市内の中学校と高校の吹奏楽部がコンクール形式で競演する「マリナートBRASSカップ」(実行委員会主催)がこのほど、同市清水区のマリナートで開かれた。12校が出場したコンクール部門は、常葉大橘高が2年ぶり4回目の最優秀賞になった。 9回目の開催で、中学と高校の区別なく一律で審査するのが特徴。吹奏楽の裾野拡大などを目的としている。昨年に続き、コンクール部門に出場資格を持たない学校の生徒らも出場できるフェスティバル部門も開催した。ゲストとして静岡大吹奏楽団も参加した。 コンクール部門のそのほかの入賞校は次の通り。 優秀賞 東海大静岡翔洋高▽審査員賞 東豊田中
-
旧北区 中高4校 吹奏楽部が演奏会 浜松市浜名区
浜松市の旧北区(現中央区と浜名区)の中高吹奏楽部が演奏を披露する「みをつくし吹奏楽フェスティバル」が22日、浜名区細江町のみをつくし文化センターで開かれた。 引佐南部中、三ケ日中、聖隷クリストファー中・高、浜松湖北高の4校が参加し、計約150人の部員が出演した。部員は、ポップスの流行曲や人気バンドのメドレー、オペレッタなど幅広い分野の14曲の演奏を通じて、来場した保護者や地域住民ら約250人に練習の成果を披露した。 イベントは、地域住民に中高生の演奏を楽しんでもらうとともに、生徒同士が互いに高め合う機会をつくろうと、2013年から開催している。
-
自分だけのウクレレできた 浜松いわた信金が職員親子イベント
浜松いわた信用金庫(浜松市中央区)は22日、職員向けのファミリーイベント「自分だけのウクレレをつくろう」を同区の同信金本店棟で開いた。親子13組が参加し、楽器製作や演奏などを通じて交流を深めた。 参加者は同区の楽器メーカー鈴木楽器製作所の社員からウクレレの起源や種類などの説明を受け、組み立て作業に取り組んだ。好きな色を塗ったり、マスキングテープを貼ったりして完成させ、演奏に挑戦した。優しい音色が会場に響くと、子どもたちの笑顔が広がった。同社製の楽器を使った合奏体験会も行われた。 同区の成川桐真さん(9)は「ウクレレを作るのは難しかったけど楽しかった。家に飾りたい」と話した。
-
実在した「彼女」想像して 映画「あんのこと」 入江悠監督、河合優実
実在の女性をモデルに描いた映画「あんのこと」。入江悠監督が脚本も手掛け、暴力や貧困にあらがい懸命に生きる主人公の杏を河合優実が演じた。河合は「すごく覚悟が要るなと考えた。脚本から監督の気迫が伝わり、監督を信じて、自分は演じることに徹しようと思った」と振り返る。 21歳の杏は母親に虐待されて育ち、小学4年生で不登校に。12歳で母に売春を強要され、覚醒剤に依存する。薬物中毒者の更正支援活動をしている刑事の多々羅(佐藤二朗)に出会い、彼を取材する週刊誌記者、桐野(稲垣吾郎)にも助けられ、介護士になる夢を見つける。夜間中学にも通い出すが、突然のコロナ禍に生きる場所を奪われる。 入江監督は202
-
映画衣装職人の池田誠さん、静岡市で講演会
昭和の名優を支えた映画衣装職人、池田誠さん(千葉市)の出版記念講演会(静岡映画文化フォーラム主催)が30日午後2時、静岡市駿河区のグランシップで開かれる。 池田さんは岡山県出身で、高校卒業後に東宝系列の京都衣装に入社。黒澤明監督ら往年の東宝映画、三船プロの「黒部の太陽」、フランス映画「レッド・サン」などに参加した。半生をまとめた手記「世の中いろいろ」を昨年9月に刊行した。 定員50人、入場無料。問い合わせは同フォーラム会員の水元さん<電090(5637)6717>へ。
-
久我美子さんを悼む 巨匠を魅了した“お嬢さま”
久我美子さんが9日、誤嚥[ごえん]性肺炎のために亡くなった。93歳だった。 久我さんといえば、「また逢う日まで」(1950年)である。岡田英次とのガラス越しのキスは、ある世代の人にとっては感激に震えた名シーンではなかろうか。 彼女のイメージは、あの主人公のような、清潔で凜[りん]とした“お嬢さま”である。もともと彼女は侯爵家の出で、映画界に入ろうとした時は、周囲から大反対を受けた。それでも46年、東宝の第1期ニューフェイスに応募して合格。三船敏郎と同期である。 オムニバス映画「四つの恋の物語」(47年)の第1話の主役に、いきなり抜てきされた。そのシナリオを書いた
-
「麗人」美輪明宏 モヤモヤを直接解決 「愛の相談室」一般視聴者と対面
「天声美語」など多くの著書や新聞・雑誌で、迷える人々にこの世を生き抜く美学を授けてきた美輪明宏。テレビであまり姿を見かけなくなった御年89歳の「麗人」に直接対面し、悩みを聞いてもらえる番組がある。毎月最終金曜放送のNHK・Eテレ「美輪明宏 愛のモヤモヤ相談室」だ。 世界が新型コロナウイルス禍にあった2020年9月に始まり、22年4月から月1回のレギュラー放送に。一般から選ばれた相談者はオンエアでは顔も声も隠されるが、美輪と相対して椅子に座り、アナウンサー高瀬耕造のナビゲートで抱えるモヤモヤを打ち明ける。 10歳の時に長崎で被爆し、貧困や差別、敗戦後の激動を生き抜いてきた美輪だが、自身の経
-
カッサンドラ/タンブルブルータス【劇団四季「キャッツ」 月下に集う猫⑧】
7月17日から静岡公演 7月17日の静岡ロングラン公演開幕を前に、舞台を彩る登場猫「ジェリクルキャッツ」の面々を紹介します。
-
ちゃっきり節 歌唱力競う 三島で全国大会
1927年に静岡県で生まれた民謡「ちゃっきり節」の歌唱力を競う第34回日本一全国大会(県民謡協会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が23日、三島市の市民文化会館で開かれた。県内外から約70人が出場し、大阪府の大黒恵子さんが男女各部の優勝者による対決を制し、日本一に輝いた。 午前の予選を勝ち抜いた男性7人、女性20人が決勝で力強い歌声を響かせた。少年少女の部には13人が出場し、愛らしい声と姿で聴衆を魅了した。 結果は次の通り。 【少年少女】優勝 村田りあ(愛知県) 【男性】優勝 倉島文彦(長野県)▽準優勝 星英充(千葉県) 【女性】優勝 大黒恵子▽準優勝 坪内綾香(愛知県)▽審査員奨励
-
スキンブルシャンクス/ラム・タム・タガー【劇団四季「キャッツ」 月下に集う猫⑦】
7月17日から静岡公演 7月17日の静岡ロングラン公演開幕を前に、舞台を彩る登場猫「ジェリクルキャッツ」の面々を紹介します。
-
30日定演へ追い込み練習 磐田吹奏楽団、客演指揮者に堺武弥さん
磐田吹奏楽団は、30日に磐田市上新屋の市民文化会館かたりあで開く定期演奏会「あじさいコンサート」(静岡新聞社・静岡放送後援)に向け、追い込みの練習に励んでいる。40回の節目を記念し、国内外で活躍する堺武弥さんを客演指揮者に招く。 市内在住・在勤の高校生~80代約50人が所属する市民吹奏楽団。定演では、吹奏楽オリジナル曲の「春の猟犬」「ラッキードラゴン~第五福竜丸の記憶~」やなじみ深い映画・ゲーム音楽など12曲を披露する。 定演に向けて2月から練習を重ねてきた。21日に同市立野の青城交流センターで行った練習会には堺さんも参加し、細部まで表現力を磨いた。加藤悠祐団長(36)は「迫力ある演奏を
-
ボンバルリーナ/ディミータ【劇団四季「キャッツ」 月下に集う猫⑥】
7月17日から静岡公演 7月17日の静岡ロングラン公演開幕を前に、舞台を彩る登場猫「ジェリクルキャッツ」の面々を紹介します。
-
静岡国際オペラ、開催へ流れ確認 実行委員会
若手歌手が実力を競う「静岡国際オペラコンクール」の実行委員会(委員長・森貴志副知事)はこのほど、本年度初会合を県庁で開いた。2026年開催予定の第10回コンクールに向けた流れを確認した。 第10回は26年11月14日~16日に1次予選、18~19日に2次予選を行い、22日に本選と表彰式を浜松市中央区のアクトシティ浜松で実施する。 本年度は子どもたちのオペラへの関心を高めるため、県内の中高、特別支援学校の計12校でオペラ鑑賞教室を開く。来年度には過去の受賞者のステージやオペラ解説を楽しめる県民講座を県内3会場で開く予定。 コンクールは本県ゆかりの国際的オペラ歌手の三浦環(1884~194
-
焼津漁港で初開催フェス「ミナトライズ」概要発表 9月8日、入場無料、「ポリシックス」ら出演
焼津市の焼津漁港で9月8日に初開催する音楽フェスティバル「MINATO RISE(ミナトライズ)」の実行委員会は6月21日、出演者の一部と開催概要を発表した。「地元の方々が音楽に親しむ機会をつくりたい」との思いから、入場無料で実施する。 1997年結成のニューウェーブバンド「ポリシックス」や日本の文学作品を題材にした楽曲で知られるハードロックバンド「人間椅子」など8組の出演を明らかにした。当日は全10~20組が登場するという。 会場は焼津漁港親水広場ふぃしゅーなで、9月8日午前9時半開場、10時半開演。海鮮丼、浜松餃子、各種フルーツなど県内のさまざまな産物を楽しめる飲食エリアも設ける。
-
バストファージョーンズ/オールドデュトロノミー【劇団四季「キャッツ」 月下に集う猫⑤】
7月17日から静岡公演 7月17日の静岡ロングラン公演開幕を前に、舞台を彩る登場猫「ジェリクルキャッツ」の面々を紹介します。
-
マンゴジェリー/ランペルティーザ【劇団四季「キャッツ」 月下に集う猫④】
7月17日から静岡公演 7月17日の静岡ロングラン公演開幕を前に、舞台を彩る登場猫「ジェリクルキャッツ」の面々を紹介します。
-
アスパラガス/ジェリーロラム【劇団四季「キャッツ」 月下に集う猫③】
7月17日から静岡公演 7月17日の静岡ロングラン公演開幕を前に、舞台を彩る登場猫「ジェリクルキャッツ」の面々を紹介します。
-
富士山静岡交響楽団 日本オーケストラ連盟「正会員」に “一流の証し”悲願達成
静岡県内唯一の常設プロオーケストラ「富士山静岡交響楽団」(静響、事務局・静岡市駿河区)がこのほど、全国の主要な楽団が集まる公益社団法人日本オーケストラ連盟の「正会員」になった。国内の音楽界から「一流オケ」の証しを得た。 同連盟が17日に開いた総会で、静響は「法人格を有するプロオーケストラ」「年間10回以上の自主演奏会」「運営主体としての事務局組織」などの正会員条件を満たしていると認められた。08年の加盟以降、長年「準会員」だったが、悲願の〝昇格〟を手にした。 正会員は27団体だが、三大都市圏以外を拠点とする「地方オケ」としては7団体目。宮澤敏夫専務理事(81)は「ようやく正会員の仲間入り
-
静岡市の人宿町やどりぎ座7月閉館 小劇場の意義伝えた6年
静岡市葵区の小劇場「人宿町やどりぎ座」が7月中旬で閉館する。静岡大の卒業生を中心にした「劇団渡辺」の拠点として2018年9月にオープンし、演劇ファンに支持された約6年。支配人で劇団の俳優の一人でもある蔭山ひさ枝(同区)は「小さい場所に集まって(お客さんと演じ手が)同じ空間を味わう『小劇場』の大切さ、意義を教わった」と感謝を込める。 国内では20年に端を発する新型コロナ禍で活動の停滞を余儀なくされたこと、街中の劇場の宿命とも言える固定費の重さ、同劇団の立ち上げメンバーだった俳優大石宣広のことし2月の死去(享年43)などを総合的に勘案し、閉館を決めた。蔭山は「戦略的撤退を選んだ。態勢を立て直し
-
能登応援 気概のライブ 布袋寅泰 COMPLEX 13年ぶり“復活” 吉川晃司
ボーカル吉川晃司とギター布袋寅泰が1988年に結成し、わずか2年間の活動で強烈な印象を残したユニット、COMPLEX。2011年に東日本大震災の発生を受け、チャリティーで2日間だけライブを行った2人が、13年を経て、今度は能登半島地震の被災者のために立ち上がった。収益を全額、被災地の復興支援に寄付する東京ドームでの2日間。気迫と気概がこもった圧巻のライブで人々を力付けた。 2日目の5月16日。ポップな代表曲「BE MY BABY」で始まり、満員の大歓声の中、ステージの両脇から歩み出た2人が中央で固い握手を交わした。歌の最後に、頭上より高い位置にあるシンバルを蹴る「シンバルキック」を倒れ込
-
「千人の交響曲」合唱メンバー募集
兵庫県立芸術文化センター(西宮市)は、来年1月17~19日に開かれる兵庫芸術文化センター管弦楽団の定期演奏会での合唱メンバーを募集している。曲目は、佐渡裕芸術監督指揮によるマーラーの交響曲第8番「千人の交響曲」。応募締め切りは6月30日午後5時。 「千人の交響曲」は、初演時の演奏者が約1000人だったことから名付けられた。300~400人の合唱を予定し、7月下旬にオーディションでメンバーを選ぶ。9月中旬から10~15回程度の練習を行う。詳細は楽団ウェブサイト(https://hpac-orc.jp/news/2541/)。 同センターは阪神・淡路大震災の復興シンボルとして2005年にオー
-
ミストフェリーズ/ジェニエニドッツ【劇団四季「キャッツ」 月下に集う猫②】
7月17日から静岡公演 7月17日の静岡ロングラン公演開幕を前に、舞台を彩る登場猫「ジェリクルキャッツ」の面々を紹介します。
-
仏ロン・ティボー音楽コンクール予選運営に協力 河合楽器が協定
河合楽器製作所は17日、フランスのロン・ティボー財団とパートナーシップ協定を結んだと発表した。 2025年にパリで開催されるロン・ティボー国際音楽コンクールの日本予選の運営に協力する。日本予選は事前審査の通過者を対象に24年10月から行い、最大6人に本戦への出場権を与える。 同コンクールは80年以上の歴史を誇り、若手演奏家の登竜門として知られている。
-
リモート合奏の接続上限を拡大 ヤマハ「シンクルーム」機能更新
ヤマハはこのほど、インターネット回線を介して、複数のユーザー同士が合奏できるサービス「シンクルーム」の機能を更新した。 1ルームの接続上限を5拠点から6拠点に拡大した。ルーム(仮想の部屋)連結機能を利用すると最大12拠点で接続が可能になる。人気アニメ映画「劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく!」のキャラクターをアイコンに使用できるコラボ企画を8月末まで実施する。
-
マンカストラップ【劇団四季「キャッツ」 月下に集う猫①】
誇り高き二十余匹 「ジェリクルキャッツを知っているか」。「キャッツ」に登場する二十余匹の猫は、誇り高い特別な猫「ジェリクルキャッツ」。皆、豊かな個性を持ち、最愛の1匹を定めて鑑賞する「推し猫」文化も広がっている。 7月17日から静岡公演 7月17日の静岡ロングラン公演開幕を前に、舞台を彩る登場猫「ジェリクルキャッツ」の面々を紹介します。
-
「挑戦」や「友情」表現 静岡県中部高校演劇公演 島田で開幕
第66回静岡県中部高校演劇公演(県中部高校演劇協議会など主催)が15日、島田市のプラザおおるりで開幕した。16、22、23日の計4日間、15校の演劇部がプラザおおるりと静岡市葵区の市民文化会館で練習の成果を発表する。 初日は榛原高、焼津高、島田工業高の3校が出演。挑戦することの大切さや友情などをテーマにした演劇を披露した。一部の高校では生徒が脚本を担当している。総務や受付、舞台装飾、進行なども全て各校の生徒が分担して行っている。 16日はプラザおおるり、22、23日は静岡市民文化会館で行われる。いずれも開演は午後1時。観覧無料。
-
落語家立川談笑さん 松崎で7月独演会
松崎町の住民有志でつくる「松崎ポートクラブ」と町観光協会は7月11日午後7時から、落語家の立川談笑さんの独演会を町環境改善センターで開く。 入場料は大人2500円、中高生1000円。当日入場も可能で、大人3000円、中高生1500円、小学生はともに500円。未就学児無料。問い合わせは町観光協会<電0558(42)0745>へ。
-
有楽街舞台に演劇披露 浜松・中央区 多彩な表現 観客魅了
静岡県内外のパフォーマーや音楽家が路上で公演する「路上演劇祭Japanin浜松2024」(実行委員会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)がこのほど、浜松市中央区のアルコモール有楽街で開かれた。15個人・団体が出演し、多彩な表現で観客を魅了した。 「旅する有楽街」がテーマ。出演者は約280メートルの道を“舞台”に、思い思いにパフォーマンスした。 静岡文化芸術大の学生団体「出張お芝居!ぷちまり」の友人を探す旅に出るアヒルの物語や、東京を拠点に活動するURARAさんの新聞紙を体に巻いた踊りなど、個性豊かな劇の数々が披露され、観客から大きな拍手が起きた。 実行委の里見のぞみ
-
筧利夫さん出演 22日ミュージカル 沼津市民文化センター
ミュージカル「コーラスライン」の作詞家として知られるエド・クレバンの自伝的ミュージカル「クラスアクト」の公演(沼津市振興公社主催)が22日午後2時から、市民文化センターで開かれる。 1987年に48歳で亡くなった作曲家兼作詞家のエド・クレバンの生涯を、彼の楽曲やダンスとともにたどる。浜松市出身の俳優筧利夫さんが主人公のエドを演じ、エドの恋人役に紫吹淳さん、高橋由美子さんらが出演する。 チケットはSS席9千円、S席7千円、A席5千円。高校生以下は一律3千円。同センターやプレイガイドで販売中。問い合わせは同センター<電055(932)6111>へ。
-
思い出の交響曲やチェロ協奏曲演奏 伊豆フィル、伊東で定演
伊東市を拠点に活動するアマチュアオーケストラ「伊豆フィルハーモニー管弦楽団」はこのほど、第51回定期演奏会(静岡新聞社・静岡放送など後援)を同市観光会館で開いた。 伊豆フィルは昨年に創立30周年を迎えた。今回は第1回定期演奏会で披露したベートーベンの交響曲第1番を再演した。チェリストの佐藤桂菜さんを迎え、ドボルザークのチェロ協奏曲を奏でた。
-
コラム窓辺 伊那文化会館での取り組み(宮澤敏夫/富士山静岡交響楽団 専務理事)
地方文化の啓発に若い時から興味をもっていたので、2015年の長野県伊那文化会館(伊那市)の館長就任に抵抗はありませんでした。伊那盆地は東京都がすっぽり入るほどの面積があり、西に中央アルプス、東に南アルプスがそびえる風光明媚[めいび]なところです。 私の仕事はその地の文化の啓発と推進でした。その昔、高度成長期に建てられた文化会館は「文化の殿堂」として活躍しました。住民へのサービスとして高度な文化・芸術が開催されていました。伊那文化会館はそんなバブル期に建てられた会館でした。 最近のホールの在り方は、「文化の殿堂」から「文化の拠点」と変化しています。この違いは自治体が直接運営するのでなく、小
-
BEYOOOOONDS新曲、JR東海とコラボ 旅のお供に
ハロー!プロジェクト所属のアイドルグループ「BEYOOOOONDS(ビヨーンズ)」が5枚目となるシングルを発売した。収録曲の「GoCityGo」は歌詞に東海道新幹線全17駅の駅名が登場し、JR東海とのコラボ企画に起用されている。メンバーの西田汐里と岡村美波が静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館を訪れ、「旅のお供にしてほしい」とPRした。 俳句や川柳の「五・七・五」の調べを取り入れ、東京-新大阪間の駅名や「ひかり」「こだま」などの単語がちりばめられた楽曲。関西出身の2人は帰省や仕事でよく新幹線を利用するという。JR東海との企画では、新幹線車内でスマートフォンなどを使ってメンバーのトークを聞くこと
-
世界最高峰のトリオ 集結 別府アルゲリッチ音楽祭
世界的ピアニストのマルタ・アルゲリッチが総監督を務め、1998年から大分・別府を拠点に開かれてきた「別府アルゲリッチ音楽祭」。24回を迎えた今年は、長年の盟友であるバイオリン奏者のギドン・クレーメルとチェロ奏者のミッシャ・マイスキーが登場。現代最高峰のトリオによる演奏が実現した。 3人が集結したのは、5月17日の別府・ビーコンプラザでのコンサート。第1部は、アルゲリッチとマイスキーが奏でるベートーベンの「チェロ・ソナタ第5番」で幕を開けた。鮮やかに音が転がるピアノとじっくり歌うチェロはやがて、痛みや悲しみを打ち明け合うように優しく響き合った。 第2部はクレーメルが加わったトリオで、ショス
-
役が「下りてくる」ように ミュージカル主演・筧利夫(浜松市出身)
全国巡演中のミュージカル「クラスアクト」は、世界的ヒット作「コーラスライン」の作詞家、エド・クレバンの成功と挫折を実話を基に描く舞台。エド役で主演する筧利夫=浜松市出身=は「自分は体を貸すだけ。彼が体に下りてくる状態をいかに作れるかが大事」と臨んでいる。 物語の始まりは1988年、エドのお別れ会。生前に関わった人々が変わり者だった彼の悪口を言う中、最初の恋人で一番の理解者ソフィ(紫吹淳)が、真実の姿を語り始める。作詞家としての名声とは裏腹に、本心では作曲家での成功を望んでいたエドの葛藤が明らかになっていく。 エドが「体に下りてくる」ためには「作品にいかに自分を溶け込ませるかが大事」と筧。
-
渡辺貞夫グループ、8月に静岡で公演
サックス奏者渡辺貞夫と藤枝市出身のベーシスト三嶋大輝ら「渡辺貞夫グループ」のライブ「RENDEZVOUS(ランデブー)」(静岡新聞社・静岡放送など主催)が8月31日午後6時から、静岡市葵区の市民文化会館中ホールで開催される。 全席指定一般9500円、大学生以下4000円。1人4枚まで。未就学児の入場不可。一般発売は15日から。 問い合わせ:サンデーフォーク静岡<電054(284)9999>
-
琵琶3流派 情感豊かに 浜松市中央区で演奏会
静岡県琵琶協会主催の各流琵琶演奏会(静岡新聞社・静岡放送後援)が9日、浜松市中央区の市楽器博物館で開かれた。 薩摩琵琶正派、薩摩琵琶錦心流、筑前琵琶橘会の3流派計12人が「本能寺」や「白虎隊」など、歴史上の出来事を基にした曲を奏でた。巧みなばちさばきと情感豊かな語りで聴衆を魅了した。フィナーレでは薩摩琵琶正派の3人が合奏を披露した。
-
巨大なギターや一輪車… キャッツ彩る“ごみ”搬入 劇団四季の静岡ロングラン公演控え
劇団四季「キャッツ」静岡ロングラン公演が7月17日に開幕するのを前に6月10日、会場となる静岡市葵区の市民文化会館に「ごみ捨て場」を舞台とする同作のステージを彩る「ごみ」オブジェが搬入された。設営は6月下旬まで続く予定。 11トントラック3台に積んださまざまなオブジェを、スタッフが館内に運び込んだ。使い古したギターや一輪車、ゲーム機などを模したオブジェは猫の目線で大きさが設定されており、実寸の3~5倍。41年前の初演から使い続けている物もあるという。静岡公演では約2000点をステージ上や側壁に配置して、猫が集まる「ごみ捨て場」を作り上げる。 「キャッツ」前売り券は7月17日~9月8日の第
-
【写真特集】野外音楽フェス「頂-ITADAKI-THE FINAL」 登り切った【動画あり】
野外音楽フェスティバル「頂-ITADAKI-THEFINAL」(静岡新聞社・静岡放送共催)が1、2の両日、吉田町の県営吉田公園で開かれた。2008年から「ローカルフェスティバル」の成功例として親しまれてきた「頂」は今年で閉幕。静岡県内外から多くのファンが集い、終幕を惜しみながらも思い思いに2日間を楽しみ、会場は17年の歴史の最後を飾る大きな盛り上がりを見せた。 (写真部・宮崎隆男) 趣向を凝らした入場ゲートを通って会場入り メインステージ前で大勢の来場者がアーティストの演奏を楽しむ=1日、吉田町の県営吉田公園 スタッフもアーティストの演奏で盛り上が
-
ランドセルと同色 ミニピアノ商品化 河合楽器×土屋鞄
河合楽器製作所は、土屋鞄製造所(東京)とコラボしたミニピアノ「カワイ・ミーツ・グリローズ」を7月18日から9月16日までの期間限定で発売する。ピンク、グレーなど全7色で、価格は税込み3万5200円。 1~2月に両社の直営店で展示したミニピアノを商品化した。32鍵のミニピアノに、土屋鞄のランドセルブランドのカラーを施した。 公式オンラインショップや、浜松店(中央区)など県内3店舗を含むカワイ直営店で扱う。
-
半世紀の重みと熟成実感 「宇宙戦艦ヤマト」テレビ版最新作
かつて日本アニメ史を根底から変革した「宇宙戦艦ヤマト」は、1974年のテレビシリーズが初出だった。その50周年にあたる今年、「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」(BS11など、2021~22年に劇場公開済み)がテレビ版として放送されている。 12年の「宇宙戦艦ヤマト2199」でリブート(再創作)されたシリーズの最新作だ。旧作にちりばめられた要素を深く読み込み、最新のビジュアル技術と人間味を掘り下げたドラマ構成により、新旧ファン双方が楽しめる工夫を凝らし、関心を集め続けている。 作品自体が歳月を重ねて厚みを増したのと同様に、作中人物も年をとって年齢なりに変わるプロセスは、大きな見どこ
-
「違国日記」 実写映画化 叔母とめい 新たな関係
「違国日記」はヤマシタトモコの同名コミックを、瀬田なつき監督が新垣結衣、新人の早瀬憩主演で実写映画化した、女性二人の共同生活を描く人間ドラマである。 両親を交通事故で亡くした15歳の朝(早瀬)は、叔母の槙生(新垣)に引き取られて、共同生活を始める。少女小説家で人付き合いが苦手な槙生と、人懐っこくて素直な性格の朝は、何もかもが対照的。どこかぎくしゃくした二人だったが、やがて互いが掛け替えのない存在になっていく。 槙生は最初、行き場のない朝を勢いに任せて引き取るが、心情的に複雑。と言うのも、彼女は朝の母親で姉の実里(中村優子)に、昔から嫌悪感を抱いていたからだ。そんな彼女の気持ちを知らず、今
-
重いテーマをエンタメに アジアの作品が存在感 第77回カンヌ映画祭
第77回カンヌ国際映画祭は、米国のショーン・ベイカー監督の「アノーラ」を最高賞に選び、閉幕した。男性優位社会への批判など重いテーマをエンターテインメント性に満ちたタッチで描いた作品が高く評価された。アジア映画は変化が著しい社会を独自に切り取り、存在感を示した。 「全てのセックスワーカーにこの賞を贈ります」。ベイカー監督は授賞式でそう語った。「アノーラ」は、セックスワーカーの女性がロシアの富豪の息子に気に入られ結婚し、家族らの猛反発に遭うコメディー。主人公のパワフルな言動が笑いをもたらす一方、偏見や格差も浮き彫りにし、ラストの涙が胸を震わす。 審査員賞を射止めたジャック・オディアール監督
-
横沢夏子、ママトークでストレス発散
育児や家事について語り合うバラエティー「夫が寝たあとに」(テレビ朝日系、日曜未明)で、横沢夏子はタレントの藤本美貴と共にMCを務める。繰り広げるのは日頃のストレスを発散する「ママの本音」トーク。「番組が始まってから、格段に軽い気持ちで毎日を過ごせるようになりました」 昨年10月の番組開始以降、交流サイト(SNS)で注目を集め、半年で放送枠が拡大された。番組を見たママに声をかけられると「一緒に頑張っている同志と出会えた気持ちになり、日常を頑張ろうと思える」。
-
演奏や書道、パフォーマンスで盛り上げ 常葉大生企画【浜名湖花博2024】
浜名湖花博2024のはままつフラワーパーク会場(浜松市中央区)で9日、常葉大の学生が企画した芸術祭(静岡新聞社・静岡放送後援)が開かれた。地元高校生らが演奏や書道パフォーマンスなどを繰り広げ、最終盤を迎えている花博を盛り上げた。 浜北西高(浜名区)吹奏楽部は桜をテーマにしたメドレー曲など、なじみのポップス6曲を披露。息の合った音色を響かせ、歌や踊りも交えて観衆を沸かせた。浜松東高(中央区)のダンス部や書道部、同市出身のバルーンアーティスト金太郎さんがパフォーマンスを行ったほか、天竜区を拠点に活動する和太鼓グループ龍勢組も演奏した。 浜松の魅力発信に取り組む常葉大経営学部の中津川ゼミが、花
-
農兵節㊤ 奥深い旋律 全国で愛され【しずおか学 地域のうた編】
富士の白雪ノーエ 富士の白雪ノーエ 富士のサイサイ 白雪朝日でとける (「三島農兵節普及会」資料より) 三島市で8月に行われる「三嶋大祭り」のパレードで踊りと共に披露される「農兵節」は、同市民のみならず全国的に知られた伝承歌だ。同普及会事務局を務める市観光協会の中村俊介さん(49)は「小学生の頃は、毎年運動会で踊っていた」と述懐する。 大正末期までは「ノーエ節」と言われていたが、作曲者は分かっていない。三島市郷土資料館によると、そのルーツについては主に四つの説がある。 古くからの言い伝えは幕末に韮山代官だった江川太郎左衛門英龍(坦庵)が実施した農兵の洋式調練の際に、行進曲として歌
-
地域に根差すアート活動に助成 アーツカウンシルしずおか、20日まで募集
地域資源の活用や社会課題への対応を目指すアート活動を「文化芸術による地域振興プログラム」として支援する県文化財団内の組織「アーツカウンシルしずおか」が、地域住民の将来の参加を条件とした助成メニューの追加募集をしている。申し込みは20日まで。 同プログラムへとつながる活動の芽を育てる目的。来年1月末までの間に事業を実施する県内開催のアートプロジェクトや公演、展示などを対象とする。 地域に根差した文化・芸術活動の、広報活動に関する経費を助成する「文化芸術活動広報支援」と、報償費や制作費まで対象とする「文化芸術専門協働事業」の2部門。詳細はアーツカウンシルしずおかの公式サイトへ。
-
アニメツーリズム 「聖地巡礼」やイベント 観光、移住で地域振興【もの知りキーワード】
テレビや配信で人気のアニメを観光の柱とする「アニメツーリズム」を地方自治体や企業が推進しています。舞台となった土地や建物を訪れる「聖地巡礼」や、アニメの世界観を楽しめるイベントの開催などで全国から人を集め、地域振興につなげようとする動きが活況です。 「らき☆すた」に登場する神社のモデルとなった鷲宮神社(埼玉県久喜市)では、2006年に9万人にとどまっていた正月三が日の参拝者数が、07年のテレビ放送後に急増し、一時47万人に上りました。新型コロナウイルス禍で落ち込んだものの、24年も30万人が訪れる人気です。市はキャラクターの等身大像を設置したり、街路灯にアニメの旗を掲げたりしてPRしていま
-
焼津「踊夏祭」SKE48が盛り上げ 7月14日、焼津出身の青木さんらライブ
焼津市は7日、人気アイドルグループSKE48のメンバー8人による観覧無料のミニライブを7月14日の「第23回踊夏祭(おどらっかさい)」(同実行委員会主催)で実施すると発表した。市内でのライブは2018年以来、2度目。 出演を予定しているのは焼津市出身でやいづ親善大使を務める青木詩織さんのほか、青木莉樺さん、荒井優希さん、伊藤実希さん、西井美桜さん、藤本冬香さん、相川暖花さん、菅原茉椰さんの8人。午後6時40分から40分間公演する。 踊夏祭は同市大井川地区の夏の一大イベント。大井川港開港60周年を記念し、他にも大型練習帆船「日本丸」の一般公開などを予定している。
-
17年間の歴史に幕 音楽フェス「頂―ITADAKI―THE FINAL」 全出演者リポート【Web限定】
渋さ知らズオーケストラ(c)頂-ITADAKI- 吉田町の県営吉田公園で1、2の両日、野外音楽フェスティバル「頂―ITADAKI―THE FINAL」(静岡新聞社・静岡放送共催)が開かれた。2008年に日本平ホテル(静岡市清水区)で始まった毎夏恒例の同フェスは最終回。のべ1万9100人の観客と歴史に幕を引いた。両日とも午前9時半開場のメインエリア3ステージの、全出演者20組を目撃した。 6月1日 ASOUNDのARIWA(c)頂-ITADAKI- 青い空と白い雲。初夏の爽やかな空気に包まれる中、若い女性ボーカリストを擁したバンドが続いた。「ASOUND(アサウンド)」は、ゆっ
-
津軽三味線世界大会2連覇 大塚さん(島田)「3連覇目指す」 市長訪問
青森県で5月に開催された第42回津軽三味線世界大会で2連覇を果たした島田市の津軽三味線奏者大塚晴也さん(24)がこのほど、同市役所を訪れ、染谷絹代市長に結果を報告した。 大塚さんは実力者がそろう最高レベルの個人A級部門に出場し、2年連続トップに輝いた。大塚さんは「憧れの奏者が過去に優勝している思い入れのある大会。自分との戦いでもあった」と振り返り、「次は殿堂入りとなる3連覇の高みを目指したい」と今後の抱負を語った。 大会で演奏した「津軽じょんがら節」も披露した。生演奏に聞き入った染谷市長は「気持ちのこもった演奏に感動した」と拍手を送った。 大塚さんは祖母の影響で幼い頃から三味線に親しみ
-
⚽7月22日、ジュビロ磐田-C大阪戦 指原さんが手がけるアイドル「≒JOY」来場
磐田市のヤマハスタジアムで22日に開催されるJ1磐田―C大阪戦(静岡産業大学開学30周年記念マッチ、午後6時半開始)で元AKB48の指原莉乃さんがプロデュースするアイドルグループ「≒JOY(ニアリーイコールジョイ)」が来場する。試合前とハーフタイムにパフォーマンスを披露し、会場を盛り上げる。 同グループ名には「メンバーと応援してくださるファンが出会った時に喜びを感じて幸せな気持ちになってもらいたい」という指原さんの思いがあるという。試合前は午後5時15分ごろ、ハーフタイムは午後7時20分ごろから、ピッチ上でパフォーマンスを披露する予定。
-
「からかい上手の高木さん」 小豆島 再訪いざなう“青の世界”【物語をゆく⑥】
久しぶりの船旅は快晴に恵まれた。瀬戸内の島々を横目に、岡山市の新岡山港からフェリーで1時間余り。小豆島(香川県)の土庄町[とのしょうちょう]は、人気アニメ「からかい上手の高木さん」の舞台として、「聖地巡礼」に訪れるファンが後を絶たない。 同作は中学で隣同士の席になった女子の高木さんと男子の西片の青春物語。土庄港の高速艇切符売り場2階に、関連情報を発信する「とのしょうBASE」があり、「舞台探訪マップ」が無料でもらえる。多い日には100人以上が訪れるといい、壁にはメッセージを書いた付箋がずらり。リピーターの多さに驚く。 電動アシスト付きのレンタサイクルで、アニメのオープニングに登場する「エ
-
コラム窓辺 忘れられないマエストロ(宮澤敏夫/富士山静岡交響楽団専務理事)
札幌交響楽団事務局長時代、忘れられない名指揮者と出会いました。チェコのドボルジャーク協会会長のエリシュカ氏です。 彼との出会いは1枚のCDでした。素晴らしい音楽家と感じた私はすぐ札響音楽監督に呼びたい旨、交渉しました。OKを得て来日が決まりましたが、日本では無名の彼、集客がとても心配でした。 初日の定期演奏会は入場者が1200人。やはり無名の彼、集客は難しいようでした。ところが翌日の定期演奏会は2000人満席のお客さま。楽員はじめ関係者がびっくり。前日の素晴らしいコンサートが口コミで広がったようです。 数年前に来日し名古屋にあるオーケストラに客演した時も、楽員は素晴らしい指揮者だから専
-
AI伴奏で演奏、多彩な楽器ずらり 横浜にヤマハの体験型ショップ 6日オープン控え内覧会
ヤマハは4日、横浜市西区みなとみらいの大型複合施設「横浜シンフォステージ」に6日にオープンする体験型ブランドショップ「ヤマハミュージック横浜みなとみらい」の内覧会を開いた。「誰でも音楽・楽器を楽しめる」をコンセプトに楽器体験コーナーや音楽教室、ショールームなどを集約し、全フロアに楽器未経験者向けのエリアを設置した。 銀座、名古屋、英ロンドンに続く四つ目となる直営の拠点店舗で、延べ床面積は1階から3階までの約2600平方メートル。1階は大型LEDディスプレーと連動した人工知能(AI)伴奏付きの演奏体験や、自動演奏する弦楽器の振動に触れる体験ができるほか、ヤマハとベーゼンドルファー(オーストリ
-
内田篤人さん(函南町出身)らベストファーザー
各界の最もすてきなお父さん「ベストファーザー」に贈られる今年のイエローリボン賞に、俳優の石原良純さん(62)や元プロサッカー選手の内田篤人さん(36)=函南町出身=、元放送作家の鈴木おさむさん(52)ら6人が選ばれ、4日に東京都内で授賞式が開かれた。 3女の父内田さんは「今は娘の4時間おきのミルク当番は僕。大変だが楽しい。何も苦じゃないです」と笑顔を見せ、「今日も早く帰らなきゃ」と育児への責任感をのぞかせた。 同賞は日本メンズファッション協会などの主催で43回目。他にサイボー社長の飯塚栄一さん(72)、タキイ種苗会長の滝井伝一さん(75)、大和ハウス工業社長の芳井敬一さん(66)が受賞し
-
キダ・タローさんを悼む 戦後関西に根付いた“民謡”(輪島裕介/大阪大教授)
戦後関西の放送音楽を支えた代表的な作曲家、キダ・タローが大往生を遂げた。SNS(交流サイト)では世代を超えて多くの人々が「かに道楽」「日清出前一丁」「プロポーズ大作戦」「アホの坂田」など、それぞれに親しみあるキダ作品を挙げて追悼している。 キダ楽曲はほとんど全て、関西民放局制作の番組主題歌や主に西日本の企業のCMソングだ。その商業的な出自にもかかわらず、戦後関西における“民謡”のような地位を獲得している。番組やCMが視聴される範囲で、日常に深く浸透し、気軽に口ずさまれながら定着した。こうした在り方は、録音商品を早いサイクルで入れ替えながら全国的に販売する流行歌(歌謡
-
生田斗真、クールな悪党役
劇団☆新感線の新作舞台「バサラオ」の製作発表会見に、主演の生田斗真が出席。7月から10月まで、全国3都市で上演される公演を前に「みんなで力を合わせて乗り切りたい」と意気込んだ。 美貌を武器に天下取りをもくろむクールな悪党・ヒュウガ(生田)が中心の物語。新感線への出演は今回で5度目の「常連」だが、「悪役をいつか演じてみたいと思っていた」と笑顔。看板俳優の古田新太と劇団公演で共演するのも初となり、「ようやく念願がかなった」と喜んだ。
-
真打ち桃花 意欲的な独演会(広瀬和生/落語評論家)
2年前の真打ち昇進以降めざましい活躍をしている蝶花楼桃花。4月14日、東京・なかのZERO小ホールで「蝶花楼桃花 春の独演会」を見た。 1席目は「桃太郎」。昔話を聞かせる父親を息子がやり込める話だが、桃花が演じるのは令和版にアップデートされた斬新な改作。豊富な知識で父を圧倒する息子のキャラが何とも楽しい。 自称“先生”がさまざまな物の名前の由来をでたらめ解説する「やかん」を演じた後、3席目に披露したのは大店[おおだな]の若旦那と芸者との悲恋を描く大ネタ人情噺「たちきり」。これが圧巻だった。 芸者の小久と愛し合い柳橋に通い詰めた若旦那が、親や親戚一同に散財をとがめ
-
作曲家 シェーンベルク生誕150年 浮遊感ある弦楽四重奏(渡辺和彦/音楽評論家)
今年は20世紀の大作曲家、アーノルド・シェーンベルク(1874~1951年)の生誕150周年に当たる。そのため世界中で記念演奏会やイベントが行われている。日本でも「東京・春・音楽祭」の一環として、彼が残した四つの弦楽四重奏曲とそれに類する8作品の全曲演奏会が行われた。フランスのディオティマ弦楽四重奏団を中心にした7人による大胆企画で、午後2時に始まり、休憩を挟んで夜8時前に終了というハードなものだった(4月6日、東京芸術大・奏楽堂)。 シェーンベルクはクラシック音楽の世界では知名度抜群だ。しかし全く人気がない。「十二音技法の発案者」「現代音楽の扉を開いた人」とされるのが災いしているのかもし
-
浜松学芸中・高の新音楽ホールこけら落とし 教員が演奏会
浜松学芸中・高(浜松市中央区)は1日、校舎新築に伴って完成した「ときわホール」のこけら落としコンサートを開いた。高校芸術科音楽コースの教員が、天竜産木材を使用したぬくもりあふれる新しいホールで美しい音色を響かせた。 プロの演奏家としても活動する教員約20人がステージに立った。ピアノやバイオリンの独奏、打楽器のアンサンブルなどで、ショパンのノクターン第2番や浜松市歌といった聞きなじみのある楽曲を披露した。 ときわホールは、森林管理協議会(FSC)の国際認証を取得した国内初の音楽専用ホールとして、今春に完成した。環境に配慮したFSC認証材の天竜産ヒノキやスギをステージや壁面に取り入れている。
-
伝記映画「ボブ・マーリー ONE LOVE」 つながりの賛歌 今こそ 「より良い世界」諦めない
レゲエの伝説、ボブ・マーリー(1945~81年)の伝記映画「ボブ・マーリー ONE LOVE」が公開されている。「みんなで一緒に幸せになろう」。代表曲「ワン・ラブ」に表れているように、つながりをたたえる歌は、世界中で分断が進む今こそ響く。 映画は、76年に母国ジャマイカで開いたコンサートからの約2年間に焦点を当てる。国は二大政党の対立で騒乱状態にあり、マーリーはコンサート開催2日前に銃撃に遭う。身の危険から英国に渡り、名盤「エクソダス」で成功を収めた彼は78年、凱旋[がいせん]コンサートのステージに上がる。 妻リタら家族が製作に関わり、息子ジギーは6年ほど前に自分たちで企画したと話す。
-
浜辺美波 「特別な瞬間」を語る
飲料メーカーによるコーヒーブランドのキャンペーン発表会に登壇した浜辺美波。コーヒーは仕事でも日常でも欠かせない存在だといい、「ブラック飲めるんだとか、そこから結構話が広がることはある」と、共演者と交流を深めるきっかけにもなっていると話した。 出演した広告のキャッチフレーズにちなみ、司会者からは「日常で感じる特別な瞬間」について質問も。浜辺は家族役で共演した俳優を「大好きになってしまう」そうで、テレビで見掛けると「すごく元気をもらい、うれしくなる」と返答。 その上で、「自分の大切な存在が作品を一つ撮るだけで増えていく。テレビ越しだけれど、再会みたいなものは特別な瞬間。改めて貴重で、面白いお
-
「素晴らしき日曜日」 場面ごと 効果的な「雨」【名画の歳時記⑮】
6月に入ると、ジメジメとしたうっとうしい梅雨がいつやってくるのかと気になってしまいます。空梅雨だと夏の水不足が心配になるので、災害につながらない程度の適度な雨に降ってもらわなければ困るのは分かっているのですが。 雨はさまざまな映画で効果的に使われていますが、もっとも雨を利用したのは黒澤明監督だと思います。「七人の侍」(1954年)、「赤ひげ」(65年)他の作品で、黒澤は雨を使って場面を盛り上げ、ぼくたち観客の感情を自在に操ります。 「素晴らしき日曜日」(47年)の主人公は一組の若い恋人たち雄造(沼崎勲)と昌子(中北千枝子)。終戦後の何もない都会で、2人はなけなしのお金を使って何とか&ld
-
クラシックや民謡 県演奏家協会が公演 浜松市天竜区龍山
静岡県演奏家協会の「森林ふれあいコンサート」(静岡新聞社・静岡放送後援)がこのほど、浜松市天竜区龍山町の龍山森林文化会館で開かれた。プロの演奏家がクラシックから民謡まで多様なジャンルの楽曲を演奏し、市内外から訪れた聴衆約140人を楽しませた。同協会が同町で演奏するのは25年ぶり。 プログラムは二部構成。自然豊かな龍山を表現したクラシック曲のメドレーで始まり、ピアノの連弾で「美しく青きドナウ」や「眠れる森の美女のワルツ」などを披露した。「メヌエット」ではフルートやオーボエ、ビオラ、ピアノの四重奏で豊かなハーモニーを届けた。民謡「あんたがたどこさ」など日本の歌や映画「サウンド・オブ・ミュージッ
-
音楽フェス「頂」 ファイナルが開幕 県営吉田公園できょうまで
野外音楽フェスティバル「頂―ITADAKI―THE FINAL」(静岡新聞社・静岡放送共催)が1日、吉田町の県営吉田公園で始まった。2日まで。「最高の音楽を最高のシチュエーションで」とのコンセプトで2008年に始まった同フェスは今回で幕を閉じる。 4人組バンド「ASOUND(アサウンド)」がオープニングを飾り、スローテンポなレゲエナンバーを中心に披露した。来場者は初夏の日差しと爽やかな潮風を受けながら、思い思いに体を揺らした。これまでも出演を重ねてきたエゴ・ラッピンの演奏で会場の熱気は最高潮に達した。 今年で7回目の来場という会社員の藤田大輔さん(35)=横浜市=は「誰もが自由になれる極
-
常葉大生「花と芸術楽しんで」 浜松市役所で9日イベントPR【浜名湖花博2024】
常葉大経営学部(浜松市浜名区)の学生らが31日、市役所に中野祐介市長を訪ね、市内で開催中の「浜名湖花博2024」に合わせて企画したイベント「はままつフラワーパーク芸術祭」(静岡新聞社・静岡放送後援)をPRした。 アートがテーマのイベントは6月9日に花博のはままつフラワーパーク会場(中央区)で開催する。手作りのフラワーアートを飾り付け、浜松東高のダンス部や書道部、浜北西高吹奏楽部、同大軽音部、天竜区の和太鼓グループ「龍勢組」のステージなどを行う。 中津川智美教授のゼミが花博の集客や浜松の魅力発信に貢献しようと、昨年秋からイベント内容の検討や協賛企業集め、チラシやSNSを活用した広報活動など
-
中学生、プロから吹奏楽学ぶ 三島で初心者教室 小学生向け楽器体験も
NPO法人静岡地域教育芸術協会と三島市民文化会館は1日、小中学生の初心者向け吹奏楽教室を同会館で開いた。同市や裾野市など周辺市町の約110人が、プロ演奏家らから楽器を楽しむための基本を教わった。 中学の吹奏楽部に入部した生徒に基本的な奏法や練習法を伝え、意欲的に練習に取り組んでもらうのが目的。音楽を楽しむ子どもの裾野を広げようと、小学生向けには楽器体験を用意した。同会館を拠点とするプロアマ混合オーケストラ「三島ゆぅゆぅ祝祭管弦楽団」の団員や、U―15伊豆中学生選抜吹奏楽団の講師らが指導した。 中学生向けの講習会は楽器ごとに分かれて行った。トランペットやクラリネットは、正しく音を出すため
-
【最後の頂 ローカルフェスの軌跡㊦】2020年代 開催中止乗り越え “お手本”の地位を確立
2008年にスタートした野外音楽フェスティバル「頂」。10年代に入ると、6月第1週の開催が定着した。会場の吉田公園(吉田町)には毎回延べ1万5千人超が集うようになった。新型コロナ禍の影響で20、21年は開催を見送ったが、22年に復活させた。小野晃義プロデューサー(57)は「音が鳴った瞬間、救われた気分だった」と述懐する。 大手音楽プロモーターなどが21年に結成した互助団体「野外ミュージックフェスコンソーシアム」の設立趣意書によると、全国の「野外音楽フェス」の開催数は年間約300。00年代以降、地域振興を視野に入れた「ローカルフェス」が各地で勃興する中、「頂」は“お手本&rdqu
-
ジョン・レノン ギター4・5億円 ビートルズ関連最高落札額
【ニューヨーク共同】ビートルズのジョン・レノン=写真上(AP=共同)=が1960年代に使用した12弦のアコースティックギター=同下(ジュリアンズ・オークションズ提供、共同)=が、米ニューヨークで29日競売にかけられ、285万7500ドル(約4億5000万円)で落札された。競売会社ジュリアンズ・オークションズによると、ビートルズ関連の競売では過去最高の落札額という。 ギターはアルバム「ヘルプ!」(邦題「4人はアイドル」)などの収録時に使われた。65年にレノンからギターを贈られた歌手が、マネジャーの男性に譲った。男性は英国の自宅の屋根裏に保管したことを忘れて紛失したと思っていたが、今年3月に引
-
ルネサンス音楽 長楽寺で演奏会 6月1日 浜松市浜名区
浜松市浜名区細江町の長楽寺で6月1日午後2時から、コンサート「第12回風琴の調べ」が開かれる。 テーマは「中世ルネサンス音楽の楽しみ」。全国で活動する古楽器演奏グループ「アンサンブル・デ・ジャルダン」やオルガン奏者早島万紀子さんらが演奏を披露し、ダンサーの佐藤公香さんが舞を奉納する。 入場料2千円。問い合わせは同寺<電053(522)0478>へ。
-
【最後の頂 ローカルフェスの軌跡㊥】2011年 吉田公園に開催移転 県外に町の魅力伝える
毎夏恒例の野外音楽フェスティバル「頂」は、2008年の初回から3年続けて日本平ホテル(静岡市清水区)の芝生庭園で開催した。初回の観客は2日間で延べ約3千人だったが、3回目は約8千人にまで膨らんだ。主催者の一員として初回から運営に携わる山田敬一さん(41)は「富士山が見える立地と、雰囲気の良さが認知された。お客さんが翌年に友達を連れてきてくれるケースが相次ぎ、全体の動員が増えた」と振り返る。 イベントは軌道に乗ったが、同ホテルの建て替えに伴い、11年は別会場を探す必要が生じた。山田さんや小野晃義プロデューサー(57)が吉田町の静岡県営吉田公園にたどり着いたのは偶然だった。「別の候補地を視察し
-
軽快な演奏と踊り披露 静岡県警音楽隊がコンサート 静岡市葵区
静岡県警音楽隊は29日、「おひるのコンサート」を静岡市葵区の駿府城公園で行い、軽快な演奏と踊りで多くの親子や散歩途中の市民を楽しませた。 隊員17人が「富士の山」「おどるポンポコリン」「東京ブギウギ」などを次々と奏で、カラーガード3人が華麗に舞った。 演奏の合間には県警交通企画課の担当者が自転車乗車時のヘルメット着用の重要性などについて、実演を交えて発信した。 今回からコンサートの一部名称を変更。次回は県庁別館21階の富士山展望ロビーで6月6日午後0時20分から開催する。
-
浜松合唱団 6月16日、35回目の記念定演へ練習に熱 「混声とオルガン 楽しんで」 浜松市中央区
浜松合唱団は6月16日午後2時半から、定期演奏会(静岡新聞社・静岡放送後援)を浜松市中央区のアクトシティ浜松で開く。 英国の作曲家ラターの「ミサ・ブレイビィス」など全18曲を披露する。パイプオルガン伴奏やアカペラなどの美しいハーモニーで会場を楽しませる。団員のほか公募で集まった60人が、ステージで「大地讃頌」を歌うコーナーも設けた。 このほど同所で行った練習では、全日本合唱連盟名誉会長の岸信介さんの指揮で、強弱やバランスを確認した。岸さんは「もっとスーッと柔らかい入りで」などとアドバイスした。 今回は35回目の記念演奏会で、会場には歴代メンバーの写真などを展示する。 広報担当の和田あ
-
サザンオールスターズ 年を重ねることを楽しむ【寄る年波とビートに乗って⑤完】
昨秋、サザンオールスターズが神奈川県・茅ケ崎公園野球場で開催した「茅ケ崎ライブ2023」が、映像作品として発売されました。 茅ケ崎はボーカル&ギターを務める桑田佳祐の故郷で、サザンの数々の楽曲に登場するいわば聖地。4日間約7万枚のチケットは即完売しました。 ライブではバンド一丸となって26曲を演奏。67歳(当時)の桑田の歌がとにかくパワフルです。 大学の軽音楽サークルを母体に生まれたサザンも、昨年、デビュー45周年を迎えました。 その元気なステージとは裏腹に、バンド全員が前期高齢者に入ったことをネタにして笑いを誘うメンバーのトーク。そして「爺」と書かれた飾り物を頭にかぶり観客をあおる
-
フジコ・ヘミングさんを悼む 努力、繊細、気遣いの人(中嶌英雄/カメラマン)
ピアニストのフジコ・ヘミングさんから依頼を受け、専属カメラマンのように約20年間、撮り続けてきた。出会ったのはファーストアルバム「奇蹟[きせき]のカンパネラ」が大ヒットした後だった。 彼女はとにかく、ずっと練習していた。こんなにも努力するのかと驚かされた。新しい曲に挑戦する時は何カ月も前から取り組み、練習があるからと、あまり人に会わず、取材も受けなかった。 2004年のヨーロッパツアーでは、パリの家に「泊まりなさい」と言われ、長い時間を一緒に過ごした。フジコさんは起きるとすぐ、ピアノに向かう。寝起きを撮るわけにもいかず、後ろで聴いていると、転がるように流れる美しい音色が心に染みた。クラシ
-
世界でヒット「Bling-Bang-Bang-Born」 Creepy Nuts 日本ヒップホップの「顔役」
上半期の日本の音楽チャートを席巻したヒップホップユニット「Creepy Nuts(クリーピーナッツ)」の「Bling-Bang-Bang-Born」。ブリン・バン・バン…と呪文のように繰り返す中毒性のあるフレーズで、YOASOBIの「アイドル」に続く国際的なヒットとしても注目された。 大型連休に開催された野外音楽フェスティバル「JAPAN JAM 2024」。初夏の日ざしが照りつける巨大なメインステージにラッパーの「R-指定」と「DJ松永」が姿を見せると、大歓声が巻き起こった。 2017年にデビューし「のびしろ」などで若い世代の心をつかんできた2人組。DJコンテストで世界
-
【最後の頂 ローカルフェスの軌跡㊤】2008年 日本平で産声 環境負荷低い電力使用
2008年から毎夏続いてきた野外音楽フェスティバル「頂-ITADAKI-」が6月1、2両日の吉田公園(吉田町)での開催で終幕する。「頂」は地域住民が自分たちの地元で開催する「ローカルフェスティバル」の成功例として、全国の音楽ファンや関係者から注目を集める。歩んだ道をたどり、「ローカルフェス」の意義を探る。 「頂」には前史がある。03、07年に旧由比町(現静岡市清水区)の浜石岳で開かれた「浜石まつり」。03年には米シンガー・ソングライター、デビッド・リンドレーを招いた。主催は当時静岡市内で営業していたライブハウス「ブンブンバッシュ」。同店を運営していたのが現在の「頂」の小野晃義プロデューサー
-
「山野楽器」本店CD販売終了へ 7月末で、ネット配信に押され
東京の繁華街・銀座の中心地から音楽文化を発信してきた「山野楽器」銀座本店が、CDや映像商品の販売を7月末で終了することが28日分かった。戦前からレコードを取り扱ってきたが、2019年には1階中心のCD売り場を4階に移動させ、販売スペースも縮小していた。 日本レコード協会の統計では、CDなど音楽ソフトの年間生産額はピークだった1998年の約6075億円に対し、昨年は約2207億円。新型コロナウイルス禍明けの音楽イベントの活況やKポップ人気などにより若干持ち直してはいるが、インターネット配信による音楽視聴が中心になる流れは止めようがないのが実情だ。 CDを販売していた4階には、エレキギターや
-
1、2日に音楽フェス「頂」 吉田公園で準備着々 今年で最後「来場者驚かせたい」
吉田町の吉田公園で6月1、2日に開かれる野外音楽フェスティバル「頂―ITADAKI―THE FINAL」(静岡新聞社・静岡放送共催)の開幕が近づく中、会場で28日、準備作業が本格化した。最後の開催に向け、ボランティアら関係者の熱気が高まっている。 28日午前は大雨の予報を踏まえ、15人がキャンプサイトの区画設営を急ピッチで進めた。全国から計約100人のボランティアが集う見通しで、会場内の装飾や駐車場整備に取り組む。6年前から参加する渡部龍さん(24)=横浜市=は「頂を通して多くの人と出会い、静岡が大好きになった。全力で準備や当日を楽しむ」と語った。 フェスの小野晃義プロデューサーは「物価
-
玉三郎と小朝、歌舞伎座で共演へ
歌舞伎俳優の坂東玉三郎と落語家の春風亭小朝が7月25日に東京・歌舞伎座で共演する。取材会で「(演目を)流麗に届けたい」と玉三郎。小朝も「必ず満足してもらえる」と意気込んだ。 公演は2演目。実在したスターを描く「越路吹雪物語」は小朝の語りと、玉三郎が歌う越路の楽曲が軸で、1月にも大阪で上演した。かねて高座で口演していた小朝は「歌が入り物語がイメージしやすくなった」といい、玉三郎は「形態模写でなく、雰囲気を大切にしたい」。「怪談 牡丹燈籠[ぼたんどうろう]」では小朝が立役の登場人物を語り、玉三郎が女形を舞台で勤める。
-
【SPAC俳優 言葉をひらいて㉜】桜内結う【見える】 世界が変わるきっかけ
先日、目の手術後に眼帯を外した友人から「見えるぅぅ!! 凄[すご]く綺麗[きれい]に見えるぞぉぉ!!」と喜びにあふれたLINE(ライン)が送られてきました。その後、病院から家まで車で送ったのですが、その間も標識や看板をうれしそうに読み上げては、見える世界が小学生以来の鮮明さをもって迫っていることを私に説明してくれました。道中の20分間は安静に過ごすどころかずっとはしゃいでいました。 点眼麻酔だけで眼球に切れ目を入れる白内障の手術を想像するとさぞ心細くて不安だったろうと心配していましたが、私までうれしくなりました。この日を境に、彼女の生活は一変したそうです。自分を取り巻く世界の見え方が変わる
-
フルート演奏にうっとり 富士山静岡交響楽団定演 静岡市清水区
富士山静岡交響楽団は25日、静岡市清水区のマリナートで第124回定期演奏会(静岡新聞社・静岡放送共催)を開いた。指揮者に鈴木優人さん、フルートに上野星矢さんを招き、息の合った演奏を披露した。 演奏したのはモーツァルトの歌劇「魔笛」序曲とフルート協奏曲第1番ト長調、ブラームスの交響曲第4番ホ短調の計3曲。フルート協奏曲では、オーケストラをバックに上野さんがソロを務めた。訪れた約500人は熱心に聴いた。 同交響楽団はマリナートでの公演を皮切りに本年度は計12会場、6回の定期演奏会を予定する。著名な指揮者やバイオリン奏者、ピアニストとのコラボを企画している。
-
SBSドラマ「アンチヒーロー」 正義と悪を問い直す(エスムラルダ/ドラァグクイーン)
正義とは何か、悪とは何か、そして法とは何か。日曜劇場「アンチヒーロー」(SBSテレビ、日曜夜)は、社会のさまざまな不条理や矛盾に斬り込む意欲作だ。 明墨正樹(長谷川博己)は、法律知識と知略を駆使し、刑事裁判で被告の無罪を勝ちとる弁護士。時に違法すれすれの手段を使いながら、黒を白にしてしまう。 法律事務所の同僚弁護士・赤峰柊斗(北村匠海)は、そのやり方に疑問を抱くが、明墨は「正義とは、何なんだろうね?」と問い返す。「絶対的な正義も悪もない」というのは本作のテーマの一つだろう。 あらゆる物事に関して、虚実入り交じった情報が飛び交う現代。他人には「真実」など容易に分かり得ないのに、自分の描い
-
若者重視 音楽番組に注力 テレビ各局が新設、枠拡大
テレビ各局が音楽番組に力を入れている。今春の改編では、新設や枠拡大が続出。背景には、スポンサーが求める若年層重視の方針がある。権利関係の課題があったインターネット展開も徐々に拡充させている。 日本テレビは「with MUSIC」(土曜夜)を始めた。同局でゴールデン帯の本格的な音楽番組は34年ぶり。スポティファイなど音楽配信サービスが浸透する時代だが、岩崎小夜子プロデューサーは、幅広い世代に向けたテレビだからこそ「新しい出合いや発見があることを強みにしたい。家族や大切な誰かと一緒に楽しんで」と話す。 テレビ局はいま、個人視聴率の中でも購買意欲が高い若年層の支持を重視。日テレも13~49歳を
-
伊豆中央高吹奏楽部 6月9日定演 三島市文化会館
伊豆の国市の伊豆中央高吹奏楽部は6月9日午後2時から、三島市民文化会館で第39回定期演奏会を開く。劇を織り交ぜたステージを準備し、アルセナールやジャンボリミッキーなどを演奏する。 当日券500円。300円の前売り券は三島市のやまがた楽器店で販売する。問い合わせは同校<電055(949)4771>へ。
-
長泉中吹奏楽部 練習場所確保へ団体設立 部員以外も参加へ 技術向上目指す
教員の働き方改革や部活動の活動時間短縮の動きがある中、長泉町の長泉中吹奏楽部の保護者と卒業生が、練習場所の確保と技術向上を目的とした団体設立に動いている。練習場所は卒業生や保護者、他校生徒にも開放し、音楽祭を企画。学校の枠組みを超えて交流を促し、指導者確保や将来的な部活動地域移行にもつなげる方針という。 スポーツ庁が「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」を発表した2018年以降、全国の公立中では文化部を含めた部活動で週休2日制や朝練の廃止が浸透した。同校でも、部活動に取り組むのは平日の3~4日間。土日も活動できるのはいずれかの半日のみで、授業前の朝練はできず、部活終了時刻も年々
-
世界的トランペット奏者 中高生にプロの技伝授 浜松市中央区でブラスフェス
浜松市中央区のアクトシティ浜松で、世界的トランペット奏者ラインホルト・フリードリヒ氏をメインゲストに迎えるコンサート「浜松ブラスフェスティバル」を前に、主催者の浜松トランペットサークルは22日夜、同氏を講師に招いたトランペット講座を同所で開いた。 フリードリヒ氏はドイツ出身で、ドイツ音楽コンクール優勝、ミュンヘン国際音楽コンクール準優勝の経験がある。この日は、市内の中高生らを対象にトランペットの基礎的な演奏指導や代表生徒への公開個人レッスンを行った。中高生は楽器を持参し、一緒に口や指を動かすなどしてプロの技術を肌で体感した。 浜松ブラスフェスティバルは25日午前10時から開催する。フリー
-
お寺でピアノ♪ 6月15日、今西さんコンサート 浜松・玖延寺
浜松市出身のピアニスト今西泰彦さんが6月15日午後3時から、天竜区の玖延寺(きゅうえんじ)本堂でピアノコンサートを開く。「東洋の伝統的な文化と西洋音楽を融合させたい」との思いから企画した。 「沈める寺」「荒れた寺にかかる月」などドビュッシーをはじめ、ショパン、リストを含む14曲。今西さんは「ドビュッシーは東洋に行った記録がないのに寺にまつわる曲を多く書いている」とし、「これにショパンの晩年の曲と、リストが出家する直前に書いた曲を組み合わせた」と話した。 120人収容予定の会場には座椅子やソファを置くが、畳の上で座禅を組むこともお勧めという。ピアノは河合楽器製作所(中央区)のグランドピアノ
-
ピアノ愛好家15人 練習の成果を披露 浜松・白羽楽器
ピアノ販売・修理業「白羽楽器」(浜松市中央区)はこのほど、ピアノ愛好家による演奏会「第19回白羽楽器ピアノ同好会」を同区の同社グランドピアノ館で開いた。抽選で選ばれた15人が日頃の練習の成果を披露した。 スタインウェイのフルコンサートピアノ「D274」を使用した。参加者はクラシックやポップス、ジャズと、例年に比べ幅広いジャンルの曲を弾いた。 同社の演奏会は、趣味でピアノを楽しむ大人が集まって演奏し合うコミュニティーとして2013年に始まった。彦坂高良社長は20回の節目を前に「年々増えている参加希望者のためにも、長く継続させていきたい」と話した。
-
THE ALFEE エネルギッシュに元気届け【寄る年波とビートに乗って④】
今年デビュー50周年のバンド「THE ALFEE」。坂崎幸之助、高見沢俊彦は今年、桜井賢[まさる]は来年で70歳です。 派手な衣装と長髪の「王子」キャラでハードなギターを奏でる高見沢。日本屈指のアコースティックギターの弾き手である坂崎。圧倒的な声量と艶のある歌声と堅固なベースプレーの桜井。ルックスも個性もバラバラですが、10代からの付き合いで呼吸はばっちり。美しいコーラスとハーモニーも魅力です。 「メリーアン」「星空のディスタンス」などのヒットで知られる彼らのシングルは、昨年発売の「鋼の騎士Q/Never Say Die」で72作目を数えます。 彼らの音楽性をかつて大滝詠一は「ハンバー
-
コラム窓辺 ヒューマンな指揮者(宮澤敏夫/富士山静岡交響楽団専務理事)
日本初のオーケストラ設立は、110年ほど前になるでしょうか。当時外国でも活躍された指揮者は「赤とんぼ」などで有名な山田耕筰先生、近衛秀麿先生、貴志康一さん(28歳で没)が思い起こされます。 近衛秀麿先生は日本国第34代首相「文麿」の弟さんです。私はコントラバス奏者として、この先生の指揮で2度ほど演奏したことがあります。この先生はトスカニーニと並び称される最高峰の指揮者フルトヴェングラー氏と同じような指揮をされ、世間からは「振ると面食らう」と言われるほど迷指揮者でした。 曲はベートーベン「交響曲第5番」でした。出だしでエイッと気合を入れて振られるはずのところ、タコのように「ふにゃふにゃ」と
-
SPAC新作「白狐伝」上演 人と自然、現代の関係性問う
静岡県舞台芸術センター(SPAC)はゴールデンウイークに静岡市内で開かれた「ふじのくに野外芸術フェスタ」で、新作「白狐伝[びゃっこでん]」を上演した。明治末期、近代化に突き進む日本を憂えた岡倉天心が死の直前に書いたオペラ台本を、環境破壊が深刻な現代でよみがえらせた。 人間の男保名(ヤスナ)に救われた白狐コルハは、保名の恋人葛の葉(クズノハ)が悪者にさらわれたことに同情して葛の葉に姿を変える。幸せに暮らしていた2人だが、葛の葉が無事であることを知り-。SPACが得意とする、一つの役を2人の俳優が語り(スピーカー)と動き(ムーバー)に分けて演じる手法と俳優による生演奏で繰り広げられた。夜の深ま
-
FUJI&SUN’24 初夏の山麓に広がる音空間 富士で野外フェス 32組出演
富士市の「富士山こどもの国」で11、12の両日、野外フェスティバル「FUJI&SUN’24」(実行委員会主催)が開かれ、大中小の3ステージに32組が出演した。初夏の光に恵まれた初日、高地らしいひんやりとした空気に包まれた2日目。富士山を間近に望む会場で、のべ6500人が幅広いジャンルの音楽を楽しんだ。 幕開けを務めたのは、富士市の吉原地区の商店主や祭り仲間で結成した「TOP DOCA&吉原祇園太鼓セッションズ」。地元の祭で用いる太鼓や鉦[かね]をバンドサウンドに取り込み、ファンキーなギターやサックスが「おはやしグルーブ」を先導した。 ベテランの「クレイジーケンバンド」は大ステ
-
富士山静岡交響楽団 優雅な調べ 静岡で名曲コンサート
富士山静岡交響楽団による「青少年名曲コンサート」(しずしん地域文化振興財団特別協賛、静岡新聞社・静岡放送後援)が19日、静岡市葵区の市民文化会館で開かれた。 若手指揮者松川智哉さんらを迎えた。ドボルザークの交響曲第9番「新世界より」やラべルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」などクラシックの名曲を演奏した。チャイコフスキーの「バイオリン協奏曲 第1楽章」では、第42回県学生音楽コンクール弦楽部門中学・高校生の部で1位になった山田佳歩さんが、交響楽団と息の合ったバイオリン演奏を披露し、聴衆は優雅な旋律に耳を傾けた。
-
ジブリに名誉パルムドール 宮崎吾朗監督 「世界中のファンが愛してくれた」
【カンヌ共同】フランスで開催中の第77回カンヌ国際映画祭で、スタジオジブリに対し、長年にわたる映画界への貢献をたたえる「名誉パルムドール」を授与する式典が20日、開かれた。出席した宮崎駿監督の長男の吾朗監督は「世界中のファンが愛してくれたからこその今回の賞だと思う」と壇上で喜びを語った。 これまで俳優や監督ら個人に贈られてきたが、団体への授与は初めて。 会場では駿監督と鈴木敏夫プロデューサーのビデオメッセージも流された。駿監督は「よく分かっておりませんが、ありがとうございました」と感謝の言葉を述べ、カンヌまで出向いた吾朗監督を「気の毒ですが、頑張ってください」とねぎらうと、笑いが起こった
-
「俊寛」公演で寄付募る
平安時代の僧、俊寛の流刑の地になったとの説がある鹿児島県・喜界島で、人間国宝の吉田玉男らによる文楽「俊寛」の公演が7月に開催されるのに合わせ、地元有志が出演者の交通費や滞在費などをクラウドファンディング(CF)で募っている。目標額は327万6000円。5月30日までCFサイト「CAMPFIRE」で受け付ける。 俊寛は平家打倒の陰謀に加担したとされ、罰せられた。流刑先の島には諸説あり、同じ鹿児島県の硫黄島が有名だが、喜界島にも“俊寛の墓”があり、地元では終焉[しゅうえん]の地とされている。公演には玉男のほか、4月に襲名した豊竹若太夫、三味線の鶴沢清介が出演予定。地元公
-
メーク技術 時代で変化
性別超える「美の追究」 人類は古来、美の追究に魅了されてきた。美の基準は時代や文化により変化し、メーク技術は「社会を映す鏡」とも言える。起源は定かではないが、約4万年前に絶滅したとされるネアンデルタール人が既に身体装飾を施していた可能性も指摘されている。 近年ではKポップブームなどにより、性別や年齢にとらわれずにメークを楽しむ風潮が強まる。一方、メークが外出時のマナーとして定着している韓国では「しない自由」を求める声も高まっている。 (共同) 「なりたい自分」を演出 多様な役割 皮膚保護も 人がメークをする理由はさまざまだ。伝統的には祭事で神や精霊になりきったり、統一された色使
-
静岡県東部でロケ 映画「ミッシング」 吉田恵輔監督、青木崇高 絶望の果ての「救済」問う
沼津市や裾野市で撮影された映画「ミッシング」は、失踪したまな娘の居場所を探り当てるために手を尽くす両親の姿、彼らを取り巻く社会の変容を描いた吉田恵輔監督13本目の長編作。出口の見えないトンネルを歩くかのような日々を送る夫婦を、石原さとみと青木崇高が演じた。とてつもなく大きなものを失った人間にとっての「救済」を問いかけるヒューマンドラマだ。 憔悴[しょうすい]しきった表情の石原と青木が、JR沼津駅北口で道行く人に声をかけている。手製のビラには「捜しています!森下美羽」とある。「ミッシング」の始まりは、沼津市で起こった女児失踪事件から3カ月後という設定だ。観客は、娘の行方について手がかりがない
-
「映画○月○日、区長になる女。」 地域自治主義と有権者の“覚醒”
2022年6月20日、杉並区に初の女性区長が誕生した。3期12年務めた現職を選挙で破ったのは、オランダの政策シンクタンクNGOに長く勤め、同年4月、約20年ぶりに帰国した岸本聡子。本作は、自身も杉並区民の劇作家・演出家ペヤンヌマキが、岸本とその活動を支える人々を追ったドキュメンタリーである。 結末が自明のドキュメンタリーにもかかわらず、エンターテインメントとしてのカタルシスがあふれている。「とんでもなく変わらないこの国を待っててもしょうがない。国の言うことを聞かない自治体を増やしたい」。政治経験がない岸本の葛藤とそれを打ち破ろうとする内的エネルギー、地方自治の変革を語る言葉の「熱」に引きつ
-
頼朝役に富栄ドラムさん 8月の三嶋大祭り旗挙げ行列で
三島商工会議所は20日、市内で8月15~17日に行われる三嶋大祭りのメインイベント頼朝公旗揚げ行列の源頼朝役を、俳優の富栄ドラムさん(32)が務めると発表した。 行列は伊豆に流された源頼朝が三嶋大社で源氏再興を目指し、旗揚げした故事に由来する。大祭り中日の16日に行い、頼朝役を中心に市民らが参加する。三嶋大社で出陣式を行った後、鳥居前から伊豆箱根鉄道駿豆線の三島広小路駅に向けて練り歩く。 元力士の富栄さんは2021年に引退後、俳優に転身。ドラマや舞台に活躍の場を広げ、個性あふれる愛らしいキャラクターで注目を集めている。
-
長泉「おやこ小学校」 SPAC参加者募集 26日まで
静岡県舞台芸術センター(SPAC)は26日まで、長泉町文化センターで開催するアートプロジェクト「すぱっくおやこ小学校」の参加者を募集している。 SPAC俳優などが先生役を務め、親子が同級生となる。演劇要素を国語や算数などの学校教科に取り入れながら学ぶ体験型事業。 7月に4日間、午前と午後に分けて全8クラス開講する。対象は県東部の小学生とその保護者。各クラス9組まで。参加料は1組千円。問い合わせはSPAC窓口<電054(202)3399>へ。
-
「名探偵ホームズ」のハドソン夫人 悪役も包み込む優しさ【アニメ脇役列伝 1980年代編⑭】
「名探偵ホームズ」は、登場人物をイヌのキャラクターに置き換えた作品で、毎回ホームズがモリアーティ一味の悪巧みを阻むという明るく楽しい活劇だ。本作には放送までに複雑な経緯がある。 イタリアとの合作として1981年に制作開始。当初の監督は宮崎駿だった。しかし諸事情で数話が完成したところで制作中止。まず「風の谷のナウシカ」(84年)の同時上映として2話分だけが世に出た。その後、同年秋から別の監督によって後から制作された20話分と併せて、テレビシリーズが放送された。 ハドソン夫人は、ホームズの下宿の家主。宮崎監督は彼女を夫を亡くした19歳と設定し、ヒロインとして描いた。そこが本作の特徴だ。 第
-
フラメンコ公演 講師4人華麗に 松崎で6月1日
東京都でフラメンコ教室を主宰するベニート・ガルシアさん(埼玉県在住、スペイン出身)らフラメンコ講師4人の公演会が6月1日午後2時半から、松崎町の町環境改善センターで開かれる。講師の一人斉藤淳子さん(50)が企画した。 斉藤さんは松崎の自然や住民の人柄に引かれて2021年から埼玉と松崎の2拠点で生活している。入場料1500円、中学生以下無料。問い合わせは斉藤さん<bulerias123@hotmail.com>へ。
-
時論(5月19日)国立劇場の空白長引かせるな
文楽のすごさを最初に実感したのは、東京・国立劇場で見た「摂州合邦辻[せっしゅうがっぽうがつじ]」だった。1月に亡くなった豊竹咲太夫さんの、切場[きりば](物語のクライマックス)でのたたみかけるような語りの迫力に圧倒された。 その国立劇場の老朽化に伴う再整備事業は、入札がこれまで2度にわたって不調に終わり、昨年10月にいったん閉場した劇場の再開のめどが立っていない。目標とする2029年度末の再開場の延期は、避けられない状況だ。 1966年に開場した国立劇場は、日本の伝統芸能にとって最大のとりでと言える。歌舞伎や文楽、邦楽や日本舞踊などの公演、担い手の育成などを通じ、その魅力の発信と継承に大
-
富士山麓で「アコチル」 音楽やキャンプ楽しむ 人気アーティストに熱気
富士山麓で音楽やスポーツ教室、キャンプなど多彩なコンテンツを楽しむ「アコチルキャンプ」(アコチル)=実行委員会主催、静岡新聞社・静岡放送後援=が18日、御殿場市の富士山樹空の森をメイン会場に始まった。19日まで。 初日は教育番組で親しまれたタレントの小野あつこさん、福尾誠さんの子ども向けステージやPUFFY、CHEMISTRYなど人気アーティストの演奏が繰り広げられ、会場は熱気に包まれた。全国から多数の親子連れが訪れ、ステージ間近で出演者と一緒に盛り上がったり、芝生で寝転びながら耳を傾けたりと思い思いのスタイルで特別な時間を過ごした。 会場内には多彩な飲食店が出店しているほか、オリジナル
-
プロ演奏家が公演 26日 浜松市天竜区龍山
静岡県演奏家協会の「森林ふれあいコンサート」(静岡新聞社・静岡放送後援)が26日、浜松市天竜区龍山町の龍山森林文化会館で開かれる。クラシックや日本の音楽など多彩な曲をプロの演奏家が披露する。入場無料。午後2時開演。 自然豊かな龍山をテーマに構成したメドレーや童謡のほか、ミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」の主題歌などを演奏する。 龍山地区文化振興事業実行委員会と同町のNPO法人「ほっと龍山」の共催。問い合わせは同館<電053(968)0331>へ。
-
ギタリスト松本孝弘さん監修 ヤマハ、アンプ発売へ サウンド忠実再現
ヤマハは、ギタリスト松本孝弘さんが監修したサウンドを搭載したギターアンプ「THR30Ⅱ Wireless(ワイヤレス)TAK MATSUMOTO」を8月に発売する。 松本さんのサウンドを忠実に再現するモードを取り入れ、エフェクト(音色効果)も多数搭載した。無料の専用アプリは、松本さんの特徴ある30種類以上のギターサウンドを用意した。 松本さんは「幾度となく試奏をしてアイデアを出し合って、納得のいく素晴らしいアンプができた」とコメントした。販売価格は税込み8万4700円。
-
劇団四季「キャッツ」、10年の「進化」静岡で初披露 ロングラン公演7月17日開幕
劇団四季を代表するミュージカル「キャッツ」の静岡ロングラン公演が7月17日、開幕する。静岡公演は10年ぶり3回目。前回公演後に曲やダンスが一部改変された。歌い踊る猫たちが10年の「進化」を静岡で初披露する。 満月が青白く輝く夜。24匹の猫「ジェリクルキャッツ」が、年に一度開かれる特別な舞踏会のために街のごみ捨て場に集まる。兄貴肌のリーダー猫に、反抗的なロックンローラー猫や嫌われ者の老いた雌猫。ほかにも鉄道猫、泥棒猫、役者猫に猫の犯罪王など、24匹はそれぞれ生い立ちや個性が千差万別。長老猫の目に留まり転生を許されるのは誰なのか。 1981年の英ロンドン公演を皮切りに世界中で人気を博し
-
詩人・作家の三木卓さん「お別れの会」 静岡での思い出話に花 都内で村松友視さんら
昨年11月18日に88歳で死去した詩人・作家の三木卓(本名冨田三樹)さん(静岡市出身)の「お別れの会」が5月16日、東京都千代田区で開かれた。長女の冨田真帆さん(59)や生前親交のあった約150人が集まり、作品や人柄をしのんだ。 静岡市立城内中、県立静岡高の5年後輩という作家村松友視さん(84)は「中学、高校ともに私の入学時には『伝説の先輩』として語られていた。私が作家になってからも心強い、心優しい先輩で居続けてくれた」と思い出を語った。 1971年の第1回高見順賞に三木さんと共に選ばれた詩人吉増剛造さん(85)は、三木さんの芥川賞受賞作「鶸」や「路地」などの言葉を埋め込んだ新作を朗読し
-
石川さゆり 古きを継ぎ新しきを探求(内田正樹/編集者、ライター)【寄る年波とビートに乗って③】
石川さゆりと聞くと、観客数千人規模のステージで大所帯のバンドを従えているというイメージがありますが、3月に東京・有楽町で開かれたコンサートは違いました。 客席はおよそ400というライブハウスの規模で、バンド編成もピアノ、バイオリン、チェロ、ギターのカルテット。荘厳な演奏に乗せた「天城越え」の歌声は、ホールでのそれとはまた異なる迫力を放っていました。 この日のバンド編成は、コロナ禍に生のステージの代わりとして自身のユーチューブチャンネルで立ち上げた動画シリーズ「お家でライブ」から生まれたアイデアでした。 歌の合間には能登半島地震に触れ、会場ロビーに設置した募金箱への寄付を呼びかけていまし
-
体験型ショップ「ヤマハミュージック横浜みなとみらい」 6月6日の「楽器の日」にオープン
ヤマハは15日、横浜市に完成した大型複合施設「横浜シンフォステージ」内に設ける体験型ブランドショップ「ヤマハミュージック横浜みなとみらい」が、楽器の日の6月6日にオープンすると発表した。 同ショップは大型LEDディスプレーを設置した「ミュージックキャンバス」や音楽イベントを楽しめるカフェ、楽器体験コーナーなどを備える。 子会社のピアノを展示する「ベーゼンドルファーショールーム」や、大人向けの音楽教室「ミュージックアベニュー横浜みなとみらい」も入る。
-
7月3日「カワイコンサート」 ピアノ演奏はJJジュン・リ・ブイさん
河合楽器製作所(浜松市中央区)は7月3日、「カワイコンサート2024」(静岡新聞社・静岡放送後援)を同区のアクトシティ浜松で開く。21年の第18回ショパン国際ピアノコンクールに当時17歳で出場し、6位入賞を果たしたカナダ出身のピアニストJJジュン・リ・ブイさん(19)のピアノリサイタルを行う。 ショパンのピアノソナタ第2番「葬送」や、フランスの作曲家ラヴェルの「水の戯れ」など8曲を、河合楽器製作所のフルコンサートピアノ「SK―EX」で奏でる。 開演は午後6時半。全席自由席で、料金は一般が税込み3千円、ペア4千円、学生など2500円。 問い合わせはカワイ浜松<電053(455)0638>
-
浜松市民オペラ「音詩劇かぐや」 9月に9年ぶり公演 5月18日からチケット販売
9月28、29日にアクトシティ浜松大ホール(浜松市中央区)で開催される第8回浜松市民オペラ「音詩劇 かぐや」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)の玉川昌幸実行委員長と岡部比呂男事務局長が14日、市役所に中野祐介市長を訪ね、市民の手でつくりあげる9年ぶりの公演をPRした。 「音詩劇 かぐや」は市ゆかりの作家荒井間佐登さんによる創作。作曲と音楽監督は市在住の鳥山妙子さん、指揮は市出身の鈴木恵里奈さんが務めるほか、市民総勢約200人がソリストや合唱メンバー、奏者などとして出演する。 総監督を務める玉川実行委員長は「市民挙げてのオペラで、浜松の全ての力が形となって表れている」と紹介。岡部事務
-
伸びやか♪女声合唱披露 浜松市中央区で11団体
静岡県西部の女声合唱団などでつくる遠州婦人合唱連盟はこのほど、合唱祭を浜松市中央区のアクトシティ浜松で開いた。 加盟する11団体の約160人がポップスやクラシックなど多彩な楽曲で、息の合った伸びやかな歌声を響かせた。最後は会場全体で「ゆりかごのうた」などを合唱して締めくくった。斉藤ひろみ理事長は「団体の個性や練習の成果が発揮できた」と話した。
-
コラム窓辺 楽員と対峙する立場に(宮澤敏夫/富士山静岡交響楽団 専務理事)
オーケストラの事務局長になる前は、20年間コントラバスを演奏していました。弦楽器の中でもひときわ大きく、持ち運びにかなりの労力が必要で、演奏家でなく「音楽労働者」と呼ばれたこともありました。 しかし、この楽器の役割は大きく、音楽を支える根音を常に演奏しています。ウィーンフィルハーモニー管弦楽団の首席奏者だった私の先生、ルートヴィヒ・シュトライヒャーさんからは「われわれこそ一番の音楽家でなければならない」とコントラバス奏者の心得を教え込まれました。その根音を基にハーモニーを作っていくのがオーケストラです。 大きな楽器ゆえに高めの椅子に座って、オーケストラ全体を見渡しています。誰がどれだけし
-
【時評】シアスター・ゲイツ「アフロ民藝」 理想と実践 明快に提示(山口裕美/掛川市「現代アート茶会」芸術プロデューサー)
ArtReviewの2023年「アート業界で影響力があるベスト100ランキング」第7位のアーティスト、シアスター・ゲイツに会ったのは、2年前の国際芸術祭あいちの常滑会場(愛知県常滑市)だ。陶芸家、彫刻家、都市計画のキーパーソン-。たくさんの肩書で紹介される彼の表現活動は多岐にわたる。 日本の哲学とブラックアイデンティティーを融合させてきた彼の集大成ともいうべき個展「アフロ民藝」が、東京・六本木の森美術館で開催中だ。今年のベスト3に入るのは確実だと思う。 最初の部屋には、河井寛次郎が所有していた江戸時代後期の僧侶、木喰上人の《玉津嶋大明神》と彼自身の作品、次の部屋には本展のために常滑で制作
-
まぬけ【間抜け】 山崎皓司/「気がついて」やっている【SPAC俳優 言葉をひらいて㉛】
気がつかないでばかげた事をすること、そういう人―だそうです。夕食時、妻に「間抜けな顔してる」と言われて調べました。ただ僕は、“気がついて”ばかげたことをしています。それが僕の仕事、俳優は「間」が大事! 先日、東京の知人から「中野区新庁舎のイベントページに山崎さんの写真が!」と送られてきた写真は、ふんどし姿で餅をまき、人の頭を筆に書道をして決め姿の僕(写真は11日に行われた「新庁舎開庁記念イベント」の様子)。先月のこのコラムの写真には殿さま姿の僕。“気がついて”とは言うものの、確かに間抜け。 僕の親族は、毎年恒例で元日に20人程が集まるのです
-
唐十郎さんを悼む 「反」の象徴だった(西堂行人/演劇評論家)
劇団唐組の代表作「泥人魚」の東京公演初日となった5日、新宿・花園神社の紅[あか]テントは異様な興奮に包まれていた。座長で劇作家の唐十郎が前日に亡くなったことを知った観客、関係者らが、まるで吸い寄せられるように集結し、桟敷席を埋め尽くしたからだ。 予想を超える混雑で開演時間が10分以上も押し、飽和状態の客席に「まだ70人、外で待っています」という劇団員のアナウンスがあり、どよめきが起こったほどだ。花道に急ぎ席を設けて難局をくぐり抜けたのは、いかにも唐十郎仕込みの百戦錬磨の劇団らしい。 終演後のあいさつで座長代行の演出家・久保井研が唐の死をしめやかに報告した後、唐が生前愛した「さすらいの唄」
-
非日常的なロケーションで多様な音楽 FUJI&SUN’24 32組熱演
富士山を背後に置いた「FUJI&SUN ’24」の「サンステージ」=5月11日、富士市の富士山こどもの国 富士市の「富士山こどもの国」で11、12の両日、野外フェスティバル「FUJI&SUN’24」(実行委員会主催)が開かれ、大中小の3ステージに32組が出演した。初夏の光に恵まれた初日、高地らしいひんやりとした空気に包まれた2日目。富士山を見上げる非日常的なロケーションで、のべ6500人が多様な音楽を楽しんだ。 フェスの幕開けを務めた「TOP DOCA&吉原祇園太鼓セッションズ」は、富士市の吉原地区の商店主や祭り仲間で結成したバンドに、DJのTOP DOCAが
-
浜岡吹奏楽団 聴衆を魅了 「旅」テーマにおなじみの曲も 御前崎市
御前崎市の浜岡吹奏楽団は12日、第44回演奏会を市民会館で開いた。団員約30人が市内外から訪れた大勢の聴衆を魅了した。 1部はクラシック・オリジナルと題し、組曲「仮面舞踏会」や2015年度全日本吹奏楽コンクールの課題曲に選ばれたマーチ「プロヴァンスの風」など3曲を披露。会場は優雅な雰囲気に包まれた。 2部は「旅」をテーマに、鉄道を連想させる「銀河鉄道999」や新幹線の車内チャイムに使われている「会いにいこう」、「いい日旅立ち」などを奏でた。ステージ演出にもこだわり、ホールを埋めた聴衆を楽しませた。曲に合わせて会場から手拍子が送られる場面もあり、一体で盛り上がった。
-
漫才コンビ「千鳥」の大悟 垣間見える温かな人間味(広川峯啓/エンタメライター)
2003年、漫才コンクール「M-1グランプリ」の決勝に結成3年目で初進出し、関西での人気が急上昇した大悟、ノブによるコンビ「千鳥」。東京に進出してからは、しばらく足踏み状態が続いたが、両人のキャラクターが徐々に浸透。10年代後半ごろからレギュラー番組も増加し、全国的な人気を勝ち取った。 時を経た今、勢いは止まるどころか加速。大悟は今年2月から「酒のツマミになる話」(フジテレビ系)で、活動休止中の松本人志の代わりを務めている(旧番組名は「人志松本の酒のツマミになる話」)。加えて、4月から始まった日本テレビ系の番組2本で、異例の番組またぎでのMCを担当するまでに。 そのうちの1本「大悟の芸人
-
奥深い世界を歩み続ける 映画「ハピネス」主演 窪塚愛流
「もう主演? ちょっと待ってくれよ」。嶽本野ばらの小説を原作にした「ハピネス」で映画初主演のオファーを受け、窪塚愛流にプレッシャーが押し寄せた。しかし、台本を読んで気持ちは一変。「こんなすてきな作品の役をいただけたとうれしさが湧いた。弱音を吐くなら終わってから。まず役に全力投球しよう」 演じる高校2年の雪夫は、恋人の由茉(蒔田彩珠)から心臓の病で余命1週間だと告げられる。当初は動揺し、延命の方法を探ろうとする雪夫だが、残された時間を自分らしく生ききろうとする由茉に寄り添おうと決意する。由茉の両親に支えられながら、2人は一つずつ夢をかなえていく。 「悲しくて切ない、すがるような思いもある
-
膳場貴子、関口宏からバトン引き継ぐ
情報番組「サンデーモーニング」(SBS、日曜朝)で司会を担当している膳場貴子。1987年の番組開始から36年半務めた関口宏と交代した。「視聴者の皆さまに大きな支持をいただいた歴史ある番組。バトンを引き継ぐ責任の重さを感じる」 論陣を張ってきたパネリストや、スポーツご意見番の上原浩治はそのまま。初司会をした4月7日の放送では「スポーツはまだあれなので、教えてください」と“白状”する場面もあった。 番組の精神を大切にしつつ、若い子育て世代にもウイングを広げていく。「週のスタートを切るのにふさわしい充実した内容をお伝えできるよう、励みたい」と誓う。
-
ちゃっきり節 新メディアが流行後押し【しずおか学・地域のうた編】
静岡電鉄(現静岡鉄道)が「狐ケ崎遊園」(後の狐ケ崎ヤングランド)=静岡市清水区=の開園を記念して1927年に制定した「ちゃっきり節」(北原白秋作詞、町田嘉章作曲、原題「ちやっきりぶし」)は、当初お座敷歌として人気を博したが、当時の新しい情報伝達ツールが「全国区」に押し上げた。 28年1月、NHK東京放送局で、町田の指揮する生演奏に乗せて静岡の芸者衆が「ちゃっきり節」を歌った。31年に人気芸者の市丸が吹き込んだレコードも大ヒットした。静岡の文化史に詳しい中村羊一郎・前静岡市歴史博物館長は「新しいメディアの登場は『歌』の概念を変えた。みんなで歌って楽しむものから、プロの歌唱を聴くものになった。
-
裾野がロケ地 石原さとみさん主演映画「ミッシング」 先行上映会で青木崇高さんら登壇
裾野市は10日、同市がロケ地になった映画「ミッシング」(17日公開)の先行上映会を市民文化センターで開いた。映画の設定舞台は静岡県東部。吉田恵輔監督は舞台あいさつで「張り詰めた空気が漂っている作品だが、見終わった後の余韻を大事にしてほしい」と呼びかけた。 メインキャストで俳優の青木崇高さんも登壇し、約300人の前で「一生忘れられない作品になった。人間らしさ、人間ってこういうところがあるよね、と気づかされる」とPRした。ロケ地について、吉田監督は「一見どこにでもあるように見え、どこか美しく懐かしい風景が裾野にはある」と紹介した。 ミッシングは幼女失踪事件をテーマに、娘を探し続ける主演の母親
-
松任谷由実 変化を恐れない姿勢体現【寄る年波とビートに乗って②】
2022年にデビュー50周年を迎えたユーミンこと松任谷由実。彼女のSNSを見ていると、いつもおしゃれで、常に人と会っていて、70歳とは思えぬほど活発です。 11年に刊行の「才輝礼讃 38のyumiyoriな話」は、爆笑問題、吉永小百合、上野千鶴子ら著名人38組とユーミンとのユーモアに富んだ対談集です。文化芸術、世代、ジェンダーなどへの興味深い視点や、ユーミンの優れた社交性と文化に対する造詣が感じられ、今も大いに楽しめます。 昨年発売されたベスト盤「ユーミン乾杯!!」にも、桑田佳祐のようなベテランからラッパー、DJ、アイドルまで幅広いアーティストが参加。世界的人気の音楽ユニット「YOASO
-
トキワ荘の遺伝子 今も 絵柄が違い 互いに尊敬 「釣りバカ」作画 北見さん回顧
大ヒット漫画「釣りバカ日誌」の作画の北見けんいちさんが「トキワ荘の遺伝子」(聞き書き・小田豊二さん)を小学館から刊行した。師匠の赤塚不二夫さんを中心に、縁のあった漫画家たちの横顔を語り下ろした一冊。「みんな絵柄が違うから、お互いを尊敬し合っていた。その雰囲気の良さを伝えたかった」 トキワ荘は、赤塚さんや石ノ森章太郎さんら日本を代表する漫画家たちが若い頃に住んだ伝説のアパート。本書は北見さんが23歳でアシスタントになるところから始まる。「狂気の天才」とイメージされる赤塚さんだが、優しく、頭のいい人だったと振り返っている。 「俺、赤塚先生が怒ったところを見たことがない」と北見さん。火を使っ
-
コラム窓辺 日本のオーケストラ(宮澤敏夫/富士山静岡交響楽団専務理事)
日本のオーケストラの現状をお知らせしましょう。形態は三通りあります。①親方日の丸②自主オーケストラ③地方オーケストラです。 ①はヨーロッパのように行政や公的機関が運営しています。NHK交響楽団もここに入るでしょう。②はドネーションが発達しているアメリカ同様、企業などの寄付金による運営で成り立つ楽団。在京オケの多くがこれに当たります。③は地方自治体からの助成金が投入されています。 富士山静岡交響楽団は③に属すオーケストラです。2022年に公益財団法人化し、活動を応援する寄付を受け入れる態勢はできているのですが、残念ながら自主運営のような形で事業を続けています。地元企業からの寄付金はちょうだ
-
大蔵教義が新作狂言 「静岡に今川あり」示したい 11日臨済寺(静岡市葵区)
駿府を治めた戦国大名今川義元を主人公にした新作狂言「今川」が11日、菩提寺[ぼだいじ]の臨済寺(静岡市葵区)で上演される。狂言師の大蔵教義が制作。「今川義元は民を思い三国を治めていた。『静岡に今川あり』と伝えたい」と、「公家かぶれ」「勝てる戦に負けた」などと揶揄[やゆ]される義元の偉大な一面を描く。 舞台は桶狭間の戦いの後、重臣の雪斎を連れた義元が閻魔[えんま]王と相対する場面で幕を開ける。義元に対し閻魔王は桶狭間のことを「語って聞かせろ」と迫る。そして「修羅道に落ちるべき」と義元を地獄に落とそうとする。雪斎は「仏教も勉強も大切にしていた」と義元の功績を訴え、その結果、一行は極楽浄土に向か
-
シンガー・ソングライター/優河 気負わず自然体で届ける【FUJI&SUN’24】
富士山の麓でキャンプしながら音楽を楽しむ野外フェスティバル「FUJI&SUN’24」が11、12の両日、富士市の富士山こどもの国で開かれる。初日に登場するシンガー・ソングライター優河が、ステージへの思いを語った。 初出演の昨年は、一日中降り続いていた雨が出番の直前にやんだ。「潤った夜の森の雰囲気がとても気持ち良かった。暗くて見えない森や山が、自分の歌声に振動しているようだった」と振り返る。 ベーシスト千葉広樹とのデュオ編成で、久しぶりだった弾き語りを通じて自身のもやもやや悩みがほぐれていく感触を得たという。「自分の歌が自然に歌えた。観客と同じ空気を共有しながら、自分にできるこ
-
デジタルピアノ7機種 保証10年に ローランド、上位モデルで
ローランドはこのほど、デジタルピアノ上位モデル7機種の保証期間を1年から10年に延ばすと発表した。対象は「GPシリーズ」の4機種と「LXシリーズ」の3機種。
-
ヤマハが横浜に体験型ショップオープン 6月、複合施設内
ヤマハはこのほど、横浜市のみなとみらい地区に完成した大型複合施設「横浜シンフォステージ」内に設ける体験型ブランドショップが6月初旬にオープンすると発表した。 音楽や楽器の新たな楽しみを発見してもらおうと、同施設ウエストタワーの1~3階部分(延べ床面積2600平方メートル)に、大型ビジョンを設置した体験エリアやピアノショールーム、楽器などの売場、大人向け音楽教室を展開する。イベントスペースを備えたカフェなども設置する。 横浜シンフォステージはヤマハなど5社の共同開発で総延べ床面積18万平方メートル超。ほかにオフィスやホテルなどが入る。
-
小中学生オペレッタ 26日まで出演者募集 浜松・万葉の森公園「伎倍の茶屋」
浜松市浜名区の万葉の森公園「伎倍の茶屋」は9月14日午後1時半から、なゆたホール(同区)で開く小中学生を対象にした万葉オペレッタの出演者を募集している。5月26日まで。 元号「令和」の由来になった「梅花の宴」を再現する。対象は同区内の練習に通える小中学生で定員約20人。6月8日から計4回行う。問い合わせは伎倍の茶屋<電080(4228)8700>へ。
-
舞台「カラカラ天気と五人の紳士」 不条理の世界に巻き込む
おかしな人のおかしな話を面白おかしく聞いているうちに、一体何がおかしいのか、よく分からなくなってくる。シス・カンパニー公演「カラカラ天気と五人の紳士」は、観客をそんな不条理の世界へと引きずり込む。 気鋭の若手演出家・加藤拓也が、別役実の不条理劇に挑んだ。懸賞で当てたという棺おけを担いで現れた5人の紳士たち。せっかくの景品を役立てるため、誰かが死んで中に入らなければ…と大まじめに議論を始める。 5人に名はなく、互いの関係も不明。記号的な人物造形を逆手に取った加藤の演出が巧みだ。人気俳優らのパブリックイメージをそのまま役に投影し、コミカルな会話劇としての魅力を際立たせることで、
-
中村勘九郎ら、東京・歌舞伎町で新作上演
東京・新宿の歌舞伎町にあるシアターミラノ座で26日まで、「歌舞伎町大歌舞伎」が上演されている。歌舞伎町は戦災復興の一環として歌舞伎の劇場誘致を図ったことから、その名前が付いたといわれる。中村勘九郎は取材会で「人間の欲と野望が渦巻く場所。歌舞伎に合っている」と話し、街との“化学反応”に期待を寄せた。 演目は舞踊「流星」や、落語「貧乏神」に題材を取った新作「福叶神恋噺[ふくかなうかみのこいばな]」など。勘九郎は「初めて歌舞伎を見る人も多いと思うので、肩の力を抜いて歌舞伎ってこんなに身近で分かりやすいんだと思ってもらえる演目」と自信たっぷりに話した。 取材会には中村七之
-
息ぴったりハーモニー 浜松少年少女合唱団が定演 浜松市中央区
浜松少年少女合唱団の第24回定期演奏会(静岡新聞社・静岡放送後援)がこのほど、浜松市中央区のアクトシティ浜松で開かれた。小学生から高校生までの団員34人がアカペラなどで息ぴったりのハーモニーを響かせた。 「翼をください」「大きな古時計」「アルプス一万尺」など、老若男女が楽しめる約25曲を披露した。日本語のほか、ラテン語と英語の合唱曲も歌い上げた。事前の公募で集まった子どもたちが舞台に上がって団員と「さんぽ」や「Believe」を披露するステージもあり、会場からは大きな拍手が上がった。 吉田真喜子理事長は「一生懸命に歌う姿を見て、幸せを感じてもらえたら」と話した。
-
川口春奈 ドラマ「9ボーダー」で三姉妹のしっかり者の役
ドラマ「9[ナイン]ボーダー」(SBS、金曜夜)に、川口春奈が大庭家三姉妹の次女、七苗役で主演している。「家族の中ではしっかり者。お仕事もすごくできる」が、29歳のいま、元彼や友人が結婚や出産をする様子に、心がかき乱される。 長女で39歳の六月(木南晴夏)、三女で19歳の八海(畑芽育)と共に、年齢の“大台”を迎える前のラストイヤーという設定。作品名の「9ボーダー」で「流行語大賞狙います」と意気盛んだ。七苗は記憶喪失のコウタロウ(松下洸平)に心引かれ、姉妹2人も新たな出会いが。「焦り、もがきながら、自分らしい人生を探す物語。ポジティブに楽しんでほしい」
-
幸四郎が新たな「鬼平」像 シリーズ劇場版「鬼平犯科帳 血闘」
「鬼平犯科帳 血闘」は主人公の長谷川平蔵に松本幸四郎を迎えて新たにスタートした、池波正太郎原作による「鬼平犯科帳」シリーズの劇場版。 物語は火付盗賊改方長官の平蔵と、彼の密偵になることを志願する元盗賊のおまさ(中村ゆり)との触れ合い、平蔵を父親の敵として付け狙う兇[きょう]賊、網切の甚五郎(北村有起哉)の暗躍を中心に展開。脚本の大森寿美男は原作シリーズの「血闘」と「兇賊」に、「むかしの女」の要素も入れ込んで、一つの作品に仕上げている。 「鬼平犯科帳」は松本幸四郎の祖父、初代松本白鸚主演による1969年のTVシリーズを最初に、28年間にわたって平蔵を演じた幸四郎の叔父、中村吉右衛門まで続い
-
「フォーチュン・クッキー」 母娘の体 入れ替わって【名画の歳時記⑭】
次の日曜日、12日は「母の日」ですね。今も一緒に暮らしている人も、そうでない人も、お母さんへの感謝を伝えたい日です。そこで今日ご紹介する作品は「フォーチュン・クッキー」(2003年、日本公開04年)です。 中年女性テス(ジェイミー・リー・カーティス)と10代の娘アナ(リンゼイ・ローハン)は世代の違いからか、なんだかうまくいかず、喧嘩[けんか]ばかりしています。一緒に出かけたチャイニーズ・レストランで、またしても大喧嘩。そのレストランで出されたフォーチュン・クッキー(アメリカのチャイニーズ・レストランでは、おみくじ入りのクッキーが食後に出されるのが一般的)の魔法で、二人の心と体が入れ替わって
-
精緻な筆致 際立つ批評性 ベルリン映画祭出品 短編アニメ 「カワウソ」の泉原昭人監督
異郷感あふれる独自の世界を短編アニメで表現し、国際的に評価されてきた泉原昭人監督。7年をかけた新作「カワウソ」は、精緻な筆致はそのままに社会への批評性が際立つ作品だ。2月のベルリン国際映画祭にも4度目となる出品を果たし、「チャレンジだったが、長い間作ってきて本当に良かった」と語る。 泉原監督は前作まで、1996年発表のデジタル絵本に登場したキャラクターに焦点を合わせたアニメシリーズを制作。独特な文化を持つ不思議な生き物たちを、詩情豊かに描いてきた。シリーズを終えた頃、「カワウソ」という曲のための映像制作の依頼が舞い込んだ。ニホンカワウソの絶滅をモチーフにした歌に、原発回帰が進む社会への違
-
地元焼津に音楽フェス「生の音 聞く機会を」 とつかさん2年越し構想、開催へ奮闘
音楽ユニット「ティキタカテクニクス」として活動する焼津市出身のとつかうまれさん(27)が、焼津漁港周辺で9月8日に音楽フェスティバル「ミナトライズ」を企画し、準備を進めている。吉田町で行われてきたフェス「頂」が今年で幕を下ろすことが決まっている中、「音楽を生で聞く機会を地元に」と2年越しで構想し、奮闘中だ。 とつかさんは市内の小中学校を卒業。高校は中退したが、高卒認定を取得して首都圏の大学に進んだ。音楽には中学から本格的に興味を持ち、ギターに触れるようになったが、地元の友人は「楽器はよく分からない」「音楽は聴くがライブには遠くて行けない」といった反応ばかりだった。ところが大学進学後、周囲に
-
創作童謡26曲を披露 静岡県童謡の会、葵区で35周年記念公演
静岡県童謡の会はこどもの日の5日、創立35周年記念コンサート(静岡新聞社・静岡放送後援)を静岡市葵区の江崎ホールで開いた。 会員15人が作詞作曲した童謡26曲を、児童合唱団や静岡ゆかりの音楽家らが披露した。創作童謡に加え、「藤枝わかば合唱団」の小学生11人が「赤とんぼ」などの有名曲を元気よく合唱し、来場者約100人を楽しませた。同会は創立以来、富士山や駿河湾フェリー、蒸気機関車(SL)など子どもたちが親しみやすい郷土の自然や文化を題材に童謡を創作している。恩田征弥会長(80)は「歌うことを制限されたコロナ禍を経て、大きな口で童謡を楽しんでいるみんなの姿が見られてうれしい」と目を細めた。
-
吹奏楽 まつりに花添える 14団体830人がパレード【浜松まつり’24】
市中心街では御殿屋台の引き回しに先立ち、市内中学や高校、楽団による「吹奏楽パレード」が繰り広げられ、洗練された演奏でまつりに花を添えた。 三方原中や浜北西高の吹奏楽部、浜松商高OBOG吹奏楽団、ヤマハ吹奏楽団など14団体、約830人が出演した。 昨年の全日本マーチングコンテスト中学校の部で金賞に輝いた三方原中吹奏楽部は「76本のトロンボーン」など2曲を披露した。マーチングの指揮者を務めた吉田凜さん(14)は「人が多くて緊張したけど、笑顔で演奏できた」と充実感をにじませた。 夕方の中心街は大勢の聴衆や観光客でにぎわい、出演者の華やかな行進で活気づいた。
-
浜岡吹奏楽団 12日の演奏会本番に向け、練習に熱
御前崎市の浜岡吹奏楽団は12日午後1時半から、第44回演奏会を市民会館で開く。本番ステージに向け、団員は大型連休中も熱のこもった練習を重ねている。 毎年5月に開催する定期演奏会で、市内外の33人が出演予定。1部はオリジナルクラシックと題し、マーチ「プロヴァンスの風」や組曲「仮面舞踏会」を披露する。2部は「旅」をテーマに、銀河鉄道999や東海道新幹線の車内チャイムに使われている「会いにいこう」などの曲を奏でる。 入場500円。市立図書館アスパルで前売り券を扱う。問い合わせは同楽団の渡辺昇さん<電090(4851)3253>へ。
-
12日の定演本番に向け音合わせ 浜松交響吹奏楽団
浜松市内の社会人や学生のアマチュア奏者らでつくる浜松交響吹奏楽団は12日、第49回定期演奏会(静岡新聞社・静岡放送後援)を同市中央区のアクトシティ浜松で開く。このほど、仕上げ練習を同区の北部協働センターで行い、全メンバーで音合わせなどの調整に臨んだ。 本番は「歌劇『運命の力』序曲」などのクラシックの名曲から「スーパーマリオブラザーズ」まで、幅広いジャンルの9曲を演奏する。吹奏楽になじみの薄い人にも楽しめる内容にした。国内外で活躍するユーフォニアム奏者安東京平さんとの共演も披露する。 練習では全曲通しで演奏し、表現方法や音色などを確認した。袴田隆代表は「大人が本気で楽しみながら取り組んでい
-
ローリング・ストーンズ “子”に従い ますます盛ん【寄る年波とビートに乗って①】
昨年、デビュー60周年を迎えたローリング・ストーンズが発表したアルバム「ハックニー・ダイアモンズ」が好評です。 まず素晴らしいのはサウンドが全く懐古的ではない点です。ギターがジャラーンと鳴り、ボーカルがソウルフルにほえるというストーンズらしくとがったロックの最適解を、しかも驚くほどモダンに奏でているのです。 その歌詞もラブソングの体裁を取りつつ、ぎすぎすしがちな世相への風刺や反骨精神、音楽という芸術表現への礼賛など含蓄にあふれています。 最後の曲では幼なじみでもあるボーカルのミック・ジャガーとギターのキース・リチャーズが、ブルースの古典を2人きりでカバー。ひと頃は解散寸前の大げんかをし
-
コラム窓辺 心優しい山本直純さん(宮澤敏夫/富士山静岡交響楽団 専務理事)
「大きいことはいいことだ」で一世を風靡[ふうび]し、クラシック音楽界で初めてテレビコマーシャルで稼いだ人が、山本直純さんでした。優秀な作曲家・ピアニストで、過去にはアルバイトで女子体操の床運動の伴奏をしていたようです。彼が伴奏をすると選手の演技がピタっと決まるそうで、大層重宝されたと聞きます。 破天荒な人でした。無類の酒好きで「オーケストラがやってきた」というテレビ番組を持っていました。私とのエピソードはやはりお酒。コンサート終了後は必ず飲みに連れ出され、私は何としても逃げたいのですが、彼のマネジャーが「後はお願いします」といってドロンを決め込む要領のいい人でした。 大阪の北新地(高級飲
-
ほんばん【本番】 桜内結う/彼女の魂と共につくる【SPAC俳優 言葉をひらいて㉚】
さぁ、いよいよ本番です。明後日、新作「白狐伝[びゃっこでん]」が幕を開けます。 この日に向けて座組全員が一丸となって稽古を重ねてきましたが、新作のクリエーションというのは実に難航を極めます。演劇は正解と不正解の境界が曖昧で、どこまで進んでも完成したという実感がつかめません。見えないゴールに向けてこぎ続ける日々はまさに暗中模索、ひたすら稽古し、駿府城公園の特設野外劇場でも連日連夜のリハーサルを繰り返してきました。 そんな中、稽古初日の光景が私の胸には焼き付いています。新しい台本を配られた直後、多くの俳優は目を通すことで精いっぱいだったのですが、彼女は「やらせてください」と配役されていた主人
-
懐かしくて新しい音世界 宇多田ヒカル「SCIENCE FICTION」(森川卓夫/昭和音楽大客員教授)
宇多田ヒカルが15歳で作詞作曲して歌った「Automatic」が大ヒットし、初アルバム「FirstLove」が空前のCDセールスを記録してから四半世紀。途中数年の活動休止期間を挟み、通算8枚のアルバムや数多くのシングル曲を発表し、常に人気を保ちながら音楽的にも高い評価を受け続けてきた。 このたび、本人初となるベストアルバム「SCIENCEFICTION」(2枚組み、エピック)が発売された。注目すべきは、収録された全26曲のうち半数が、宇多田自身によって現代の音作りに引き寄せる工夫が凝らしてある点だ。 その一つは新録音。「AddictedToYou」「光」「traveling」の3曲が、本
-
講談伝承 師弟で模索 ブームけん引、神田松鯉と伯山
現代の講談界をけん引する神田松鯉と神田伯山の師弟が28日、東京・明治座で伝統の継承をテーマにした公演に出演する。温厚な人柄で知られる人間国宝と、歯に衣[きぬ]着せない毒舌で知られる人気者-。一見正反対に見えるが、現代に通じる伝統の表現をともに模索している2人が、公演を前にお互いの思いを語った。 「伯山を筆頭として若い人たちの力で光が当たるようになった。うれしい」と松鯉は後進をたたえる。室町時代の「太平記」読みがルーツとされる講談。2020年の伯山襲名前後から人気が続くが、81歳の大ベテランが歌舞伎俳優などを経て1970年に入門した際、人気は低迷していたという。「何とかして全盛の時代を築き
-
次代の演劇人育成
シアターコクーン(東京・渋谷)の芸術監督で劇作家・演出家の松尾スズキが主任講師を務め、次代の演劇人を育てる「コクーン アクターズ スタジオ」が4月に始動。松尾は開講式で「個性的な講師陣から学べるのは刺激的。もったいないから休まないで」と笑顔で受講生に呼びかけた。 10~20代の若者24人が現役の演劇人に基礎や実技を学び、1年後に、成果の発表公演を開く。 松尾の念願だった企画で、式典後の取材では「舞台出身で、若くて意気のいい人がなかなかいない気がしている。演劇が内にこもり過ぎているんじゃないかと感じる」と危機感を表明。主宰する劇団「大人計画」でも高齢化が進んでいると自虐し、「僕らも刺激が欲
-
アニメ「となりの妖怪さん」 原作nohoさん(磐田出身)「地元の魅力発信」 舞台のモデルは静岡県西部
人と妖怪と神様が共に生きる、ちょっと不思議な日常を描いたアニメ「となりの妖怪さん」(テレビ朝日系)がスタートした。原作漫画の作者nohoさん(磐田市出身)は「個性的な人や妖怪がたくさん登場する。お気に入りのキャラクターを見つけてください」と話す。 舞台は山あいの風がよく吹く町「縁ケ森」。好奇心旺盛な人間の女の子むーちゃん、20歳まで生きて猫又になったぶちお、代々この町を守っている、カラスてんぐのジローらが、種族も年齢も超えて仲良く暮らしている。 イラストレーターとしても活動するnohoさん。執筆のきっかけは「羽根が生えたキャラが登場するお話を描いてみたくなったから」。交流サイト(SNS)
-
サーラ音楽ホール利用 4団体に助成通知書 浜松市
サーラコーポレーション(豊橋市)など43社でつくるサーラグループはこのほど、サーラ音楽ホール(浜松市浜名区)で開く文化芸術活動への本年度の助成対象者を決め、サーラプラザ浜松(中央区)でこのほど、助成通知書の授与式を開いた。 助成対象は浜松庄内中、「Hamamatsu Traditional Music Society(ハママツ・トラディショナル・ミュージック・ソサエティー)」、楽友会オーケストラ浜松、浜松積志中吹奏楽部保護者会の4団体。20万円ずつを助成する。 同社の仲野哲央執行役員は「地域に根ざす団体が企画・実施する創造的な文化芸術活動を応援する」と述べた。助成は2022年から始まり、
-
カンヌ「監督週間」に日本作品3作
5月にフランスで開催されるカンヌ国際映画祭の「監督週間」で、長編部門に山中瑶子監督の「ナミビアの砂漠」と久野遥子、山下敦弘両監督のアニメ「化け猫あんずちゃん」が、短編部門に山村浩二監督のアニメ「とても短い」が選ばれた。 「ナミビアの砂漠」は、初監督作がベルリン国際映画祭に招待された山中監督の新作で、主演は河合優実。山中監督は「苦しくて自由でいとおしい映画の旅が、ラジカルな監督週間からスタートすることをうれしく思います」とコメント。河合も「胸の内がキラキラ燃えています」と喜んだ。 「化け猫あんずちゃん」は、いましろたかしの漫画が原作の日仏合作アニメ。主人公は人間の言葉を話す化け猫で、実写で
-
作り手守る配信 可能性を模索 「鑑賞権」付与 新プラットフォーム「Roadstead」
映画を定額制の動画配信サービスなどで楽しむことが当たり前になる中、それとは別の形で、新たに映像流通の可能性を模索する動きがある。その一つが、作品の鑑賞権をDVDのようにプレゼントしたり売買したりできる映像配信プラットフォーム「Roadstead」だ。 視聴者の所有欲とクリエーターへの利益還元を両立させる仕組みで、IT業界から参入した事業者は「(表現上の)制約のない、新しいプラットフォームを作りたい」と意気込む。 「映画を撮るにはルールがあるが、一度でいいから思いつくままに恐ろしいシーンが続けざまに並んでいる映画を作りたかった」。2月のベルリン国際映画祭。Roadsteadのオリジナル作品
-
映画「悪は存在しない」 自然と地方、都市の関係性
昨年のベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)に輝いた濱口竜介監督の「悪は存在しない」は、挑戦的な作品だ。前作「ドライブ・マイ・カー」でタッグを組んだ音楽家の石橋英子からの映像制作依頼をきっかけに、自然と地方、都市の関係性を独自の方法でドラマに昇華した。 長野県の山間部にある集落で便利屋をする巧は、まだ幼い娘の花と2人で静かに暮らしている。しかし、芸能事務所によるグランピング施設の建設計画が地域に急浮上。新型コロナウイルス禍の補助金目当てが透け、住民説明会では汚水処理などのずさんさがあらわになり緊張が高まる。 作中では、それぞれ重なり合った三つの世界が描かれる。一つは集落の地域社会で、
-
平安末期の女官「千寿の前」思い、舞を奉納 磐田で小中学生が披露
磐田市にゆかりがある平安末期の女官「千寿(千手)の前」の供養祭が29日、同市野箱の傾城塚で開かれた。地元住民ら約50人が参加。法要や地元小中学生による舞の奉納を行い、千寿の安らかな眠りを願った。 小中学生4人はそろいの朱色の着物姿で扇子を持ち、事前に練習を重ねた「千寿手まり歌の舞」を華麗に披露した。住民らは千寿を弔っている傾城塚の前で焼香などを行った。 千寿は現在の静岡市生まれ。源頼朝から、捕虜になった平重衡の世話を命じられ、恋仲となった。重衡の死後は尼となって思い人を供養し、傾城塚の近くで生涯を閉じたとされる。2人の悲恋の物語は能の演目にもなっている。
-
鳴らす“おはやし”MUSIC♪ 富士・吉原祇園太鼓セッションズ 5月の「FUJI&SUN’24」4回目出演
5月11、12両日に富士市の「富士山こどもの国」で開かれる野外フェスティバル「FUJI&SUN’24」(静岡新聞社・静岡放送など主催)に、同市吉原商店街周辺の住民らが結成したバンド「吉原祇園太鼓セッションズ」が出演する。同フェスでの演奏は4回目。リーダーの内藤祐樹さん(38)は「地元のバンドとしてFUJI&SUNの存在は大きい」と開催を心待ちにする。 2015年に活動を開始し、22年にレコードデビューした。現在3枚目のレコードを制作中。地元のお祭り「吉原祇園祭」のおはやしを軸に、レゲエやロック、ファンクをミックスした独自の音楽性を誇る。 吉原祇園祭は「東海一の祇園」と呼ばれ、
-
ファンタジーな世界観に注目 童画家、オカリナ奏者の北田さん 伊豆で作品展
伊豆市修善寺の童画家、オカリナ奏者の北田庄吾さん(70)の作品展が5月5日まで、同市柏久保のギャラリースペースCotori(ことり)で開かれている。 北田さんがオイルパステルやパステル絵の具を使って30年ほど前から描きためた、かわいらしい動物をあしらった絵画約100点が並ぶ。手作りのオカリナ約10点や切り絵作品もある。市制20周年にちなんで、同市に伝わる民話のワンシーンや土肥港をテーマにした作品も展示している。北田さんは「ファンタジーの世界観の作品が多いので注目してほしい」と話した。開館は午前10時から午後6時(最終日は午後5時)まで。期間中は毎日午前10時40分ごろから、北田さんによるオ
-
イスタンブール映画祭 役所さんに名誉賞
【イスタンブール共同】トルコの最大都市イスタンブールの映画祭で27日、東京を舞台にした「PERFECT DAYS」(ビム・ベンダース監督)が上映され、主演の役所広司さんに名誉賞が贈られた。今年は日本とトルコの外交関係樹立100周年に当たる。ベンダース監督からトロフィーを渡された役所さんは「忘れられないほど素晴らしい賞だ」と笑顔を見せた。 17日に開幕した映画祭では役所さんが出演する作品の特集が組まれた。役所さんは26日、記者会見で「日本で作った映画が招待され、トルコと日本の関係がさらに深くなることを祈っている」と語った。 会場を訪れたトルコ人俳優のアフメット・オングルさん(31)は「素晴
-
アジカン後藤さん(島田市出身) 藤枝旧市街地に音楽スタジオ整備へ 旧茶工場でライブイベント
藤枝市の旧市街地を舞台にロックバンド「アジアン・カンフー・ジェネレーション」の後藤正文さん(島田市出身)が出演するイベントが27日、藤枝市茶町の旧茶工場の「ひとことカフェ」で開かれた。旧市街地の民間所有の蔵を活用した音楽スタジオの整備に向け、後藤さんが新たに立ち上げた事業の一環。弾き語りライブとトークショーが繰り広げられた。 志太地域を中心に県内外からファンら約150人が集まった。後藤さんは「スタジオ整備とミュージシャン支援はほぼイコール」として、藤枝でNPO法人「アップルビネガー ミュージックサポート」を発足する準備を進めていると明らかにした。年内にクラウドファンディングで資金を募る方針
-
清水南高「演劇専攻」スタート SPAC連携、実技指導に力 新入生、5月の野外フェスタ出演
静岡市清水区の清水南高芸術科に本年度、県内で初めてとなる演劇専攻が開設された。県舞台芸術センター(SPAC)と連携した教育によって表現力を向上させ、世界で活躍できる人材を育成する。新入生8人は早速5月3~6日、葵区の駿府城公園で開かれる「ふじのくに野外芸術フェスタ2024静岡」で、SPACの新作「白狐伝[びゃっこでん]」に合わせてパフォーマンスを披露する。 同校は1986年に芸術科を設置し、音楽、美術を専門的に学ぶ環境を整備。演劇教育の導入は、県教育振興基本計画(2018~21年度)や県立高第3次長期計画(18~28年度)で、技芸を磨くための実学を充実させる新学科設置研究の一環として位置
-
里山舞台に演劇披露 「ふじのくに⇄せかい演劇祭」静岡市で開幕 5月6日まで上演
静岡県舞台芸術センター(SPAC)の「ふじのくに⇄せかい演劇祭2024」が27日、静岡市内で始まった。5月6日まで、国内外の5作品を上演する。 同市駿河区の舞台芸術公園で開幕を飾ったのは、昔話「かちかち山」が題材の回遊型演劇「かちかち山の台所」。約50人の観客は三つのグループに分かれ、同公園がある平沢地区を散策しながら、寺や畑などで繰り広げられるパフォーマンスを鑑賞した。 長女(6)と参加した岡田真里さん(42)=同区=は「壮大な内容にびっくりした。住んでいる場所の近くにこんなに自然豊かな所があったのだと気付くこともできた」と話した。 期間中の5月3~6日には葵区の駿府城公園でSPAC
-
カラオケで熱海のまちを活性化 GP大会開幕 29日まで
歌の力で熱海のまちを活気づけるイベント「熱海カラオケグランプリ」(実行委員会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が27日、熱海市渚町の熱海親水公園で始まった。熱海代表を含む全国各地の計100人が自慢の歌声で競い合い、親睦を深める。29日まで。 大会には千人超の応募があり、予選会や推薦を経て熱海代表34人と全国代表66人が本選の出場権を得た。28日まで準決勝、29日に決勝を行う。小学生やホテル支配人、漁師、飲食店員、シニア向けマンションの80代利用者など幅広い分野の個性派がそろい、ポップスや演歌、アニメ曲などで美声を響かせる。 同市伊豆山に2023年10月、音楽拠点「123ミュージック」を設立
-
ふじのくに⇄せかい演劇祭、27日開幕 安部公房代表戯曲など通し稽古 静岡市でSPAC
国内外の舞台芸術作品を紹介する静岡県舞台芸術センター(SPAC)の「ふじのくに⇄せかい演劇祭2024」が27日に開幕するのを前に、26日、各作品の通し稽古が静岡市駿河区の舞台芸術公園などで行われた。 SPACと鳥取市を拠点にする劇団「鳥の劇場」の共同作「友達」の出演者やスタッフは同公園内の野外劇場で、実際の開演時間に合わせて最終確認をした。同作は今年生誕100年の作家安部公房の代表戯曲で、「鳥の劇場」の中島諒人芸術監督が演出した。中島芸術監督は「人間が生きるためには集団が必要な一方で自由を求めるという葛藤は、現代社会に通じる。二つの劇団の素晴らしい俳優の個性を引き出せるよう心がけた」と話し
-
静岡県内企業、PR戦略学ぶ 錦鯉とねおさんも登壇 静岡市でセミナー
静岡県内企業のPR戦略をテーマに静岡放送が2月に放送したテレビ番組「私たち、これで知ってもらいました。~ヒットの歴史紐解きます~」から派生したセミナー(静岡新聞社・静岡放送主催)が26日、静岡市葵区で開催された。県内の経営者などが参加し企業PRのこつを学んだ。 お笑いコンビ「錦鯉」と動画クリエーターのねおさんが登壇。Z世代に人気のねおさんは「インサイトを意識しメインターゲットの年齢や生活習慣に合わせた発信が重要」とSNSの効果的な運用法を説明した。 「地元・静岡で愛されるために大切にしていること」を主題にした討論ではフジドリームエアラインズ(同市清水区)や春華堂(浜松市中央区)の担当者が
-
山形県応援キャラ ボイスバンク発売 ヤマハ「ボカロ6」専用
ヤマハは24日、歌声合成ソフト「ボーカロイド(ボカロ)6」で、人間の声を基に生成するボイスバンク「式狼縁(シキロウエン)AI」を発売した。 式狼縁は、山形県のバーチャルキャラクター事業が展開する同県応援キャラクター。積極的な地域振興活動などの実績を踏まえ採用したという。販売価格は税込み1万1000円。
-
コラム窓辺 ウィーン留学(宮澤敏夫/富士山静岡交響楽団専務理事)
オーストリアのウィーンに2度留学しました。1度目は27歳の時。外国に行くのは初めてで、不安いっぱいで飛行機内の人になりました。もちろん、現地で世話をしてくれる人たちを確保しての生活でした。若いこともあって、ひたすらコントラバスを弾いていました。 2度目は文化庁の海外派遣研修員として。国からの派遣となり、家族にも外国生活を見せたくて、家内と子供3人を連れての留学でした。前回と同じウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者が先生で、通う学校も同じだったので、余裕がありました。国からの派遣ということで、私費留学生の手前もあり、よく勉強しました。 現地の演奏者との競争でもありましたが、最初は決
-
静岡人インタビュー「この人」 SPAC作品に携わる劇作家 石神夏希さん(静岡市葵区)
地域やまちを舞台にした演劇を多く手がける。静岡市の「まちは劇場」事業に加え、2022年から県舞台芸術センター(SPAC)の作品に携わる。27日からの「ふじのくに⇄せかい演劇祭」では、観客が舞台芸術公園周辺を巡って鑑賞する「かちかち山の台所」を披露する。東京都生まれ、43歳。 ―演劇との関わりは。 「小学生の時に演劇を見て、10代で友人と作った劇団を続けている。劇場に足を運ばない人と出会いたいという気持ちが高まり、まちに滞在してリサーチを重ね、そこで暮らす人と作品をつくるスタイルに軸足を移した。人々の思いやエネルギーが土地の価値を高めると実感し、演劇がその循環に好影響をもたらす可能性も感じ
-
M・ジャクソン氏の「ネバーランド」復元 米 伝記映画撮影で整備
【ロサンゼルス時事】米歌手、故マイケル・ジャクソンさんがカリフォルニア州サンタバーバラに構えた大豪邸「ネバーランド」が現地で復元された。米芸能メディア「TMZ」などが報じた。来年公開予定のジャクソンさんの伝記映画「マイケル」の撮影のため、製作会社が整備したという。 ジャクソンさんは2003年、未成年者への性的虐待などの罪で起訴された。事件の舞台とされたのがネバーランドだった。05年に裁判で無罪評決を得たが、その後はネバーランドに戻らず09年に死去した。 ネバーランドは現在、ジャクソンさんの友人の実業家が所有しているとされる。敷地は千ヘクタールを超え、観覧車などの乗り物や遊具が設置され遊園
-
五線譜の向こう側⑭ 記念イヤー 貴重な機会(挾間美帆/ジャズ作曲家)
イベントをプロデュースする立場になってから、重要アーティストの没後○年、生誕○年といった記念イヤーをチェックするようになりました。作品や功績にスポットライトを当てる良い機会になることもあるからです。 クラシック音楽界では、2020年のベートーベン生誕250年が記憶に新しいですが、まだ歴史が短いジャズ界においては「生誕100年」がこれから増えてくるかな、という状況です。 17年には、ジャズのレコード発表100年を記念し、ジャズ祭「東京JAZZ」でジャズ史にフォーカスした特別コンサートを行いました。この年はジャズピアニスト、セロニアス・モンクの生誕100年でもあり、彼の作曲作品とソロピアノの
-
PANTA「頭脳警察」 新盤「東京オオカミ」 遺作と思えぬ みずみずしさ
昨夏に肺がんで亡くなったPANTAがボーカルや曲作りを担ったロックバンド、頭脳警察のアルバム「東京オオカミ」がリリースされた。パンクにほえる彼ららしい表題曲から、タンゴやサイケ、前衛劇の劇中歌のような一曲まで。若いメンバーたちと作り上げた新作は、遺作と思えないほど自由でみずみずしい。 闘病中だった2022年秋に集中的に歌を録音した。宣告された余命1年を過ぎていたが、「そういう姿は見せなかったよね。疲れたとか痛いとか愚痴も言わず。本当に偉いなと思った」と、1969年の結成メンバーで盟友のTOSHI(パーカッション)。レコーディングプロデューサーのアキマツネオも「スタジオに入れば生き生きして
-
舞空瞳「最後の日まで進化」
12月1日で宝塚歌劇団を退団する星組トップ娘役の舞空瞳が、兵庫県宝塚市で記者会見した。晴れ晴れとした表情で「ファンの皆さまへの感謝の思いで胸がいっぱい。最後の日まで、娘役として進化し続けられるように精進したい」と語った。 舞空は2016年入団。19年に花組から星組に移り、同年にトップ娘役に就任した。昨年に憧れだった「ME AND MY GIRL」のサリー役を務めたことが、退団を決めたきっかけという。 退団公演となる「記憶にございません!」と「Tiara Azul Destino(ティアラ・アスール ディスティーノ)」は、8月17日~9月22日に宝塚大劇場、10月19日~12月1日に東京宝塚
-
「ME:I」 初のファンコンサート 実力、結束力 ともに急成長
人気オーディション番組から誕生した11人組ガールズグループ「ME:I(ミーアイ)」が、初のファンコンサートを開催。初日公演では、メンバー個々の実力はもちろん、チームの結束力も急成長した姿を見せた。CDデビュー前とは思えぬ人気ぶりは、新たなアイコンの誕生を予感させた。 大歓声の中、メンバーが1人ずつステージに登場。リーダーのMOMONAは「やっと会えたよ! 心からうれしいです」と喜びを爆発させた。 約1万4000人の応募者から選出された練習生101人が、デビューできる11人の枠を目指す番組「PRODUCE101JAPANTHEGIRLS」で昨年12月、視聴者投票を経て結成。経歴やキャラクタ
-
吉田拓郎ソング 巧みな演奏披露 名倉バンドが公演 浜松市浜名区
浜松市の旧浜北区を拠点に活動するアマチュアバンド「名倉バンド」は21日、コンサートを同市浜名区のサーラ音楽ホールで開いた。吉田拓郎さんの曲を中心に歌い上げ、来場者を楽しませた。 吉田さんの「いつか夜の雨が」「春だったね」など20曲を披露した。来場者は巧みな演奏に合わせて、手を振ったりたたいたりして楽しんだ。アンコールは「落陽」で締めくくった。 名倉バンドは、名倉マコトさん(69)が率いるアマチュアバンド。1999年から活動を続けている。
-
被災地など支援へ演奏会 浜松出身・中嶋さん、洸斗さん出演 会場盛り上げ
NPO法人夢プロジェクト・浜松は21日、チャリティー演奏会「夢コンサート」(静岡新聞社・静岡放送後援)を浜松市中央区の市福祉交流センターで開いた。 同市出身の中嶋美弥さんらで編成するピアノトリオ「Dear Blues(ディア・ブルース)」と、同市出身のバイオリニスト洸斗さんが出演。「情熱大陸」やオリジナル曲など12曲を披露し、約400人の聴衆を楽しませた。リズミカルな曲では聴衆も手拍子。会場は盛り上がりを見せた。 演奏会の収益や会場で集めた募金は、能登半島地震の被災地やウクライナからの避難者への支援、同法人の慈善活動などに役立てる。
-
「何を撮り 何を撮らないか」 映画「キャメラを持った男たち」 井上実監督 静岡でイベント
1923年の関東大震災直後の現地を撮影したカメラマン3人とその映像やフィルムに着目したドキュメンタリー映画「キャメラを持った男たち-関東大震災を撮る-」(2023年)の県内初上映を前に、井上実監督が21日、静岡市葵区の登録有形文化財「鈴木邸」でトークを行った。古書店が集まる催し「春の探書会」の一環。 同作品は映画誌「キネマ旬報」の23年ベスト・テンで文化映画部門1位に選ばれた。トロフィーを持参した井上監督は「公開以降、自分が考えたコンセプト以上のレファレンス(言及)をいただいた。映画の作り手がその映画の一番の理解者ではないことがよく分かった。見た方も含め、関わった全員でこのトロフィーの重み
-
浜松出身の俳優田中道子さん ⚽アスルクラロ沼津のFW川又堅碁選手と結婚
浜松市出身の俳優田中道子さん(34)と、サッカー元日本代表でJ3アスルクラロ沼津のFW川又堅碁選手(34)が22日、結婚したと所属事務所やクラブを通して発表した。 2人もそれぞれのSNSで結婚を報告した。「未熟な2人ではありますが、互いに支え合い、仲むつまじい家庭を築いていきたいと思います」とメッセージを寄せた。関係者によると、田中さんがアスルクラロ沼津の試合に応援に来ていたこともあったという。 田中さんは静岡文化芸術大(同市)を卒業。芸能活動の傍ら2022年に1級建築士試験に合格した。同年10~12月には静岡新聞のコラム「窓辺」を執筆した。浜松市の魅力をPRする親善大使「市やらまいか大
-
情熱のフラメンコ、県内12教室生が披露 静岡で「フェス」
静岡フラメンコフェスティバルがこのほど、静岡市葵区で開かれた。フラメンコを学ぶ県全域12教室の生徒たちが、本場さながらの演出を施したステージ上で練習の成果を披露した。 生ギター演奏と歌に合わせ、足を踏みならして情熱的な踊りを繰り広げた。観客は曲の合間にかけ声をしたり、手拍子を送ったりした。スペインのセビリアの春祭りなどで踊られる「セビジャーナス」の時間は自由参加で、教室の枠を超えて盛り上がった。 8回目を迎えた今年は西部地区の教室も加わり、開催規模とともに日程も2日間に拡大した。フェスティバル会場は入場無料で、大勢の親子らが近隣で催されていた青空市とともに楽しんだ。
-
映画「オッペンハイマー」識者はどう見る
米アカデミー賞で作品賞など7冠に輝いた映画「オッペンハイマー」が全国で公開されている。原爆開発者の葛藤を描いた野心作として世界的には大ヒットを記録しているが、原爆被害の直接的な描写がないとの批判も。被爆国に生きる日本人の目にはどう映るか。異なる視点で識者2人が読み解いた。 核ある世界への問い 作家・青来有一さん 原爆とは何だったのか。本当に必要だったのか。映画「オッペンハイマー」は、核兵器の存在が当然となった世界で生きる私たちに多くの問いを投げかけてくる。 「原爆の父」を英雄視するような作品ではなく、ストーリーも複雑な作品が大ヒットを記録し、アカデミー賞作品賞まで受賞したところに米
-
美しい音色 1400人を魅了 浜名高吹奏楽部が浜松で定期演奏会
浜名高吹奏楽部は21日、第45回定期演奏会(静岡新聞社・静岡放送後援)を浜松市中央区のアクトシティ浜松で開いた。2、3年生を中心に部員約50人が出演し、美しい音色で約1400人の聴衆を魅了した。 クラシックやミュージカル曲、アニメソングなど計15曲ほどを演奏し、日頃の練習の成果を披露した。2023年に同部の卒業生で発足した楽団との合同演奏もあった。
-
「夜の街」の少女に光を 23歳・木村ナイマ監督 歌舞伎町舞台に映画
23歳の女性監督が夜の新宿・歌舞伎町に生きる若い女性をテーマに、映画を製作している。上智大を3月に卒業した木村ナイマさん。水商売の経験を基に脚本を執筆した。近年は歌舞伎町の一角「トー横」など、夜の街に居場所を求める10~20代が話題となることも多い。疎外感や孤独感に悩み、傷つく同世代に向け「生きることに少しでも光が差す作品にしたい」と木村監督は話した。 是枝裕和監督に憧れ、「映画が撮りたい」と、長く暮らした福岡から上京。見知らぬ土地で、友だちをつくろうと必死だった。周囲には富裕層が多く、常に物入りだった。18歳から約2年間、お金のため夜のラウンジなどで働いた。 社会の中で自分を押し殺し
-
キャラクターの演じ分け、難しい 生見愛瑠
ドラマ「くるり 誰が私と恋をした?」(SBS、火曜夜)に、会社員の緒方まこと役で主演する生見愛瑠。ある事故で、自分にまつわる全ての記憶を喪失。役柄には自分でも「非現実的」と笑うが、「記憶がなくなる前後でキャラクターが違う」と演じる難しさも明かす。 事故前に誰かに贈ろうとしていた、男性用の指輪がぴったりはまる3人のイケメンが現れ、恋の四角関係が展開。男性陣との撮影は「距離が近いシーンもあり、肌荒れには気をつけています」。 本当の自分と、恋の相手を見つけるラブコメミステリーに「たくさんの方に、キュンを届けられるように頑張る」と語り、盛り上げを誓う。
-
SPAC演劇アカデミーが入校式 23歳以下「オーバーエイジ枠」も
静岡県舞台芸術センター(SPAC)は21日、高校生らを対象にした演劇塾「演劇アカデミー」の入校式を静岡市駿河区の県舞台芸術公園で行った。SPACの俳優らから直接、演技指導などを受ける。 従来対象としてきた高校生に加え、23歳以下の「オーバーエイジ枠」を新設し計12人が入校した。実技や英語、小論文などを幅広く学ぶほか、海外の芸術教育機関との交流も予定している。期間は来年3月まで。 入校式では、校長を務める宮城聰芸術総監督が「演劇は他者を理解する一つの道具。自分自身の世界を広げるために、演劇や芸術を使ってほしい」と激励。静岡文化芸術大4年の荒井日菜子さん(21)は「自分の良いところを伸ばし、
-
富士市総文祭が開幕 能楽皮切り 6月まで
富士市民が文化活動の成果を発表する第56回総合文化祭(市主催)が21日、同市のロゼシアターで能楽を皮切りに開幕した。舞台公演部門を春祭として、6月2日までに13の演目を発表する。 能楽は富士の愛好家グループ「富久謡会」「鼓の会」の約30人が出演し、ゆったりとした舞と厳かなおはやしで共演した。三保松原を舞台に漁師と天女のやりとりを描く「羽衣」をはじめ「小鍛冶」「高砂」などを演じた。 春祭は、土日を中心にマジックや演劇、コーラスなどの公演がある。秋には絵画や書道、写真などの展示部門による秋祭を行う。 (富士支局・宮城徹)
-
映画「ミッシング」 5月、裾野で上映会 青木さんと吉田監督トーク会も
裾野市は5月10日午後6時半から、同市がロケ地になった映画「ミッシング」の先行上映会とトークショーを市民文化センターで開く。参加無料。 幼女失踪事件をテーマにした石原さとみさん主演の映画で、同17日に公開される。トークショーは石原さんの夫役を演じた青木崇高さんと吉田恵輔監督が参加する予定。定員300人。応募は30日まで、市公式サイトで受け付けている。
-
「立派な舞台人に」 宝塚音楽学校で入学式
宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の俳優養成機関「宝塚音楽学校」(中西達也校長)で19日、第112期生の入学式が開かれた。倍率12倍の入試に合格した40人が宝塚歌劇の舞台を目指し2年間、声楽やダンスなどの稽古に臨む。 宝塚歌劇団を巡っては、昨年9月に女性俳優が急死。遺族側は上級生らのパワーハラスメントなどが原因の自殺だと主張し、親会社阪急阪神ホールディングスは今年3月、パワハラを認め補償する内容で遺族側と合意したと発表した。112期生の入試倍率は2000年以降で最低だった。 村上浩爾理事長は祝辞で「現在歌劇団はさまざまな改革改善に取り組んでいる。伝承や慣習が積み重なり過剰な気遣いが生じている。芸
-
静岡市舞台に映画、市民巻き込み 監督山本起也さん、故郷で製作「地域見つめ直す機会に」
静岡市出身の映画監督山本起也[たつや]さん(58)が、地元静岡で映画の製作を進めている。これまで市井の人の暮らしを追ったドキュメンタリーや過疎化する地域を舞台にした劇映画を手がけてきた。「地域を見つめ直し、それぞれの生活を豊かにするきっかけに」と、市民を巻き込みながら準備している。 熊本県天草市で撮影し、2021年に公開した「のさりの島」では、構想段階から約5年間現地に通って地元住民との関係を築いた。公開後に自主上映会やロケ地を巡るスタンプラリー、観光ツアーなど住民主体の取り組みが拡大。「狙ってできるものではないが、映画製作が、人口減少が問題となっている地域のコミュニティーを再び接着させ
-
沼津のキン肉マンミュージアム、29日オープン 作者ゆでたまごさん28日来館
沼津市中心部の仲見世商店街にオープンする人気漫画「キン肉マン」を紹介する全国初の常設施設「キン肉マンミュージアムin沼津」が、29日に開業することが決まった。館長には作品のファンでプロレスラーのミノワマンZさんが就任する。前日の28日には、館長と作者の「ゆでたまご」(嶋田隆司さん、中井義則さんの共同ペンネーム)さんのトークイベントを開く。 ミュージアムはJR沼津駅徒歩4分の空き店舗にオープンする。1階はミュージアム限定グッズの販売コーナーと漫画を楽しめるフリースペースを設け、2階は複製原画や等身大フィギュアなどが飾られる。ミノワマンZさんは「キン肉マンミュージアムから沼津を盛り上げて、パワ
-
21日定演へ練習に熱 焼津市民吹奏楽団 ビキニ題材の曲も
焼津市民吹奏楽団は21日、第46回定期演奏会を同市の焼津文化会館で開く。毎年4月に開催する恒例行事に向け、連日練習に励んでいる。 演奏会は2部構成で、全11曲を披露する。1部では平和な世界への願いを込めて、今年で発生から70年を迎えたビキニ事件を題材とした曲「ラッキードラゴン~第五福竜丸の記憶~」を演奏する。 同楽団には10~60代の約60人が所属。16日夜に同会館で行われた練習では、音楽監督の望月洋次郎さん(48)=富士市=の指揮に合わせて音色を確認した。志村博之団長は「団員皆が活躍できるステージを目指している」と意気込みを語る。
-
息の合った音色 聴衆魅了 浜松日体中・高 吹奏楽部定演
浜松日体中・高吹奏楽部はこのほど、第24回定期演奏会(静岡新聞社・静岡放送後援)を浜松市中央区のアクトシティ浜松大ホールで開いた。 2部構成でアルフレッド・リードの「エル・カミーノ・レアル」、ジェイムズ・バーンズの「交響曲第3番」などを発表した。定演は同部にとって最も大きな本番の一つだといい、息の合った演奏に訪れた約1100人が聴き入った。
-
コラム窓辺 朝比奈隆氏と私(宮澤敏夫/富士山静岡交響楽団専務理事)
音楽大学を卒業後、指揮者の朝比奈隆先生率いる大阪フィルハーモニー交響楽団に入団しました。東京の音大卒の私から見て、朝比奈音楽は常に「遅めのテンポ設定」で、東京の音楽界では好まれていませんでした。しかし遅い分、音の大きいオーケストラでした。 朝比奈大阪フィルはドイツの名指揮者フルトヴェングラー風の音楽を演奏する個性の強いオーケストラで、日本中に多くのファンがいました。東京風のスマートな演奏に憧れている私はそれが不満で、しばしば先生のリハーサルをサボる、とてもやんちゃな楽員でした。 私が首席奏者に就任する時。組合が結成され初代委員長になる時。演奏家から楽団事務局長になる時。民間のオーケストラ
-
劇団四季「キャッツ」・グリザベラ役の木村智秋 初見と今「違う感動」 7月17日から静岡
7月17日に劇団四季ミュージカル「キャッツ」ロングラン公演(静岡新聞社・静岡放送など主催)が静岡市民文化会館で開幕する。静岡公演は10年ぶり3回目。2月に同市で開かれた製作発表会で劇中に登場する猫「グリザベラ」に扮(ふん)して劇中歌を披露した俳優木村智秋が、1983年11月から続く四季の看板演目と自身の関わりを語った。 韓国の大学院を休学し2007年、四季に入団した。ピアノを学んでいたが、幼少期からの夢だったミュージカルへの1年限りの挑戦を決意した。劇団内の期末試験に「これで駄目だったら辞める」覚悟で臨んだところ、四季創立者で演出家の浅利慶太(1933~2018年)の目に留まり、グリザベラ
-
へん【変】 山崎皓司/私に与えられた「役割」【SPAC俳優 言葉をひらいて㉙】
思えば、子供の頃に「変」と言われ続けたことが僕の人生に大きな影響を与えました。「人に期待されているように人はなる」と誰かが言っていましたが、まさにそんな感じで、急に高校生の時に舌や首にピアスを開けてみたり、サッカー部なのにボクシングジムに通い出したり、役者になると言い出したり。そして美大で変な人たちに囲まれて、「僕が一番普通で、一番ちゃんとサラリーマンができるだろう」なんて思っていましたが、結局ならずに今に至ります。 シェークスピアの「お気に召すまま」に出てくる「この世は舞台、人は皆役者」という言葉が僕に翼を与えてくれました。あと愛媛の農場主さんの「百姓というのは、百の姓を持つ、百の屋号を
-
大島花子が静岡県内でライブ
故坂本九の長女でシンガー・ソングライターの大島花子が19~21日、デビュー20周年を記念したライブを静岡県内3カ所で開く。これまでも県内を巡ってきた大島は「毎回『ただいま』と帰ってくる気持ちでマイクを持つ。皆さまに会うのが楽しみで仕方ない」とコメントを寄せた。 大学在学中にミュージカル「大草原の小さな家」で初舞台を踏み、その後歌手を志し作詞作曲を開始。2003年、父の「見上げてごらん夜の星を」でメジャーデビューした。命の尊さや日常の輝きをテーマに、人権イベントや高齢者施設、病院などに積極的に足を運び、歌を届けている。 ライブ日程は19日午後7時半からメリーユー(浜松市中央区)、20日午後
-
高嶋ちさ子と加羽沢美濃 好相性の共演25年 富士で5月にコンサート
バイオリニスト高嶋ちさ子と作曲家でピアニストの加羽沢[かばさわ]美濃のリサイタル活動が四半世紀を超えた。高嶋は「困った時に手を差し伸べてくれる」と信頼を寄せる。 26年前、父で音楽プロデューサーの弘之に紹介された。当時の加羽沢について「ポップスが好きでクラシックに興味のない作曲家だった」と振り返る。演奏会やテレビ番組の司会などの経験を積んでクラシックへの造詣を深め「演奏の幅が広がった」と評価する。 「私は完璧主義で、うまくいかないとすぐイライラする。彼女はふらっと生きているタイプ。見ているだけで、いい意味で力が抜ける」 多くのユニットで活動し、演奏とともにMCをこなす。中でも加羽沢とは
-
ピアノとバイオリンのコラボ 21日に浜松・中央区でコンサート
NPO法人夢プロジェクト・浜松は21日午後1時半から、チャリティー演奏会「夢コンサート」(静岡新聞社・静岡放送後援)を浜松市中央区の市福祉交流センターで開く。 同市出身のジャズピアニスト中嶋美弥さんらで編成するピアノトリオ「Dear Blues(ディアブルース)」と、同市出身のバイオリニスト洸斗さんが共演し、「情熱大陸」など約10曲を披露する。 入場料2000円。問い合わせは事務局<電053(454)3600>へ。
-
楽しくステップ「スクエアダンス」 浜松・中央区で体験会 20日から初心者講習も
浜松市中央区のあいホールでこのほど、浜松スクエアダンス愛好会による体験会(静岡新聞社・静岡放送後援)が開かれた。約45人が手を取り合い、軽快な音楽に合わせてダンスを楽しんだ。 スクエアダンスはフォークダンスの一種で米国発祥とされる。コーラーと呼ばれる指示役に従って隊列を変えたり、ステップを踏んだりする。鈴木真会長は「頭の体操をしながら、運動不足とストレス解消につながる」と魅力を語った。 同愛好会は20日から、土曜夜に初心者向け講習会を同所で開く。全10回。参加費3000円。問い合わせは、同愛好会<電053(421)4704>へ。
-
青春を生きる新しい晴明像 映画「陰陽師0」裾野でロケ 原作・夢枕獏、監督・佐藤嗣麻子
裾野市などで撮影が行われた19日公開の映画「陰陽師0[おんみょうじゼロ]」は、夢枕獏のベストセラー小説を下敷きに、平安時代に実在した呪術を操る陰陽師、安倍晴明の若き日を描くオリジナル作品。「エコエコアザラク」「アンフェア」などを手がけた佐藤嗣麻子監督が、陰陽師の学校であり行政機関であった「陰陽寮」を舞台に、新しい「晴明像」を提示した。 若くして呪術の天才と呼ばれている陰陽寮学生の晴明(山崎賢人)は、貴族の源博雅(染谷将太)から皇族の徽子[よしこ]女王(奈緒)の周辺で起こる怪奇現象の解明を頼まれる。解決に向けて動く2人の周辺で、ある若者が変死。怪異と事件の根源には一体何が-。 ユーモラスな
-
「メガゾーン23」のココ 「現代」を相対的に見る目【アニメ脇役列伝 1980年代編⑬】
1983年、オリジナルビデオアニメ(OVA)というジャンルが生まれた。これは映画ともテレビとも異なり、映像そのものをファンに直接販売するという新たなビジネスモデルだった。OVAの登場はアニメ産業に新たな可能性をもたらした。 「メガゾーン23」はOVA初期の代表的作品。80年代半ば(つまり発売当時)の東京を舞台にしたロボットもので、主人公・矢作省吾たち夢を追う若者たちの姿が描かれた。ココは省吾たちのよき理解者である、45歳のバイク屋のオヤジだ。 物語の中盤で、省吾たちが暮らす“東京”の真実が明かされる。世界の真実を知る軍人・BDはクーデターを起こし、“東
-
「はて?」から広がる 大きな夢 「虎に翼」主演・伊藤沙莉
もし自分の人生を映画化するとしたら、絶対に外せない期間になる-。NHK連続テレビ小説「虎に翼」(総合・月~金曜午前8時ほか)に主演する伊藤沙莉[さいり]は、「確実に代表作になる」と手応えを感じながら日々の撮影に臨んでいる。 日本初の女性弁護士で後に裁判官にもなった三淵嘉子(1914~84年)をモデルに、困難な時代に道を切り開いていった一人の法曹と仲間たちの姿を描く物語。 冒頭、東京の女学校に通う猪爪寅子[ともこ](伊藤)は、父(岡部たかし)と母(石田ゆり子)から次々に見合いを勧められるも気乗りがしない。「女の幸せは結婚」「良き母、良き妻になるのが女の務め」といった考えに出合うたび「はて?
-
「ゆるキャン△」✕「ラブライブ!サンシャイン!!」 人気アニメが静岡で“共演”
アニメや漫画で静岡県内を描写している「ゆるキャン△」「ラブライブ!サンシャイン!!」の関係3社は11日、2作品の協働で本県各地にファンを誘導するプロジェクトを始めた。アニメや漫画の作品が特定地域を対象にして協働企画を実施するのは極めて珍しい。 「ゆるキャン△」と「ラブライブ!サンシャイン!!」の協働プロジェクトのキービジュアル 3社は「ゆるキャン△」「ラブライブ!サンシャイン!!」をそれぞれ手がけるフリュー(東京)とバンダイナムコフィルムワークス(同)、企画プロデュースを行う「ミライシングス」(クオラス、同)。「ミライ―」の小林大介さんは「2作品のゆかりの地、静岡の新しい魅力や出合い
-
京都・細見美術館の名品、静岡市美術館に次々 13日開幕の収蔵品展向け作業
日本美術史を総覧するコレクションとして知られる細見美術館(京都市)の収蔵品を紹介する「京都 細見美術館の名品―琳派、若冲、ときめきの日本美術」(静岡市、静岡新聞社・静岡放送など主催、セキスイハイム東海特別協賛)が13日、同市葵区の市美術館で開幕する。11日、作品の展示作業が行われた。 細見美術館の収蔵品は、昭和の実業家細見良(初代古香庵)に始まる細見家3代が80年近くをかけて収集し、国内外から高い評価を得ている。同展では、重要文化財8件をはじめ、現代でも人気を博す琳派や伊藤若冲、平安・鎌倉時代の仏教・神道美術、江戸時代の風俗画など104件を展示する。 2代目細見実による琳派コレクションは
-
沼津交響楽団、5月に定演 指揮者喜古さんがPR
沼津市の市民オーケストラ「沼津交響楽団」は5月4日午後1時半から、市民文化センターで第40回定期演奏会(静岡新聞社・静岡放送後援)を開く。指揮者の喜古恵理香さんが11日、市役所を訪れてPRした。 演奏会はバルトークの「ルーマニア民族舞曲」、伊福部昭の「シンフォニア・タプカーラ」、シューベルトの交響曲8番「グレート」の3曲を演奏する。2021年から定期演奏会で指揮する喜古さんは「さまざまな音楽の要素が詰まった3曲。豊かなメロディーを楽しんでほしい」と呼びかけた。 入場料は千円。チケットは同センターで販売中。問い合わせは同楽団事務局<電055(921)0774>へ。
-
劇団四季「キャッツ」広報フラッグで応援 7月から静岡で10年ぶり公演
劇団四季は9日、静岡市葵区の市民文化会館で7月17日に開幕するミュージカル「キャッツ」ロングラン公演(静岡新聞社・静岡放送など主催)の広報フラッグを同区の伝馬町通りに掲げた。旗は千秋楽の9月23日まで、市内各所に場所を移して掲出する。 旗の大きさは縦1・15メートル、横0・74メートル。伝馬町通りの約500メートル区間の街灯43本に結んだ。旗には「10年ぶりに静岡へ」「あなたの知らないキャッツに会える」「圧倒的進化をとげた、伝説のミュージカル」などのキャッチコピーを盛り込んだ。旗は同区鷹匠1丁目にも設置した。 静岡公演の前売りチケット一般販売は14日から。問い合わせは劇団四季静岡オフィス
-
多彩な曲目で聴衆魅了 島田交響吹奏楽団が定演
島田交響吹奏楽団は7日、第55回定期演奏会を島田市のプラザおおるりで開いた。団員ら約40人が迫力ある音色をホールに響かせ、多彩な楽曲で観客を楽しませた。 プログラムはクラシック&オリジナルとポップスの2部構成。新型コロナ5類移行後初めて通常開催に戻った。55回目の区切りの定期演奏会に合わせ、第1部では生誕150年のホルスト、没後100年のフォーレやプッチーニの曲を取り上げた。第2部では映画「男はつらいよ」や「魔女の宅急便」、ゲーム「モンスターハンター」などにちなんだ曲を披露した。 会場ではメンバーや楽器、1年間の活動を紹介する展示も行った。
-
歌やショーレッスン成果披露 中央区の芸能スクール発表会 浜松市浜名区
浜松市中央区の芸能スクール「ヒーローズアカデミー」の発表会(静岡新聞社・静岡放送後援)が7日、浜名区のなゆた・浜北で開かれた。モデルや俳優、ボーカルなど芸能部門8コースのスクール生42人がファッションショーや歌のステージなどを繰り広げ、レッスンの成果を発表した。 発表者は振り袖やドレスなど華やかな衣装でポーズを決めたり、オリジナルソングや邦楽の名曲を披露したりした。最後に42人全員がステージ上で、同スクールの応援歌「今、君はヒーローになれ」を合唱し、観客から拍手を浴びた。 同スクールは2003年に開校し、芸能部門は約60人の生徒が在籍している。
-
和太鼓8団体 演奏力強く 浜松市浜名区
浜松市の旧北区(現浜名区と中央区)で活動する和太鼓団体でつくる「奏音(おと)#和太鼓でつながりたい」は7日、浜名区のサーラ音楽ホールでコンサートを開いた。8団体が出演し、力強い演奏で約250人の観衆に和太鼓の魅力を伝えた。 威勢のいいかけ声とともに、迫力ある音色が会場に響き渡った。中学生37人で活動する「北浜中龍神太鼓」は、同中の指導者が新型コロナと闘う全ての人を元気づけようと作曲した「アマビエ」をノリの良いリズムで奏でた。同区都田町須部地域の親睦を深めることを目指す「須部けんいん太鼓」は三味線とコラボした「川」や、一心不乱に和太鼓をたたき続ける「雷」の2曲を披露した。
-
浜松市民オーケストラ 14日に定期演奏会、練習に熱
静岡県西部の愛好家グループの浜松市民オーケストラは14日午後2時から、第22回定期演奏会(静岡新聞社・静岡放送後援)を同市中央区のアクトシティ浜松中ホールで開く。メンバーが練習拠点のあいホール(同区)で練習に励んでいる。 ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番と、ドボルザークの交響曲第9番「新世界より」を発表する。指揮者に阿部未来さん、ソリストに高橋優介さんの2人のプロを迎える。鈴木孝幸代表(63)は「オーケストラになじみの薄い人でも聴いたことのあるような有名曲を披露するので、聴きに来てほしい」と話す。 入場料は前売り、当日とも全席自由で950円。問い合わせは平日午後8~10時と土日祝日午前8
-
宝塚歌劇団・俳優急死 求められる 開かれた組織(周東美材/学習院大教授)
宝塚歌劇団の俳優急死問題は、補償と謝罪を求めた遺族と歌劇団側が合意に達した。今後の課題について、宝塚歌劇の歴史に詳しい社会学者の周東美材さんに寄稿してもらった。 ◇ 「娘は決して弱かったわけでも、我慢が足りなかったわけでもありません。過酷な労働環境と、ひどいパワハラの中でも、全力で、笑顔で舞台に立っていました」。代理人弁護士が会見で読み上げた遺族の訴えはあまりにも痛切だが、失った娘を誇りに思う言葉が聞く者の胸を打つ。 過酷な労働環境を疑問視し待遇改善を求める声は、創設初期の頃からあった。例えば、1921年の雑誌「歌劇」では、「宝塚では毎公演期間、ぶっ通しで公演する。この間
-
林部智史、7月に静岡公演
歌手の林部智史が全国ツアーを6月からスタートさせる。静岡公演(静岡新聞社・静岡放送など主催)は7月7日午後4時から、静岡市葵区の市民文化会館中ホールで開かれる。チケットは全席指定で8800円。未就学児の入場不可。4月27日から各プレイガイドで販売する。
-
落語協会100周年率いる林家正蔵 「真剣にばかばかしく」
2月に誕生から100年を迎えた落語協会。3月から1年にわたり、記念興行や記念グッズ販売など、節目ならではの企画が続く。百年実行委員長を務める林家正蔵は「面倒くさいことから遠ざかっていたいのに」とぼやきながら「真剣にばかばかしいことを考えている。たまんないね」と客を喜ばせようと一大事業に汗をかく。 協会によると、1924年2月25日、東京・上野で前身の団体の発会式があったとされる。2022年に立ち上がった実行委で、正蔵は他薦で委員長に。「断れないんだよ。落語の稽古をしていたいのに」と愚痴る。 一方、20代からベテランまでざっくばらんに意見を出す実行委の活動は充実している様子。「個人商売だ
-
「パスト ライブス 再会」 心通わせた24年間描く
離れ離れになっても心を通わせ続けた男女の姿を、12歳から24年間にわたって描いた米国映画「パスト ライブス 再会」。韓国系カナダ人のセリーヌ・ソン監督のデビュー作は、米アカデミー賞の作品賞候補に入ったほか、欧米の映画賞で高い評価を集めた作品だ。 ソウルで育った少女ナヨンと少年ヘソンは、お互いに思いを寄せていた。しかしナヨンは一家でカナダへ移住。ともに思いを伝えられないまま、離別し、ナヨンは英語名ノラとして生きていく。 成長したノラ(グレタ・リー)は米ニューヨークへ移住し、劇作家の道を志す。そして兵役を終えて就職したヘソン(ユ・テオ)とオンラインで「再会」を果たすが、2人は現実で顔を合わせ
-
水を求め 冒険の旅 鳥山明「SAND LAND-」配信開始(氷川竜介/アニメ研究家)
「DRAGON BALL」などのヒット作を生み出した希代の漫画家、鳥山明が3月1日、68歳の若さで亡くなった。くしくも訃報から程ない3月20日、鳥山が原作のみならず、新作にも深く関わったアニメ「SAND LAND:THE SERIES」の世界独占配信が、動画配信サービス「ディズニープラス」内のブランド「スター」で始まった。 主な舞台は、深刻な水不足に悩まされる砂漠の世界「サンドランド」。保安官のラオは渇きに苦しむ人びとのため、「幻の泉」を求めて出発する。同行者は悪魔の王子ベルゼブブと魔物のシーフだ。冒険の旅を進めるうちに、水を独占する国王とその背後にある陰謀が明らかになっていく。 悪魔た
-
1時間 たっぷり楽しめる 早見優
4日にスタートした「MUSIC-X(ミュージッククロス)」(BS-TBS、木曜夜)で早見優(熱海市出身)が司会を務める。昭和の演歌と歌謡曲をメインにしながら、世代やジャンルを超えたショーを届ける音楽番組だ。 短時間で楽しめる、インターネットのショート動画が若者世代に人気の時代だが、「1時間たっぷり歌を楽しめる」とPR。「家族で一緒に見てもらえると、すてきだなと思う」 司会のパートナーは、タレントの関根勤。ゲストとのトークも見どころだ。「たまに関根さんが暴走して、(笑いの)ツボにはまると次にいけない。でも、とにかく楽しいです」と声を弾ませた。
-
映画「わたしのかあさん」 熱海の松木さん出演 三島で5月上映
熱海市在住の俳優松木路子さんが出演している映画「わたしのかあさん―天使の詩」が5月25日、三島市民文化会館で上演される。全国公演の一環で、県内では唯一の上演会場となる。 国内最高齢の女性映画監督、山田火砂子監督(92)が手がけた10作目の映画。知的障害のある母親を持つ娘が、周囲の支えを受けて成長していく様子を描いている。主演は母親役の寺島しのぶさん。成人後の娘役を常盤貴子さんが演じる。 松木さんは「泣いたり、笑ったりと心温まる映画。愛の深さと広さを感じ取ってもらいたい」と話す。 開演時間は午前10時半と午後2時。チケットは当日1800円など。問い合わせは松木さん<電0557(82)33
-
ビートルズ楽しむクラシック演奏会 菊川のアエルで4月14日
菊川市本所の菊川文化会館アエルは14日午後2時から、英ロックバンド・ビートルズのナンバーをクラシックで届けるコンサート「1966カルテット ザ・ビートルズ クラシックス」(静岡新聞社・静岡放送後援)を開く。 開演前の同日午後1時45分から、ビートルズの日本での仕掛け人として知られる高嶋弘之さんがトークを繰り広げる。全席指定で一般3500円、高校生以下1500円。未就学児は入場不可。問い合わせはアエル<電0537(35)1515>へ。
-
美しいハーモニー響かせ 「ウェンディコーラス」三島で初単独発表会
静岡県東部の混声合唱団ウェンディコーラスの「ファーストコンサート」(静岡新聞社・静岡放送後援)が7日、三島市民文化会館で開かれた。 3部構成で、著名な合唱曲、ミュージカルの劇中歌、春にまつわる歌を披露した。団員14人が美しいハーモニーを響かせた。 2015年に誕生した同合唱団は月3回の練習を重ね、各地の合唱祭に出演。今回初めて単独の発表会を開いた。
-
劇団四季キャッツ静岡公演 静岡まつり来場者にPR
劇団四季は7日まで開催している静岡まつりに合わせて静岡市葵区の駿府城公園内に特設ブースを設け、7月17日開幕のミュージカル「キャッツ」静岡ロングラン公演(市、静岡商工会議所、市文化振興財団、劇団四季、静岡新聞社・静岡放送主催、県共催)をPRしている。 6日は、スタッフがミュージカルを紹介するちらしやネコの形をしたうちわを配布。10年半ぶりとなる静岡公演への来場を呼びかけた。ブース内の大型パネルの前で、ネコのポーズをするなどして記念写真に納まる家族連れやミュージカルのファンでにぎわった。 チケットの会員先行予約は7日から、一般販売は14日から。問い合わせは劇団四季静岡オフィス<電0570(
-
フィクション舞台「おばドルゆみこ」 富士・吉原商店街で奮闘 5月25日上演
富士市の吉原商店街の名前を使った完全フィクション舞台「おばドルゆみこ2024」が東京公演を終え、5月25日に富士市のロゼシアターで公演が決まった。出演者らは「現実とは違う商店街の物語。地元の人がどう見るか楽しみ」と期待を膨らませる。 舞台は衰退する街のイベントに呼ばれたおばさんアイドルゆみこが、街に活気を取り戻そうとおせっかいを焼く人情物語。2019、20の両年の公演時は架空の商店街だった。今回はバージョン2として、吉原商店街をモチーフに脚本を一新した。内藤金物店などの店名が登場するほか、実在する電話ボックスも要素に組み込まれた。 主演のつちやかおりさんらが吉原商店街にある知人の荒木田豊
-
次郎長の活躍物語で 富士、舞台俳優が朗読
身ぶりを交えて台本を読む「歴史演談」がこのほど、富士市のタリーズコーヒー富士市中央公園店で行われ、舞台俳優の奥野晃士さんが清水次郎長の活躍を表情豊かに読み上げた。 幕末、倒幕派の西郷隆盛と幕府の使者山岡鉄舟の会談をめぐる物語。奥野さんは鉄舟を駿府に送り届ける次郎長の計らいや偉業を、抑揚を付けて語った。約40人が来場し、コーヒーを飲みながら演談を堪能した。
-
フルート演奏競う 5部門に55人 静岡でコンクール
第17回静岡県フルートコンクール(県フルート協会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)がこのほど、静岡市駿河区のグランシップで開かれた。小学生から一般までの5部門に県内外から55人が出場し、自由曲で競った。 全部門から1人を選出するグランプリには、一般A部門(音大生・音大卒の18歳以上)1位の愛知県立芸術大の平野ほの花さんが選ばれた。上位入賞者のうち希望者は、5月12日に同市葵区の静岡音楽館AOIで開かれる記念コンサートに出場する。 このほかの入賞者は次の通り。 小学生 ①高野萌彩(島田四)②矢田愛華(町清水)③石川心虹(浜松三ケ日東)▽中学生 ①増田好美(静岡城内)②金沢瑠南(富士吉原二)
-
映画の出演者募集 13、14日 裾野で撮影
裾野市内でのロケを支援する「富士すそのフィルム・コミッション」は8日まで、短編映画に高校生役として出演するエキストラを募集している。13、14日に同市の中学校で撮影する。 作品はヤングケアラーをテーマにしたコウノエミ監督の「ツナガル」。撮影は両日とも午前8時から午後4時まで。高校生に見える中学生以上のボランティアエキストラを各日20人募る。申し込みは裾野市公式サイトで受け付けている。
-
あの作品のロケ地は…! 浜松市が紹介マップ作成 「ゴジラ-1・0」など70カ所
浜松市は市内で撮影された映画やドラマなどの作品とロケ地を紹介する「はままつロケ地マップ2024」を作成した。遠州灘や浜名湖で撮影し、米アカデミー賞を受賞した映画「ゴジラ-1・0(マイナスワン)」など最新作を盛り込み、厳選したロケ地70カ所を紹介している。浜松の魅力を発信し、聖地巡礼などの観光振興にもつなげる。 マップはA4判6ページで3万部作成した。ドラマ「VIVANT」や公開中の映画「変な家」が撮影された青谷鍾乳洞、映画「次元大介」をはじめ多くの作品に使われる中田島砂丘、同市がモデル地のアニメ「夢見る男子は現実主義者」に登場するアクト通りなどを取り上げた。ウナギや浜松ギョーザなどのグルメ
-
倉本聰さん演劇 次代に 塾開いた北海道・富良野 試行錯誤で稽古重ねる
脚本家倉本聰さん(89)が北海道富良野市で1984年、役者とシナリオライターを養成する「富良野塾」を設立してから今年で40年となる。2010年に惜しまれながら閉塾したが、地元では今も、卒塾生らが演劇文化を次代につなごうと試行錯誤を重ねている。「僕の思想をきちんと分かって継いでいるのはわずか」。倉本さんは厳しい評価を口にしつつ、後進の成長を見つめ続ける。 23年12月、倉本さん監修の「悲別(かなしべつ)2023」が同市で公演された。舞台は北海道の架空の町・悲別。かつて炭鉱労働者がタイムカプセルを坑道に埋めたとされ、それを探す約束を交わした2人の男と、話を聞きつけた新聞記者が閉ざされた&ldq
-
世界で活躍する調律師に カワイ音楽学園が入学式 浜松市中央区
河合楽器製作所(浜松市中央区)のピアノ調律師養成機関「カワイ音楽学園」(同区)の入学式が2日、同社で行われた。18歳から33歳までの13人が1年間、調律や整調などの技術を学ぶ。 河合健太郎社長はあいさつで「良い演奏を数多く聴いて、音に対する感性が磨かれることを期待する」と話し、小池伸介学園長は「世界を視野に活躍する調律師になってほしい」と激励した。新入生の村松侑汰さん(21)=大分市出身=は、調律師の父茂樹さんの仕事ぶりを見たことがあり「お客さんとコミュニケーションを取ることが大事だと思う。ピアノの知識も大事だが、良い人間関係を構築していきたい」と抱負を語り、前職は郵便局員の堀口菜々美さん
-
芸歴5年 温かな笑い届ける 77歳「おばあちゃん」
円熟味で観客を魅了するベテラン芸人は珍しくないが、71歳で吉本興業の養成所に入り、77歳の今、舞台で活躍する女性ピン芸人「おばあちゃん」は極めてユニークな存在だ。2月に喜寿記念公演を開き、3月には初の著作を刊行。追い風に乗ってもマイペースで、ゆったりした口調から温かみのある笑いを幅広い世代に提供している。 2018年、吉本の養成所「NSC東京校」に入学したのは「舞台の基礎を勉強するため」。NSCは入学時の年齢制限を設けておらず、担当者は「年齢で可能性は区切っていない。おばあちゃんの場合はチャレンジを尊重した」としている。 階段を上るときには荷物を持ってもらうなど、同期生の協力を得ながら
-
コラム窓辺 ここが最後の地?(宮澤敏夫/富士山静岡交響楽団専務理事)
東京、札幌、長野県の伊那、静岡と渡り歩いて30年が過ぎました。静岡交響楽団からオファーがあり、着任したのが75歳。それから5年が過ぎ、この地にもすっかりなじんできました。 その間、大きな仕事として組織をNPO法人から一般財団法人に、そして公益法人にしました。全国のオーケストラと肩を並べるところにまでなり、その間、浜松で頑張ってこられた浜松フィルハーモニー管弦楽団との合体(これを機会に富士山静岡交響楽団と改名)もあり、勢いを持って次の段階に進んでいける体制が出来上がりました。 楽員のレベルは信じられないほど向上しました。「毎回集中」をテーマに定期演奏会で一流の指揮者、一流のソリストと共演し
-
ふうど【風土】 桜内結う/半径1キロのご近所に学ぶ【SPAC俳優 言葉をひらいて㉘】
「まぁ、若い人が来てくれてうれしいわ」との言葉に「決して若くはないんですよ」と答えつつ、悪い気はしないので否定もそこそこに、時を忘れて話に花が咲く玄関口。ここは静岡市の安倍川上流の通称「オクシズ」エリア。過疎化の波が押し寄せるこの中山間地域でご近所にあいさつに伺うと、ご年配の方に迎えられることも珍しくありません。 私は半年前にこの地に移住して来ました。数えてみたら人生13回目の引っ越し。大学進学で郷里を離れ、その後は大阪、東京、名古屋、県内は浜松、静岡、沼津と、夫の勤務地が変わるたびに転々と住まいを移しました。「大変ね」と地元の同級生には気の毒がられますが、いわゆる風来坊の「風」タイプの私
-
桂枝光が四代目梅枝襲名
上方落語家の桂枝光(64)が四代目桂梅枝、桂三風(62)が五代目桂慶枝を今秋襲名し、記念の全国ツアーを実施する。梅枝は大正、慶枝は明治末以来の名跡復活となる。 枝光は「小つぶ」から現名を襲名した1996年、師匠の先代桂文枝から「上には梅枝という名がある」と激励されたという。その後、脳梗塞を患ったが、「(将来の)襲名を心の糧にして病気と闘ってきた」と話す。「襲名は自分の体の細胞が変わるようなもの。全国ツアーが終わった時、自分がどう変わるのか楽しみ」と感慨深げだった。 当代文枝の弟子の三風は入門前の学生時代から創作落語を作ってきた。「師匠に並ぶいい創作落語を残せるよう頑張りたい」と、慶枝とし
-
筒美京平さん 襟正して送る 橋本淳、託された曲に詞
作詞家の橋本淳が、2020年に死去した筒美京平さんから託された作品に歌詞を付けた「アーティスト」「ホットな地球よ」の2曲を完成させた。「ブルー・ライト・ヨコハマ」などを手がけた名コンビによる新曲だ。 「60年以上一緒に生きてきた」という親友の葬儀で動揺から言葉を詰まらせた橋本。「襟を正して京平さんを送る歌を書こう」。長く仕事から離れていた橋本にとって久しぶりの作詞となった。 「アーティスト」の曲調は切なさと明るさが同居する王道の筒美サウンド。「貴方[あなた]」の不在をかみしめる主人公が「神様 彼を返して」と歌う。橋本は「何度も作り直して上品でスッキリした青空みたいな曲になった」と安堵[あ
-
県舞台芸術公園をSPAC俳優 解説 無料音声ガイドの提供開始 静岡市駿河区
静岡県舞台芸術センター(SPAC)は30日、活動の拠点となっている静岡市駿河区の県舞台芸術公園で公園内の見どころを紹介する無料の音声ガイド「おともたび」の提供を始めた。 ガイドは、同市清水区の企業「Otono」のサービスを活用。スマートフォンで専用サイトにアクセスし、位置情報機能で公園内の指定の場所に到着したことを認識するとSPACの俳優による解説が自動で流れる。野外劇場「有度」、世界の演劇について学べるミニミュージアム「てあとろん」など9カ所を回る。 4月には英語と中国語にも対応する。SPAC制作部の広報坂本彩子さんは「園内は文化芸術に加え、自然も豊かな場所。ガイドを使い散策を楽しんで
-
街裏ぴんく、唯一無二の芸風に自信
日本一のピン芸人を選ぶ「R-1グランプリ2024」で、街裏ぴんくが優勝した。芸歴10年以内という制限が今回撤廃され、過去最多となった5457人の参加者の頂点に立ち、「20年やってきてよかった。夢を見ているみたいでうれしい」と喜びを爆発させた。 プールで偉人と出会った話など、架空の話を大げさなジェスチャーを交え、本当の話のように熱く語る“ファンタジー漫談”が芸風。「漫談が本当に大好きで、ずっとこだわってやってきた。唯一無二だと思っている」と自信をのぞかせる。
-
「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」 胸躍る冒険スクリーンで【名画の歳時記⑬】
今年も4月が巡って来ました。さまざまなことがスタートする季節です。そういえばこの連載がスタートしたのも昨年の4月で、最初に取り上げたのは「午前十時の映画祭13」のスタートを飾るスティーブン・スピルバーグ監督の「ジュラシック・パーク」(1993年、同年日本公開)でした。 今年も今週金曜日から「午前十時の映画祭14」が始まります。もちろん県内でもいくつかの劇場が参加していますよ。トップを飾るのは、こちらもスピルバーグ監督の「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」(81年、同)です。 言わずと知れたアドベンチャー・アクションの大傑作。いや、テレビで何度も観てるから、DVDを持ってるから、なんて言
-
【Web限定】自在自由に「作られる」 初の歌集「くるぶし」発刊 町田康さん(熱海)インタビュー
作家で音楽家の町田康さん(熱海市)が初の短歌集「くるぶし」(COTOGOTOBOOKS)を発表した。全て書き下ろしの352首は「自分の気持ちが景色となって表れた」ものであり「魂の日記」でもあるという。小説と同様、おかしみや諧謔(かいぎゃく)があちこちから顔を出す、痛快な歌集が生まれた。(聞き手=教育文化部・橋爪充) 短歌はインスタグラムに載せ始めた ―発刊のいきさつは。 「最近、古典の仕事をやっている中で、韻律っぽい文章が出てきて、自然に七音、五音のリズムがインプットされてきたんです。最初は俳句をやりましたが、あんまりうまいこといかない。でも歌(短歌)やったらできるやろなという予感はあ
-
最後の野外音楽フェス「頂」 ふるさと納税でチケット、1日から取り扱い 吉田町
吉田町は4月1日午前から、ふるさと納税の返礼品として6月1、2日に県営吉田公園で開催される野外音楽フェス「頂―ITADAKI―THE FINAL」(静岡新聞社・静岡放送共催)の入場チケットを取り扱う。 寄付額は3万円からで、1日入場券と2日通し券の3種類。受け付けは専用サイト「ふるさとチョイス」から申し込む。同フェスの開催は今年が最終。町企画課の担当者は「ふるさと納税を活用して初めての人にも参加してもらいたい」と話した。
-
表情、せりふ意識 熱演 子ども劇団 成果発表 浜松市浜名区
浜松市中央区の劇団たんぽぽは30日、主宰する子ども劇団「はままつ演劇クラブ」の成果発表会を同市浜名区のなゆた・浜北で開いた。小学5年~中学2年の児童生徒約20人が2グループに分かれ、小学校を舞台にした「うそつき大ちゃん」を上演した。 転校してきた男の子が前に住んでいた地域での経験を話したところ、うそつき呼ばわりされるが、さまざまな交流を通じてクラスメートと打ち解けていくストーリー。約10カ月間の稽古を積んだ子どもたちは、表情の変化やせりふの抑揚を意識した演技に、歌や踊りを交えて熱演した。 保護者や地域住民ら約200人が鑑賞した。劇団たんぽぽの村岡由美子代表は「前向きに稽古に励んだ子どもた
-
未来のプロピアノ奏者、有料公演5月に 小中高生意識醸成へ 浜松市天竜区
音楽家のマネジメントを手がけるイマジン(浜松市中央区)は5月12日、今西泰彦社長(40)のレッスンを受ける小学5年生から高校生(1人は今春大学進学予定)9人によるピアノコンサート「ピアノの旋律(しらべ)とともに」を天竜区の市天竜壬生ホールで開く。早くからプロ意識を身につけさせようと、チケット代を大人4千円、学生2千円と有料開催とした。 同社の有料のコンサートは、初開催した2023年5月に続いて2回目。昨年は約200人の観衆を集めた。感動した来場者からプレゼントを受け取ったという宗田聡介さん(湖東中3年)は「自分の持っているものを出しきりたい」と意気込み、ショパンのバラードなどの曲の練習に取
-
浜松交響楽団に寄付 浜松いわた信用金庫
浜松いわた信用金庫(浜松市中央区)は29日、浜松交響楽団(同区、美和雅樹理事長)に50万円を寄付した。同楽団は活動費に充てる。 同信金本部で贈呈式を行い、御室健一郎会長が美和理事長に目録を手渡した。美和理事長は「音楽を通じた地域振興に向けて活用したい」と謝辞を述べた。 寄付は41回目。累計で3300万円になった。
-
今川義元公の新作狂言上演 5月、静岡市の臨済寺
戦国大名今川家の菩提(ぼだい)寺である臨済寺(静岡市葵区)で5月11日午後2時から、今川義元を主人公にした新作狂言が上演される。 義元と閻魔(えんま)王とのやりとりを描く。戦に関わった義元を地獄に落とそうとする閻魔王に対し、軍師の雪斎が義元の生前の功績を訴えるなどした結果、一行は極楽に向かう。 狂言師の大蔵教義さんが制作し、同寺の阿部宗徹住職が監修した。「千鳥」「伊文字」の2演目も上演する。義元役の大蔵さんは「義元公をしのぶ気持ちで演じたい」と述べた。 定員270人で全席3千円。するが企画観光局のウェブページから申し込む。問い合わせは同局<電054(251)5880>へ。
-
お笑いコンビ次長課長河本さん SDGsを語る 伊豆の国で講演会
吉本興業に所属するお笑いコンビ「次長課長」の河本準一さんを招いた講演会(国際ソロプチミスト伊豆天城主催)がこのほど、伊豆の国市のアクシスかつらぎで開かれた。SDGsについて普及活動に取り組む河本さんが、意義や実践方法について語った。 河本さんは、歯磨きの際に水を出しっぱなしにすると約6リットル使ってしまうというデータを示し、節水やごみの減少を訴えた。「今日からできることはたくさんある。一人一人意識してみて」と呼びかけた。 来場者は牛乳パックを持参し、吉本興業オリジナルトイレットペーパーと交換した。牛乳パック1562枚が集まり、河本さんは「これも立派なSDGs」と述べた。
-
患者ら癒やす美しい調べ 静岡出身・音楽家2人 済生会病院で演奏
病院や障害者支援施設の利用者がアートに触れる機会を創出する活動に取り組む「NPO法人アートコネクトしずおか」は28日、静岡市駿河区の静岡済生会総合病院でミニコンサートを開いた。静岡ゆかりの音楽家が美しい調べを奏で、患者が抱える不安や悲しみを癒やした。 ピアニストの小泉美佐子さん=同市葵区出身=とバイオリニストの橋本知歩さん=同市駿河区出身=が、エドガーの「愛のあいさつ」やベートーベンの「ロマンス」などクラシック9曲を演奏した。子どもから高齢者まで多くの患者や医師が足を止め、息のあった音色を楽しんだ。 ピアノを習っている通院患者の林賛宣君(6)は「メロディーに合わせて悲しい表情をしたり楽し
-
リニューアル記念 SPAC出張劇場 清水港船宿記念館 静岡市
静岡市清水区の清水港船宿記念館「末広」のリニューアルオープンを記念してこのほど、静岡県舞台芸術センター(SPAC)による出張劇場の公演が行われた。 SPACによる公演は2021年から実施し、3回目。演目は井上ひさし作の「中村岩五郎」で、SPAC俳優の加藤幸夫さんがしがない歌舞伎役者のさがを演じた。来館者は座席の目の前で繰り広げられる芝居を楽しんだ。
-
「アイアンクロー」 プロレス一家 愛と葛藤
「アイアンクロー」(鉄の爪)というタイトルにプロレスファンなら血が騒ぐ。アメリカ伝説のプロレスラー一家が築き上げた「必殺技」だ。最強を追い求めた家族の、しかし、ありえないファミリーヒストリーに衝撃が走る。 1970年代。ヒール(悪役)レスラーとして鳴らしたフリッツ・フォン・エリックは、家族を養うために自らの団体を設立。次男ケビン(ザック・エフロン)ら息子たちを花形レスラーに育て上げようとしていた。 ケビンに続いて三男デビッド、陸上選手だった四男ケリー、音楽好きの五男マイクと、父の専制的方針に従って才能を開花させていく兄弟。しかし、その先には思わぬ運命が-。 60~70年代にジャイアント
-
アカデミー賞7冠 「オッペンハイマー」 天才科学者 逆説と倫理の間で
先の米アカデミー賞で作品、監督、主演男優など7部門で栄冠に輝いた「オッペンハイマー」(クリストファー・ノーラン監督)は、「原爆の父」とされる米国の天才科学者の内面に迫る重厚な人間ドラマ。時間軸を交錯させる凝った演出で、一面では捉え切れない人間性を浮かび上がらせる。 ピュリツァー賞を受賞した評伝を基に、ノーラン監督が脚本も執筆。英ケンブリッジ大学やドイツで物理学を学び、帰国後に原子爆弾開発の中心を担ったロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィー)が戦後、贖罪[しょくざい]の念から水爆反対の立場に転じ、周囲から糾弾される姿を描く。 ノーラン監督は、オッペンハイマーの若き日の恋愛遍歴や夫
-
幾田りら、あのと「相性良かった」
アニメ映画「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」前章の完成披露舞台あいさつに、主人公の門出役を演じた幾田りらが登壇した。YOASOBIのボーカルikuraとしても活躍する幾田は、親友おんたん役のあのとの共演を「お互い音楽をやってるからか、間合いの相性がすごく良かった」と語った。 宇宙から来た「母艦」が空に浮かぶ東京で暮らす高校生たちを描く物語。浅野いにおの原作漫画について「絵力がすごくて、どんどん世界にのめり込んでしまう」と幾田。門出役の人選は(先に決まった)あのとのバランスで難航したが、浅野は「これ以上はない組み合わせ」と自信を見せた。
-
五線譜の向こう側⑬ 毎日続いたハプニング(挾間美帆/ジャズ作曲家)
デビュー10周年を迎え、自身の室内楽団m ̄unitと共に初めて米国西海岸都市のツアーが実現しました。 米国は、コンサートの仕事を獲得してくれるエージェンシーと、仕事やツアーのお膳立てを手伝ってくれるマネジメントの役割がはっきり分かれています。 さて、エージェンシーがコンサートを獲得してくれたところまではよかったのですが、私たちにはマネジメントがいないのでツアー準備は全て自分でしなければなりません。西海岸といえばロサンゼルスに2度行ったことがあるだけの私は土地勘はゼロ。各街へどうやって移動すべきか見当すらつきません。 友人の紹介で旅行代理店に移動手配を頼み、楽器の運搬に理解のある航空会社
-
浜松舞台の漫画「焼いてるふたり」実写ドラマ化 市長、新たな“聖地”誕生に期待
浜松市の中野祐介市長は26日の定例記者会見で、同市を舞台にした人気漫画「焼いてるふたり」の実写ドラマ化が決定したことについて、「浜松でのロケを最大限バックアップし、浜松を全国に発信したい」と市内の新たな〝聖地〟誕生に向けて期待を寄せた。 ハナツカシオリさんの同作は「週刊モーニング」(講談社)で連載中。地方移住を絡めた恋愛ストーリーで、作中には中田島砂丘や浜松城など市内各所が登場する。コミックは電子書籍を含めて100万部を突破し、発売中の14巻で実写ドラマ化が発表された。 中野市長は作中で浜松への移住や2地域居住、浜松の美しい自然などが描かれている点を挙げ、「市が進める『浜松からの地方創生
-
伸びやかな歌声響く 静岡ゆかりの音楽家コンサート 静岡市葵区
静岡市葵区の静岡県教育会館は25日、地元住民や会館内で働く職員に質の高い音楽を提供しようと、静岡ゆかりの音楽家による声楽とピアノのアンサンブルコンサートを同会館で開いた。昨年11月に続いて2回目。 島田市出身のソプラノ歌手松下美有紀さん(36)と吉田町出身のピアニスト久米涼子さん(36)が出演し、春を感じさせるクラシックや童謡など8曲を披露した。「春の小川」や「朧月夜(おぼろづきよ)」を盛り込んだ童謡メドレーでは、伸びのある美しい歌声に約30人の観客から大きな拍手が送られた。 29日には学校支援の一環として、同会館で清水南高芸術科音楽専攻の生徒による楽器と声楽のコンサートが開かれる。
-
能登復興へ音楽で力に 生徒やプロ、支援コンサート 浜松市中央区
浜松市中央区の富塚協働センターでこのほど、能登半島地震の復興支援チャリティーコンサート「とみつか村のちいさなちいさな音楽祭」(実行委主催)が開かれた。中高生やプロの演奏家がステージに立ち、地域住民ら約150人とともに音楽を通じて被災地の復興を願った。 同センターの若者ボランティアでつくるバンド「SCREAM」は、シンガー・ソングライターあいみょんさんの「ハルノヒ」を披露。富塚中吹奏楽部は息ぴったりの「Viva!やら舞歌」などを演じて、会場を盛り上げた。 実行委のピアニスト高山香織さん(同区)は「被災地には行けないが、音楽を通じて思いを届け、何か力になれれば」と話した。 コンサートの入場
-
柳亭楽輔一門会 4月、静岡で興行 明楽昇進披露も
古典落語の名手として知られる静岡市出身の柳亭楽輔と弟子による落語会が4月27日午後2時から、同市駿河区の県男女共同参画センター「あざれあ」で開かれる。 柳亭明楽真打昇進披露興行で楽輔、明楽のほか、柳亭小痴楽、柳亭信楽も出演する。 柳亭楽輔静岡後援会主催。チケットは一般3千円(前売り2500円)、高校生以下1500円。喫茶じゅげむ(葵区上石町)やTSUTAYAすみや静岡本店(同区呉服町)などで販売している。問い合わせは静岡後援会のウェブサイト<https://rakusukekai.com>へ。
-
井上芳雄 ギリシャ悲劇初挑戦 男女の愛 今と変わらない
ミュージカルの世界で華々しく活躍する俳優井上芳雄が、上演中の舞台「メディア/イアソン」のイアソン役で、初めてギリシャ悲劇に挑戦している。「設定は大昔の神話ですが、そこで描かれている男女の愛は今と変わらない。(時代を超えて)皆を引き付けるテーマだと感じました」と語り、意欲を燃やす。 ギリシャ悲劇の最高傑作の一つ、「メディア」は、夫イアソンの裏切りを知った王女メディアが実子を殺す復讐[ふくしゅう]劇。本作では、若き日の2人の出会いと愛情に満ちた“前日譚[たん]”を新たに加え、悲惨な結末を迎えるまでを、3人の子どもたちの視点を通して描写する。 メディア役は南沢奈央が務
-
心にタッチする音楽を チェロ奏者・上野通明
超絶技巧も自然に聴かせる豊かな表現力で好演を重ね、注目を集めるチェロ奏者の上野通明。5月24日、東京・サントリーホールで邦人作曲家の作品を弾くリサイタルに挑む。「いつも人の心にタッチできるよう心がけている」と、音楽に懸ける思いを語った。 幼少期をスペインで過ごし、海外で長い留学生活も送ってきたからこそ、「日本人らしさとは何か」という問いと改めて向かい合いたかったという今回のプログラム。選曲は「音源を聴いて弾き、シンプルに心に届くかを基準にした」。 フランスの音楽祭で演奏して絶賛された黛敏郎の「BUNRAKU」や、世界初演となる藤倉大「Uzu」を披露する他、武満徹がフルートのために書いた「
-
長泉北中吹奏楽部 息の合った音色 聴衆魅了
長泉町立北中吹奏楽部は、演奏会(静岡新聞社・静岡放送後援)を同町文化センターベルフォーレで開いた。生徒らが保護者や卒業生らの前で息の合った音色を響かせ、聴衆から大きな拍手が送られた。 35部員が赤色のちょうネクタイを付け、アニメ「名探偵コナン」や「スター・ウォーズ」「ジブリメドレー」など計13曲を披露し、会場を盛り上げた。2年生の埜瀬稜也部長(14)は「観客が楽しめるよう人気曲を入れた」と工夫を話した。 長泉中吹奏楽部も28日午後3時半から、同所で演奏会を開く。
-
世界で活躍する演劇人に 高校生16人静岡でSPACアカデミー修了式
静岡県舞台芸術センター(SPAC)は24日、高校生を対象にした1年制の演劇塾「SPAC演劇アカデミー」の成果発表会と修了式を静岡市駿河区の静岡芸術劇場で開いた。演劇に必要なトレーニングと教養の習得に励んだ3期生16人が巣立った。 受講生は保護者らを前に、受講期間に繰り返し取り組んだトレーニングと三島由紀夫の戯曲「卒塔婆小町」を披露。1年を振り返り「より演劇が好きになり、夢に自信が持てるようになった」「仲間がいたから格好悪い自分と向き合えた」などと語った。 校長を務める宮城聰芸術総監督は「今、他者との出会いで成長するという希望が持てず、人々の体は閉じた状態にある。一方で、皆さんは活動を通じ
-
「ブギウギ」作曲家 再び脚光 「世紀のうた・心のうた-服部良一トリビュート-」(輪島裕介/大衆音楽研究者)
NHK連続テレビ小説「ブギウギ」で再び注目が高まっている作曲家・服部良一の代表曲を現代の音楽家がカバーしたアルバム「世紀のうた・心のうた-服部良一トリビュート-」(日本コロムビア)。ポップ系の音楽家とミュージカル系の音楽家が違和感なく並び、服部のセミ・クラシック的な音楽性をうまく表している。 「ブルースの女王」となる以前の淡谷のり子が歌った軽快なジャズ調楽曲「おしゃれ娘」をサンプリングしたスチャダラパー「おしゃれミドル」と、NHK「名曲アルバム」でも取り上げられた「大阪ブギウギ」(矢井田瞳)以外はどれも超のつく有名曲。 「青い山脈」(石丸幹二)「東京ブギウギ」(望海風斗)など、元の録音に
-
【Live Info】佐藤竹善、6月に静岡
「シング・ライク・トーキング」のボーカルでSBSラジオ「レコード部屋」のパーソナリティーを務める佐藤竹善とR&Bバンド「Neighbors Complain」の全国ツアー静岡公演(静岡新聞社・静岡放送など主催)が6月15日、静岡市葵区のLIVE ROXY SHIZUOKAで行われる。午後6時半開演。チケットは全自由席8千円(ドリンク代600円別)。未就学児入場不可。4月20日から各プレイガイドで一般発売される。 静岡公演の問い合わせはサンデーフォーク静岡<電054(284)9999>へ。
-
17年のアイドル人生 集大成 柏木由紀 卒業コンサート
AKB48の柏木由紀が、ぴあアリーナMM(横浜市)で、グループ卒業コンサート「17年間、歩いて来たこの道 supported by イモトのWiFi」を開催。17年間のアイドル人生の集大成となる舞台で、ファンの「ゆきりん」コールに包まれながら、延べ33曲を届けた。 故郷・鹿児島の桜島にちなんだタイトルのソロ曲「火山灰」で幕を開けた公演では、選抜入りした「ポニーテールとシュシュ」などグループの代表曲からファン好みのユニット曲、初の単独センターを務めた今年3月発売の「カラコンウインク」まで、グループの過去と今をつなぐ柏木にしかできない曲目だった。 OG15人も駆けつけ、「RIVER」では高橋
-
「陰陽師0」ロケ地裾野で先行上映 監督、原作者トーク 市内外からファン
裾野市はこのほど、同市がロケ地になった映画「陰陽師(おんみょうじ)0」の先行上映会とトークショーを市民文化センターで開いた。市内外から訪れた多くのファンが4月19日の全国劇場公開に先駆けて観賞し、佐藤嗣麻子監督は「陰陽師は日本のファンタジーだと思っている。映画化できて本当にうれしい」と笑顔で語った。 主人公である平安中期の陰陽家・安倍晴明を俳優の山崎賢人さんが演じ、晴明の秘められた学生時代を描いた。佐藤監督はトークショーで原作者の夢枕獏さんと対談し、「原作の世界観に山崎さんがぴったりだと思った。裾野市のロケは1週間で乗馬シーンなどを撮影した」と紹介した。 夢枕さんは強く印象に残った場面に
-
柚香光さんら本拠地に別れ 宝塚花組、トップコンビ
5月に宝塚歌劇団を退団する花組トップコンビの柚香光さんと星風まどかさんが24日、宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)の公演「アルカンシェル」の千秋楽でサヨナラショーに出演、多くのファンに惜しまれつつ本拠地に別れを告げた。 終演後、柚香さんは「愛してくださったすべての皆さまに、15年間の感謝を込めて御礼申し上げます」、星風さんは「たくさんのすてきな出会いが私を育て導いてくださいました」とあいさつし、客席から大きな拍手を浴びた。新型コロナウイルスの影響をきっかけに見送りが続いている大劇場前のパレードは、今回も行われなかった。 柚香さんは2009年に歌劇団に入り、19年にトップに就任。21年夏から星風さ
-
中高吹奏楽部 静岡県内外から集結 浜松で大会
静岡県内外の中高生らが出場する「浜松吹奏楽大会2024」(浜松市など主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が24日まで、浜松市中央区のアクトシティ浜松で開かれている。23日は「全国中学生交流コンサート」を同所で開催した。 東京明星ミッドウエストジュニア吹奏楽団、越谷市立大相模中、浜松市立開成中、浜松中学生吹奏楽団の4団体が出演。「惑星」や「宝島」といった名曲で息の合った演奏を発表した。 最終日24日のメインイベント「全日本高校選抜吹奏楽大会」は県内外の15校が同所のステージに立つ。県内からは浜名高(浜名区)と浜松聖星高(中央区)が出場する。 問い合わせは浜松市文化振興財団<電053(451)
-
【追想メモリアル】庶民の心をそっと慰め 歌手/八代亜紀さん(2023年12月30日死去、73歳)
夜明け前のトラックのラジオからハスキーな歌声が流れる。ハンドルを握る運転手の心を「舟唄」「雨の慕情」などのヒット曲がそっと慰めた。 熊本県八代市生まれ。父は運送会社を経営。10代の頃、会社のトラックに潜り込んで発声練習をしたのが出発点だ。華やかなクラブ歌手に憧れ、中学卒業後に上京した。 当時、東京・銀座のクラブで、三谷謙の芸名で弾き語りをしていた五木ひろしさんはある日、ママから彼女を紹介された。五木さんのギターに合わせて歌わせると思わず引き込まれた。「巻き舌風のちょっと不良っぽい歌い方。リズム的にはジャズのフィーリングもあって、心地よかった」 後にレコード大賞などを争うことになる2人だ
-
【追想メモリアル】時代の人を撮り続ける 写真家/篠山紀信さん(1月4日死去、83歳)
時代を象徴する人物や物事の写真を撮り続け、多くの雑誌の表紙や巻頭を飾り、「激写」「ヘアヌード」といった流行語を生んだ。被写体となった本人も気づいていない魅力を引き出し、写真の持つ力を見せつけた。 広告制作会社勤務を経て1968年に独立。初期は、月面をイメージし米カリフォルニア州デスバレーの荒涼とした大地でヌードを撮るなど、「虚構の美」を作り上げる造形的な作品で注目された。リオのカーニバルで踊る群衆の波に身を任せた撮影の体験が転機となり「流れに逆らわない」作風へと転じた。インタビューで自身の写真術について「力業でねじ伏せるのではなく、受容的な気持ちになり、現実をよく見て、その『すごさ』を頂く
-
歌声は日々の生活そのもの 合唱指揮者・戸崎文葉さん(静岡市葵区)【表現者たち】
月3回、土曜の朝。合唱指揮者の戸崎文葉[ふみよ]さん(53)=静岡市葵区=が、古今東西の合唱曲をNHKラジオから届ける。中世の教会音楽、バッハやフォーレの合唱曲、名合唱団―。曲調や歌詞、時代背景など幅広く解説する。「この春で丸2年。私自身こんなに聴いたことがなかった。世界中に合唱があると実感する」 番組作りを支えるのは幼い頃からの合唱経験だ。祖父舜裕さんが戦前の1943年に「音楽青葉会」を設立。母裕子さん(88)が56年から現在の静岡児童合唱団を引き継いだ。 裕子さんが長年、国内外で築いてきた環境は、合唱を通して世界を知る機会に。原曲で歌う合唱曲はラテン語をはじめ、10カ国語以上に及ぶ。
-
歌や演奏 練習の成果披露 音楽教室が発表会 浜松市中央区
浜松市中央区の声楽家大井梨江さんが主宰する「おおい音楽教室」の「第12回気ままに音楽会」がこのほど、同区の市福祉交流センターで開かれた。中央区三島町と浜名区内野の各教室に通う幼児から70代までの約35人が出演し、1年の練習の成果を披露した。 生徒は曲のイメージに合わせた思い思いの衣装でステージに上がり、クラシックやマーチ、歌謡曲など幅広い楽曲をピアノや歌で発表した。出演者全員の合唱ではパーカッションや振り付けを交えて曲を盛り上げたり、昨年亡くなった生徒2人をしのんで美しいハーモニーを響かせたりした。 大井さんは「演奏だけでなく人のつながりを大切にしたい。音楽と人の輪が広がってほしい」と話
-
「機動戦士ガンダム」のリュウ・ホセイ 人間社会のリアリティー宿す【アニメ脇役列伝 1970年代編⑫】
2024年4月はちょうど「機動戦士ガンダム」放送開始45周年に当たる。同作は、当時の10代に大きなインパクトを与えた作品だった。 そのインパクトの一つが、それまでのアニメを上回る、人間関係の生々しい描写だ。内向的な性格なのにガンダムに乗って戦わざるを得なくなったアムロ。正規の軍人が全員戦死したため、ホワイトベースの艦長を務めざるを得なくなった士官候補生のブライト。敵対するジオン軍から逃げ回る極限状況の下、2人はしばしばぶつかり、それが作品前半にヒリヒリとした緊張感を与えていた。 このときの調整役がパイロット候補生のリュウ・ホセイだ。リュウがホワイトベースの要であることがはっきり描かれるの
-
市民吹奏楽団演奏会 聴衆を魅了 静岡市清水区
静岡市清水区のマリナートが公募した期間限定の市民吹奏楽団「マリナート・ウインズ」が20日、同館大ホールで第9回コンサートを開いた。指導を担当するサクソフォン奏者須川展也さんや2023年のマリナートBRASSカップで中学校として初めて最優秀賞に輝いた東豊田中吹奏楽部も出演した。 市民吹奏楽団は主に市内在住の中学生から70代まで約150人が参加。23年11月の結団以来、月に1回、須川さんの指導で合同練習を重ねてきた。団員はさまざまなジャンルの楽曲を披露し、22年8月のマリナート開館10周年を記念して作ったオリジナル楽曲「チャ・チャ・茶摘み」をアンコールで披露した。 公演前には、市こどもクリエ
-
ダンスサークル 20周年記念公演開く 23日 浜松市天竜区
浜松市天竜区のダンスサークル「Bears(ベアーズ)」が23日午後6時から、20周年記念公演を同区二俣町の天竜壬生ホールで開く。姉妹グループを含め、約60人が多様な創作ダンスを披露する。 3部構成で、1部は年代別のチームごとに練習してきた踊りを披露する。2部は子どもと大人混合で「和」がテーマ。3部は映画作品の音楽を用いて物語の雰囲気を表現する。 入場無料。同団体は区内外の女性13人が参加し、週1回練習している。講師の太田良子さんは「世代を超えてダンスを楽しんできた。やって楽しい、見て楽しいステージにしたい」と話す。
-
吹奏楽 地元高校とクラブ出演 佐久間ふれあいコンサート 迫力の演奏 浜松市
浜松市天竜区佐久間町の佐久間歴史と民話の郷会館でこのほど、「佐久間ふれあいコンサート」が開かれた。同町の浜松湖北高佐久間分校吹奏楽部と吹奏楽クラブ「K.J.ウィンズ」が出演し、迫力ある生演奏を地元住民に届けた。 佐久間分校吹奏楽部は「無責任ヒーロー」や「アンダー・ザ・シー」など4曲を演奏した。K.J.ウィンズは、昨年亡くなった歌手KANさんの代表曲「愛は勝つ」など、J-POPやジブリの曲を中心に演奏した。復興支援の歌「花は咲く」で締めくくった。 アンコールで佐久間分校吹奏楽部とK.J.ウィンズが合同で「ラデツキー行進曲」を披露し、来場客から大きな拍手が送られた。
-
「RED SHOES/レッド・シューズ」 バレエ少女 失意の時を越え
「RED SHOES/レッド・シューズ」は仲良しの姉を不慮の事故で失ったバレリーナが、喪失感と失意から立ち直るまでの青春物語。名作映画「赤い靴」(1948年)をモチーフにした、久々の本格的バレエ映画。華麗なバレエ場面の連続に陶然とさせられる。 姉と共にバレエの有名校に通うサム(ジュリエット・ドハーティ)。自らがプリマの演目「赤い靴」の公演の間際に、姉が交通事故で急死。精神的なダメージを受け、踊れなくなってしまう。 自堕落な暮らしを送り始めたサムは万引きをし、かつてのバレエ学校で清掃員として奉仕活動をすることに。そこで厳しい師である校長のハーロウ(キャロリン・ボック)やかつてのライバル、ダ
-
「オッペンハイマー」7冠 アカデミー賞 まれに見る激戦 ストで大作減少/進む多様化/芸術作品が台頭
米ロサンゼルスで開かれた第96回アカデミー賞は、原爆開発者の半生を描いた「オッペンハイマー」が作品賞など7冠に輝いた。計13部門の候補に選ばれていた注目作の圧勝に見えるが、昨年実施された俳優と脚本家のストライキや、ハリウッドで進む多様化を背景に、世界の記者の目には「まれに見る激戦の年」と映っていた。 米映画サイトと契約するベテランの男性記者は「予想が難しかった」と振り返った。「ストの影響で大作が少なく、年齢制限がある映画や芸術性の高い作品が台頭して審査基準が読みにくかった」 主演、助演の両女優賞の予想は、各メディアで特に困難を極めた。主演賞は「哀れなるものたち」のエマ・ストーン、助演賞は
-
「あいうえお」はっきりと 90歳の声優 羽佐間道夫さん
キャリアは70年近く、90歳の今も現役の声優として活躍を続けている羽佐間道夫さん。同世代の仕事仲間の多くが世を去ったが、「彼らのさまざまな表現が僕の中に飛び込んで来る。僕は(多くのものを吸収した)海綿体みたいなもの。『これから50年生きたらすげえぞ』と自分に言い聞かせながらやっています」とユーモラスに語る。 洋画から海外ドラマ、アニメ作品まで出演ジャンルは多岐にわたる。当初は演劇志望で、新劇の舞台で活動していたが、「食えるから」という理由で黎明[れいめい]期のテレビで放映される洋画や海外ドラマの吹き替えに軸足を移した。 声優業の魅力は「いろんな人に変化したり、さまざまな人生に触れたりでき
-
ひらく【開く】 山崎皓司/価値あるもの自らつくる【SPAC俳優 言葉をひらいて㉗】
僕のテーマです。 「私有地を開いて共有地(コモン)をつくる」という試みです。僕は今、耕作放棄地を借りて食べ物を作っています。売っていません。あげています。 お金を稼ぐ仕事だけではなく、使用価値のあるものを自らつくり出す仕事(趣味じゃなく断固として仕事!)もすると、将来への不安が減るし楽しいし、“自産自消”が世界平和につながると伝えるためのモデルファームです。この世界を楽園にしたいので、名前は「山崎パラダイス」。 ただやっぱり欲がでて、私有したくなります。それでも「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」(宮沢賢治)から、自分にむち打って開く。
-
時代が生んだ指揮者 「世界のオザワ」後継者は? 沖澤のどか(京都市交響楽団) 山田和樹(英バーミンガム市交響楽団)
指揮者・小澤征爾が亡くなって約1カ月。故人をしのびつつ、どうしても“後継者”のことを考えてしまう。 「世界のオザワ」の経歴は華麗だった。1965年に就任したカナダのトロント交響楽団から始まり、米国のサンフランシスコ交響楽団やボストン交響楽団、そしてウィーン国立歌劇場の音楽監督。その間にニューヨーク・フィル、パリ管弦楽団、シカゴ交響楽団、ベルリン・フィル、ウィーン・フィルの定期公演(そのオーケストラにとって最も重要な演奏会)で指揮台に立った。日本では新日本フィルの創設、セイジ・オザワ松本フェスの総監督といった足跡を残した。このような経歴を持つ日本人指揮者は他に全くいな
-
5年ぶり復活「こんぴら歌舞伎」 幸四郎ら、香川・琴平町
現存する日本最古の芝居小屋、香川県琴平町の旧金毘羅大芝居(金丸座)での「四国こんぴら歌舞伎大芝居」が4月、5年ぶりに復活する。松本幸四郎や中村雀右衛門、中村鴈治郎らが出演し、コロナ禍や大々的な改修工事を経た待望の公演を盛り上げる。 「こんぴら歌舞伎」は1985年に始まり、毎年春に開かれてきたが、コロナ禍の影響で開幕直前に中止が決定した2020年以降、開催を見合わせていた。「当たり前のように春にあった歌舞伎がなくなった。町にとって大事だったんだなと感じた5年間だった」と片岡英樹町長。20年の公演で襲名披露興行を行う予定だった幸四郎も「復活は本当にありがたく、新たな始まりの公演に参加させていた
-
どれだけ「変」と言われても アーティスト ano
彼女がしゃべり始めると、どこか不穏な空気が漂う。深夜ラジオで1人の時は毒気があって冗舌なのに、誰かがゲストに加わると、不意に会話を断ち切る危うさもある。テレビでも引っ張りだこ。それでも「あのちゃん」が彼女らしく輝くのは、ソロアーティストのanoとしてステージに立つ瞬間ではないか。 ファーストアルバム「猫猫吐吐[ニャンニャンオェー]」を引っ提げた東名阪ツアーの最終日。会場のライブハウスは満員で、はち切れんばかりだった。法被姿でみこしに乗って登場し「なにとぞ、よろしう」。一声発すると男女のファンの悲鳴が交錯した。 昨年のNHK紅白歌合戦で披露した話題曲「ちゅ、多様性。」は中毒性のあるポップソ
-
少年マンガ 絵の力で改革 鳥山明さんを悼む
日本の少年マンガの絵を改革したのは、鳥山明である。それまでの平面的で、ときに肉体構造や遠近法を無視したような少年マンガの絵は、鳥山の登場でがらりと変わった。登場人物やメカといった3次元の世界を2次元で再現し、紙の上で躍動させる鳥山の絵が読者の心をつかみ、時代を変えたのだ。 鳥山の出世作「Dr.スランプ」の連載が「週刊少年ジャンプ」で始まったのは1980年。これ以降、鳥山の絵は、若いマンガ家たちや、マンガ家のたまごたちのモデルになった。 鳥山がいなければいまのマンガブームは起きなかった、と言ってもいい。それは、人気マンガ「ONE PIECE」の作者尾田栄一郎や、「HUNTER×
-
SPAC、GWに静岡で国内外5作品上演 ふじのくに⇄せかい演劇祭2024の概要発表
静岡県舞台芸術センター(SPAC)は15日、静岡市内でゴールデンウイークに開催する「ふじのくに⇄せかい演劇祭2024」の上演作に関する発表会を同市駿河区の静岡芸術劇場で開いた。4月27日~5月6日に国内外の5作品を届ける。 SPACと鳥取市の劇団「鳥の劇場」との共同作品となる安部公房作「友達」のほか、SPACの拠点の一つである舞台芸術公園(静岡市駿河区)周辺を散策しながら演劇を楽しむ「かちかち山の台所」、ドイツの演出家トーマス・オスターマイアーさん率いる劇場「シャウビューネ」によるアントン・チェーホフ作「かもめ」など。同時開催する「ふじのくに野外芸術フェスタ2024静岡」では、駿府城公園(
-
音楽と劇、踊りで春野の魅力発信 17日、住民考案の学芸会 浜松市天竜区
浜松市天竜区春野町堀之内の瑞雲院で17日午後5時から、住民有志による学芸会が開かれる。町の活性化を目指す中学生発案のプロジェクト「犬居SOZO(ソーゾー)学校」の企画第2弾で、10人ほどが音楽と劇、踊りを通じて地域の魅力を伝える。入場無料。 劇は地域の劇場を再建しようと奮闘する主人公を中心に、地域の住民や子どもたちの温かい触れ合いを表現する。砂川地区などの魅力を伝えるせりふをちりばめた。箏(こと)とピアノによるコンサートも予定している。 過疎や少子化が進む地域を盛り上げようと、SOZO学校を立ち上げた春野中1年の宇野清太さん(13)は「地域で協力すれば何かできるはずと考えた。楽器の演奏も
-
やらまいか大使 歌手ERIKOさん 31日、方広寺でコンサート 浜松市浜名区
浜松市浜名区引佐町の方広寺で31日、市やらまいか大使の歌手ERIKOさんのコンサート(奥浜名湖もりあげプロジェクト主催)が開かれる。 箏(そう)奏者の杉浦充さんと二胡(にこ)奏者の坂部恵奈さんの演奏に合わせ、ERIKOさんがポップス、ジャズのカバーやオリジナル曲など14曲を披露する。境内ではマルシェも行われ、飲食物や特産品などの約40店舗が出店する。 チケットは税込み3500円。問い合わせは同プロジェクトの森園英明代表<電090(7853)2774>へ。
-
映画「セイ・エニシング」 若者たちの独り立ち(鬼塚大輔/映画評論家、静岡英和学院大・常葉大非常勤講師)【名画の歳時記⑫】
3月は卒業の季節。多くの若者たちが人生の新たなるステップへと前進し、中には親元から離れて自立する人たちも。 キャメロン・クロウ監督「セイ・エニシング」(1989年、同年日本公開)は、若者たちの独り立ちを描いた作品です。将来の目標が定まらない高校生ロイド(ジョン・キューザック)は学校一の秀才ダイアン(アイオン・スカイ)を思い切って卒業記念パーティーに誘います。イギリスの一流大学への留学が決まっているダイアンと、エリートとは程遠いロイド。周囲の予想と裏腹に2人は付き合い始めるのですが、ある日突然ダイアンはロイドに一方的な別れを告げます。ダイアンを溺愛する父親に、ある疑いがかけられたことがきっか
-
ドタバタ 大人たちの恋 映画「アバウト・ライフ 幸せの選択肢」
「アバウト・ライフ 幸せの選択肢」は、米国映画お得意のファミリーコメディー。2組の熟年カップルと1組の若い恋人が愛を見失って右往左往。ベテラン俳優が中心になって奏でるアンサンブルに、ニヤニヤ、クスクスと楽しめる。 舞台はニューヨーク。ミシェル(エマ・ロバーツ)は交際中のアレン(ルーク・ブレイシー)との結婚を望んでいるが、彼の態度は煮え切らない。彼女は親たちの経験から結婚について学ぼうと、両家顔合わせの食事会を設ける。ところが驚いたことに、親たちは既に顔見知りだった。 ミシェルの父ハワード(リチャード・ギア)がアレンの母モニカ(スーザン・サランドン)と、ミシェルの母グレース(ダイアン・キー
-
前代未聞のダークヒーロー 映画「DOGMAN ドッグマン」
フランス映画の奇才リュック・ベッソン監督がまた一人、前代未聞のダークヒーローを生み出した。その名をタイトルにした「DOGMAN ドッグマン」は、主人公を献身的に支える演技派犬らの活躍で、犬と人間が共に歩んできた歴史を昇華させたような物語が見どころだ。 ある夜、警察に停止を命じられた1台のトラック。荷台には十数匹の犬が載っており、運転席にはけがをした女装姿の男(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)が座っていた。拘置所で、やがて彼が半生を語り始める。 父親や兄の暴力で押さえつけられ、犬小屋で育てられた少年。共に暮らす犬の協力で救い出されるが、その際に負ったけがで自立歩行が不自由になる。幼少期の
-
桂吉弥が0周年「お客さんの満足度上げたい」 独演会ツアー開催
落語家の桂吉弥が5月12日のサンケイホールブリーゼ(大阪市)を皮切りに、落語家生活の30周年を記念して全国30カ所以上を巡る独演会ツアーを開催する。 各会場では、「青菜」や「崇徳院」など30演目の中から客にリクエスト投票をしてもらい、当日の演目を決める試みに挑戦する。「落語に悪い人間は出てこない。この30演目も愛にあふれたネタになっていると思う」。そんなネタで「『やっぱり良かった』『めちゃくちゃ笑った』と言ってもらえるような、お客さんの満足度を上げる公演にしたい」と意気込む。 吉弥は1994年、故桂吉朝に入門。上方落語の本格派として活躍する一方、NHKの連続テレビ小説「ちりとてちん」(2
-
名門俳優座 存在感と勢い 1944年設立「伝統と革新」の80年
新劇の名門、劇団俳優座が2月に創立80周年を迎えた。古典から翻訳劇、現代劇まで幅広く手掛け、仲代達矢や平幹二朗ら多くの名優を輩出。近年も上演作品や団員が次々と主要演劇賞に輝くなど、老舗ならではの存在感と勢いを並立させる。 設立は1944年。文学座、民芸と共に戦後の演劇界をリードした。創設メンバーで、劇団の支柱となった演出家の千田是也は、独劇作家ブレヒトの戯曲や演劇論を日本に紹介し、自ら演技論も執筆。演劇学校である俳優座養成所(後の桐朋学園芸術短期大演劇専攻)や、俳優座劇場も整備し、優れた俳優と作品が生まれる土壌を築いた。岩崎加根子代表は「今まで続いてきたのも千田先生の教えがあったからこ
-
26年NHK大河「豊臣兄弟!」 仲野太賀さんが秀吉の弟役
NHKは12日、2026年放送の大河ドラマのタイトルが「豊臣兄弟!」で、俳優の仲野太賀さんが豊臣秀吉の弟・秀長役で主演すると発表した。脚本は八津弘幸さんが手がける。 物語は、秀吉の一代記「太閤記」を、兄弟の絆というテーマで描き直す。 大河ドラマは、放送中の「光る君へ」に続き、25年は横浜流星さんが江戸時代の浮世絵などの版元、蔦屋重三郎を演じる「べらぼう 蔦重栄華乃夢噺」に決まっている。
-
ゴジラ「最高の結果」と山崎監督 アジア初のアカデミー視覚効果賞
米ハリウッドで開かれた第96回アカデミー賞で視覚効果賞に輝いた「ゴジラ-1・0(マイナスワン)」の山崎貴監督(59)が12日、東京・羽田空港で帰国後初の記者会見を開き「最高の結果。今はほっとしている」と喜びを語った。 山崎監督は、同作のVFX(視覚効果)に携わり、共に受賞した3人と登壇。オスカー像を手にした授賞式を振り返り「想像をはるかに超える重さでびっくりした。本当に持っているんだと、うれしかった」と話した。ヒロインを演じた浜辺美波さん(23)から花束を受け取り、笑顔を見せる場面もあった。 配給元の東宝によると、視覚効果賞の受賞はアジアの作品で初めて。山崎監督は、予算をかけた大作が候補
-
心躍らせる ぬくもりの音♪ パット・メセニー単独公演
ジャズ界をけん引し続ける米ギタリスト、パット・メセニーが1~2月、約半世紀の経歴で初という世界ソロツアーで日本各地を訪れた。終盤のブルーノート東京ではギターを次々に持ち替え、独りひたむきに音を紡いだ。 「日本で演奏することは、音楽家として最も大切にしていることの一つです」。本人の音声メッセージを流した後、アコースティックギターで映画「黒いオルフェ」「ニュー・シネマ・パラダイス」、カーペンターズ、「イパネマの娘」など世界各地の曲を織り交ぜ、即興演奏を展開する。 来日公演は約5年ぶり。新型コロナウイルス禍で活動できなかった間も独り、弾き続けていたのだろう。舞台の姿も、弦の一本一本に祈りを込め
-
松尾芸能大賞に中村時蔵
伝統芸能の保存・向上に貢献した俳優や演者らを表彰する、第45回松尾芸能賞(松尾芸能振興財団主催)が発表され、大賞は歌舞伎俳優で立女形(最高位の女形)の中村時蔵=写真(松竹株式会社提供)=に決まった。「古風な中にあでやかさとおうようさがあり、どのような役を演じても時蔵ならではの味わいを見せてきた」と評価された。他の各賞は次の通り。(カッコ内は分野・肩書) 優秀賞=佐藤B作(演劇、俳優)、米川文清(邦楽、地歌箏曲奏者)、古田新太(演劇、俳優)、豊竹呂勢太夫(文楽、太夫)▽新人賞=中村児太〓(演劇、歌舞伎俳優)▽特別賞=由紀さおり(歌謡、歌手)▽功労賞=林与一(演劇、俳優) ※中村児太〓の〓
-
ベストセラー(3~9日、浜松谷島屋書店調べ)
①変な家2(雨穴、1650円、飛鳥新社) ②頭のいい人が話す前に考えていること(安達裕哉、1650円、ダイヤモンド社) ③変な家(雨穴、1400円、飛鳥新社) ④ONE PIECE novel HEROINES[Colorful](尾田栄一郎/江坂純/諏訪さやか、858円、集英社) ⑤劇場版ハイキュー!!ゴミ捨て場の決戦(古舘春一/誉司アンリ、814円、集英社) ⑥変な絵(雨穴、1540円、双葉社) ⑦新版科学がつきとめた「運のいい人」(中野信子、1650円、サンマーク出版) ⑧成瀬は天下を取りにいく(宮島未奈、1705円、新潮社) ⑨はじめての新NISA&iDeCo(頼藤
-
【ゴジラー1.0】アカデミー賞受賞 浜松ロケシーンの視覚効果に高評価 静岡県内関係者も歓喜
浜松市などでロケを行った映画「ゴジラ―1・0(マイナスワン)」が第96回米アカデミー賞の視覚効果賞に選ばれた11日、静岡県内の関係者やファンから、日本映画初の快挙に喜びの声が上がった。 同作の上映が続く静岡市葵区の映画館「シネシティザート」では、午前10時20分から午後0時35分までの回を約30人が観賞した。上映終了後に受賞を知る観客もいた。朝のテレビニュースで候補作入りしていることを知り、夫を連れて見に来た宮本淳子さん(61)=同市=は「欧米の作品に比べて視覚効果の担当者が少人数だと聞いたがすごい映像だった。見ている間に受賞したらどうしようと上映前に夫と話していた。授賞式と同じ時間帯に見
-
視覚効果賞 過去受賞作「E.T」、「マトリックス」 最先端の映像表現競う
山崎貴監督の「ゴジラ-1・0(マイナスワン)」が射止めた米アカデミー賞の視覚効果賞は、世界のクリエーターが日々しのぎを削る、最先端の映像表現に贈られる技術賞だ。架空の世界がまるで現実かのように見せることを可能にし、観客に大きな驚きを与え、映画の歴史を塗り替える原動力となってきた。 「2001年宇宙の旅」や「エイリアン」、「スター・ウォーズ」に「E・T」、「マトリックス」…。視覚効果賞の過去の受賞作には誰もが知る超大作がずらりと並ぶ。 視覚効果(VFX)とは、CGなどを用いた映像加工のこと。古くはミニチュアなどの特撮も含まれ、さまざまな技術や撮影法が、特にSFやファンタジー分
-
アカデミー賞 日本2作品 長編アニメ「君たちは」 視覚効果「ゴジラ-1.0」
【ロサンゼルス共同】米映画界最大の祭典、第96回アカデミー賞の発表・授賞式が10日(日本時間11日)、ハリウッドで開かれ、「君たちはどう生きるか」(宮崎駿監督)は長編アニメーション賞、「ゴジラ-1・0(マイナスワン)」(山崎貴監督)が視覚効果賞をそれぞれ受賞した。 宮崎監督作の受賞は2003年の「千と千尋の神隠し」以来21年ぶり2度目。配給元の東宝によると、視覚効果賞はアジアの作品で初めて。 「君たちは-」の鈴木敏夫プロデューサーは、東京都内で記者会見し「ただただ感謝するばかり。宮崎(監督)は喜んでいた」と語った。山崎監督は、受賞時のスピーチで「私にとって、この場所は望むことすら想像しな
-
日本文化の粋 最高の結末 「君たちはどう生きるか」 アカデミー賞 「ゴジラ-1.0」 国際化でアニメ、特撮も評価
宮崎駿監督の「最後の長編」を支えたい-。そんな思いから第一線のクリエーターが集結した「君たちはどう生きるか」が、米アカデミー賞長編アニメーション賞に輝いた。一方、特撮に憧れて映画の道へ進んだ山崎貴監督の「ゴジラ-1・0」も視覚効果賞を受賞。日本の技術の粋を集めた作品が評価された背景には、国際色が強まるアカデミー賞の変化も。国境を超えチャンスが広がる。 「僕には、もう時間がないんです」。公式資料集によると、宮崎監督は2016年秋、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の総作画監督として知られるアニメーターの本田雄さんに新作への参加を懇願した。本田さんは「シン・エヴァンゲリオン劇場版」への参加が決
-
歌で子育て応援 17日、伊豆市で田中さんコンサート
伊豆市の修善寺図書館は17日午後2時から、三島市在住のシンガー・ソングライター田中みどりさんが出演する子育て応援コンサートを、伊豆市小立野の修善寺生きいきプラザで開く。子育て世帯などを対象に参加希望者を募集している。定員70人。申し込み、問い合わせは同図書館<電0558(72)9868>へ。
-
ロープウェイ駅 絶景望むライブ 県内在住アーティストら 静岡市清水区・日本平
静岡鉄道などは10日、静岡市清水区の日本平ロープウェイ日本平駅「ちゃっきり節の碑展望台」で、アーティスト2人による野外ライブを行った。訪れた観光客たちは拍手を送るなどして楽しんだ。 出演したのは札幌市出身のシンガー・ソングライター工藤絵里菜さんと県内在住のたやももかさんら。野外ライブは一般社団法人ピースライブ(東京都墨田区)とのコラボで実現した。静鉄とピースライブはアーティストが野外ライブを行うことができる「アートスポット」に同展望台を登録していて、不定期でコンサートを行っている。 無料で場所を提供している静鉄の担当者は「観光客にプラスアルファの価値を提供できる。今後も継続したい」とした
-
身体表現の楽しさ感じて パフォーマー松島さん(沼津)がワークショップ 10日も静岡市葵区で
静岡市葵区の「東静岡アート&スポーツ/ヒロバ」で9日、国内外で活躍するパフォーマー松島誠さん(60)=沼津市=による身体表現のワークショップ(実行委員会主催)が開かれた。同会場の一般参加型アート企画「ヒロバあそび!」の一環。 参加者約10人が松島さんの緩急自在の手や足の動作に倣いながら、思い思いに体を動かした。「相手の動きから何かを感じ取って、コミュニケーションしよう」という松島さんの呼びかけに応え、身体表現の楽しさを満喫した。 10日も午前10時半と午後2時に実施する。1回約30分で参加無料。希望者は直接「東静岡アート&スポーツ/ヒロバ」へ。問い合わせは同会場<電054(294)710
-
「ゴジラ-1.0」8冠 第47回日本アカデミー賞 助演男優賞に磯村勇斗さん、最優秀音楽賞に上原ひろみさん
第47回日本アカデミー賞の授賞式が8日、東京都内のホテルで開かれ、各部門の最優秀賞が発表された。山崎貴監督の「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」が作品賞など最多8部門を獲得した。 同作は戦後の日本に出現したゴジラに元特攻隊員らが立ち向かう物語。出演する安藤サクラさんは助演女優賞を受け、「怪物」の演技で主演女優賞にも輝いた。監督賞には「PERFECT DAYS」のビム・ベンダース監督が選ばれ、出演の役所広司さんが主演男優賞を受賞。助演男優賞は「月」の磯村勇斗さん(沼津市出身)が射止めた。 アニメーション作品賞は宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」、外国作品賞は「ミッション・インポッシブル デ
-
静岡人インタビュー「この人」 地域の芸術文化を育てる 栗田敏恵さん(御前崎市)
御前崎市門屋のギャラリーカフェ「ひと休処(どころ)つくし」を運営する。月替わりで地域の画家や写真家らと開催している展示会が人気を集める。定期的に音楽コンサートを開催するなど、市民が芸術文化に触れる機会を提供する。64歳。 ―運営を始めた経緯は。 「母が20年前に創業し、約7年前に引き継いだ。母が大切にしてきた地域文化を盛り上げたいという思いを大事にしている。市内にはギャラリーが少なく、個展を開催できる場所が限られる。展示スペースは決して広くないが、趣味や独学で始めた作品でも作者が日頃の成果を披露し、市民がゆっくり鑑賞できる空間を目指している」 ―なぜ、美術や音楽が大切だと考えるのか。
-
ベビーとママ 楽しいひとときを 静岡県警音楽隊コンサート 静岡市駿河区
静岡県警音楽隊は7日、乳幼児や保護者らを対象にした気軽なコンサート「ベビー・ミュージック・パトロール」を静岡市駿河区の市健康文化交流館「来・て・こ」で開いた。 「演奏中に泣いても歩き回っても大丈夫」「いつも大変なお母さんも楽しいひとときを」などがコンセプトで、2月下旬に続く2回目の開催。金管楽器の特別小編成で、隊員8人とカラーガード3人がアニメソングや手遊び歌のメドレーなどを次々と披露した。会場に近所のこども園の園児も詰めかけ、定員を大幅に上回る来場者でにぎわった。 演奏の合間には母親らに対し、車内でのチャイルドシートの着用徹底や県警の防犯アプリ「どこでもポリス」の有効活用を促した。
-
AI搭載でさらなる進化 「歌声の楽器」軸ぶれず【音楽革新 ボカロ20年㊦】
2019年12月31日の紅白歌合戦。昭和の歌姫、故美空ひばりさんの懐かしい“歌声”がテレビからしっとり流れてきた。ここに使われたのが、ヤマハが開発したAI(人工知能)を用いた当時最新の音声合成技術「ボーカロイド(ボカロ)AI」。過去の音源などから、ひばりさんの歌声や歌い方の特徴を再現。ステージによみがえらせた。 ボカロは時代のニーズを取り込み、進化を続ける。22年10月発売の最新作「ボカロ6」はAI技術を用い、実在の歌手の音色や歌いまわしなどの特徴を学習したデータを基に、入力されたメロディーと歌詞に応じた歌い方を推定して歌声を合成する。今まで以上に音程や音色の変化、
-
「オッペンハイマー」最有力 米アカデミー賞予想 映画評論家・鬼塚さんに聞く
米国時間10日(日本時間11日)に発表される第96回米アカデミー賞。日本の3作品が各賞候補に選出されるなど、例年以上に注目が集まる。主要部門の作品賞、監督賞の行方と日本作品の受賞の可能性について、映画評論家の鬼塚大輔さん(静岡英和学院大・常葉大非常勤講師)が占った。(聞き手=教育文化部・橋爪充) 作品賞は原爆開発を主導した人物を描いた「オッペンハイマー」(29日日本公開)が最有力だと思います。ブルーレイで見たのですが、評判通りの素晴らしい内容でした。クリストファー・ノーラン監督の集大成のような作品です。1月発表の第81回ゴールデングローブ賞では主要部門で受賞が相次ぎました。 ノーラン監
-
【時評】清水南高に「演劇専攻」 インプット増やし 世界へ(宮城聰/SPAC芸術総監督)
いよいよ4月、清水南高芸術科の「演劇専攻」がスタートします。 静岡が「演劇におけるウィーン」を目指す上では、世界レベルの演劇団体がここにあるというだけでは十分でなく、優れた演劇教育機関が必要だと僕は考えてきました。その道が始まるわけです。 もちろん、SPACが今日のように世界で知られるようになるまでに25年を要したことから考えても、この演劇専攻が他国から若者を集めるようになるまでには時間がかかるでしょう。しかし、一流の芸術団体が直接指導に関わる高校はめったにありません。清水南高演劇専攻は実技の授業時間が日本一豊富なだけでなく、その多くをSPACの劇場施設で学ぶことができます。 若いク
-
人気アーティスト輩出 制作者の可能性広がる【音楽革新 ボカロ20年㊥】
ヤマハの歌声合成ソフト「ボーカロイド(ボカロ)」で楽曲制作する人たちを「ボカロプロデューサー(ボカロP)」と呼び、その中から人気シンガー・ソングライター米津玄師や、音楽ユニット「YOASOBI(ヨアソビ)」のAyase(アヤセ)ら有名なアーティストが育った。名古屋市在住のねじ式(本名非公表)もその一人。2013年8月にボカロで制作した「六等星の夜」でニコニコ動画に初投稿した後、毎週火曜に20週連続で投稿して話題を呼んだ。 「毎週投稿して、3カ月ぐらいしたらSNSのフォロワーが何千人も増えた。1万再生を超え、面白さとともに(職業としてやっていける)手応えが出てきた」と当時を振り返る。 07
-
はな 咲く花と 魅せる華/桜内結う【SPAC俳優 言葉をひらいて㉖】
花の季節が到来しました。冬の間寒さに耐えた枝にいきなり花を咲かせる梅や桜、コブシにモクレンなどなど。見上げるたびに花を増やして、満開時の圧倒的な美しさには心沸き立ちますよね。 さて、私は桜内結うと申します。桜の花の見頃は1週間ほどですが、私は舞台俳優として25年目を迎えました。今月からこのコラムを担当させていただきます。どうぞよろしくお願いします。 私が楽しみにしている春の花は、野に咲く福寿草です。地中で冬を過ごし、まだ寒い日に地面からそっとつぼみを持ち上げて黄色い花を咲かせます。朝はつぼみなのに太陽の光を浴びながら徐々に花を咲かせ、夕方また閉じるという繰り返し。そのゆっくりとした1日の
-
現代音楽×現代詩 「思わぬツボを刺激」 作曲家・坂東祐大、20日静岡で公演
ドラマや映画の音楽のほか、米津玄師らJ―POPのアレンジなどで活躍する作曲家坂東祐大と「しずおか連詩の会」に3回参加した詩人文月悠光によるコンサート「音楽と詩と声の現場2024」が20日、静岡市駿河区のグランシップで開かれる。坂東は「現代音楽と現代詩が組み合わさった時、思わぬツボが刺激されるような圧倒的な体験をしてほしい」と自信をのぞかせる。 坂東は2歳でピアノを始め、小学4年生の時、周囲の勧めで作曲家の道に進んだ。道を究める一方、「音楽は『癒やし』という存在だけど、『本当にそれでいい?』と問いたくなる」と空間やデザイン、パフォーマンスと組み合わせた表現を模索する。詩人谷川俊太郎からさまざ
-
混声コーラスら・ら・ら 10日に20周年演奏会 藤枝
藤枝市の市民合唱団「混声コーラスら・ら・ら」(桑原英実代表)は10日午後2時から、創立20周年記念演奏会(静岡新聞社・静岡放送後援)を市民会館で開く。本来は2021年に計画していたが、新型コロナウイルス禍で延期していた。30~80代の約40人が本番に向け、熱のこもった練習に励んでいる。 演奏会は4部構成。藤枝をイメージした合唱団オリジナル曲「この町には」で始まり、「流浪の民」や「瑠璃色の地球」、一部ドイツ語が入る難曲「くちびるに歌を」など計約20曲を披露する。 メンバーは2月下旬、高洲地区交流センターで練習を行った。同市在住のテノール歌手で指揮を務める杉浦久喜さんの指導を受け、音程や音の
-
浜松交響楽団 17日定演 ソリスト迎え、練習に熱
浜松交響楽団は3日、17日にアクトシティ浜松(浜松市中央区)で開く「第96回定期演奏会」(静岡新聞社・静岡放送後援)に向けた練習を、同市浜名区細江町のみをつくし文化センターで行った。 2022年の浜響ソリスト・オーディション弦楽器部門で1位を受賞し、同楽団と共演するバイオリニスト水越菜生さんと、本番指揮者の坂入健司郎さんを迎えた初練習。団員約90人は、当日に演奏するチャイコフスキーの「交響曲第5番」、ショスタコービッチの「バイオリン協奏曲第1番」など計3曲を合わせ、曲のテンポや音の強弱などを調整した。 演奏会は午後2時開演。美和雅樹理事長は「チャイコフスキーの情熱的な部分を表現したい」と
-
歌で浜松を盛り上げろ 歌唱力コンテスト開催 浜松市中央区
音楽愛好者らがソロ、デュエット、トリオで歌唱力を競う「デュエットコンテストinHAMAMATSUグランプリ大会」(浜松HitMusicianチーム主催、静岡新聞社・静岡放送後援)がこのほど、同市中央区で開かれた。8組16人の中から川崎祐希奈さん、萩田好美さん、米田さゆりさんの3人がグランプリに輝いた。 市内や近隣のセミプロ、アマチュア歌手42人が参加した。昨年12月に行われた1次オーディションの通過者が本選へ進み、各組1曲ずつを披露。自慢の歌声を響かせ、会場を沸かせた。 浜松の中心街を盛り上げようと、初めて開催した。準グランプリには佐々木克さん、伊藤かほりさんペア、歌唱賞はGGつよしさん
-
静岡生まれの歌声合成ソフト 試行錯誤重ね音質向上【音楽革新 ボカロ20年㊤】
「何の目的で、どうやって活用するのか」。2003年2月、浜松商工会議所で開かれた記者会見。ロボットのような音声を発する歌声合成ソフト「ボーカロイド(ボカロ)」をヤマハが初お披露目した際、記者たちの反応は鈍かった。ただ、開発者の剣持秀紀(57)=現研究開発統括部=は「いろいろな質問を繰り返したテレビ局の番組が、一番長く放送で取り上げてくれた」と手応えを感じていた。 「歌声の電子楽器」をつくる-。そんな目的で始まった研究は00年ごろから本格的に始まり、発表までに約3年を要した。パソコンに歌詞と音符を打ち込むだけで歌声を出せる技術は当時、斬新で奇抜だった。 開発チームが直面したのは、歌詞がある
-
高校生バンド エネルギッシュに 浜松市中央区でフェス
企画運営から出演まで高校生主体のバンドフェス「アオハルロックフェスティバル2024」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が3日、浜松市中央区のライブハウス浜松窓枠で開かれた。 同市を中心に静岡県中西部から16組が出演。米津玄師、Vaundyなど人気アーティストのカバー曲やオリジナル曲を披露した。10代のエネルギッシュなパフォーマンスに聴衆も手拍子で応じ、会場は熱気に包まれた。同市を拠点に活動する3人組音楽ユニット「Jam9」も特別出演し、フィナーレを飾った。 同イベントは高校生の活躍の場創出や、浜松の軽音楽文化の活性化につなげようと昨年から始まった。実行委代表の内藤大翔さん(18)は
-
SBSテレビ「世界ふしぎ発見!」3月終了 歴史と旅「わくわく」届け38年
人気クイズ番組「世界ふしぎ発見!」(SBS、土曜夜)が、3月でレギュラー放送を終了する。1986年4月の放送開始から38年で、訪れた国と地域は170以上。実際に現地に足を運ぶからこそ感じられる、わくわくや楽しみを届け続けた。 「歴史と遊ぶ」をコンセプトに、「ミステリーハンター」と呼ばれるリポーターが各地の名所や旧跡を訪ね、史実や文化に絡めたクイズを出題する。番組を企画した制作会社テレビマンユニオンの重延浩会長は「教養番組にとどまらない、知的エンターテインメントを仕立てたいという思いがあった」と振り返る。 当時既に海外ロケが売りの番組はあり、歴史という視点を加えた。クイズも1時間で数問(現
-
若山牧水賞の永田紅さん 自然な言葉 深い思考
第28回若山牧水賞に永田紅さんの歌集「いま二センチ」が選ばれ、宮崎市で授賞式が開かれた。父の永田和宏さんは第3回、母の河野裕子さん(2010年死去)は第6回の同賞を受けており、初の親子受賞となった。 受賞歌集の表題歌は「親指と人差し指のあいだにて『いま二センチ』の空気を挟む」。妊娠後のエコー診断で胎児の大きさを告げられた際、このくらいの大きさかと指を広げて感じた歌だ。 選考委員の伊藤一彦さんは「いま二センチ」の胎児の大きさについて、指の間で「空気を挟む」とは「なかなか歌えない」と称賛。栗木京子さんは若い世代に「難解な言葉を詰め込んだ歌が多い」とした上で「紅さんの余白を生かした歌い方」を評
-
残す芸術、残さない芸術 「天地耕作」糸口 静岡県美館長が講座
静岡県立美術館は3日、浜松市の美術家3人による野外美術制作プロジェクト「天地耕作(あまつちこうさく)」をテーマにした企画展「天地耕作 初源への道行き」(同館、静岡新聞社・静岡放送主催)の関連企画として、木下直之館長の美術講座を静岡市駿河区の同館で開いた。 木下館長は、流木や土といった自然物を使って山林などに制作し、限られた期間に公開する「天地耕作」のありようを糸口に、古今東西の芸術や文化について「後世に形を残すことが前提か、否か」という論点で話した。 美術館など厳密に管理された環境下で展示される「残す」作品の対極として、金刀比羅宮(香川県)に掲げられた絵馬を挙げ「人間だけでなく神仏が見る
-
「国内最年少」リサイタル コントラバス、稲木君(森下小5年) 父に師事、2年で急成長
静岡市駿河区の森下小5年稲木大和君(11)が10日、コントラバスのリサイタルを同市葵区の静岡音楽館AOIで開催する。父親の稲木良光さんによると、コントラバスのリサイタル主催者としては国内史上最年少になるという。 大和君がコントラバスを始めたのは約2年前。プロのコントラバス奏者である良光さんの勧めで、子ども用サイズのコントラバスに触れた。自宅のリビングで毎日練習を重ね、約半年間で自分の背丈よりも大きな楽器で曲目を演奏できるようになった。2021年の日本演奏家コンクールプライマリー弦楽器部門金賞を皮切りに数々のコンクールで受賞を重ね、現在は難易度の高い音楽大学レベルの演奏曲にも挑戦する。 高
-
アンサンブルコンテストで全国へ 浜松市立高が意気込み
浜松市立高吹奏楽部の生徒たちがこのほど、20日に群馬県で行われる第47回全日本アンサンブルコンテストに出場すると浜松市役所で中野祐介市長に報告した。 第50回東海アンサンブルコンテストで1位になった。全国大会には22校が出場し、5分以内の自由曲で腕前を競う。浜松市立高は金管八重奏編成で「軌道共鳴」を演奏する。部長の2年迫野乃佳(17)さんは「音楽の都、浜松を代表してよりよい演奏をする」と意気込んだ。
-
金管楽器を吹いてみよう 30日、伊豆の国で講座
静岡県東部地域の小学生らで編成するブラスバンド「伊豆ジュニアブラス」は30日午前9時50分から、新小学3~6年生を対象に金管楽器体験講座「金管楽器を吹いてみよう」を伊豆の国市古奈のアクシスかつらぎで開く。23日まで申し込みを受け付けている。 金管楽器を実際に見て触って、吹くことを体験する。音の出し方などを同バンドの子どもたちが教える。 参加無料。定員は50人程度を予定している。申し込み、問い合わせは同バンドのメールアドレス<izu_junior ̄brass@yahoo.co.jp>へ。
-
伊豆ジュニアブラス 1年の集大成 響け 2日、三島でコンサート
静岡県東部地域の小学生らで編成するブラスバンド「伊豆ジュニアブラス」が、2日に開催するコンサートに向け練習に臨んでいる。コロナ禍で思うように活動ができない期間を乗り越え、1年の集大成を発表する。 同バンドには三島市や伊豆の国市、函南町などの各市町から、3~6年生52人、卒団した中高生のサポーター12人、楽器演奏経験のある指導ボランティア21人の計85人が参加している。月2、3回の練習に励み、最終練習となった2月中旬には、本番で演奏する11曲を練習した。トランペット、トロンボーンなど各楽器を手に本番さながらの緊張感の中、細かいリズムや音程を確認した。 コンサートでは、同バンド創設10周年を
-
静岡県内各地にゴジラの“足跡” 最新作、アカデミー賞ノミネート 映画祭にぎわい、静岡県勢怪獣も
3月10日(日本時間11日)に授賞式が開かれる第96回米アカデミー賞の視覚効果賞に、浜松市でロケが行われた「ゴジラ―1・0(マイナスワン)」がノミネートされた。邦画史上初の快挙。静岡県内はこれまで多くのゴジラ作品の撮影地となり、劇中の舞台にもなってきた。ゴジラ怪獣の中には県内で生まれたものも。アカデミー賞発表を前に、ゴジラと静岡の縁を追った。 1954年11月、東宝が制作した怪獣映画「ゴジラ」が公開された。同年7月27日の静岡新聞夕刊では「ビル程高い怪物 秋の大作『ゴジラ』」と題して「海底数千呎(フィート)に棲息していたものが、水爆実験によって、生活環境を破壊されたことから日本に上陸」と
-
福祉施設利用者、等身大の姿 ドキュメンタリー映画「フジヤマコットントン」 青柳拓監督の思い
障害福祉サービス事業所の利用者の仕事ぶりや友情を描くドキュメンタリー映画「フジヤマコットントン」。制作のきっかけは2016年に相模原市の知的障害者施設で起こった殺傷事件だった。青柳拓監督は障害者への否定的な発言が飛び交う当時の言説を目のあたりにし、映画の制作を決めた。「人の価値は『ある』『なし』では表現できない」と訴える。 甲府盆地にある「みらいファーム」が舞台。綿花を栽培する人、それを織物に仕立てる人、細かな絵を描く人、2人ペアで花を育てる人―。利用者それぞれがゆったりとしたペースで過ごす1年を追う。 母親の勤務先だった障害者施設は、青柳監督にとってなじみの場所だった。それだけに相模
-
映画「キャメラを持った男たち」静岡県内初上映 関東大震災直後描くドキュメンタリー
1923年9月1日の関東大震災直後の現地を撮影したカメラマン3人とその映像フィルムに着目したドキュメンタリー映画「キャメラを持った男たち―関東大震災を撮る―」が4月25~29日、静岡市清水区の「夢町座」で静岡県内初上映されることが決まった。 これに先立ち4月21日午後1時から、静岡市葵区の「登録有形文化財鈴木邸」で同作の演出を手がけた井上実さんがトークを行う。同所で20、21の両日行う「春の探書会2024」の一環。 上映会、トークの問い合わせはあべの古書店<電090(3455)6807>へ。
-
静岡人インタビュー「この人」 定期演奏会が100回に達した富士交響吹奏楽団の団長 平田浩一さん(伊豆の国市)
楽団は1972年、富士市民吹奏楽団として結成。50周年記念の第100回定演は、ロゼシアターに千人超の聴衆を迎えた。ホルンを担当し、5年前から現職。62歳。 ―節目の定演を終えて。 「吹奏楽オリジナルの曲に加え、オーケストラの管弦楽を吹奏楽用にアレンジした楽曲でプログラムを組んだ。富士にちなむ作品も交え、大勢の来場者と共に祝うことができた。社会が新型コロナ禍から再開する時期と重なっただけに感慨もひとしお。これからも楽しみにしているとの感想が聞かれ、皆の励みになった」 ―どのような楽団か。 「現在の団員は高校生から70代まで45人ほど。創立当初から指揮者を務める石川喬雄さんらの指導の下、
-
演劇に関わる人 増やしたい 「アートひかり」仲田恭子
藤枝市の蓮華寺池公園や周辺の施設、商店街を活用した「藤枝ノ演劇祭」が3月2、3の両日、開かれる。今年で3回目。2022年の初開催から連続参加する演劇ユニット「アートひかり」の仲田恭子代表(同市出身)は「演劇祭を通じて、演劇に関わる人が増えてほしい」と願いを込める。 アートひかりは今回の演目に、オーストリアの劇作家ペーター・トゥリーニの代表作「ねずみ狩り」を選んだ。演出を担当した仲田は「現代社会や文明を批判する内容で1971年の初演時は賛否が分かれたが、今では教科書にも載っている。戯曲の力が普遍的だったのだろう」と紹介する。 都会のごみ捨て場に現れた男女。「全てはごみだ」とする男は銃でネズ
-
小澤征爾さんを悼む 大切な音楽のギフト(宮田大/チェロ奏者)
小澤征爾先生との初めての出会いは15、16歳でした。2002年9月に開催された桐朋学園音楽部門創立50周年記念オーケストラ・コンサートで、ハイドンのチェロ協奏曲第1番の第2楽章、第3楽章を小澤先生の指揮で演奏しました。 小澤先生との初共演、サントリーホールでの演奏、オーケストラのメンバーが桐朋学園OB・OGの先生方…こんなに緊張したことはないというぐらい固まっていました。 そんな私に小澤先生は「ホールの奥まで音楽が届くように堂々と。どんなに自由に演奏しても、演奏が速くなったり遅くなったりしても、しっかり音楽を共有して一緒に演奏するから、自由に演奏しなさい」。それが最初に私に
-
佐久間出身の歌手 童謡や叙情歌披露 浜松市天竜区でライブ
浜松市天竜区二俣町二俣のアートギャラリー「夢工房もくもく」でこのほど、同区佐久間町出身の作詞家兼歌手のうめたちあきさん(同市中央区)による「にこにこライブ」が行われた。地域住民ら約25人が訪れて満席となり、童謡や叙情歌を懐かしんだ。 うめたさんはいろは歌に独自のメロディーをつけた曲や、自作の「宇宙(そら)とクスノキとちぃちゃんと」を披露。「春が来た」、「茶つみ」といった広く知られる曲も歌い、来場者はタンバリンやすずなどをたたいて盛り上げた。
-
松井秀太郎 メロディーに思い乗せて【春色 2024②】
ジャンルを超えた音楽に挑むジャズ界期待のトランペッター松井秀太郎。昨夏、自ら作曲や編曲を手がけたデビューアルバム「STEPS OF THE BLUE」を発表し、ブルーノート東京のステージで観客を沸かせた。 心に真っすぐ響くメロディーが印象的な松井の演奏。「楽譜にしたらすごくシンプルになるけど、少ない音でしか表現できないものもある。自分のエネルギーや思いを乗せられた時はとても幸せ」。今年1~3月、初めてのツアーで全国各地を回る(3月9日に静岡音楽館AOI=静岡市葵区)。 幼少期から音楽が好きで、買ってもらったキーボードで遊んだ。トランペットを始めたのは小学校の金管バンド。華やかで、音楽全体
-
米ドラマ「SHOGUN 将軍」出演 コズモ・ジャーヴィス 「按針」 史実尊重しながら
俳優真田広之が主演とプロデューサーを務め、ハリウッド映画の制作陣が戦国時代末期の日本を描く全10話の米ドラマシリーズ「SHOGUN 将軍」が27日、配信開始となる。徳川家康や石田三成など実在の人物から着想を得た作家ジェームズ・クラベルのベストセラー小説「将軍」が原作で、英国人航海士の役はウィリアム・アダムス(三浦按針)がモデル。物語の鍵を握る主要キャストを務めた俳優コズモ・ジャーヴィスは「アダムスはとても興味深い人物。史実を尊重しながら、脚本が求める人物像を組み合わせるのに苦心した」と撮影を振り返った。 作品は、覇権を狙う戦国武将たちの駆け引きや策略が渦巻く群像劇。1600年、「天下分け
-
坂本龍一さん楽器との軌跡 映像上映や愛用品展示 ヤマハ銀座店 3月から
ヤマハは3月13日から銀座店(東京)で「坂本龍一のピアノ展」を開催する。28日まで。昨年3月28日に71歳で死去した音楽家坂本龍一氏の功績をたたえ、愛用した楽器との軌跡をたどる。 イベントでは、大スクリーンで貴重な映像を上映しながら、同氏の演奏データを同氏所有のコンサートグランドピアノ「CFIIISーPSXG(自動演奏機能付き)」で再生するほか、レコーディングや楽曲制作に影響を与えたシンセサイザー「DX7」やステージピアノ「CP88」などを展示する。 イベントに先駆け、1日からは同氏が1999年に手がけたオペラのためにデザインした「オペラピアノ」を展示し、代表曲「Merry Christ
-
野外フェス「朝霧JAM」 富士宮で10月12、13日開催
富士宮市で2001年から毎年秋に開く静岡県内最大級の野外音楽フェスティバル「朝霧JAM(ジャム)」の実行委員会は23日、今年の開催を10月12、13の両日とすることを発表した。開催は21回目。朝霧アリーナなどを会場とする。 朝霧ジャムは地元住民らと企画制作会社スマッシュ(東京)による実行委が運営する国内屈指の〝老舗〟フェス。国内外の多彩なジャンルの音楽家と1万人超の観客が集う。19年は台風接近で中止、20、21年は新型コロナウイルス感染拡大により中止した。23年10月、20回目の開催が実現した。
-
の【野】山崎皓司/三里四方の生活術学ぶ【SPAC俳優 言葉をひらいて㉕】
野に咲く花のように 風に吹かれて 野に咲く花のように 人を爽やかにして そんな風に 僕達も 生きてゆけたら すばらしい 時には 暗い人生も トンネルぬければ 夏の海 (ダ・カーポ「野に咲く花のように」から) 画家山下清をモデルにしたドラマ「裸の大将放浪記」の主題歌です。小学生の頃の僕はこのドラマが大好きで、山下清をまねてちぎり絵にはまっていました。久々にドラマを見たら、「白のタンクトップに短パン姿、おむすびを求めてうろつくおじさん=清」。今なら不審者としてすぐに通報されそうですが、35年前は許されていた世界観なんだなぁと感じます。(次は僕が山下清役を!) 最近行きつけの
-
国内外の舞台芸術、静岡で GWに「ふじのくに⇄せかい演劇祭」
静岡県舞台芸術センター(SPAC)は20日、静岡市内でゴールデンウイークに開催する「ふじのくに⇄せかい演劇祭2024」の概要を発表した。国内外の舞台芸術が各地で繰り広げられる。 日程は4月27日~5月6日。静岡芸術劇場(駿河区)でドイツ・ベルリンのシャウビューネ劇場が、ロシアの作家アントン・チェーホフの「かもめ」を日本初上演するほか、舞台芸術公園(同)ではSPACと鳥取市の「鳥の劇場」が共同で安部公房作「友達」を披露する。 駿府城公園(葵区)の特設会場では、SPACの宮城聰芸術総監督演出・台本で岡倉天心のオペラを下敷きにした新作「白狐伝」を野外上演する。 5月4~6日は、市街地で、パフ
-
ミイナ・オカベ 音楽携え世界を旅したい【春色2024①】
親しい相手に語りかけるような、柔らかく温かい歌声が世界を魅了する。北欧、デンマークを拠点に活動するシンガー・ソングライターのミイナ・オカベ。日本にルーツを持つ彼女の歌が、日本だけでなく各国のファンの心にそっと寄り添う。 「10代の頃の夢は、自分の音楽を携えて世界を旅することでした。いろんな国で自分の音楽を聴いてもらえるのは、ワクワクする経験です」 2021年のデビューアルバムに収録された「エブリー・セカンド」がインスタグラムなどで注目された。幸せな瞬間はいつまで続くのか-。喜びと不安のはざまで揺れる心情を歌う。「いつも先のことを考え過ぎちゃう。大事なのは今この瞬間だと自分に言い聞かせるよ
-
木梨憲武自伝 「全てが入っている」
「とんねるず」の木梨憲武が、初の自伝となる「みなさんのおかげです 木梨憲武自伝」(小学館)を出した。自身の生い立ちからコンビ結成秘話、結婚と家族、人気番組の最終回の舞台裏など「きょうまでの全てが入っている」という一冊だ。 東京の帝京高校で出会った石橋貴明に誘われ芸能界に入った。当時は「先のことは考えずに突っ走った。もっとフリーで好きなことをという時代で、野放しにやらせていただいた」と振り返る。妻・安田成美とは結婚30周年を迎え「あっという間だった」と話す。今作のため安田に「取材」して「別居危機」があったことが分かったといい、「その内容は分からないが、深く反省しています」と語って笑わせた。
-
テイラー・スウィフト来日公演 親しさと華やかさ 観客熱狂
米ポップスター、テイラー・スウィフトが東京ドームで来日公演を行った。昨年3月からの世界ツアーは興行収入が史上最高の10億ドルを突破。東京公演2日前には米音楽界最高の栄誉とされるグラミー賞の最優秀アルバム賞で史上最多となる4回目の受賞を果たした。その勢いは止まらない。 公演初日、巨大なステージに現れたテイラーはボディースーツにブーツ、マイクまでも輝いていた。早速披露した「クルーエル・サマー」は昨年の音楽チャートを席巻したばかり。続いてオフィスを模したセットで「もしも私が男なら」と男性優位社会を痛烈に皮肉る「ザ・マン」を歌う。 4日間で22万人を動員した東京公演。これまでの作品をアルバムごと
-
「本音」を通し出合う純文学 文芸春秋が本屋
文芸春秋は、タイトルを隠し、内容に込められた「本音」の思いを掲示して純文学作品を販売する本屋「本音屋」をオープンした。東京都豊島区のジュンク堂書店池袋本店と、ハイブリッド型総合書店「honto」で、29日まで実施する。 販売されるのは、文芸春秋が出版する純文学20作品。真っ黒なパッケージに包み、タイトルの代わりに「思春期って、痛い。」「家族って、やさしくて、恐ろしい。」「忘れたい記憶に限って、消えない。」といった言葉を記している。文芸春秋は「じっくり腰を据えて考えを巡らせる読書体験をきっかけに、一人でも多くの方に純文学の魅力を感じてほしい」としている。
-
防火ポスター優秀作を表彰 静岡市葵区で大会 消防音楽隊の演奏会も
静岡市防火協会と市消防局は17日、市防火大会を同市葵区の市民文化会館で開いた。 同局によると、2023年の火災は130件で前年比12件減だった。同協会長の難波喬司市長は「市民の地道な努力が火災件数の減少に寄与している。引き続き防火意識を高めてもらいたい」とあいさつした。防火ポスター審査で優秀賞の金賞に輝いた田辺嬉希さん(少年少女消防クラブ)や山田陽斗ちゃん(幼年消防クラブ)ら児童、園児計10人や、1~3年間にわたって火災がなかった市内24地区への表彰も行った。 市消防音楽隊と市消防団カラーガード隊の共演による華やかなステージでは、参加した市民ら約700人を楽しませた。
-
長楽寺(浜松市浜名区)で23日コンサート 「梅のトンネル」も見頃
浜松市浜名区細江町の長楽寺で23日午後2時から、コンサート「第11回風琴の調べ」が開かれる。 第1部でチェンバロ奏者小川みどりさんが演奏を披露し、第2部にはオルガン奏者早島万紀子さん、黒田尚子さん、ソプラノ歌手柴田卯美さんが出演する。演奏者と来場者が一緒に歌を楽しめるという。 入場料2千円。同寺によると、本堂跡に登る約150段の石段を覆うように並ぶ「梅のトンネル」も見頃を迎えている。問い合わせは同寺<電053(522)0478>へ。
-
川上未映子さんら読売文学賞
第75回読売文学賞(読売新聞社主催)が決まった。賞金各200万円。贈呈式は3月4日、東京都内のホテルで。各部門の受賞作は次の通り。(敬称略) 小説賞=川上未映子「黄色い家」(中央公論新社)▽戯曲・シナリオ賞=坂元裕二「怪物」(ムービーウォーカー)▽随筆・紀行賞=西加奈子「くもをさがす」(河出書房新社)▽評論・伝記賞=澤田直「フェルナンド・ペソア伝 異名者たちの迷路」(集英社)▽詩歌俳句賞=正木ゆう子「玉響[たまゆら]」(春秋社)▽研究・翻訳賞=鈴木晶「ニジンスキー 踊る神と呼ばれた男」(みすず書房)
-
「君たちはどう生きるか」アニー賞2冠 宮崎駿監督、長編作品賞は逃す
【ロサンゼルス共同】アニメ界のアカデミー賞と呼ばれる「第51回アニー賞」の発表・授賞式が17日、米ロサンゼルスで開かれた。長編作品部門では1月に「ゴールデン・グローブ賞」のアニメ映画賞を獲得した宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」が絵コンテ賞、キャラクターアニメーション賞の2冠に輝いた。 同作品と新海誠監督の「すずめの戸締まり」は最も注目される長編作品賞でも候補入りしていたが受賞はならず「スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース」が選ばれた。 絵コンテ賞は宮崎監督が獲得。宮崎監督は「千と千尋の神隠し」が長編アニメ映画賞(当時)に輝いた2003年に監督賞と脚本賞を、14年には「風立ち
-
吉本興業とタッグ、西伊豆の魅力を短編映画で 4月公開、住民出演
西伊豆町や観光協会、商工会などでつくる官民組織「ロケさぽ西伊豆」が吉本興業と共同で、町内の夕景や海の美しい景色の魅力を発信する短編映画を制作している。ロケさぽ西伊豆の主導で、地元小学生らが出演するなど地域が一体となって作品に携わる。町担当者は「町外への発信だけでなく、住民の地域愛を育む機会にしたい」と4月の公開に向け準備している。 題名は「お屋敷の神さま」で、学校教師と付喪神(つくもがみ)の生活を描く心温まる物語。全編西伊豆が舞台で、昨年12月上旬にロケを実施した。町屈指の夕日鑑賞スポット大田子海岸では、主演の俳優三戸なつめさんとお笑い芸人石井ブレンドさんが、日没が近づき沖の島のシルエット
-
小澤征爾さんとの交流紹介 長泉・井上靖文学館 原稿や写真で振り返る
世界的な指揮者の小澤征爾さんが今月上旬に88歳で亡くなったことを受け、長泉町の井上靖文学館は作家・井上靖(1907~91年)と小澤さんの交流を紹介するコーナーを設けた。小澤さんが「心の支え」として大切にした井上との思い出を記した原稿や、2人の生前の交流を振り返る資料が並ぶ。3月12日まで。 同文学館によると、井上は新聞記者時代、1960年のローマ五輪取材で初めてヨーロッパを訪れた。その案内役が前年の国際指揮者コンクールで優勝したものの仕事に結びつかず、日本に帰国しようか悩んでいた小澤さんだった。井上は「文学者は外国の人に自分の作品を読んでもらうのは難しいが、音楽なら理解してくれる」と励まし
-
巻上さん 米芸術団体から支援決定 声の表現 革新性が高評価
米国の芸術家支援団体「ファンデーション・フォー・コンテンポラリー・アーツ(FCA)」は16日(日本時間)、2024年の助成芸術家を発表した。音楽家で詩人の巻上公一さん(68)=熱海市=が選ばれた。 助成金は4万5千ドル。巻上さんは1978年結成のバンド「ヒカシュー」やソロ活動を通じてボーカル技術を革新したこと、中央アジアの喉歌など声楽の伝統を実験的なボーカル・パフォーマンスに取り入れていることなどが評価された。 FCAは芸術家個人への支援を目的に、63年に作曲家ジョン・ケージと画家ジャスパー・ジョーンズが創設した非営利組織。これまで千人以上のアーティストが絵画、彫刻、版画などを寄贈し、財
-
瞬間を生き続けるために パフォーマー・松島誠さん(沼津市)【表現者たち】
日本大芸術学部在学中の1980年代前半に、後に世界的な団体となるダンスシアター「パパ・タラフマラ」に参加し、2012年に解散するまでパフォーマーとして活躍した松島誠さん(60)=沼津市=。即興を主体にした、身体と声、表情をしなやかに用いた表現で知られる。 南米、中米、欧州、東南アジアなど20カ国以上、約500回の公演実績は、言葉を介さない表現の強みを最大限に発揮するすべを心得ているからこそ成し得たものだ。 「国内外を問わず、最初はダンサー同士のセッション、体の対話から始まる。即興のやりとりからどれだけ新しいもの、高揚感が生まれるか」。アーティスト同士で一つのパフォーマンス作品を作る。それ
-
静岡県内屈指の〝古株〟野外音楽フェス「頂」 今年が最終回
毎年6月上旬に吉田公園(吉田町)で開く野外音楽フェスティバル「頂-ITADAKI-」を主催するブンブンバッシュ(静岡市駿河区)は15日、2008年から続く同フェスの開催を今年で最終にすると明らかにした。 すでに開催発表されている6月1、2両日を「頂-ITADAKI-THE FINAL」(静岡新聞社・静岡放送共催)と銘打つ。小野晃義プロデューサーは「世の中のさまざまな状況、自分自身の体力の低下を踏まえ、今年の開催をもってファイナルとすることに決めた」とコメントを寄せた。 「頂」は静岡県内屈指の〝古株〟野外フェス。2008年6月に同市清水区の日本平ホテル野外庭園で「頂 日本平大音楽祭」と題し
-
浜松の合唱グループ 17日に5年ぶり定演 浜松市浜名区
浜松市の合唱グループ、美薗フレンドリーコーラスの定期演奏会「フレンドリーコンサート」が17日午後2時から、同市浜名区の浜北文化センターで開かれる。オリジナル曲を中心に地域にちなんだ合唱を披露する。 遠州弁に焦点を当てたコーナーでは「あっかぁだます 子守り歌」「困った小松のこんにゃく屋」など方言を取り入れた楽曲を歌う。他地域の人との会話をユニークに表現した掛け合いも繰り広げる。「万葉歌を唄う」と題したコーナーでは旧浜北区地域で詠まれた4首を雅楽のメロディーと舞に合わせて歌い上げる。 1996年に発足し、現在は40~70代の22人で活動。定期演奏会は5年ぶりの開催となる。代表の舟橋弘子さん(
-
プロの演奏 生徒魅了 東豊田中で音楽鑑賞会 静岡市
静岡市駿河区の東豊田中で11日、富士山静岡交響楽団の音楽鑑賞会が開かれた。生徒や地域住民ら約180人がプロの生演奏と、会場全員による「ボディーパーカッション」で音楽の楽しさを味わった。 同楽団の木管、打楽器アンサンブルの6人が童謡やバレエ組曲、同校の校歌などを披露した。参加型の演奏として、手拍子や太ももをたたくなどの動きで音を出すボディーパーカッションに挑戦。リズムに合わせて息ぴったりの演奏ができると、会場から歓声が上がった。 来年度に同校が75周年を迎えることを記念したイベント。2年生の深沢郁さん(13)は「圧巻の演奏を目の前で見ることができて特別な思い出になった。会場のみんなも気づい
-
一流音楽家の多彩な演目♪ 観客魅了 三島で演奏会
日本クラシック界を代表する一流音楽家が集う「三島せせらぎ音楽祭」(実行委主催)のメインコンサートが11日、三島市の市民文化会館で開かれた。 新型コロナウイルスによって演奏の機会が奪われた2020年に同市で開かれた小さな音楽会に出演した音楽家15人が集結し、2部制で開催。第2部の「ザ・クラシックステージ」は、ショパン国際コンクールに日本人歴代最年少で入賞した横山幸雄さんらによるショパンのピアノ協奏曲1番で幕開け。オペラや組曲など多彩な演目を次々と披露し、美しい音色で観客を魅了した。 同音楽祭は、コロナ下に演奏の場を提供した三島への感謝を込めて日本有数の音楽家が21年度から毎年開催。病院や商
-
才能照らし出す魔術師のタクト 小澤征爾さん、後進育成にも力 カラヤン、バーンスタインに学び ボストン、ウィーンで響かせた
米ボストン交響楽団やウィーン国立歌劇場の日本人初の音楽監督を務めるなど国際的に活躍し、世界中で「マエストロ」と尊崇を集めた指揮者の小澤征爾さんが6日、88歳で亡くなった。年輪を重ねていく中で膨らませていった望みは「世界に通じる才能」を育てること。時には病身を押して、若手奏者の育成に惜しみなく力を注いだ。 「年を取ると、教えたくなるんですよ」。記者にそう語っていた小澤さん。指揮者としての演奏活動と並行して「小澤国際室内楽アカデミー奥志賀」や「小澤征爾音楽塾」などを開いた。 同アカデミーには日本だけでなく海外の演奏家を招き、合宿スタイルで室内楽を指導。2010年に食道がんのために休養した後、
-
茶畑に新風、立体アート 大井川鉄道無人駅など舞台、芸術祭
大井川鉄道の無人駅や周辺の集落を舞台にした「UNMANNED(アンマンド) 無人駅の芸術祭/大井川」(NPO法人クロスメディアしまだ主催)が10日、開幕した。国内外で活躍するアーティスト19組が島田市と川根本町の各地で30作品を展示する。3月17日まで。 同市川根町抜里では13アーティストが21作品を展示。立体作品を手がける東弘一郎さん(茨城県)は茶畑の防霜ファンをモチーフに高さ5・2メートルの「茶畑のサイクリスト」を制作した。参加者は茶畑を一望しながら自転車をこぎ風を送ることができる。同作品は芸術祭終了後も展示を続ける。 大井川鉄道抜里駅舎では、11月に約1カ月間、同市に滞在し芸術活動
-
大自在(2月11日)小澤征爾さん逝く
高校時代に買い求め、手元にずっと置いている一冊の本がある。「ボクの音楽武者修行」。指揮者の小澤征爾さんが神戸から単身、スクーターと共に貨物船で海を渡り、未知の世界に飛び込んだ日々を自らつづった青春記だ。 スクーターを貸してくれたメーカーの条件は「日本国籍を明示すること」「音楽家であることを示すこと」「事故をおこさないこと」。白いヘルメットに日の丸のはちまきを締め、ギターを背負い、スクーターにまたがっての欧州行脚だった。 怖い物知らずの楽天精神と圧倒的な行動力。音楽への熱い思い。ページをめくるたびに興奮した。小澤さんの訃報に接し、表紙が黄ばんだその本を読み返した。変わらぬ新鮮さに心を揺さぶ
-
小澤征爾さん死去 「みんなの憧れ」「精神受け継ぐ」 静岡県内ゆかりの音楽家、悼む
「励みだった」「みんなの憧れ」-。小澤征爾さんの訃報を受け、静岡県ゆかりの音楽家から悼む声が聞かれた。 静岡市民を中心に運営する演奏会企画団体「静岡音楽友の会」の三城苑子代表(76)=静岡市葵区=は小澤さんと同じ桐朋学園卒。1987年、同団体の静岡市民文化会館での演奏会に小澤さんが学生オーケストラを率いて出演したことをはっきり記憶する。「先頭に立って楽屋に入ってきた姿が印象深い。同窓生として恩恵にあずかったし、励みにさせていただいた」と語る。 富士山静岡交響楽団首席指揮者の高関健さん(68)は桐朋学園大2年時にレッスンを受けて以来の付き合い。ドイツ・ベルリンでの留学時代や、小澤さんの米国
-
小澤征爾さん死去 オザワ流 奏でた人間愛 世界を包んだ 温かな音楽【評伝】
指揮者の小澤征爾さんが6日、亡くなった。国内外の名門楽団、オペラ座の指揮台に立ち、称賛を集めてきた。世界の人々を魅了したのは、小澤流「音楽する心」の中で照り映えた「夕日」だったのかもしれない。 2002年、小澤さんはクラシック音楽界の最重要ポストの一つ、ウィーン国立歌劇場の音楽監督に就任。アジア人初の快挙だったが、ひょうひょうとした日常生活、気さくな人柄はそれまで通り。街で握手や質問攻めにあっても気軽に応じ、ごく自然に「わが街のマエストロ」になった。 ウィーン楽友協会の「黄金のホール」で開かれたウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会でのこと。会場は満席で、立ち見があふれた。終演後
-
国内外のラッパ展示 歴史紹介も 浜松市楽器博物館企画展
浜松市中央区の市楽器博物館で5月7日まで、ラッパの歴史を紹介する企画展「響き渡る 日本にやってきたラッパ」(静岡新聞社・静岡放送後援)が開かれている。国内外で製造されたラッパやトランペットなど44点が並ぶ。 浜松まつりで市民になじみの深いラッパの歴史を学び、興味を持ってもらおうと企画した。ペリー来航時に米軍楽隊が吹いていたとみられる楽器や現在の日本の祭りで使われている道具などが来場者を楽しませている。 歴史をたどると、ラッパは軍事的な連絡手段として戦争とともにあったという。同館の担当者は「平和な時代になるにつれ、役割が変わるラッパの歴史に興味を持ってもらえれば」と話した。
-
富士山静岡交響楽団、リハ一般公開 音づくりの舞台裏をファンも間近で
富士山静岡交響楽団は、第123回定期演奏会のリハーサルを一般公開した。プロオーケストラがゲネプロを公開することはあるが、3日間の全体練習のうち細かな調整を行う2日目の様子を市民が見る機会はほとんどない。指揮者と楽員のコミュニケーションを基に曲を組み立てていく“舞台裏”を音楽ファンが楽しんだ。 曲目はアントン・ブルックナー作曲「交響曲第8番」。首席指揮者を務める高関健さんがピンマイクを付け、楽員との会話や息遣いまでも会場と共有した。高関さんがブルックナーの創作過程にも言及しながら、最終の第4楽章をメインにパート間のバランス、クライマックスに向けての音量調整を繰り返した
-
ねこおどり【猫踊り】渡辺敬彦/本当の事ってなぁに?【SPAC俳優 言葉をひらいて㉔】
「猫踊り」という芝居を作りました。俳優としてではなく演出を担当しました。函南町に伝わる民話「猫踊り」を、親子で楽しめる30分のお芝居に、という函南町立図書館からSPACへの依頼でした。 元のお話は1分半で読めてしまいます。せっかちな人なら1分かかりません。村の男が夜道を歩いていると竹やぶの中から奇妙な話し声が聞こえてくる。どうやら猫たちが踊りの稽古をしていて、その中には自分の飼い猫もいるらしい。家に帰ると飼い猫はもうそこにいて男はびっくり。男は飼い猫に「化け猫は嫌だ。家から出てってくれ」と頼む。猫は出て行く―。おしまい。というお話です。これだけです。 これを30分のお芝居にする? どうし
-
劇団四季「キャッツ」7月17日開幕 静岡公演、2013年以来
劇団四季のミュージカル「キャッツ」静岡ロングラン公演(静岡市、静岡商工会議所、市文化振興財団、劇団四季、静岡新聞社・静岡放送主催、静岡県共催)の製作発表会が5日、静岡市内で行われた。7月17日から9月23日まで、同市葵区の市民文化会館で上演する。同演目の県内公演は2013年以来となる。 難波喬司市長や大須賀紳晃静岡新聞社・静岡放送社長らが出席した。劇団四季の吉田智誉樹社長は「観劇後に、明日も頑張っていこうと思える力強さがキャッツの魅力。前回公演から、内容も楽曲の改訂などを通じて進化している」と魅力を語った。舞台に登場する猫「グリザベラ」「シラバブ」をそれぞれ演じる木村智秋さん、柴本優澄美さ
-
スウィフトさん 史上最多の受賞 米グラミー賞アルバム
【ロサンゼルス共同】米音楽界最高の栄誉、「第66回グラミー賞」の発表・授賞式が4日(日本時間5日)、ロサンゼルスで開かれ、米歌手テイラー・スウィフトさんがアルバム「ミッドナイツ」で史上最多となる4回目の最優秀アルバム賞を獲得した。別の賞で候補入りしていた日本人ベーシスト、モト・フクシマさん(45)が参加するフュージョンバンドの作品は受賞しなかった。 スウィフトさんはこれまで、故フランク・シナトラさんやスティービー・ワンダーさんらと受賞回数で並んでいた。
-
ベリーグッドマン 全国ツアー静岡公演 7日まで先行予約【Live Info】
3人組ボーカルユニット「ベリーグッドマン」が4月20日、全国ツアー静岡公演(静岡新聞社・静岡放送など主催)を静岡市葵区の静岡市民文化会館中ホールで開催する。午後6時開演。チケットは全席指定7500円。2月24日、各プレイガイドで発売する。 昨年8月にリリースした10周年のベストアルバムを引っ提げた全国ツアー「GOODGOODGOOD」は3人の地元・大阪からスタート。7月の沖縄公演まで約20公演を予定する。 静岡新聞では、静岡公演の先行抽選予約を7日午後11時59分まで受け付ける。申し込みはチケットぴあのウェブサイトから。1人8枚まで。公演に関する問い合わせはサンデーフォーク静岡<電054
-
能登半島地震の早期復興願う 静岡・草薙神社で祈りの舞
多数の犠牲者を出した能登半島地震の被災地の早期復興を祈ろうと、静岡市清水区草薙の草薙神社舞殿で3日、「浦安の舞」が披露された。親子連れなど地元住民が見守る中、宮司の森千早都さんが伝統的な振り付けで舞を舞うと拍手が起こった。 同神社で毎年恒例の節分祭に合わせ、特別に行われた。氏子総代の杉田政明さんによると、浦安の舞の「浦」は心を意味し、「安」は安らぎを意味する。浦安とはもともと日本の美称で、舞は日本の平和を願うために作られた神楽という。浦安の舞の披露の前には、弓の音を鳴らして邪気を払うという「鳴弦式」も地元弓道関係者によって執り行われた。 例年通り豆まきも境内で行われ、豆まき前には能登半島
-
名曲レコードジャケット300点展示 静岡文化芸術大で愛好家ら
浜松市のレコード愛好家でつくる「昭和のレコードを聴く会」は3日、懐かしの名曲のレコードジャケットを紹介する「レコードジャケット・アート展」(静岡新聞社・静岡放送後援)を同市中央区の静岡文化芸術大総合演習室で始めた。9日まで。 1960~80年代を中心に歌謡曲やジャズ、ロックなどさまざまなジャンルの約300点をパネル展示している。同大が地域連携演習の一環として協力し、デザイン学科などの学生6人が展示するレコードの選定を行った。レコードの試聴会や会員による曲の解説も実施。会場に流れる懐かしいメロディーが来場者を楽しませている。 運営に協力した国際文化学科1年の松下琶音(はのん)さん(19)は
-
ぬの【布】 佐藤ゆず/人と人が織りなすもの【SPAC俳優 言葉をひらいて㉓】
「演劇は織物である」と、私は思っている。 演劇を始めて何年になるだろう。10代の頃には獣医師になって牧場で働くことしか考えていなかった私が、まさか俳優になって演劇をやって暮らしていくなんて思ってもみなかった。この「ぬ」のコラムが俳優、佐藤ゆずに渡ったバトンとしては最後になるので、演劇について書いてみようかな、と。 演劇の何が織物なのか。演出家が、どんな布にしたいか方向性を示す。台本を読み解きながら俳優やスタッフ一人一人が、その演出家が示した布を織るべく糸となり、稽古を重ね縦糸横糸が少しずつ織られていく。少し織っては、ほどいて糸に戻し、また織る。稽古は日々その繰り返し。 織られていく糸が
-
市民バンド7団体が共演 浜松市浜名区でフェスティバル
浜松市を拠点に活動する吹奏楽団など7団体が集う「第12回市民バンドフェスティバル」(市民バンド協議会、市文化振興財団主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が28日、浜名区の浜北文化センターで開かれた。 各団体がクラシックやポップスなど2~4曲ほどを演奏し、日頃の練習の成果を披露した。選抜メンバーによる合同演奏のほか、観客が指揮者を体験できる催しもあり、会場は盛り上がりを見せた。 同フェスティバルは、新型コロナウイルス感染症の影響により、4年ぶりに開催した。
-
赤と黒の獅子、迫力の舞 グランシップ静岡能、「石橋」など上演
グランシップ静岡能(県文化財団、静岡新聞社・静岡放送など主催)が27日、静岡市駿河区のグランシップで開かれた。現代の世相を反映してアレンジを加えた「石橋(しゃっきょう)赤黒」などが上演され、約600人の観客を幽玄の世界にいざなった。 「石橋」は、浄土に架かる石橋にたどり着いた平安時代の僧侶寂昭の前に、霊獣である獅子が現れて吉兆を表す物語。本来は赤と白の親子の獅子だが、今回の演目では対立を象徴する赤と黒の獅子が登場した。獅子の豪快さと穏やかさを織り交ぜた舞で、相対する感情と互いの存在を認め合う寛容さを表現した。 新型コロナウイルス禍による恐怖や人々の対立が生まれた時代を能楽として後世に
-
歌声と笑い響く夜に 劇団四季「クレイジー・フォー・ユー」、清水区で静岡県内公演開幕
劇団四季ミュージカル「クレイジー・フォー・ユー」の静岡県内公演(静岡新聞社・静岡放送など主催)が27日、静岡市清水区のマリナートで始まった。 同作は1930年代の米国を舞台にしたコメディー・ミュージカルで、静岡公演は8年ぶり。大都会ニューヨークの銀行御曹司ボビーが取り立て先となっている田舎の劇場オーナーの娘ポリーに一目ぼれし、劇場再建に向けて町の住民らと共にダンスショー開催をもくろむ。 出演者は「I Got Rhythm」や「Slap That Bass」など名ナンバーが流れる中、男女で息を合わせたアクロバティックなリフトや一糸乱れぬタップを披露し、会場に美声を響かせた。上映中、約130
-
ピアノの演奏動画、無料で撮影します ヤマハ、東京で2月からサービス開始
ヤマハは2月14日から、本格的な機材を使って演奏動画を撮影する無料のサービス「テイクアウト・ショー・トリップ」を東京都中央区のヤマハ銀座スタジオで行う。3月10日まで。 同社のグランドピアノ「S6X」を演奏している場面をマルチアングルの高画質カメラなどで撮影する。背景は世界の絶景映像をスクリーンに映す。希望者は同社公式サイトから申し込む。 問い合わせはヤマハ銀座店<電03(3572)3171>へ。
-
沼津・あわしまマリンパーク、2月12日閉館 老朽化、来館者減少で 「ラブライブ!」聖地
沼津市内浦重寺の水族館「あわしまマリンパーク」が2月12日の営業を最後に閉館することが22日、分かった。施設の老朽化に加え、来館者減少や諸経費高騰が経営を圧迫したとみられる。 同水族館は駿河湾に浮かぶ離島の淡島にあり、駿河湾の生き物を中心に展示するとともに、アシカショーやイルカの公開トレーニングを開催。国内最大規模のカエル展示施設やレジャー施設を併設する。関係者によると、落ち込んだ来館者数がコロナ前の水準にまで戻らず、近年は光熱費や動物の餌代に加え、対岸から島に渡る船の燃料費が高騰していたという。 水族館を運営する株式会社淡島マリンパークはホームページで「これまでのご愛顧に対しまして、
-
遠州ゆかりの書家・橘逸勢題材 現代書家の大杉さんらが講座
現代書家の大杉弘子さん(袋井市)らによるグループが、遠州地方に縁がある書家の橘逸勢(?~842年)を題材にした連続文化講座「姿なき天才 橘逸勢」を昨年10月から毎月開催している。 今年1月14日に静岡市葵区の青嶋ホールで開かれた第4回は、テレビプロデューサーの井上恭介さんが、「日本三筆」の一人に数えられる逸勢が筆を執った「伊都内親王願文」を引きながら、書と音楽の共通点を探った。チェリスト青嶋直樹さんによるバッハ「無伴奏チェロ組曲」の演奏もあった=写真=。 第5、6回は袋井市内でそれぞれ2、3月に開催予定。問い合わせは「姿なき天才 橘逸勢」を、見つめる会<電090(7673)9805>へ。
-
伝統の「雄踏歌舞伎」地元小中生が熱演 浜松・中央区で定期公演 観客500人魅了
浜松市中央区雄踏町や近隣の住民有志でつくる雄踏歌舞伎保存会「万人講」の定期公演(静岡新聞社・静岡放送後援)が21日、同区の市雄踏文化センターで開かれた。100年以上の歴史を誇る郷土芸能。会員や地元小中学生が熱演を繰り広げ、会場に詰めかけた観客約500人を魅了した。 定番の「寿式三番叟(さんばそう)」や、明智光秀がモデルの武智光秀とその一族の悲劇を描いた「絵本太功記十段目 尼ケ崎閑居の場」など3演目を上演した。絵本太功記には小中学生8人が出演し、子どもたちの迫真の演技に、おひねりが盛んに飛び交った。 主役の武智光秀役を演じた雄踏中2年の立石崇真さん(14)は「無事終えられてほっとしている
-
ボートレース浜名湖で「Kフェス」 韓国グルメやグッズ販売 21日まで
湖西市新居町のボートレース浜名湖で20日、韓国の人気グルメやグッズを紹介するイベント「Kフェス」が始まった。21日まで。 韓国チキンの有名店「ネネチキン」をはじめ、トッポギやチーズボール、韓国おでんなどを扱う4ブースとキッチンカー2台が並んだ。ステージでは、韓国ドラマのサウンドトラックに数多く参加する歌手Sanha(サナ)さんがライブを開いた。韓国の菓子やコスメを扱う店、色鮮やかな綿あめを作る自動販売機なども登場し、親子連れなどが買い物を楽しんだ。 21日は午前10時~午後4時。ステージでは午前11時と午後2時の2回、6人組ボーイズグループ「CMDM」がライブを行う。レース開催中のため1
-
文化活動 市民が成果発表 阿波踊りやバレエ、作品展も 浜松市浜名区でフェス
浜松市や近隣の文化芸術団体による文化フェスティバル「はまきたまるごと文化フェス」(市文化振興財団・なゆた浜北共同事業体主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が20日、浜名区の浜北文化センターと複合施設なゆた・浜北で始まった。21日まで。 両施設で活動する34団体が参加し、2日間にわたってステージ発表を行う。浜北文化センターでは、阿波踊りやバレエ、琴の演奏などが披露され、参加者は活動の成果を見せようと、熱のこもったパフォーマンスを繰り広げた。作品展示もあり、会議室をはじめ施設内7カ所で水彩画や絵手紙などが並ぶ。 会場ではマルシェも開催中で、野菜などの地場産品、手作り雑貨を販売している。
-
袋井「法多山の田遊び」国重要民俗文化財に 文化審指定答申、栃木の鋳物用具なども
文化審議会は19日、袋井市の「法多山の田遊び」など4件を重要無形民俗文化財に、東日本の鋳物の一大産地、栃木県佐野市の「佐野の天明(てんみょう)鋳物生産用具および製品」を重要有形民俗文化財に指定するよう文部科学相に答申した。近く答申通り指定される。 「法多山の田遊び」は、豊作を願い稲作の工程を模擬的に演じる「田遊び」の遠州周辺の特徴をよく伝えているとして選ばれた。 佐野の鋳物生産は平安時代が起源とされる。指定の対象は、明治から大正期を中心に製造・使用された用具と製品1556点。溶解炉やたたら板といった一連の生産工程の用具や、羽釜や鉄瓶などの製品を含む。「鋳物師の技術の高さをうかがうことがで
-
視覚、聴覚 障害者の鑑賞支援 上演中の新作音楽劇 SPAC「ばらの騎士」
静岡県舞台芸術センター(SPAC)は、静岡市駿河区の静岡芸術劇場(グランシップ内)で3月まで上演する新作音楽劇「ばらの騎士」で、視覚障害者や聴覚障害者への鑑賞サポート事業を行っている。 視覚障害者には音声ガイド機を貸し出し、俳優の動きや舞台の展開を解説する。聴覚障害者向けには、席にタブレット端末を設置し、字幕を表示する。英語字幕にすることもできる。 2025年大阪・関西万博に向けた「文化芸術ユニバーサル・ツーリズムプロジェクト」(全国手をつなぐ育成会連合会、文化庁など主催)の一環。SPAC制作部の仲村悠希さんは「さまざまな意見を取り入れながら、事業を継続していきたい」と話した。 鑑賞サ
-
3月3~10日に浜松国際ピアノアカデミー コンクール優勝者ら講師にレッスンなど
世界で活躍するピアニストを育成する「浜松国際ピアノアカデミー2024」(浜松市、市文化振興財団など主催、静岡新聞社・静岡放送後援)の概要発表会が18日、市役所で行われた。アクトシティ浜松の研修交流センターや音楽工房ホールで3月3~10日、浜松国際ピアノコンクールの審査委員長小川典子さんらの指導を若手アマチュアピアニストらが受ける。披露コンサートもある。 講師は小川さんのほか、2018年の同コンクール優勝者ジャン・チャクムルさんと東京音楽大の石井克典教授。受講するのはプロ志望の17~22歳の16人。レッスンは4~8日に公開し、9日に披露演奏会がある。抽選された20~60代の愛好家15人もワン
-
急逝の恩人悼み新曲 “沼津のご当地ソングライター”飯田さん(裾野) 元日披露、能登にも思い寄せ
沼津港(沼津市)の商業施設「沼津みなと新鮮館」のテーマ曲で知られるご当地シンガー・ソングライターの飯田徳孝さん(58)=裾野市=がこのほど、新曲「追憶~あなたを忘れない」を完成させた。昨年死去した恩人への思いを込めた曲を元日のライブで初披露。直後に能登半島地震が発生し、「地震で大切な人を亡くした方にも届いてほしい」と願う。 沼津魚仲買商協同組合職員の飯田さんは2009年、組合が運営する沼津みなと新鮮館のテーマ曲を制作。館内の店舗を軽快なメロディーで紹介する曲は話題を呼び、その後も10曲以上のご当地ソングを発表してきた。そんな“二足のわらじ”を応援してくれた水産会社の
-
にこにこ【莞爾莞爾】 劇場全体が楽しくなる/渡辺敬彦【SPAC俳優 言葉をひらいて㉒】
芝居について、今の僕が思うことを少々。 ニコニコする。もっとニコニコする。そんな芝居。「それって喜劇?」というわけではなく…。観[み]ている時でも、観終わった時でも、それから何日、何カ月、何年かたってからでもニコニコしてしまう芝居。そんな芝居を作りたい。僕は若い頃「芝居は毒気と色気がなければ駄目だ。それが全てだ」と思っていました。刹那的でした。でも今はそれもニコニコのためにあるのだと思うのです。 朝のニコニコ、素晴らしい。子供たちのニコニコ、愛する人のニコニコ、素晴らしい。嫌いな人のニコニコは少し複雑。ニタニタ、ニヤニヤに感じてしまう。でもこっちがニコニコしていれば、いつの
-
大田楽×よさこい=大迫力 沼津で共演、相乗効果の舞
平安から室町にかけて栄えた芸能「田楽」を現代風によみがえらせた「大田楽」と、県東部のよさこいグループが共演する「ぬまづ大田楽×よさこい東海道」(日本芸能実演家団体協議会、SBSプロモーション主催)が14日、沼津市民文化センターで開かれた。 力強い太鼓や笛の音色、アップテンポな音楽に合わせて、色とりどりの衣装を身にまとった出演者が舞を披露。大田楽の演目の一つ「番楽」でよさこいのメンバーが共演したほか、終盤には出演者全員が踊り、会場は熱気に包まれた。 大田楽グループ「伊東わざおぎ」の小松美麗さん(16)は「よさこいとのコラボは初めてで、迫力があった。共演することで大田楽も広まれば
-
TGCしずおか 静岡県内出身の人気モデルら華やかランウエー
国内最大級のファッションイベント「SDGs推進 TGC しずおか 2024 by TOKYO GIRLS COLLECTION」(東京ガールズコレクション実行委員会主催、県、静岡市共催、プラチナパートナー・シャンソン化粧品)が13日、同市駿河区のツインメッセ静岡で開かれた。県内出身者を含む人気モデルらが最先端のファッションに身を包み、声援を受けてランウエーを華やかに進んだ。 俳優永野芽郁さんが赤と黒の衣装でトップバッターとしてサプライズ登場すると、会場は沸き上がり一気にヒートアップ。今春開催の浜名湖花博をPRするステージでは、県内出身のモデル池田美優さんやインフルエンサー「ひかりんちょ」
-
ラブライブ!「Aqours」と「ヨハネ」大集合 サントムーン柿田川 イラストやパネル
清水町の商業施設サントムーン柿田川で11日、沼津市が舞台の人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン‼」と同アニメの派生作品「幻日のヨハネ」のスペシャルイベントが始まった。2月12日まで、オリジナルイラストやキャラクターの等身大パネルを施設内の各所に飾っている。町による観光やPRのプロジェクトの一環。担当者は「沼津以外にもファンが巡ることのできる場所をつくりたい。町を知り、楽しんでもらえたら」と話す。 施設内の書店3店舗では、同町の柿田川公園に主人公のグループ「Aqours(アクア)」が集合しているイラストを描いたパネル(高さ約2メートル、横約3メートル)を巡回展示する。各店で、千円以上の買い物
-
八代亜紀さん 「ハママツ・ジャズ・ウィーク」でも感動ステージ イベント企画者、人柄しのぶ
昨年12月30日に死去した歌手の八代亜紀さんと、浜松市の音楽イベントを通じて交流のあったヤマハ社員で、イベントのプロデューサーを務める佐藤伸行さん(51)が10日、同市内で取材に応じ、「市民になじみの薄かったジャズの裾野を大きく広げてくれた人」と故人をしのんだ。 八代さんは2018年にアクトシティ浜松(中央区)で開かれた「第27回ハママツ・ジャズ・ウィーク」最終日のメイン企画「ヤマハ・ジャズ・フェスティバル」に出演し、約2100人観衆を魅了した。それまでメインイベントの出演はジャズシンガーが中心だったが、佐藤さんが「演歌の女王ながらジャズのアルバムも出し、奥深い歌い方に注目していた」と出演
-
沼津市在住の中学生KOKONAさん 初の自作曲でインディーズデビュー
沼津市在住の中学生シンガー・ソングライターKOKONAさん(15)は、初の自作曲「無名15」を10日に配信し、インディーズデビューした。12日、都内で開くバンドセットの初ライブで同曲を初披露する。「不安もあるが、自分らしく歌いたい」と意気込む。 KOKONAさんは昨夏、沼津市制100周年記念のど自慢大会で、千人を超える応募者の中からチャンピオンに輝いた。11月から毎週金曜、東京・JR新宿駅と歌舞伎町タワー前で路上ライブを開いている。 同曲では、アコースティックギターを弾き語るKOKONAさんの歌声に、プロミュージシャンによる壮大なバンドアレンジが加わる。「世間への違和感をまっすぐ叫ぶ学生
-
サックス奏者・須川展也 デビュー40周年 故郷浜松に音で恩返し
浜松市出身のサックス奏者須川展也がことし、デビュー40周年を迎える。演奏技術への評価はもちろん、名だたる作曲家による委嘱作品は世界中に広がり、サックス界をリードしている。「浜松の充実した音楽的環境によって今の自分がある。音で恩返ししたい」。3月にアクトシティ浜松(同市中央区)で記念コンサートを開くのを前に、故郷への思いを語った。 サックスとの出合いは中学校の音楽の授業。ビゼーの「アルルの女」を鑑賞した時、「天から降ってくるような美しく透明な音色」に心を奪われた。浜松北高への進学を条件に父親にサックスを買ってもらい、学業の傍ら、東京へレッスンに通って専門性を高めた。 東京芸術大に進むと、
-
静岡県内ゆかりの音楽家26人出演 プロや学生が発表会 浜松市中央区
浜松市浜名区の音楽事務所「みどり音楽企画」は6日、県内ゆかりの音楽家らを集めた演奏会「みどり会」を中央区のアクトシティ浜松音楽工房ホールで開いた。 掛川市出身のピアニスト今田篤さん、浜松市出身のバリトン歌手竹内利樹さん、ハンドフルート奏者森光弘さんとピアニスト臼田圭介さんのデュオ「チャイルドフッド」といったプロの演奏家のほか、プロを志す学生ら計26人が出演。シューベルトやベートーベンの名曲だけでなくジブリメドレーなど子どもにも親しみやすい曲も奏でて来場者を楽しませた。
-
廃部危機越え感謝の演奏 静岡西高吹奏楽部 ホテルアソシアがサポート
廃部の危機を乗り越え、現在は5人で活動している静岡西高吹奏楽部がこのほど、日頃から部を支えてくれている保護者らに感謝を伝えるための演奏会を静岡市葵区のホテルアソシア静岡で開いた。「仲間がいなければ合奏はできなかった」。本番前にそう語った唯一の3年生小玉美乃さん(18)が後輩らとともに、現役最後のステージに臨んだ。 演奏会は、顧問の永倉恵教諭が指揮する吹奏楽曲「アルタミラ」で幕を開けた。部員と先生計8人が「花は咲く」などクラシックやポップス12曲を披露。集まった保護者や友人約100人のあたたかい手拍子や歓声が会場を盛り上げた。演奏会の最後には小玉さんが「1人で挑戦できないことを経験し、忙しい
-
SPAC1月から新作「ばらの騎士」 オペラを音楽喜劇に 宮城総監督×寺内亜矢子
静岡県舞台芸術センター(SPAC)は世界の名作を届ける「秋→春のシーズン」の締めくくりとして2024年1月から、新作「ばらの騎士」を静岡市駿河区の静岡芸術劇場(グランシップ内)で上演する。宮城聰芸術総監督と俳優でもある寺内亜矢子が共同演出し、オペラを音楽喜劇に仕立てた。二人は「新年に華やかな作品を楽しんでほしい」と思いを込める。 「ばらの騎士」は作家フーゴー・フォン・ホーフマンスタールと作曲家リヒャルト・シュトラウスによるオペラで、1911年にドイツで初演された。SPAC版は舞台設定を1700年代のウィーンから明治時代の日本に置き換え、恋の駆け引きをユーモラスに描く。音楽は指揮者
-
近藤大夢 地元富士で初ピアノリサイタル 「自身の現在地伝える場」
富士市出身のピアニスト近藤大夢が、自身初となるリサイタル「わたしは。」を同市のロゼシアターで開いた。ソロの奏者として存在感を示す中、器楽やミュージカルのアンサンブルピアニストとしても活動の場を広げている。 近藤は清水南高、昭和音大を経て同大院に在籍。静岡音楽館AOIのオーディション「静岡の名手たち」や、オーストリアのロザリオ・マルチアーノ国際ピアノコンクールなどで実績を積んでいる。 リサイタルは2部構成。1部は高校時代に演奏したハイドンからスタート。現在の挑戦を印象づける曲として、ショパン「スケルツォ第3番」「バラード第4番」を選び、豊かな音色に文学的な抑揚を表現した。 2部は1年を費
-
秘境駅の清掃、映画に 飯田線・小和田駅でのボランティアを記録 浜松で上映会
浜松市中区のアクトシティ浜松で23日、“秘境駅”として知られる同市天竜区水窪町のJR飯田線小和田駅の清掃に励む自閉症の青年を追った記録映画「秘境駅清掃人」の上映会が開かれた。映画に出演した愛知県半田市の会社員高橋祐太さん(28)と、太田信吾監督(38)=長野県出身=が上映後に登壇し、清掃活動への思いや映画の狙いなどを語った。 高橋さんは毎週末、自宅から約4時間かけて小和田駅に通い、ボランティアで駅舎周辺を清掃している。高橋さんの熱心な活動に太田監督は関心を持ち、昨年から撮影を開始した。 この日は、20分に編集された短縮版が上映された。夜中まで清掃に励む様子や、同
-
障害あるピアニスト「第九」響かせる オーケストラ、合唱団と共演 ヤマハが都内で開催
ヤマハは21日、都内のサントリーホールブルーローズで、コンサート「だれでも第九」を開いた。障害のあるピアニスト3人が、指1本から演奏できる自動伴奏追従機能付きピアノ「だれでもピアノ」を弾き、オーケストラや合唱団とベートーベンの「第九」を共演した。 出演したピアニストは右手の指に障害がある東野寛子さん、筋肉の難病でベッドに横になって過ごしている古川結莉奈さん、両手足に障害があり車椅子を使っている宇佐美希和さん。それぞれハンディを乗り越えてピアノを続けてきた経験を持ち、演奏後は会場から大きな拍手が贈られた。会場に加えてユーチューブの生配信も行った。
-
森林テーマにダンスやミュージカル 小中学生が公演 23日から 浜松市天竜区
浜松市天竜区二俣町の天竜壬生ホールで23、24の両日、小中学生によるダンスとミュージカルの発表公演「MIBUワークショップ」(市文化振興財団主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が開かれる。子どもたちが4月から重ねた練習の成果を発揮する。 ミュージカルは森林を取り巻く課題をテーマにした「森のてんぐ屋さん」を上演する。原作は西区長を務める仲井英之さんが著し、童話コンテスト「第3回森林のまち童話大賞」で最高賞を受賞した作品。てんぐに姿を変えた森の精霊と子どもたちの交流を通じ、身近にある森林を知ることの大切さを描いた。 23日のダンス公演は、創作ダンスなどを踊る。全席指定でチケットは800円。問い合
-
現代的演出で幽玄世界 野村萬斎さん監修 浜松でアクトシティ能・狂言
「アクトシティ能・狂言」(浜松市、市文化振興財団、静岡新聞社・静岡放送主催)が17日、同市中区のアクトシティ浜松で開かれた。狂言師野村萬斎さんが監修する2演目を披露。洗練された身体表現に現代の演出技術を取り入れた新しい形の伝統芸能が、約1500人の観衆を幽玄の世界へといざなった。 狂言「首引」、能「紅葉狩(もみじがり)」を上演した。姫鬼に人間の“お食い初め”をさせようとする親鬼をコミカルに表現した首引では、シテ(主役)の親鬼を萬斎さん、姫鬼は長男裕基さんが演じた。2人のユーモラスな掛け合いが会場の笑いを誘った。 平安時代中期の武将平維茂と女性に扮(ふん)した鬼との
-
木材のひび生かすクラリネット試作 ヤマハ、都内で展示
ヤマハはこのほど、木材の成長過程で生じるひび割れや欠け、穴など天然の木材の多様性を生かして製作した「ダイバーシティクラリネット」の試作品の展示を都内の銀座店で始めた。来年5月27日まで。 持続可能性を考える企画展示「楽器の木」展の第3弾。日本の伝統的な修理技術「金継ぎ」を用いて木材の欠陥を金で繕い装飾した「KINTSUGI(キンツギ)」など4種を展示している。入場無料。 問い合わせは同店<電03(3572)3171>へ。
-
「寺カフェ」で地域交流創出 16日に演劇公演も 静岡市葵区・宗林寺
静岡市葵区沓谷の日蓮宗宗林寺が、地域の交流拠点としてカフェイベントを開いている。16日には、本堂で地元劇団「静火」の演劇「片付けたい女たち」の公演を行う。同寺の広崎本浄住職(49)は「檀家(だんか)さんだけではなく、多くの人に幅広く使ってほしい」と呼びかける。 かつては地域の中心だった寺院に、「もっと気軽に訪れてほしい」と企画した。 異業種交流イベントで縁が生まれた他業種の知人の協力で8月末、本堂や客殿でバリスタが入れたコーヒーを味わいながら会話やミニゲームなどに興じる寺カフェを初開催した。農家が持ち込んだ新米に合うおかずを競う「新米お供選手権」や絵画のワークショップなど、毎月異なる試み
-
平均年齢80歳超のシャンソングループ 17日、新メンバー迎え発表会 静岡市葵区
静岡市のシャンソン愛好家グループ「プチ・コパーン」が17日、発表会をしずぎんホールユーフォニア(葵区)で開く。平均年齢が80歳を超えるグループは今夏、視覚障害を抱える梅原慈香さん(59)=焼津市=を仲間に迎えた。メンバーは「それぞれが人生を楽しんでいる様子を伝えたい」と意気込む。 グループは約20年前、「リンク西奈」の講座の参加者で結成。多彩な趣味を持つ人、病と向き合う人など73~87歳のメンバー14人が、月2、3回レッスンを続けてきた。 梅原さんは30代の時、網膜色素変性症と診断された。マッサージなどの指導員として勤務する「静岡医療福祉センターライトホーム」で、施術を受けに来ていた「プ
-
「忠臣蔵」しのび茶会 ゆかりの茶道宗徧流 静岡市葵区
歌舞伎や浄瑠璃の「忠臣蔵」として語り継がれる江戸中期の赤穂浪士討ち入り決行日の14日、茶道宗徧(そうへん)流門人会が、ゆかりの人物をしのぶ「義士茶会」を静岡市葵区の浮月楼で開いた。 元禄14(1701)年3月、播磨赤穂城主の浅野長矩(ながのり)が儀礼担当の旗本の吉良義央(よしなか)を江戸城で斬りつけ、切腹処分となった。一説には、浅野の狼藉(ろうぜき)の動機は儀礼時の吉良の指示不足が原因という。切腹となった主君のあだ討ちをしようと、浅野の遺臣が翌年12月14日、邸宅に討ち入って吉良を殺害した。 宗徧流流祖の山田宗徧は吉良と交流があり、門弟には赤穂浪士がいた。討ち入りの場面にも居合わせた縁か
-
ピアニスト上原ひろみさん(浜松市出身)ら文化庁長官表彰 ソムリエ田崎真也さん(熱海)も
文化庁は12日、文化活動で優れた功績を上げた人や団体に贈る2023年度の文化庁長官表彰に、ピアニストの上原ひろみさん(44)=浜松市出身=やソムリエの田崎真也さん(65)=熱海市=ら83人と、4団体を選んだと発表した。19日に京都市内で表彰式を開く。 上原さんは世界各地で演奏活動を行い、世代を超えたジャズ文化の隆盛に多大な貢献をした。田崎さんはワイン文化だけでなく、日本酒と焼酎の資格認定試験を設けるなど日本の伝統的な酒類の振興にも努めたと評価された。 このほか、手塚治虫らが暮らした東京都豊島区の「トキワ荘」の住人だった漫画家水野英子さん(84)や、落語協会最高顧問の鈴々舎馬風さん(83
-
小学校の休眠楽器を点検 浜松市、市民に貸し出しへ
浜松市は小学校で使われなくなった管楽器を再利用するため、このほど市内23校の楽器約500本の点検選別作業をした。状態の良い30個程度を市が引き取って修繕し、今後音楽講座の開催や市民への貸し出し用に使う。 同市は伝統的に小学校の金管クラブ活動が盛んだったが、新型コロナウイルス感染拡大を機に、どの学校も活動が低調になった。クラブの再開が見込めないため、市は休眠楽器を一斉点検し、新しい用途を探ることとした。 中区の浅間小では専門業者が校内のコルネット、アルトホルン、トロンボーン、ユーフォニアム、チューバ計50本を点検し、「良好」「軽度の要修理」「重度の要修理」に分類した。1980~90年代に購
-
市民合唱団 第九など披露 10日、静岡市清水区
一般公募で集まった市民合唱団が歌声を披露する「第31回市民による歓喜の歌大演奏会」(ふれあい音楽運営委員会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が10日、静岡市清水区のマリナートで開かれる。入場無料。 合唱団と市内の音楽団体がベートーベンの交響曲第9番「歓喜の歌」やクリスマスソングメドレーなどを演奏する。今年は合唱団の練習回数もコロナ禍前の水準に戻り、約170人の団員が半年間磨いてきた歌声を披露する。
-
青春思い出すポップス披露 10日、湖西でコンサート
湖西軽音楽愛好会「Scale(スケール)」は10日午後1時~4時半、慈善コンサート「青春ポップス」(静岡新聞社・静岡放送後援)を湖西市鷲津の浜名湖れんが館で開く。 出演は同市や浜松市で活動するバンド4団体。40~70代のメンバーが青春時代に聴いた1960年代のオールディーズや70年代の和製ポップスなど、往年の名曲やオリジナル曲を披露する。入場無料。定員は先着130人程度。会場で交通遺児支援や東日本大震災や熊本地震の復興支援の募金活動を行う。 問い合わせは代表の菅沼さん<電080(5100)5599>へ。
-
心揺さぶる「直感」を写す 美術家・金原明音さん(静岡市清水区出身)【表現者たち】
静岡市清水区出身、ドイツに渡って25年になる美術家金原明音[きんばらあかね]さん(52)が、初の凱旋[がいせん]展を地元のアート本専門店で開いている。縫い針、靴、触覚、たくさんの目―。体の一部や日常の断片が、白い紙に象徴的に描かれ、余白との緊張感は絶妙だ。 「喜怒哀楽はもちろん、恥ずかしさ、みじめさなど、さまざまな直感をドローイングで表現したい」。心の奥底をくすぐられるような感情。その感情を表す小道具として物や動物を登場させるという。「見た人が1秒してフッと笑う」。同じ絵を見て怖いと思うか、面白いと感じるか。「作品は山の頂点に位置するイメージ。両義性を持つことが多い」 多摩美術大で油彩を
-
SDGs活躍の社会派コメディー 最優秀賞・富士、高校演劇関東大会へ
2024年夏の全国高校総合文化祭演劇部門出場を目指す第47回静岡県高校演劇研究大会(県高校文化連盟演劇専門部など主催)が11月25、26の両日、静岡市葵区の市民文化会館で開かれた。ブロック大会を勝ち抜いた12校の演目を識者が審査し、富士が最優秀賞に決まった。優秀賞4校から選出された韮山とともに、来年1月に甲府市で開催される関東大会に出場する。 3年ぶり7回目の関東大会出場を決めた富士の作品は、創作脚本・演出の「Goodbye,the earth」。地球最後の日を前にした「世界のどこか」を、9本のドラマで描く。「SDGs」を名乗るヒーロー3人が「海洋汚染」なるダークヒーローと対決する社会派コ
-
とびら(扉) 誰もが鍵を持っている/渡辺敬彦【SPAC俳優 言葉をひらいて⑳】
「扉」が必要。「壁」の向こう側へ行く。内から外へ。外から内へ。だから扉が必要。ムードや気分や空気の入れ替えのためには「窓」もある。みんなは今、便利な窓ばかり使っているけれど、やはり扉も必要。私自身とあなた自身が向こう側に行くために扉が必要。向こう側へ行きたい。行かねば。あっ、帰っても来なければ。やはり扉が必要。誰かに来てほしい。扉を開けよう。来てほしくない人もいる。扉を閉めよう。 壁をなくしたい人々と壁を作りたい人々がいる。扉のある壁が必要。自己と他者。老若男女。国と国。できる事とできない事。東西南北。右と左。上と下。感情。思想。哲学。喜怒哀楽。理論と感覚。どこにだって壁はある。壁はあるけ
-
61人 練習の成果披露 奥浜名湖国際ピアノフェス 浜松市
浜松市北区のサーラ音楽ホールでこのほど、「奥浜名湖国際ピアノフェスティバル」(奥浜名湖ライオンズクラブ主催、静岡新聞社・静岡放送後援)の本選が開かれた。同ライオンズクラブの発足60周年記念事業。 幼稚園、小学校低学年、同高学年、デュオ、アマチュアのA1~5と中学生、高校生、大学生、大学院・一般のB1~4の計9コースが設けられ、予選の動画審査を通過した計61人が出場した。出場者は自由曲の演奏で練習の成果を披露し、審査員が評価した。 Bコースについては、後日に動画で審査するウィーン国立音楽大のアレクサンダー・イエンナー名誉教授の評価を加味し、10日に結果を発表する。
-
Xmasイブに児童歌声 浜松市中区で合唱団コンサート
浜松市の「浜松ライオネット児童合唱団」は24日、クリスマスコンサートを中区の鴨江アートセンターで開く。無料。 「サンタが街にやってくる」「赤鼻のトナカイ」など11曲を披露する。入場無料。事前に申し込みが必要。同合唱団のホームページのフォームで受け付ける。先着100人。 問い合わせは同合唱団<電080(9118)1891>へ。
-
1月静岡で「ドン・キホーテ」 全幕通し心温まる演目 ウクライナ国立バレエ芸術監督・寺田宜弘
ロシアによる侵攻が続くウクライナの首都キーウにあるバレエの名門「ウクライナ国立バレエ」が2024年1月、静岡市葵区で「ドン・キホーテ」全3幕を上演する。22年12月、日本人で初めてバレエ芸術監督に就任した寺田宜弘は「このバレエ団が40年近く守り続けている作品。ユーモアにあふれ、心が温かくなる演目を楽しんでほしい」と来場を呼びかけた。 寺田はかつて「キエフ・バレエ」の名で知られていたウクライナ国立歌劇場のバレエ団の芸術監督として、空襲の中でも公演を続けている。公演中でも警報が響けば地下に避難する生活。それでも国内外からキーウに戻ってきた若いダンサーたちを熱心に指導する。 11歳で単身キーウ
-
藤枝出身の河村さん 「伊豆の踊子」PR SPAC下田公演
静岡県舞台芸術センター(SPAC)が県内各地で上演している「伊豆の踊子」の出演者河村若菜さん(38)=藤枝市出身=が4日、下田市役所に松木正一郎市長を訪ね、15日の市内公演への意気込みを示した。 市内も描かれる川端康成の同名小説の舞台化。映像の投影を織り交ぜ、観劇により来訪意欲を促す「観光演劇」をうたう。川端の別作品の要素を取り入れつつ、ノーベル賞作家が自身を投影したとされる主人公の「私」以外の視点も織り交ぜる。 踊子役の河村さんは「(ゆかりの地の)下田で上演できることを心からうれしく思う。自然豊かな下田ほど、ほっとできる場所はない」と風光明媚(めいび)な環境を原作に重ね合わせた。松木市
-
楽団やブティックがイベント 情感込め シャンソン高らか 浜松
浜松市中区で、市内を拠点にする楽団「ゴールデンスターズ」やブティック「サンマリー」などが主催した「音楽とファッションとダンスの宴(うたげ)」が開かれた。ブティック先代経営者の佐々木敬子さんがシャンソンを披露したほか、音楽やダンスのショーが華やかに繰り広げられた。 約20年前からシャンソンに取り組む佐々木さんは「パリの空の下」「聞かせてよ、愛の言葉を」などの曲目を、ピアノや楽団の演奏に合わせて情感豊かに歌った。執筆活動の経験を通じ、歌とともに、訳と自身の思いを交えた創作文も朗読した。 プロダンサーの演技やファッションショーも来場者を魅了した。
-
脚本家の山田太一さん死去 浜松、焼津…静岡県内関係者から悼む声
「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎(りんご)たち」など数多くの名作ドラマを手がけた脚本家の山田太一(やまだ・たいち、本名石坂太一=いしざか・たいち)さんが11月29日、老衰のため川崎市の施設で死去した。89歳。東京都出身。葬儀は家族で行う。喪主は長男の石坂拓郎(いしざか・たくろう)氏。 浅草生まれ。早稲田大卒業後、1958年に松竹大船撮影所に入り、木下恵介監督の助監督を経て、65年に独立。72年放送開始のNHK連続テレビ小説「藍より青く」が高く評価された。 70年代、鶴田浩二さん演じる元特攻隊員の葛藤や戦後世代との確執を描いた「男たちの旅路」や、水害でマイホームを失う中流家庭の崩壊と再
-
教え子の演奏に包まれて旅立ち 浜松市民吹奏楽団の初代指揮者塚本さん 亡くなる前日明かした「大好きな曲葬儀に」
11月25日に81歳で亡くなった浜松市民吹奏楽団初代指揮者の塚本好司さん(浜松市中区)の葬儀が30日、同区で営まれ、楽団員らが集まりトロンボーンやサックスなどの演奏で故人をしのんだ。「音楽のまち」で、大好きだった曲、仲間たちに見送られて旅立った。 塚本さんは約2年前に胃がんを発症し、闘病の末、息を引き取った。29日夜は「通夜コンサート」と銘打ち、塚本さんの思いを受け継ぐ教え子ら200人以上が演奏あり、拍手ありのにぎやかな“音楽祭”を開催。30日の葬儀は一転、しめやかな雰囲気の中、出棺の際に管楽器の柔らかな音色が会場に響き渡った。 闘病中も楽団の練習に足を運び、指
-
てぬぐい、眺めて使ってウキウキ/佐藤ゆず【SPAC俳優 言葉をひらいて⑲】
私には収集癖がある。 小さい物が多い。シール、セミの抜け殻、ドングリ、ネコのひげ、フィギュア、箸置き、シーグラス、包装紙、ポストカード。 日々使っていく物もあるけれど、特別活用するわけじゃないことも多い。集めて満足して、自然に返すこともたくさんある。返せなくて使えなくて集まった物たちはというと、一つ一つ並べて触って眺めて「うふふふふ」と楽しむ。そして、またそっとしまう。以上。それが定期的に行われる。この儀式は、私の心の栄養補給になっているのでとても大切なのだ。 前回のコラムでも触れたが、私はちゃらんぽらんで、だらしない。平たく言うと、片付けや整理整頓がとっても苦手。収集癖との合わせ技は
-
子どもたちに音楽贈る 清水船越小PTA、近隣高校などが披露 静岡市
静岡市清水区の清水船越小PTAがこのほど、近隣の高校や音楽団体が出演する音楽フェスティバル「フナソニ」を初開催した。 コロナ禍の影響や、子どもたちが生の音楽に触れる機会が少ないことから、音楽の迫力や魅力を知ってもらおうと同校PTAが初めて企画した。児童や家族、地域住民らが集まり、近隣高校によるダンスや合唱などを楽しんだ。地元の太鼓団体による演奏では会場全体の手拍子やかけ声で盛り上がった。 同校卒業生で清水西高2年の村尾心暖さん(16)は母校でのダンス披露を楽しみ、「子どもたちには恥ずかしがらずに参加することで、音楽の楽しさを知ってほしい」と期待を込めた。
-
少年期の宗一郎 熱演 天竜区出身ホンダ創業者描く 地元児童生徒がミュージカル 浜松市
浜松市天竜区(旧磐田郡光明村)出身のホンダ創業者本田宗一郎氏の少年時代を地元の児童生徒が演じるミュージカル「本田宗一郎物語」がこのほど、同区二俣町の天竜壬生ホールで上演された。約350人が来場し、好奇心を培い世界的な自動車メーカーを築いた経営者の原点に触れた。 1906年に生まれた宗一郎氏の幼少期を同区光が丘中3年の上田鈴果さん(15)、ものづくりへの探究心を育み15歳で上京するまでを天竜高3年の藤森早紀さん(18)がそれぞれ演じた。天竜の豊かな自然と鍛冶屋を営む両親の元で育ち、飛行機に憧れたり自動車技術に衝撃を受けたりしたエピソードを歌や踊りとともに生き生きと描いた。 成長に伴って夢を