米ドラマ「ＳＨＯＧＵＮ 将軍」出演 コズモ・ジャーヴィス 「按針」 史実尊重しながら
俳優真田広之が主演とプロデューサーを務め、ハリウッド映画の制作陣が戦国時代末期の日本を描く全１０話の米ドラマシリーズ「ＳＨＯＧＵＮ 将軍」が２７日、配信開始となる。徳川家康や石田三成など実在の人物から着想を得た作家ジェームズ・クラベルのベストセラー小説「将軍」が原作で、英国人航海士の役はウィリアム・アダムス（三浦按針）がモデル。物語の鍵を握る主要キャストを務めた俳優コズモ・ジャーヴィスは「アダムスはとても興味深い人物。史実を尊重しながら、脚本が求める人物像を組み合わせるのに苦心した」と撮影を振り返った。
作品は、覇権を狙う戦国武将たちの駆け引きや策略が渦巻く群像劇。１６００年、「天下分け目の戦い」前夜の日本を舞台とする。武将吉井虎永（真田）は敵対勢力に追い詰められる中、領地に漂着したジョン・ブラックソーン（ジャーヴィス）に出会う。虎永は、「按針」と呼ぶようになったブラックソーンに何度も窮地を救われる。やがて彼を旗本に取り立て、さらに関係を深めていく―。１９８０年に米国で大ヒットした実写ドラマをリメーク。浅野忠信や二階堂ふみらが脇を固める。
ジャーヴィスは「役作りで気をつけたのは、劇中で教えられた日本の慣習を最初から完璧に実行しないこと。ブラックソーンが（所作などに）段階的に適応していくプロセスを見せることを大切にした」と語る。
アダムスは家康に仕え、伊東市で洋式帆船を建造するなど、静岡県と関わりがある。撮影前に歴史的背景を学んだというジャーヴィスは「帆船はもちろん、地元で（按針の）祭りや記念公園があることを知り、とてもユニークだと思った。そうした下準備から、頑固で血気盛んだが知的で適応力の高いブラックソーンという人物像が出来上がった」と役柄に自信を見せた。
作品は動画配信サービス「ディズニープラス」で独占配信される。
（教育文化部・森田美咲）
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