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テーマ : 芸能・音楽・舞台

松井秀太郎 メロディーに思い乗せて【春色 2024②】 

 ジャンルを超えた音楽に挑むジャズ界期待のトランペッター松井秀太郎。昨夏、自ら作曲や編曲を手がけたデビューアルバム「STEPS OF THE BLUE」を発表し、ブルーノート東京のステージで観客を沸かせた。

まつい・しゅうたろう 1999年生まれ、東京都出身。
まつい・しゅうたろう 1999年生まれ、東京都出身。

 心に真っすぐ響くメロディーが印象的な松井の演奏。「楽譜にしたらすごくシンプルになるけど、少ない音でしか表現できないものもある。自分のエネルギーや思いを乗せられた時はとても幸せ」。今年1~3月、初めてのツアーで全国各地を回る(3月9日に静岡音楽館AOI=静岡市葵区)。
 幼少期から音楽が好きで、買ってもらったキーボードで遊んだ。トランペットを始めたのは小学校の金管バンド。華やかで、音楽全体を一人で変えられるインパクトに引かれたからだ。
 トランペット奏者になりたいと国立音楽大付属高へ。クラシックを学んだが、いろいろな演奏に触れたいと、同大のジャズ専修に進んだ。
 最初の授業。同大で教えるジャズピアニストの小曽根真から「コードに合っているかではなく、自分がどんな音を出したいかが全てだ」と言われ、世界が変わった。
 「ジャズはどんなことをやってもいいと学んだ。でも逆に、音が間違っていなくても、自分が吹きたくないことを吹けば、音楽に向き合えていないことになる」。楽譜のないジャズにはまり、本当にやりたいことを追求した。
 卒業後は小曽根らのプロジェクトに参加。ずっと好きだったチャイコフスキーが作曲した白鳥の湖の「ナポリの踊り」を編曲し、軽やかで新鮮な演奏が注目された。
 今回のツアーは、アルバム曲を中心に展開。「曲が始まった時は自分たちもどうやって終わるか分からない。その場でしか味わえない音楽です」

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