マネキンに自身を投影 SexyZone・松島聡(島田市出身) 初の個展
感情を持たない存在に自分の価値観を投影したら-。人気グループ「Sexy Zone」の松島聡(島田市出身)は、マネキンをモチーフにしたインスタレーションを制作し、東京都内で開催中の初の個展「松島聡 コ。展」(15日まで)で発表した。
絵を描くことも、メーキャップも好きという松島。自分の顔をキャンバスに見立ててアートメークを施す作品を思案したが立ち止まった。「僕が作品になると、僕そのものの意味が強くなってしまう。感情移入をしすぎずにラフに作品を楽しんでもらいたい」と考えマネキン作品が生まれた。
「光と影」では、羽根やリボンで飾った白と黒2体のマネキンを、天井からつるしたモノトーンの花々と調和させた。素材の組み合わせやモチーフを決める際には、材料店を訪れたり、写真やファッションに目を向けたりした。「考える前に行動することで、ひらめきが出てきました」
それぞれの作品に添えられたメッセージからは、否定的な発想を肯定的なものに転換する姿勢がうかがえる。それはネガティブに考えがちだった自身の体験と重なる。「自分が生み出すものを肯定してくれるファンがいる喜びを感じて、思ったことを素直に伝えたいと考えるようになった」
2020年夏には、パニック障害による約2年の休養から復帰。「思考を変える努力をして、生きやすくなりました。今は自分を解放できるようになったかなと思う」
本展は、全国開催を求める声に応じて配信が決定。11月上旬に、本人が作品を解説しながら会場を案内する様子を伝える予定という。