小学校の休眠楽器を点検 浜松市、市民に貸し出しへ
浜松市は小学校で使われなくなった管楽器を再利用するため、このほど市内23校の楽器約500本の点検選別作業をした。状態の良い30個程度を市が引き取って修繕し、今後音楽講座の開催や市民への貸し出し用に使う。
同市は伝統的に小学校の金管クラブ活動が盛んだったが、新型コロナウイルス感染拡大を機に、どの学校も活動が低調になった。クラブの再開が見込めないため、市は休眠楽器を一斉点検し、新しい用途を探ることとした。
中区の浅間小では専門業者が校内のコルネット、アルトホルン、トロンボーン、ユーフォニアム、チューバ計50本を点検し、「良好」「軽度の要修理」「重度の要修理」に分類した。1980~90年代に購入された楽器が多いが、調査したバルドン楽器(同区)の藤村信次店長は「簡単な修理で十分使えるものが多い」と印象を語った。
市創造都市・文化振興課の担当者は「市内では地域主体で小学生を育成するバンドも増えつつある。今後も休眠楽器の活用を図り、新しい育成の循環を生み出せれば」と話した。