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テーマ : 芸能・音楽・舞台

秘境駅の清掃、映画に 飯田線・小和田駅でのボランティアを記録 浜松で上映会

 浜松市中区のアクトシティ浜松で23日、“秘境駅”として知られる同市天竜区水窪町のJR飯田線小和田駅の清掃に励む自閉症の青年を追った記録映画「秘境駅清掃人」の上映会が開かれた。映画に出演した愛知県半田市の会社員高橋祐太さん(28)と、太田信吾監督(38)=長野県出身=が上映後に登壇し、清掃活動への思いや映画の狙いなどを語った。

来場者の質問に答える高橋さん(左)と太田監督=浜松市中区のアクトシティ浜松
来場者の質問に答える高橋さん(左)と太田監督=浜松市中区のアクトシティ浜松


 高橋さんは毎週末、自宅から約4時間かけて小和田駅に通い、ボランティアで駅舎周辺を清掃している。高橋さんの熱心な活動に太田監督は関心を持ち、昨年から撮影を開始した。
 この日は、20分に編集された短縮版が上映された。夜中まで清掃に励む様子や、同駅に接する長野県天龍村の地元住民との温かい交流などが流れた。高橋さんの日常を通して、山間部に住む人々の暮らしや文化、劣化が進むインフラの現状などが映し出された。
 上映後のトークセッションで、来場者から「清掃を仕事にする考えは」と聞かれると、高橋さんは「趣味として続けたい。4時間かけて通う楽しさもある」と答えた。太田監督は「都会へ人がますます流れ込む中、その動きに逆行するような高橋君の活動に興味がある」と話した。また、撮影を通して日本の過疎化を考えたい―などと語った。
 上映会は、映画や演劇作品などを手がける「ハイドロブラスト」(東京)が主催し、静岡、長野、愛知県など県内外から約70人が訪れた。2025年に全国の映画館で上映する予定。
 (水窪支局・大沢諒)

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