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テーマ : 芸能・音楽・舞台

落語と三味線、新感覚の共演 春風亭昇吉さん×シュムコーさん 27日から伊豆の国で怪談話

 伊豆の国市吉田の国登録有形文化財「知半庵(旧菅沼家住宅)」で27、28の両日、落語家春風亭昇吉さん(43)と、米国生まれの三味線奏者コリーン・クリスティナ・シュムコーさん(37)がコラボする異色のイベント「粋な五月」(同プロジェクト委員会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が開かれる。関係者は「古き良き日本文化を現代風にして再興するきっかけにしたい」と目を輝かせる。

「粋な五月」本番に向けて練習を行う春風亭昇吉さん(右)とシュムコーさん=東京都目黒区
「粋な五月」本番に向けて練習を行う春風亭昇吉さん(右)とシュムコーさん=東京都目黒区

 公演のメインは落語の怪談話「牡丹灯籠(ぼたんどうろう)」。昇吉さんの言葉による繊細な情景描写に、三味線の作曲も行うシュムコーさんが音色でサポートする。主催団体のあわやのぶこ代表(71)によると、落語と楽器のコラボは珍しく、「普段落語は扇子で床をたたいたり声を出したりして音を表現する。落語そのものに音があるという新感覚を楽しんでほしい」と話す。
 昇吉さんは東京大出身の落語家。卒業後、「笑点」の司会で有名な春風亭昇太さんに弟子入りし、2021年に真打ちに昇進した。シュムコーさんは大学時代、日本に留学したことをきっかけに三味線音楽の道に進んだ。三味線音楽研究で東京芸術大から博士号を取得した。
 イベントは知半庵を管理するあわや代表の働きかけで企画。知半庵に流れる空気を捉えて披露してくれる2人だといい、「今を生きる文化として感じてほしい」と話す。
 2人は4月に東京都で練習を行った。昇吉さんは「三味線が入ってぜいたくな公演になりそう」、シュムコーさんは「知半庵の雰囲気を曲で表現する」と手応えを話す。あわやさんは日本の伝統芸能の国際化を見据え、「日本の落語や邦楽を伝える良い機会。異色の文化の交差を楽しんでほしい」と期待する。
 昇吉さん、シュムコーさんのそれぞれの単独公演、対談も行う。27日は午後6時半、28日は午後1時半開演。入場料は予約3300円、当日3500円。高校生以下無料。希望者は知半庵<電090(8306)9766>か知半庵ホームページからメールで申し込む。

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