編集部セレクトの記事一覧
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投資名目で2900万円詐取容疑 証券会社の元支店長再逮捕 浜松中央署
証券会社の顧客から現金をだまし取ったとして、浜松中央署と県警捜査2課は4日、詐欺の疑いで愛知県稲沢市増田西町、会社員の男(46)=別の詐欺容疑で逮捕=を再逮捕した。会社員の男は事件当時、名古屋市内に本社を置く証券会社の豊橋支店長兼浜松営業所長などを務めていた。 再逮捕容疑は2020年9月下旬から22年10月中旬までの間、浜松市西区の女性(53)に「特別に用意する商品に切り替えた方がいい」などとうそをつき、金融商品の投資名目として19回にわたって現金計2900万円をだまし取った疑い。 同署によると、会社員の男は顧客である女性に対して個人的な取引を持ちかけた上で、直接現金を受け取るなどしてい
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工場長に聞く「新紙幣製造への思い」 国立印刷局静岡工場80周年
国立印刷局静岡工場(静岡市駿河区)は、日本銀行券を印刷する全国4工場の一つで、戦時下の1943(昭和18)年に開設され、今年で80周年。来年夏には20年ぶりの改刷が予定され、新紙幣の製造に向けて準備が進む。宮本義政工場長(57)に静岡工場の歴史と新たな紙幣に込められた技術、思いを聞いた。 ー静岡工場の歴史は。 「戦時中は、外地で物資などを調達する際にお金の役割を果たす(疑似紙幣の)軍票を作って輸送しなくてはいけない。そこで、清水港に近い国吉田が最適な地として選ばれた。東京、小田原に続いて3カ所目の工場。昭和18年6月1日は、日銀静岡支店も同時に開設された。紙幣を印刷する工場が日銀の支店と
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⚽「悔しさピッチで晴らす」 J1復帰逃した清水エスパルス 監督ら静岡新聞社で今季報告
サッカーJリーグ2部(J2)清水エスパルスの秋葉忠宏監督、選手会長の山原怜音選手が4日、静岡市駿河区の静岡新聞放送会館を訪れ、静岡新聞社の大石剛代表取締役と静岡放送の谷口智康代表取締役にJ1復帰を逃した今季の報告を行った。 7年ぶりにJ2を戦った今季は昇格を最大の目標に臨んだが、リーグ戦4位で自動昇格を逃し、プレーオフでも敗退した。J2リーグ4位は31年目のクラブの歴史で最低の成績となった。 山室晋也社長は欠席し、代わりに秋葉監督が「結果を出せなくて申し訳ない。ファン・サポーターの応援に報いることができなかったのは心残り」と頭を下げた。その上で「来季指揮を執るかは分からないが、この悔しさ
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「PFAS」の2種に発がん性 WHO認定、評価を引き上げ
【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究機関(IARC)は、有機フッ素化合物「PFAS」の代表的な物質で有害とされるPFOAとPFOSの発がん性に対する評価を引き上げたと発表した。PFOAを4段階中最も高い「発がん性がある」グループに、PFOSを新たに下から2番目の「可能性がある」グループにそれぞれ分類した。 PFASは日本各地の河川などでも検出されており、環境省が有害性の本格的な調査研究に乗り出す方針だ。IARCは動物実験や遺伝、免疫などの研究に基づき、人での発がん性に十分な証拠があるかどうかを判断し、4段階で評価している。 IARCの1日の発表によると、PFOAはこ
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大自在(12月4日)オウムバザー
興味半分や見学気分で訪れた人もいた。富士宮市のオウム真理教富士山総本部では1996年12月に開催された教団所有の備品の販売会。「オウムバザー」とも呼ばれた。東京地裁から破産宣告を受けた教団の財産の売上金を、地下鉄サリン事件などの被害者の賠償に充当する目的だった。 主催者は破産管財人。信者が去った総本部に電化製品、ワープロ、工具、事務用品などが並び、一般の来場者が買い求めた。「目玉商品」としてラジカセが山積みされていた光景が記憶に残っている。 地下鉄サリン事件から9カ月後の95年12月、宗教法人法に基づく教団の解散命令が決定し、教団資産の管理は清算人に委ねられた。その後、破産が決まり、財産
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社説(12月4日)被害心情の伝達 加害者更生につなげよ
犯罪の被害者や遺族の心情を刑務所、少年院の職員が聞き取り、収容中の加害者に伝える「被害者等心情聴取・伝達制度」が今月から始まった。加害者が自ら起こした事件の被害と真正面から向き合い、心から反省することで更生につなげる狙いがある。 刑法犯の摘発は初犯、再犯とも減少しているが、初犯の減少幅の方が大きいため、再犯者率は上昇傾向にある。新たな取り組みで、どのような成果が表れるのかは予想できないが、再犯防止に結びつくような運用に努めてほしい。 全国の刑務所や少年院に新設された「被害者担当官」が希望する被害者から心情を聞き取り、書面にまとめて加害者に読み聞かせる。希望する被害者には加害者の反応や発言
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⚽“天才”小野伸二「後悔なし」 現役ラストゲーム、引退会見
サッカー元日本代表で、J1札幌の小野伸二(44)=沼津市出身、清水商高出=が3日、本拠地の札幌ドームで引退記者会見を開き「プロサッカー生活をやめることに関して、後悔はありません」と、すっきりした面持ちで心境を語った。 現役最後の試合の相手は、1998年に自身がプロデビューした古巣の浦和。3万人以上が集まったスタンドには試合前に背番号を表す「44」の人文字が浮かび上がった。相手サポーターからは試合後にチャント(応援歌)を贈られ「縁があるチームとの最終戦で、ピッチに立てて幸せ」と喜んだ。 ピッチ上でのセレモニーでは10月17日に母が他界していたことを明かし「僕を産んでくれて、この素晴らしいサ
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「地域防災の日」 静岡県内各地で訓練 津波注意報で中止の市町も
静岡県が定める「地域防災の日」の3日、県内各地で地域防災訓練が行われた。新型コロナウイルス感染症の「5類」移行に伴い自主防災組織の活動も活性化の兆しが見えつつあったが、前日深夜にフィリピン付近で発生した地震と津波注意報の影響で、沿岸16市町が急きょ訓練を全面中止した。南海トラフ巨大地震や富士山噴火、風水害など地域特性を踏まえた想定の下、住民は自助や地域で支え合う共助の底上げを図った。 静岡市駿河区の有東高層団地自治会の訓練には、8階建ての集合住宅に暮らす住民ら約50人が参加した。「イチ、ニー、イチ、ニー」「ゆっくりでいいよ」。地震の揺れでエレベーターが停止した状況を想定し、負傷者を2階から
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⚽磐田ユース大敗、初の降格決定 静岡学園高は3位 高円宮杯U―18プレミアリーグ最終節
サッカーの高円宮杯Uー18(18歳以下)プレミアリーグは3日、最終節12試合を磐田スポーツ交流の里ゆめりあ球技場などで行った。西地区の磐田ユースは大津高(熊本)に0ー4で敗れ11位となり、2018年に参入後初めてプリンスリーグへの降格が決まった。静岡学園高は神戸ユースに敵地で0ー5で敗れたが、3位を確保した。 磐田ユース 失点癖、修正できず幕 失点癖が修正できない今季を象徴するかのような幕切れだった。最終節に勝利して残留に望みをつなぎたかった磐田ユースは、大津高の波状攻撃を食い止めきれずに4失点で零封負け。世登監督は守備が崩壊し攻撃の糸口が見つけられない状況に「自分たちの時間がつくり出せ
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山車横転の現場検証 伊豆中央署、車体用意し状況再現
伊豆の国市田京の市道で秋祭りの山車が横転し、1人が死亡、18人が重軽傷を負った事故で、伊豆中央署などは3日、事故当時の様子を再現するため、同所で現場検証を行った。県警による事前の聴取を基に、山車のハンドル操作や、ブレーキの役割を果たす「てこ棒」の運用に関わっていた地元の祭り関係者約10人が参加。事故車体も用意し、発生当時の状況を再現して原因の究明を図った。同署は業務上過失致死傷容疑を視野に全容解明を進める。 現場検証は周辺に交通規制を敷き、午前9時半ごろ開始。事故が起きた下り坂に突入するまでのルートを確認しながら、山車の上には当時乗っていた人と同程度の重さになるよう重しを乗せた。下り坂直前
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徳川歴代将軍の甲冑ずらり! 久能山東照宮博物館で「名宝展」見どころは?
徳川歴代将軍の甲冑(かっちゅう)が並ぶ「徳川歴代将軍名宝展」が12月10日まで、静岡市駿河区の久能山東照宮博物館で開かれています。初代の家康から15代慶喜までの全将軍の甲冑を所蔵するのは全国で同館のみ。好評につき、会期を2週間延ばした展示会。来館してこそ鑑賞できる見どころを学芸員の宮城島由貴さんに聞きました。 ことし注目 家康公の金陀美具足(きんだみぐそく) 大河ドラマ「どうする家康」で注目された甲冑です。永禄3(1560)年、今川氏の配下にあった家康公が今川氏の属城に兵糧を運び込む「大高城兵糧入れ」の際に着用したと伝わります。 金色の美しさはもちろんですが、実物の注目ポイントは具足
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静岡県内で最大10センチの津波 被害なし、注意報解除 2日深夜のフィリピン地震
2日午後11時35分ごろ、フィリピン付近で地震が発生し、3日に日本の太平洋側各地で最大40センチ、静岡県内では同10センチの津波が観測された。気象庁によると地震の規模はマグニチュード(M)7・7で、同庁は静岡など11都県の沿岸部に津波注意報を出したが、同日午前9時までに全て解除した。 県によると、けが人や建物の被害などは確認されなかった。同日午前に10センチの津波が観測されたのは沼津市内浦、焼津市、西伊豆町田子の3地点。御前崎市では微弱な津波が観測された。沼津市の海岸と河口付近、熱海市の沿岸地域に対しては一時、避難指示が発令された。下田、松崎、熱海の3市町は避難所を開設し、最大で26世帯2
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きょうの富士山 12月3日午後4時30分ごろ
夕日に照らされる、富士山がきれいに見えました。
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新幹線車内でクマ撃退スプレー誤噴射か 5人体調不良 JR浜松駅
2日午後7時15分ごろ、JR浜松駅に停車していた岡山発東京行き東海道新幹線「ひかり518号」の車内で「何者かがスプレーをまいた。複数人がせき込んでいる」と警察や消防に通報があった。 浜松市消防局などによると、乗客の1人が持っていたスプレーを噴射し、近くにいた乗客5人がのどや目の痛みを訴えた。このうち2人が救急搬送された。いずれも症状は軽いとみられる。 関係者によると、スプレーの所有者は、登山の帰りで浜松駅から乗車したもよう。スプレーは熊撃退用との情報があり、荷物を置く際に誤って噴射したとみられている。浜松中央署はスプレーの所有者から事情を聴いている。 市消防局によると、搬送されたのは、
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⚽J3アスルクラロ沼津 中山監督が来季も指揮
J3沼津は2日、中山雅史監督(56)と契約を更新し、来季も指揮を執ることを発表した。 就任1年目の今季は、夏にはリーグ3位と好調を見せたものの、13位で最終節を終えた。クラブを通じて「初めて監督として指揮を執らせていただき、期待に添える結果を出せず、悔しさが残る。1試合1試合を全力で戦い抜いた先に、J3優勝と昇格があると思う」とコメントした。
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太平洋沿岸各地に津波到達 フィリピン地震で注意報対象追加
気象庁は3日、フィリピン付近で発生したマグニチュード(M)7・7の地震に伴い、津波注意報の対象に鹿児島県の奄美群島・トカラ列島を追加した。気象庁によると、3日午前3時12分、鹿児島県奄美市で20センチの津波が到達したことを観測した。その後も東京・八丈島で40センチの他、千葉、静岡、愛知、三重、和歌山、徳島、高知の各県で津波を観測した。フィリピンのダバオでは8センチを観測した。 気象庁は3日未明に記者会見し、津波注意報が解除されるまでは海岸に近づかないように呼びかけた。地震は逆断層型で、海外の遠方の地震で津波注意報が出たのは、岩手県で78センチの津波を観測した2015年9月のチリ中部沖地震以
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社説(12月3日)地域防災の日 共助と自助 備え徹底を
3日は静岡県「地域防災の日」。県は毎年11月を「地震防災強化月間」と定め、続く12月第1日曜日を地域防災の日としている。同日を中心に県内各地の自主防災組織が地域防災訓練を繰り広げ、共助と自助の備えを確かめる。 新型コロナウイルス感染症の流行によって、これまで住民参加型の訓練実施が難しかった。ことし5月、感染症法上の位置づけが「5類」に移行したことに伴って社会経済活動が本格化し、自主防災組織の活動もコロナ前と同様に行えるようになった。 コロナ下で十分できなかった地域での助け合いを確認してほしい。自主防災組織によっては、訓練を実施できないまま担当者が交代してきた場合もあろう。避難所の運営体制
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大自在(12月3日)市町対抗駅伝
ようやく本来の駅伝らしい風景が戻ってきた。きのう静岡市内で開かれた県市町対抗駅伝。スタート地点の県庁周辺やゴールが設けられた草薙陸上競技場への入場制限、沿道応援の自粛要請などがなくなり、4年ぶりの通常開催となった。 市街地を駆け抜ける選手たちに、各市町の応援団やコース沿いの住民らが盛んに声援を送り、太鼓やラッパを使ったにぎやかな応援も繰り広げられた。新型コロナウイルス禍の収束で感染拡大前の生活が戻りつつあることを改めて実感した。 大会は市の部で4連覇を目指した浜松市北部に、御殿場市が逆転で競り勝ち、栄冠を手にした。こちらも4年ぶり。町の部は長泉町が11年ぶりの優勝を果たした。「市町代表」
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4年ぶり熱い声援、ランナーの背中押す 特産品販売も復活 【市町対抗駅伝】
新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、4年ぶりの通常開催となった第24回静岡県市町対抗駅伝競走大会。2日、沿道から送られる熱い声援や勇壮な和太鼓のリズムがランナーの力走を支えた。ゴールの草薙陸上競技場前(静岡市駿河区)では、県内22市町の特産品が集まる「夢逸品市場」も復活した。 同市葵区の瀬名川交差点では、選手の家族らから上がる「頑張れ!」という声援と、力強い太鼓演奏がランナーの背中を押した。瀬名川太鼓俱楽部の久保正治さん(76)は「懸命に走る選手に練習の成果を発揮してもらいたい」とエールを送った。第4中継所付近の流通センター前(同区)では麻機太鼓保存会が、草薙陸上競技場前では東豊太鼓
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【写真特集】全力疾走 つないだ絆 静岡県市町対抗駅伝競走大会
号砲に合わせて県庁前を一斉にスタートする1区の中・高校生女子選手=静岡市葵区(写真部・小糸恵介) 第1中継所でたすきを受ける2区の小学生男子の選手=駿府城公園(写真部・小糸恵介) 沿道からの応援を受けて走る2区の小学生男子の選手=静岡市葵区(浜松総局・山川侑哉) 沿道から選手を応援する子どもたち=静岡市葵区(写真部・宮崎隆男) 第2中継所で2区の小学生男子選手(手前)に声を掛けてたすきを待つ3区の小学生女子選手=駿府城公園(写真部・小糸恵介) 選手への声援を送る人たち=草薙陸上競技場(浜松総局・山川侑哉)
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師走の掛川、ぬくもりの光灯る 市民制作の電飾アート作品並ぶ
電飾を施したアート作品が掛川市の駅通りを彩る「掛川ひかりのオブジェ展」(実行委主催)が2日夜、開幕した。あんどんと鋼製展示台の2種類で計85作品が展示され、師走のまちをぬくもりのある光で照らし出した。 冬の風物詩として定着した恒例行事で、24回目の開催。市内外の児童生徒や市民有志らが制作した創造性豊かな作品が並んだ。常連の東京学芸大からも複数の出品があった。点灯式に臨んだ実行委の山本和子代表は「人と人との関わりのありがたさを実感できるイベント。ここから掛川の元気を発信する」と話した。 展示は2024年1月19日まで。午後4時から午前0時まで点灯する。期間中、交流サイト(SNS)のインスタ
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静岡県などに津波注意報 フィリピン付近で地震
気象庁によると、2日夜、フィリピン付近で地震があり、静岡県、千葉県、愛知県、三重県、和歌山県、徳島県、高知県、宮崎県、鹿児島県など日本の太平洋側に津波注意報を出した。 同庁によると、静岡県の第1波到達予想時刻は、3日午前3時半ごろ、高さ1メートル。 静岡県内にも津波注意報が発表されたのを受け、県は3日午前0時2分、情報収集体制に入った。状況の確認を進めている。
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東海道新幹線で5人体調不良 登山客がクマ用スプレー誤噴射か
2日午後7時15分ごろ、JR浜松駅に停車していた岡山発東京行き東海道新幹線「ひかり518号」の車内で、乗客5人が目や喉の痛みを訴えた。静岡県警によると「スプレーがまかれた」との110番があり、20代と30代の女性が救急搬送された。全員症状は軽い。県警はクマ撃退用スプレーが誤って噴射されたとみている。 県警によると、浜松駅で登山帰りとみられる乗客が乗車。この乗客が持っていたスプレーに何らかの衝撃が加わり、噴射された可能性があり、県警が詳しい状況を調べている。消防によると、5人は全員女性で、7歳の子どもも含まれるという。 JR東海に
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脚本家の山田太一さん死去 浜松、焼津…静岡県内関係者から悼む声
「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎(りんご)たち」など数多くの名作ドラマを手がけた脚本家の山田太一(やまだ・たいち、本名石坂太一=いしざか・たいち)さんが11月29日、老衰のため川崎市の施設で死去した。89歳。東京都出身。葬儀は家族で行う。喪主は長男の石坂拓郎(いしざか・たくろう)氏。 浅草生まれ。早稲田大卒業後、1958年に松竹大船撮影所に入り、木下恵介監督の助監督を経て、65年に独立。72年放送開始のNHK連続テレビ小説「藍より青く」が高く評価された。 70年代、鶴田浩二さん演じる元特攻隊員の葛藤や戦後世代との確執を描いた「男たちの旅路」や、水害でマイホームを失う中流家庭の崩壊と再
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⚽清水エスパルス 東京Ⅴ戦勝利へ秋葉監督「先制が鍵」 きょう国立でJ1昇格プレーオフ決勝
J1昇格プレーオフ決勝が2日に行われ、J2リーグ4位の清水は敵地の東京・国立競技場で同3位の東京Vと対戦する。Jリーグ発足時の参加10チーム「オリジナル10」に名を連ねる両チームによる、昇格の残り1枠を懸けた最終決戦。清水は1日、練習を完全非公開にして最終調整した。 清水は年間順位で下回るため、昇格には勝利が必要となる。「勇敢に、超攻撃的にプレーできるか。先制点がキーポイントになる」と秋葉監督。リーグ最少失点を誇る相手に対し、リーグ2位の78得点の攻撃力を発揮して先手を奪えるかが勝負の分かれ目となりそうだ。 東京Vはプレーオフ準決勝でリーグ6位の千葉を2―1で下した。前半で2点を先行
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三木卓さん(静岡高出)死去 文学、郷土に深い愛 作品や後進育み、校歌作詞も多数
詩人、作家の三木卓さん(静岡高出)の死去が明らかになった1日、静岡県の関係者に悲しみが広がった。ゆかりの書店や文学関係者らは、三木さんの郷土愛や活字文化への思いをたたえた。 かつて静岡市の中心市街地に店舗を構えていた吉見書店(本部・葵区)は、三木さんが学生時代に通い、自伝的小説「裸足(はだし)と貝殻」にもエピソードが登場する。近年は市内2店舗に小説や児童書、翻訳本などのコーナーを常設していた。駿河区の長田店には同日午後、追悼文を掲出した。著書へのサインや書店独自の印「御書印」に入れる直筆メッセージを依頼してきた吉見佳奈子専務(54)は「すぐに応えてくださった。『きみは本をさがしている 本は
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「神戸をハブ空港に」 スカイマーク筆頭株主、鈴与グループ代表が方針
中堅航空会社スカイマークに出資し、筆頭株主となった鈴与グループの鈴木与平代表は1日、同社傘下のフジドリームエアラインズ(FDA)とスカイマークがともに就航する神戸空港(兵庫県)をハブ空港とすることに「両社ともにメリットがある」と述べ、前向きに取り組む方針を明らかにした。スカイマークの空港地上業務を担うグランドハンドリング(グラハン)を鈴与グループが担うことも検討する。同日の静岡新聞社のインタビューに対し述べた。 羽田空港を拠点とするスカイマークは、神戸空港にも多く乗り入れていて、神戸―那覇などの人気路線を持つ。一方、静岡空港や愛知県営名古屋空港を拠点とするFDAも地方と神戸を結ぶ路線を有し
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川勝知事、レガシー発言「訂正しない」 静岡県議会、12月定例会開会
静岡県議会12月定例会が1日、開会した。川勝平太知事は所信で、外部との懇談会で東アジア文化都市のレガシー(遺産)拠点を三島市内の国有地に置きたいとした自身の発言に対し、県議会総務委員会が申し入れた発言訂正について、「訂正しない」と明言した。 総務委は、知事が10月に県内商工会議所会頭との懇談の場で、国有地の活用などが「詰めの段階」とした発言などが、「事実と異なる」として訂正を求めていた。 知事は所信で「申し入れを真摯(しんし)に受け止める」とした上で、「レガシー創出に向けた思いを語ったもので、現時点で何も決まっていない。そのため、訂正しない」と発言の趣旨と訂正しない理由を改めて説明。「今
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地上業務 合理化に課題 スカイマークの筆頭株主に 鈴木与平・鈴与グループ代表【聞きたい】
2015年に経営破綻し、経営再建中の中堅航空会社スカイマークの株式を投資会社から11月に電撃的に取得し、約13%を握る筆頭株主に躍り出た。新型コロナウイルス禍からの国内旅行の回復が追い風となり、スカイマークの業績は足元で好調な中、純粋な投資目的の意味合いと、傘下の航空関連子会社との協業を志向する意図がある。 -株式取得の経緯は。 「株式取得についてメディアからの反響が大きく正直驚いている。昔から(スカイマーク株を買い受けた投資会社の)インテグラルの経営陣とは個人的な付き合いもあり、一緒に食事もする仲。ファンドとしてはどこかで手じまいする必要が当然ある。3カ月ほど前に株式売却の打診があっ
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きかんしゃトーマス号 クリスマスデザインで出発 大井川鉄道、25日まで運行
大井川鉄道(本社・島田市)は1日、蒸気機関車(SL)の「きかんしゃトーマス号」にクリスマスのデザインを施した特別企画を開始した。25日まで。 クリスマス仕様のヘッドマークを装着して運行した。同市の新金谷駅にトーマス号が到着すると家族連れなどが写真を撮ったり、歓声を上げたりした。家族4人で訪れた大阪府阪南市の女性会社員(40)は「3歳の長男がトーマスのアニメが大好きで、きょうは運行してくれて本当に良かった」と笑顔を見せた。 大鉄では臨時列車の連結器が外れて緊急停車する事故が11月28日に発生。事故の影響で、SL急行かわね路号は12月2、3の両日、SLによる運転区間の短縮を一部列車で予定して
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⚾ハヤテの選手編成、説明 池田球団社長 SBSラジオに出演
来季からプロ野球2軍ウエスタン・リーグに参入する静岡市拠点のハヤテ223(ふじさん)の池田省吾球団社長(49)が、1日放送のSBSラジオに出演し、選手編成について、静岡県出身選手や元NPB選手、外国人選手らの獲得を目指し、交渉を進めていると説明した。 現在はトライアウト合格者約20人に内定を出し、最終契約の交渉をしている段階とし、「地域密着型でいきたい県民球団。県出身やゆかりの選手も入っている」と話した。元NPB選手は12球団合同トライアウト後、約10人にオファー。「それなりの知名度のある選手も入っている」 獲得を目指す外国人選手には、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のメキシ
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市町対抗駅伝 静岡市内コース周辺、きょう交通規制【コース図あり】
第24回静岡県市町対抗駅伝競走大会が行われる2日、静岡市内のコース周辺は交通規制される。 ※画像タップで拡大してご覧になれます コースは県庁本館前(葵区)をスタートして東に向かい、清水清見潟公園(清水区)で折り返して草薙陸上競技場(駿河区)でフィニッシュする12区間42・195キロ。選手の通過時間に合わせ、全面通行止めや走者の進行方向の車両規制が行われる。 ▶市町対抗駅伝 最新記事はこちら 問い合わせは大会事務局<電054(284)9094>(午前9時~午後5時)、当日は大会本部<電054(208)4171>(午前9時~午後2時)へ。大会公式ホームページでも確認できる。
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白板アート、全国大会入賞 繊細ペン遣い光る 浜松大平台高美術工芸部
浜松市西区の浜松大平台高美術工芸部の生徒が、教室の黒板やホワイトボードをキャンバスに見立て一面に絵を描く高校生の全国大会「黒板アート甲子園」の白板の部で入賞した。 2年生8人が「光明が差す」をテーマに制作した。悩みをかかえながらも、前に進む姿をホワイトボードに描いた。希望と悩みを白と黒の対比で表現したという。原画を制作した石井ひなさん(17)は「かすれたペン、新しいペンなどさまざまなペンを集めて作品を完成させた」と苦労を語り、部長の松井柚月さん(16)は「みんなで一つの作品を作り上げることができて良かった」と笑顔で話した。 黒板・ホワイトボードメーカーの日学(東京)の主催で、15年に
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大自在(12月2日)三木卓さん
静岡市出身の詩人で作家の三木卓さんが亡くなった。88歳。代表作の詩集「わがキディ・ランド」や芥川賞を受賞した小説「鶸[ひわ]」など優れた作品を世に送り出し、翻訳や随筆、評論などでも活躍した。 本紙も寄稿やインタビューをたびたび掲載した。2008年から月1回連載している「鎌倉だより」は、亡くなる直前まで執筆していただいたことになる。感謝の念に堪えない。ご冥福を祈りたい。 筆者が三木さんの作品を初めて読んだのは高校の教科書でだった。短編集「はるかな町」に収められた「介添人」。三木さんの高校時代の話だ。同級生に手紙で告白したものの、返事を聞くのが怖くてたまらない友人に頼まれて、呼び出した場所ま
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社説(12月2日)オスプレイ墜落 政府は積極的に関与を
米空軍輸送機CV22オスプレイが鹿児島県・屋久島沖に墜落した。搭乗員は8人。1人の死亡が1日現在で確認され、海上保安庁や自衛隊が行方不明となった搭乗員の捜索活動を行っている。まずは早期の発見と救助を祈りたい。 オスプレイの国内事故で死者が出たのは初めて。CV22は米空軍仕様で特殊部隊が搭乗して任務に当たる。米海兵隊仕様のMV22の夜間飛行能力を強化し、地形追従装置なども備える。基本性能が同じV22は自衛隊も導入した。 オスプレイは米軍が導入した初期は事故が相次いで安全性が懸念された。「ウィドウメーカー(未亡人製造機)」とやゆされたこともあった。最近では飛行時間が伸びている割には事故報道が
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シラスウナギ漁解禁 静岡県内4月末まで 「初日まずまずの漁獲量」
ニホンウナギの稚魚「シラスウナギ」の今期漁が1日、静岡県内で始まった。2024年4月末まで。県知事許可による特別採捕だったシラスウナギ漁は、今期から漁業法が適用される許可漁業に移行した。密漁への罰則が強化される一方、取引は自由化され、静岡県内の養殖業者だけでなく、県外業者への出荷も可能になる。 今期は県内20区域で889人が漁業許可を受けている。天竜川西側の河口付近では、採捕者が日没に合わせて波打ち際へ向かい、照明の明かりを頼りに手網で海水をすくい、午後6時前に体長約5センチのシラスウナギが数十匹、捕獲された。 浜松市天竜川しらす鰻(ウナギ)漁業生産組合(浜松市南区)の組合員は「初日とし
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スノボ三木(掛川)「挑戦者」で 世界女王 新シーズンへ 「V2度、4強6割」目標
2月のスノーボード世界選手権で女子パラレル大回転を制し、日本アルペン界初の世界一になった三木つばき(20)=浜松いわた信用金庫、掛川市=が1日、滞在先のイタリアからオンライン取材に応じた。新シーズンの開幕を前に「自分が世界チャンピオンという意識はない。挑戦者として臨んでいく」と意気込みを語った。 今季は夏場のトレーニングで筋力がアップ。9月下旬の渡欧後は雪不足に悩まされながらも、昨季より格段にスピードが増し「同じコースで滑った男子選手とのタイム差を縮められている」と進化を実感している。ワールドカップ(W杯)は来年3月までに15~16戦に出場予定。初戦を14日に控え「思い切りが必要な急斜面で
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静岡県市町対抗駅伝 きょう午前10時号砲 35市町37チーム出場
第24回静岡県市町対抗駅伝競走大会(静岡陸上競技協会、静岡新聞社・静岡放送主催、県、県教委、県スポーツ協会共催)は1日、静岡市駿河区のホテルで前夜祭を行い、各市町の首長と大会関係者が出席した。レースは35市町37チームが出場し、2日午前10時に県庁前をスタート。草薙陸上競技場までの12区間42・195キロで争う。 前夜祭で大会会長の大須賀紳晃静岡新聞社・静岡放送社長のあいさつの後、昨年、市の部で優勝した浜松市北部と町の部優勝の清水町が、優勝旗と優勝杯を返還した。 前夜祭の前には監督会議を行い、レースの注意点などを確認した。4連覇に挑む浜松市北部の杉原勇蔵監督は「なかなかないチャンス。独走
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詩人、作家の三木卓さん死去 静岡市出身、88歳 「鶸」で芥川賞
中国からの引き揚げ体験を描いた小説や詩、評論など幅広い分野で活躍した詩人で作家の三木卓(みき・たく、本名冨田三樹=とみた・みき)さんが11月18日午前8時5分、老衰のため神奈川県鎌倉市の自宅で死去した。88歳。静岡市出身。葬儀は近親者で行った。後日お別れの会を開く予定。 幼少期を旧満州(中国東北部)で過ごした。終戦後にアナキスト系の詩人で記者だった父が亡くなり、大陸を転々とした後に帰国。この過酷な体験が創作の重要なテーマとなった。 東京都で生まれ、引き揚げ後は母親の郷里の静岡市で過ごし、静岡高から早稲田大へ。出版社に勤務しながら詩作し、1967年に「東京午前三時」でH氏賞、71年「わがキ
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⚾ヤマハ野球部 新監督に申原氏 今夏都市対抗準Vに導いた室田氏退任
ヤマハは1日、野球部の室田信正監督(49)が退任し、後任にコーチの申原直樹氏(44)が同日付で就任する新体制を発表した。また、静岡高でエース右腕として2年春、夏の甲子園に出場し、筑波大で18勝を挙げた村木文哉投手(25)が競技を退き、マネジャーに就く。 申原氏は兵庫県出身。報徳学園高、中大を経て2002年にヤマハ入り。内野手としてプレーし、05年に引退後はマネジャーに就任。昨年12月、コーチとして野球部に復帰した。室田氏は18年7月に監督に就任。19年から5年連続で都市対抗本大会出場を果たし、今夏の都市対抗は33年ぶりに決勝に進出。準優勝に導いた。 申原新監督は「土壇場に強く粘り強い野球
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浜松特産グレープフルーツ果汁使用の日本酒完成 「理想のバランス」 12月2日から限定販売
浜松市が生産量全国一を誇るグレープフルーツをPRしようと、市内の市民団体「どいーにはままつ」と老舗蔵元の浜松酒造(中区)が日本酒と果汁を使った「グレープフルーツ酒」を開発した。 酸味と甘さのバランス、鮮やかなルビー色が特徴という。イオンリテールとの共同企画で、2日からイオン浜松西伊場、浜松志都呂、浜松市野、浜松西、袋井、焼津、清水、富士宮の8店舗で120本限定販売する。500ミリリットルボトルで税込み1815円。 浜松産のグレープフルーツは豊かな日照と樹上完熟で甘さが強く、高級品として首都圏で流通している。同団体はこれまでスイーツやクラフトビールを開発し、日本酒は初挑戦。市内産の米と水で
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つなぐ地域の誇りと絆 静岡県市町対抗駅伝きょう号砲 4年ぶり通常開催
第24回静岡県市町対抗駅伝競走大会(静岡陸上競技協会、静岡新聞社・静岡放送主催、県、県教委、県スポーツ協会共催)は12月2日、静岡市内で行われ、35市町37チームが初冬の駿河路を駆け抜ける。フィニッシュ地点の草薙陸上競技場(静岡市駿河区)では11月30日、会場設営が行われた。 新型コロナウイルス対策で行われていた県庁周辺や同競技場への入場制限、沿道応援の自粛要請がなくなり、4年ぶりの通常開催となる。同競技場前広場では、県内各地の特産品を集めた夢逸品市場も復活する。 ▶市町対抗駅伝 新着記事一覧はこちら 1日に前夜祭を行い、各市町の関係者や市町長、大会役員らが出席する。昨年優勝した市の部
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静岡県内求人倍率1・20倍 年末へ人手確保の動きも 静岡労働局
静岡労働局が1日発表した10月の静岡県内有効求人倍率(季節調整値)は、前月を0・01ポイント上回る1・20倍で全国値(1・30倍)を13カ月連続で下回った。原材料やエネルギー価格の高騰、海外経済の停滞による受注減などで製造業や建設業を中心に求人数が減少した一方、宿泊・飲食業では年末商戦を見据えた人手確保の動きも見られた。 新規求人数を業種別に見ると、建設業が前年同月比16・9%減の2071人、製造業が15・0%減の3202人で、住宅需要の減少やコスト高などによる収益悪化を受けて求人を見送る傾向が強い。運輸・郵便業は貨物輸送の求人が増えたものの旅客輸送が減少し、1・9%減の1476人。宿泊・
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袴田さん再審公判「5点の衣類」法廷へ 弁護団、展示の方針
現在の静岡市清水区で1966年、みそ製造会社の専務一家4人を殺害したとして死刑が確定した袴田巌さん(87)の再審公判を巡り、弁護団は30日、確定判決が袴田さんの犯行着衣と認定した半袖シャツやズボン、ステテコなど「5点の衣類」について法廷で展示する意向を明らかにした。 同日、静岡地裁で法曹三者による非公開の打ち合わせがあった。終了後に取材に応じた弁護団によると、5点の衣類の状態などを直接確認した上で、裁判官らと展示方法について話し合ったという。12月11日の第4回公判で展示する方針。 5点の衣類は事件から1年2カ月後に現場近くのみそタンクで見つかり、血痕には赤みがあった。袴田さんの再審開始
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森町・小国神社 朱に燃ゆる 12月3日までライトアップ
森町一宮の小国神社で紅葉が見頃を迎えている。名所として知られ、30日も多くの家族連れらが晩秋の美しい光景を楽しむ姿が見られた。 本殿東の宮川沿いに約千本のモミジが植えられている。鮮やかな赤や黄色の葉が、宮川の水面(みなも)にも反射し、幻想的な雰囲気に包まれている。島田市から妻と孫の3人で訪れた河原崎克己さん(60)は「モミジが日の光でキラキラとしていて、きれいだった」と笑顔を見せた。 同神社によると、12月上旬ごろまで楽しめそうという。3日まで、日没から午後8時半ごろまで夜間のライトアップを実施している。
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破魔矢作り本格化 「昇り竜のように」願い込め 浜松・五社神社
浜松市中区の五社神社で、正月の縁起物の破魔矢作りが本格化している。30日も朝から神職と巫女(みこ)が、来年の干支(えと)の辰(たつ)が描かれた絵馬を矢に結びつける作業に励んだ。 12月中旬までに大中小の3種類計約3千本を用意する。種類によって矢の長さや絵馬の大きさ、絵柄に違いがあり、1本1500~7千円。同月1日から社務所で授与を始める。 同神社は初詣に約10万人の参拝者を見込んでいる。権禰宜(ごんねぎ)の吉田暁史さん(40)は「『昇り竜』という言葉のように、日本全体が上向きに進む年になることを願っている」と話した。 (浜松総局・山川侑哉)
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臨時列車は取りやめ SL運行に影響も 大井川鉄道緊急停車事故
大井川鉄道(本社・島田市)は30日、臨時列車が発車直後、先頭の電気機関車と客車をつなぐ連結器が外れ緊急停車した事故を受け、12月末まで予定していた同じ臨時列車の運行を取りやめることを決めた。原因調査に伴い車両の運用再開の見込みが立たないため。電気機関車は蒸気機関車(SL)の運行補助にも使用されていることから、大鉄は週末のSL運行を一部区間で普通電車に切り替える。観光面で影響が出始めている。 臨時列車の「普通客車列車」は電気機関車が旧型客車をけん引する期間限定の企画。レトロな雰囲気が人気を集め、6~7月に実施した際は延べ2千人以上が乗車した。10月から増発運行するなど集客面でも期待されていた
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「田代ダム案」東電と協議へ JR東海社長が会見「速やかにまとめる」 リニア湧水流出対策
JR東海の丹羽俊介社長は30日に都内で開いた定例記者会見で、リニア中央新幹線トンネル工事湧水の静岡県外流出対策として同社が示した「田代ダム取水抑制案」の実施を大井川利水関係協議会(利水協)が了解したことを受け、ダムを管理する東京電力リニューアブルパワーと「基本合意に向けた詰めの協議を速やかにまとめる」と述べた。 利水協は静岡県や流域市町、利水団体で構成し、29日に同社に見解を送付していた。丹羽社長は「了解いただけてありがたい。静岡工区早期着工のため、地元の心配を解消して理解を得られるようコミュニケーションを大切にしながら対応する」と話した。 利水協が田代ダム案了解に際し、流出量に対して必
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「土壌調査、事業者に重い負担」 静岡県の盛り土規制条例に静岡市議要望 作成は当時副知事の難波市長
静岡市議会11月定例会の総括質問に登壇した宮沢圭輔氏(創生静岡)が県盛り土規制条例について「土壌汚染調査に関する事業者の負担が重すぎる」として、県に対して同条例の廃止を提案するよう市に要望した。熱海土石流災害を受けて2022年7月に施行された同条例の検討作業で中心的な役割を果たしたのは当時県の副知事だった難波喬司市長。答弁には担当局長が立ち、難波市長は手元の資料に目を落として淡々と聞いていた。 宮沢氏は、残土処分業者が土壌汚染調査に経費と時間を要することで処分価格が上がり、残土の最終処分場が不足する市内で業者の新規参入の障壁にもなっていると指摘した。土壌汚染は熱海土石流の原因とは直接関係な
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⚾ロッテ戦力外の福田秀平外野手 静岡市拠点ハヤテ入団の意向 プロ野球
プロ野球ロッテから戦力外通告を受けていた福田秀平外野手(34)が30日、来季から2軍ウエスタン・リーグに参入する静岡市拠点の「ハヤテ223」に入団する意向を固めたことを自身の後援会ホームページ上で明らかにした。 福田は多摩大聖ケ丘高(東京)から2006年の高校生ドラフト1巡目でソフトバンクに指名された。入団後は俊足好打の外野手として活躍し、日本一にも貢献した。20年シーズンからは出場機会を求めロッテへ移籍したものの、けがが重なり、23年シーズン終了後に戦力外通告を受けていた。
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「土や木、また落ちてきそう...」 台風2号豪雨災害から半年 私有地崩落で浜松の住民困惑 被災ウナギ店は再出発
静岡県内各地に多くの被害を出した6月の台風2号による豪雨災害から2日で半年がたつ。浜松市では1人が亡くなるなど、同市西区や北区、天竜区の山間部を中心に建物被害を伴う土砂災害が多発した。半年で災害復旧が進み再出発した被災者がいる一方で、今も元通りの生活に戻れず不安に駆られている住民もいる。 「半年たっても景色は変わらない」。11月中旬、北区引佐町の看護師菅原芳江さん(67)は自宅裏ののり面を眺めてため息をついた。土砂が崩れた斜面は私有地のため行政が復旧に介入できず、ブルーシートが掛けられたままになっている。土地所有者との話し合いで解決するしかないが、所有者とは連絡が付かず工事のめどは立って
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「適応指導教室」進まぬ改称 文科省が変更推奨も 静岡県内温度差、当事者「自分は不適応なの…」
不登校の子どもの受け皿になっている学校外の公的な支援拠点「適応指導教室」の名称変更が県内で進んでいない。文部科学省は保護者からの「違和感がある」などという声を踏まえて2019年度に「教育支援センター」に変更し「適応指導教室」の使用をやめた。自治体に対しては「改称が望ましい」(同省担当者)としているが、県内では「適応指導教室」を使い続ける市町があり、対応が分かれている。 「自分が不適応だと言われているようだった」。不登校経験のある県内の男性(20)は当時を振り返る。不登校の子を支援する関係者の間には「呼び方が通常の教育体系から外れていることを表している」などと受け止める声も根強い。 「適
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教え子の演奏に包まれて旅立ち 浜松市民吹奏楽団の初代指揮者塚本さん 亡くなる前日明かした「大好きな曲葬儀に」
11月25日に81歳で亡くなった浜松市民吹奏楽団初代指揮者の塚本好司さん(浜松市中区)の葬儀が30日、同区で営まれ、楽団員らが集まりトロンボーンやサックスなどの演奏で故人をしのんだ。「音楽のまち」で、大好きだった曲、仲間たちに見送られて旅立った。 塚本さんは約2年前に胃がんを発症し、闘病の末、息を引き取った。29日夜は「通夜コンサート」と銘打ち、塚本さんの思いを受け継ぐ教え子ら200人以上が演奏あり、拍手ありのにぎやかな“音楽祭”を開催。30日の葬儀は一転、しめやかな雰囲気の中、出棺の際に管楽器の柔らかな音色が会場に響き渡った。 闘病中も楽団の練習に足を運び、指
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静岡・杉尾の盛り土撤去へ 静岡県が行政代執行開始
静岡県は30日、静岡市葵区杉尾の砂防指定地に残土処分会社「富田建材」が無許可で造成した盛り土を撤去する行政代執行を開始した。現場は急勾配で大雨や地震で土砂が不安定化する恐れがある上、約700メートル下流に人家があるため危険性が指摘されていた。静岡県は2025年12月26日までに代執行の完了を目指している。 静岡県静岡土木事務所の戸栗一泰所長が代執行の開始を宣言し、工事作業員が現場の進入路付近にバリケードや防護柵を設置した。今後、測量や仮設道路の整備を行い、24年1月下旬から土砂の搬出を始める予定。土砂は牧之原市の民間残土処分場に運ぶ。 21年7月に熱海市伊豆山で発生した大規模土石流以降
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浜松市中央区長に小松氏、浜名区長に中村氏 区再編に伴う人事異動
浜松市は30日、来年1月1日付の行政区再編に伴う人事異動を内示した。新たに発足する中央区に小松靖弘中区長が、浜名区の初代区長に中村公彦浜北区長がそれぞれ就く。区域の変更がない天竜区長は袴田雄三氏が留任する。 現在の東、西、南区長の3人は中央区参与に、北区長は浜名区参与になり、いずれも行政センターと改称されるそれぞれの区役所に在勤して新体制への円滑な移行に尽くす。異動規模は部長級が現区長の6人、次長級6人、課長級24人など。 行政区再編は現在の中、東、西、南区と北区三方原地区を中央区に、浜北区と北区の大部分を浜名区に集約し、七つある区を三つにすることで行政運営効率化を図る。中央区役所は現在
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インフルエンザ、静岡県内警報入り 過去最も早く 低年齢の家族感染目立つ
静岡県は30日、定点医療機関から直近1週間に報告されたインフルエンザの患者数が1医療機関当たり30・96人となり、警報レベルの開始基準値(30人)を超えたと発表した。前週の1・4倍。「警報入り」は5シーズンぶりで、記録が残る2002年以降だと09年に並んで最も早い。 地区別では東部が43・94人と警報レベル、中部は21・05人、西部は26・00人でいずれも注意報レベル。保健所別では御殿場が134・33人、東部38・80人、富士35・53人で警報レベルとなった。御殿場の多さは患者数が多い定点医療機関があるためで、感染者数が実数報告される学級閉鎖数では突出していない。1日当たりの患者数は推計
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パラスポーツ情報センター開設 コンシェルジュ常駐、相談強化 静岡に県障害者協会
静岡県障害者スポーツ協会は30日、障害者スポーツに関する情報を一元化した拠点施設「ふじのくにパラスポーツ情報センター」を静岡市葵区の県総合社会福祉会館に開設した。障害者らの相談に応じたり、スポーツを楽しむための幅広い情報を提供したりするパラスポーツコンシェルジュを配置し、県内のパラスポーツの裾野拡大を目指す。 東京パラリンピックのレガシー(遺産)継承や、スポーツを通じた共生社会の実現を目指して、同協会や県などは今年8月、全国初の官民連携組織「ふじのくにパラスポーツ推進コンソーシアム」を設立し、障害者スポーツの振興に取り組む態勢づくりを進めている。 障害者スポーツに関する相談窓口はこれま
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ようこそクルミ! 雌のキリン一般公開 伊豆アニマルキングダム
東伊豆町の伊豆アニマルキングダムで30日、雌のキリン「クルミ」の一般公開が始まった。雄のイブオ(13)の〝お嫁さん候補〟。早速餌を元気良くほおばる姿を見せた。 クルミは茨城・日立市かみね動物園で2020年9月に生まれ、今月2日にアニマルキングダムに搬入された。高さ約3・7メートル。 飼育員の緑川大河さん(26)によると、「驚くほど人なつっこい」という。キリンは本来神経質だが、人への警戒心が薄く飼育員を見つけると駆け寄ってくるそう。緑川さんは「幼い現在の姿をぜひ見に来てほしい」と呼びかけている。 同園ではクルミとイブオのほか、イブオの母ナオコ(21)と雌イロハ(7)を飼育している。雌は
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リニア「一定の前進」 田代ダム案了解に 川勝知事と国会議員意見交換
川勝平太知事と県内関係国会議員の意見交換会が30日、与党と野党・無所属の2回に分けて国会内で開かれた。4年ぶりとなった与党との会合では、リニア中央新幹線トンネル工事湧水の県外流出対策「田代ダム取水抑制案」を県が了解したことを巡り、早期整備へ「一定の前進だ」と評価する声が議員から上がった。=関連記事26面へ 冒頭を除き非公開。自民党県連の城内実会長(衆院静岡7区)によると、知事はリニアについて「整備促進を基本に、全線開業の前倒しを目指す立場」と改めて述べた。議員側からは生物多様性や残土処理などの課題も「科学的根拠に基づいた丁寧な議論の積み重ねを」との注文があった。 城内氏は「国会議員も含め
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グランドピアノをカプセルトイに 河合楽器製再現
河合楽器製作所のグランドピアノのカプセルトイが発売された。 カラーはブラック、ホワイト、マホガニーと、同社クリスタルピアノ「CR―40A」をイメージした透明の4色。希少品として、ミュージシャンのYOSHIKI(ヨシキ)さんが愛用する「CR―40Aヨシキ・バージョン」も用意した。 サイズは奥行き50ミリ、高さ37ミリ、幅40ミリ。販売価格は税込み500円、ブラインドボックスは550円。全国のカプセルトイ売り場などで販売する。カワイ直営店は12月1日から扱う。 販売元でカプセルトイ製造・販売を手がけるケンエレファント(東京)によると、同社でのピアノのカプセルトイの販売は初めて。
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浜松市行政区再編 区役所組織見直し 健康福祉部門集約
浜松市は来年1月1日の行政区再編に合わせて区役所組織を見直す。七つの区役所を三つにし、各区役所にある健康福祉部門の課を本庁健康福祉部内の「福祉事業所」「健康づくりセンター」に集約することで、区役所の課・第1種事業所を48から20に削減する。区役所や行政センターなどに本庁組織の出先グループや担当職員を配置し、住民サービスの質は維持させる。 3区役所にはそれぞれ区振興、区民生活、まちづくり推進の3課を残す。これらの課長には現在の中区、浜北区、天竜区の各課長がそのまま就くため、異動対象者の人数には含めていない。三つの土木整備事務所は区役所など12カ所に職員を配置する。中山間地域の課題に取り組む
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岡田さん(サッカー元代表監督)指導者論 静岡みらい会議「私欲ない理念徹底」
静岡県内企業の経営者や管理者向けのビジネスセミナー「静岡みらい会議」(静岡新聞社・静岡放送主催)が30日、静岡市葵区のしずぎんホールユーフォニアで開かれ、「持続可能な企業・地域のつくり方」をテーマにサッカー元日本代表監督の岡田武史さんらが特別講演した。 岡田さんはJ3今治の運営を核にしながら地域活性化に取り組む企業「今治.夢スポーツ」の会長として手腕を発揮した経験を踏まえ、指導者の視点から人づくりや組織づくりについて講話した。指導者自身が経営理念を体現するような言動を取ることが重要だと指摘。「私利私欲のない理念の実現をトップが徹底することで、サポーターや社員、スポンサーらが『この人について
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「家庭ごみ有料化」提出表明 浜松市長、2月に条例案
浜松市の中野祐介市長は30日の市議会11月定例会本会議で、家庭ごみ処理の有料化に関する条例改正案を2024年の市議会2月定例会に提出する方針を正式に表明した。実施時期については未定で、今後の社会経済情勢を見極めながら引き続き慎重に検討する。一方、家庭ごみ減量の目標値を定め、達成した際にはその都度、実施時期を先延ばしする可能性にも言及し、「実施時期は条例改正後のしかるべき時点で判断したい」と述べた。斎藤和志氏(自民党浜松)の代表質問に答えた。 中野市長は、有料化の目的としてごみ減量と資源化の推進を挙げ、「経済的動機づけによるごみの排出抑制とごみ処理費用の負担の公平を図ることが期待できる」と強
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静岡県産食材を生かしたジェラート 伊豆高原ジェラート工房R65(伊東市)【静岡ものづくり最前線】
2022年3月に開業し、原料の食材にこだわったさまざまな種類のジェラートを提供する。フルーツや牛乳、茶など県内産の良品を厳選。アロマを意識した組み合わせや糖の使い方を工夫した製法で、食材の良さを引き出している。 ジェラートは食材が持つ香りを意識して開発している。伊東名産のダイダイとジャスミン、カルダモンを使った一品は、それぞれが相乗効果を生むように配合の分量を調整した。グラニュー糖や粉末の水あめなど複数種類の糖を組み合わせて甘さや固さ、口に含んだ際のなめらかさを追求。糖の配合により、食べた時に甘さを感じるタイミングが変化するという。 工房を立ち上げた六郷祐太朗さん(35)は千葉県出身。「
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大自在(12月1日)紙とデジタル
この文章を紙面で読んでくれている人もいれば、スマホ画面でという人もいるだろう。紙面ではこの定位置にあるから自然に目に入る。ちょっと読んでみようかという気にもなってもらえる。「ちょい読み」と言われたり、お通しに例えられたりする。 一方、アプリ「静岡新聞DIGITAL[デジタル]」では指先でスマホ画面をたたいたり(タップ)滑らせたり(スワイプ)して到達してもらう。紙面とはずいぶん“待遇”が違うと思ったこともある。それだけに、わざわざ読みに来てくれる方に感謝している。 紙とデジタル媒体ではニュースの届き方も探し方も違う。縦書き、横書きだけでなく、見出しや写真などレイアウ
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社説(12月1日)万博の国費負担 経費全体の提示 早期に
2025年開催の大阪・関西万博の開催費用は最終的にどこまで拡大し、国費はどれほど投入されるのか。当初想定の1・9倍に膨らんだ会場整備費とは別に、国費約837億円が必要になることが新たに明らかになった。 数字が小出しされ、経費の全体像が見通せない。最初のうちは経費を小さく見せておき、実際にはもっと大きかったと欺いたように見えても仕方がない。東京五輪の際にも同じような経緯をたどった。どうして大型イベントはこうなるのか。まるで底なし沼のようで物価高騰に苦しんでいる国民は納得できまい。 11月30日で開幕まで500日となり、入場チケットの前売り販売も始まった。エネルギー価格の上昇や円安などの影響
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島田のヘリ墜落で調査報告書 乱気流遭遇も機長が減速せず
運輸安全委員会は30日、2020年12月に島田市大代の山中にヘリコプターが墜落し、男性機長=千葉県浦安市、当時(46)=が死亡した事故の調査報告書を公表した。乱気流に遭遇した際に機長が減速する操作をしなかったため、機体の姿勢が保てず操縦不能となり、墜落したと推定した。 報告書によると、機体は米国製のロビンソン式R66型。事故は午後3時半ごろ発生し、最大速度の110ノットで飛行していたとみられる。乱気流に遭遇しても減速せず、翼と軸をつなぐ「スピンドル」という部品が軸に接触する「マスト・バンピング」と呼ばれる現象が発生し、機体が傾いた可能性が高いとした。本来は60~70ノットに減速する必要があ
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環境債500億円 初の共同発行 浜松など36自治体
新潟県や熊本県、浜松市など36自治体が30日、借金に当たる地方債「グリーンボンド(環境債)」を初めて共同発行した。総額は500億円で、環境問題を解決するインフラ整備事業の財源となる。返済は10年後。来年3月に2回目の発行を予定しており、総務省は2023年度の調達額が計約1千億円になると見込む。 環境債を自治体が共同発行する枠組みは23年度に創設され、42自治体が参加している。このうち26道府県と10政令指定都市が発行した。調達額は北海道が66億円で最も多く、次いで京都市の50億円だった。浜松市は11億円。静岡県や静岡市など6自治体は事業費がまだ確定していないなどの理由で今回は見送った。
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15歳松村怜、世界を打ち抜け! テニス・ジュニアデビスカップ日本代表、富士市出身【しずスポ】
テニスのジュニアデビスカップ(ジュニアデ杯)日本代表の松村怜(あおやま庭球塾)=富士市=は、未来のトッププロが名乗りを上げる海外ツアーで腕を試す15歳。全豪、全仏などジュニア四大大会(グランドスラム)を視野に、まずは18歳以下の世界ランキング100位以内を目標に上位の戦いに打って出る。 ジュニアデ杯は16歳以下の国別対抗戦。松村は5月にカザフスタンで開かれたアジア予選で7戦全勝し優勝に貢献した。スペインでの決勝大会ではダブルスで2勝を挙げるも日本は11位の結果。「世界でトップ10に入る選手を間近で見られたことが収穫。速いテンポでの主導権を握りたいのと、海外選手に面倒くさがられるしつこさを
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静岡県議会「不用意発言、訂正を」/川勝知事「構想を提案したまで」 東アジア文化都市拠点かみ合わず
東アジア文化都市のレガシー(遺産)拠点を三島市内の国有地に置きたいとした川勝平太知事の発言について、静岡県議会総務委員会は29日、川勝知事に発言内容の訂正を申し入れた。書面を提出した西原明美委員長(自民改革会議、藤枝市)らは訂正とともに「不用意な発言をしないよう」求めたが、知事は「訂正するほどのことではない」と答え、やりとりは終始かみ合わなかった。 川勝知事は10月12日の県内商議所会頭との懇談で「発展的継承センターを置きたい」「詰めの段階」と述べ、県議会内に「議会軽視」などと批判が広がった。県議会総務委は県職員や国有地を所管する東海財務局職員への事実確認など3回の閉会中審査を経て、訂正の
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政治団体、22年は半数が収支減 静岡県内選出の国会議員関連
総務省と静岡県選挙管理委員会が29日までに公表した2022年分の政治資金収支報告書によると、現職と前職の県選出国会議員に関連する約50政治団体の半数以上で収入、支出額が前年から減少した。22年7月の参院選以外に国政選挙がなかったことが影響したとみられる。新型コロナウイルス感染拡大で近年縮小していた政治資金パーティーは、規模が戻りつつある。 ※画像タップで拡大してご覧になれます 参院選を戦った若林洋平氏(自民)が代表の党支部は、選挙前後に党本部から6回にわたって計2300万円の収入があり、現在所属する二階派からは選挙後の12月に100万円の寄付を受けた。平山佐知子氏(無所属)の
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大井川鉄道、全線再開に22億円 被災当時想定から膨らむ 自社負担8.4億
静岡県は29日、昨年9月の台風15号で被災し一部区間の運休が続く大井川鉄道(島田市)について、全線での運行再開に必要な費用が総額で約22億円に上ると明らかにした。鉄道・運輸機構や鉄道総合技術研究所による現地調査を踏まえて精査した結果、当初想定された約19億円から膨らんだ。大鉄の負担額は8・4億円以上になる見込み。県や地元市町による支援策や資金調達の方法を今後議論する。 同日に県庁で開かれた「大井川鉄道本線沿線における公共交通のあり方検討会」で報告した。大鉄の鈴木肇社長は会合後の取材に、「コロナ禍で赤字が続き、企業単独で負担するのは難しい。復旧の道筋は立っていないのが現状だ」と述べた。工事
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⚾聖隷クリストファーOB 聖地で笑顔 全国元高校球児野球大会
新型コロナウイルス禍で甲子園大会が中止となった2020年の高校生を対象にしたイベント「あの夏を取り戻せ 全国元高校球児野球大会」が29日、兵庫県西宮市の甲子園球場で開催され、20年夏に各地で行われた独自大会優勝校など42チーム、約700人が参加した。入場行進、練習で全チームが「聖地」甲子園の土を踏んだ。 発起人の大武優斗さんは20年当時の高校球児で、同世代の無念さを晴らすために活動。「楽しそうにノックを受けている選手を見て、このイベントの意味があったと思った。あの夏は取り戻すことができた」と感無量の様子で話した。 聖隷クリストファーOBの大橋琉也さんが「未練に終止符を打ち、続いていくそ
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熱海富士スマイルで故郷凱旋 「応援があったから頑張れた」と感謝
大相撲九州場所で秋場所に続いて優勝争いを演じ、2場所連続の敢闘賞を受賞した熱海富士(21)=本名・武井朔太郎、伊勢ケ浜部屋=が29日、故郷の熱海市に凱旋(がいせん)した。屈託のない笑顔で地元ファンに九州場所の結果を報告し、「優勝して帰ってきたかったが、温かく迎え入れてくれてうれしい。応援があったから頑張れた」と感謝した。 ▶おかえり「さくちゃん!」写真特集はこちら 後援会が主催したイベントで、多くのファンが会場のJR熱海駅前広場を埋め尽くした。熱海富士が到着すると大歓声が沸いた。斉藤栄市長は「勝ちに行くひたむきな姿に感動した。今や人気は全国レベルだが、子どもの頃から知っている熱海市民が
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⚾清水東高時代、毎日続けたシャドーピッチング「原点」 阪神・岩崎優投手、今季を振り返る【動画あり】
プロ野球・阪神タイガースの18年ぶりセ・リーグ優勝、38年ぶり日本一に守護神として貢献した岩崎優投手(32)=静岡市清水区出身、清水東高出=がこのほど、静岡放送のインタビューに応じ、今季を振り返りました。 ―日本一おめでとうございます。2023年を締めくくる投手となりました。 「一番いい形で1年が終われて本当に良かったなという思いです」 ―今シーズン途中で守護神になりました。 「ポジションがコロコロ変わったけれど、どこでも自分のやることは一緒ですし一通りリリーフのポジションは経験してますので、焦りとかはなかったです」 ―その中で獲得したセーブ王のタイトル。 「自分一人の力では取れ
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⚽JFA会長、宮本氏確実 46歳元代表主将 唯一の立候補 日本サッカー協会
日本サッカー協会(JFA)の次期会長に元日本代表主将の宮本恒靖専務理事(46)が就任することが29日、確実になった。同協会が次期会長選挙のただ1人の正式立候補者として発表した。12月24日の臨時評議員会や来年3月の理事による互選を経て第15代会長となる見込み。ワールドカップ(W杯)出場経験者や元Jリーガーが会長になるのは初。 会長選挙には、宮本氏とJリーグチェアマン室特命担当オフィサーの鈴木徳昭氏(61)が出馬を希望。宮本氏は今月25日までに、必要な評議員16人以上の推薦を得た。複数による選挙となれば、2016年に田嶋幸三現会長(66)と原博実氏(65)で争われて以来だった。 宮本氏はJ
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鈴与が売上高最高 8月期決算 国内物流好調で
鈴与グループは29日、主要4社の2023年8月期決算を発表した。鈴与は売上高が前期比3・8%増の1533億1400万円、経常利益が24・8%増の108億2千万円とともに過去最高となった。純利益は50・5%増の6億6700万円となり、2年連続で最終黒字となった。 愛知県小牧市などの物流拠点を拡充、全国141拠点、延べ床面積96万平方メートルまで拡大するなどしたことが増収につながった。コロナ禍で利用者が低迷したフジドリームエアラインズ(FDA)などの航空事業子会社の引当金や不動産の減損損失を特別損失として計上した。会見した浅井伸祐副社長は「FDAは2年連続で大きな引き当てをした。だいたいの処理
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旧市町のマンホール販売 浜松市、12月4日から受け付け
浜松市は12市町村合併前から使われ、更新で不要になったマンホールのふた4種8点を希望者に販売する。同市では初の試み。 今回は旧浜北市2種と旧引佐町、旧浜松市各1種を用意した。引佐のギフチョウ、浜北のサツキなど、それぞれの地域のシンボルがデザインされている。 希望者は市ホームページから申込用紙を印刷し、郵送か市上下水道部の窓口へ持参で申し込む。3千円以上で希望購入価格を記載し、最も高い価格をつけた人に購入権が与えられる。受け付けは12月4~18日。 更新期を迎えたマンホールは通常、リサイクル業者を通じて処分するが、全国でマンホールの人気が高まっていること、旧市町村の歴史を残す貴重な品であ
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JR「アスティ静岡」新装開店 “プチぜいたく”飲食や物販 全21店出そろう
ジェイアール東海静岡開発(静岡市葵区)が運営するJR静岡駅構内の商業施設「アスティ静岡」が29日、8カ月にわたる改装工事を終えてグランドオープンした。新型コロナウイルス下で高まった「プチぜいたく需要」に応じる飲食・物販店など新装全21店舗が出そろった。 同日、高級スーパー紀ノ国屋の商材を扱う「プレシャスデリ&ギフト静岡」や、クレープ店「エイチズクリーム」、雑貨店「無印良品500」など県内初進出を含む9店舗が営業を開始した。 大規模改装は2020年度以来3年ぶり。伊藤裕次社長は「さらなるにぎわい創出に資する店舗がそろった。駅利用者のついで買い需要に応じるだけでなく、施設そのものが目的地にな
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「古関裕而と東海パルプ社歌」語る 日大・刑部教授が講演
静岡新聞教育面で「近現代学校制服考」を連載中の刑部芳則・日本大教授(日本近現代史)が29日、島田市内で東海パルプ(現特種東海製紙)の社歌をつくった作曲家古関裕而(1909~89年)をテーマに講演会を行った。 東海パルプ、特種東海製紙島田工場を分社化した新東海製紙(同市)の元社員による同窓会「東友会」総会の一環。古関研究の第一人者で、彼をモデルにした2020年放送のNHK連続テレビ小説「エール」の風俗考証も担当した刑部教授が、希代の作曲家の生涯や作風を紹介した。 1970年に完成した東海パルプ社歌の制作にあたり、同市の工場を訪れたエピソードにも触れ、「永く歌い継がれ、士気高揚の資となること
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昨秋台風被災の静岡市葵区油山 再発防止へ砂防ダム増設 静岡県が2カ所着工、来年5月完成目指す
静岡県はこのほど、昨年9月の台風15号で土石流が発生し旅館や民家が被災した静岡市葵区油山地区で再発防止のため、油山川の上流2カ所に砂防ダムを増設する工事に本格着手した。上流部の道路を埋め尽くした土砂や岩石の除去が難航し、発災から約1年2カ月たってやっと大規模工事にこぎ着けた。出水期前の来年5月末までに完成を目指す。 上流部には元々2カ所に治山ダム、3カ所に砂防ダムが設置されていた。だが昨年の台風15号では線状降水帯に伴う大雨で山崩れが起き、土石流が砂防ダムの容量を超えて押し寄せた。再発防止に向け、県は既設の砂防ダムにたまった土砂を掘削して機能を回復。その上で既設ダムの下流1カ所に幅約50
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大自在(11月30日)奥さん死去20年
ワールドカップ(W杯)でなかなか勝てなかったかつての日本ラグビー。世界の強豪との実力差がまだ大きかった頃から、それでも「W杯を日本でやりましょう」と声を上げていた官僚がいた。外務省の故奥克彦さんである。 奥さんが国連政策課長になった2000年、早稲田大ラグビー部の先輩にあたる森喜朗氏が首相に就いた。森氏の記憶によれば、奥さんは首相官邸によく顔を出しW杯招致を訴えたという。 2人のやりとりはノンフィクション作家の松瀬学さんが書いた評伝「日本を想い、イラクを翔けた ラガー外交官・奥克彦の生涯」(新潮社)に詳しい。森氏は後に日本ラグビー協会会長に就任し、W杯日本招致委員会の会長にもなる。09年
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社説(11月30日)シラスウナギ流通 新ルールの実効上げよ
ウナギの養殖種苗にする稚魚(シラスウナギ)の漁と流通のルールが2024年漁期(23年冬~24年春)から大きく変わる。静岡県内で採捕した稚魚は県内で養殖する決まりだったが、12月からは県外業者にも販売できるようになり、仕入れ競争で県内養殖業者が稚魚を必要量調達できない事態も考えられる。 不正排除を目指す新ルールによって新たな不正が生まれないよう、国や都府県は指導取り締まりを徹底し、実効を上げなければならない。商慣習の変化に戸惑いはないか、行政は現場の声を聴き、必要なら支援策を講じてほしい。 食卓に上がるウナギはほぼ全て養殖だが、全て天然の稚魚を育てたものだ。ニホンウナギはグアム島近くでふ化
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ガイドと巡る“ディープな伊豆” サイクリングイベント・いずかのライド 地元グルメ パワーの源に【しずおかアウトドアファン】
伊豆半島の中央部に位置する伊豆の国市と周辺地域は、狩野川をはじめとする自然景観や土地に根ざした食、歴史を感じられるさまざまな史跡など見どころの宝庫だ。10月下旬~11月中旬に全3回の自転車ツアーを実施した「伊豆狩野川ガイドサイクリング(いずかのライド)」の初回に同行し、地元在住のガイドが紹介する“ディープな伊豆”に触れた。 (生活報道部・草茅出、山本淳樹) 初回は「満腹つまみ食いグルメと雄大な大自然を満喫する伊豆市ツアー」。県内外から参加した12人が約35キロの道のりに挑戦した。数人のグループごとにガイドが付き、立ち寄り先の情報や地域の歴史、地形の成り立ちなどを
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外来種ヤスデ 静岡県内で拡大 専門家「行政と住民連携し対策を」
節足動物ヤスデの一種で台湾原産の外来種ヤンバルトサカヤスデが静岡県内で生息域を広げている。在来種より繁殖力が強く、温暖な本県では越冬も可能な“不快害虫”。静岡市で2002年に確認されて以来、沿岸部の市町を中心に生息域を拡大し、内陸部の住民からも苦情が出ている。専門家は「外来種対策の優先順位が低く、放置されている」と指摘し、拡大防止策を講じる必要性を強調する。 ヤンバルトサカヤスデは体長3センチほどで、普段は落ち葉の下などに潜んでいる。人をかんだり農作物を食い荒らしたりはしないが、外部から刺激を受けると青酸を含む悪臭ガスを放ち、頭痛や吐き気、下痢を引き起こすことがある
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年末年始の高速道路の渋滞予測 静岡県内10キロ以上 上下計5回
中日本高速道路は28日、年末年始(12月28日~1月4日)の高速道路の渋滞予測を発表した。新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが「5類」に移行して初めての年末年始で、10キロ以上の渋滞は前年の実績よりも29回増えて上下計84回に上る見込み。このうち静岡県内区間が関係するのは上下計5回の予想となっている。 同社によると、ピークは上りが1月2、3の両日、下りが12月29、30の両日と1月2日。県内関係は、上りが1月1~4日に東名高速道都夫良野トンネル付近を先頭に10~15キロ、下りは1月2日に同御殿場インターチェンジ付近を先頭に10キロの渋滞が発生すると予測した。同社は時間や日程など
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介護予防に「民」の発想 24年度、静岡市が委託事業 成果に応じ「報酬」変動
静岡市は2024年度から、新たな官民連携の事業手法「成果連動型民間委託契約方式(PFS)」を活用した介護予防促進事業に着手する。PFSは行政課題に対応した成果指標を設定し、達成状況に応じて委託事業者への「報酬」の額を変動させる仕組みで、同市では初の導入。介護を必要としない65歳以上の市民に外出や社会参加を促すアイデアを民間から取り入れ、要支援・要介護認定者数と介護サービスにかかる経費の削減につなげる。28日までの関係者への取材で分かった。 事業の対象は、要介護認定を受けていない65歳以上の高齢者のうち、就労や社会活動をしていない市民約3万1千人。外出や社会参加は介護予防につながるとして、
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幻想的“光のガーデン” はままつフラワーパーク
浜松市西区のはままつフラワーパークで1月7日まで、「フラワーイルミネーション」が開催されている。花壇や樹木などに飾り付けた約100万球の電球が、幻想的な“光のガーデン”を演出する。 カラフルな装飾が施された高さ約8メートルのもみの木や、藤の花をイメージした約60メートルの「虹色の光のトンネル」が登場。大温室クリスタルパレスは、クリスマスムードを演出するツリーやサンタクロースの電飾が設置され、訪れた家族連れらを温かな雰囲気で迎える。 園内では同市在住の音楽ユニット「Jam9」の音楽を流しているほか、同市出身の作曲家鈴木豊乃さんの曲に合わせた噴水ショーもあり、光と音の
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ネット通販、22年度相談7457件 18年度比1.5倍 半数以上が40~60代
2022年度に静岡県などに寄せられたインターネット通販に関する消費生活相談が7457件に上り、18年度の1・5倍に増加したことが28日までの県への取材で分かった。通販サイトやネット広告の不適正表示がきっかけでトラブルになる事例が多く、40~60代の被害が全体の半数以上を占めた。県はこれまで若年層や高齢者層の消費者教育に力を入れてきたが、中高年への啓発も強化し被害防止を図る。 県県民生活課によると、22年度の消費生活相談2万6109件のうちネット通販関連は約3割を占めた。ネット広告関連の相談も3388件で18年度の約2倍、SNS関連も2074件と約3倍に増えた。 相談内容は「『初回500円
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大自在(11月29日)脇見運転
車の脇見運転は重大な交通事故につながる危険な行為だ。つい景色に目が行った、車内の落とし物を拾おうとした、スマホに気を取られた―などに起因する。 路線バスの運転手が自社の車両と擦れ違う際、手を上げてあいさつする行為。脇見や片手運転につながるとして業界団体が長年禁止しているが、静岡など9都府県で実施した覆面調査の結果、約半数の運転手で確認された。 調査のきっかけとなった2021年に北九州市で発生した死亡事故では、バス運転手が対向車線を走る自社バスを注視し続け、前方の自転車に追突した。聞き取りに、運転手は「普段から顔見知りの運転手に会釈していた。2、3秒間視線を向けた」と話した。 時速40キ
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社説(11月29日)国立大学に合議体 法成立前に懸念解消を
大規模国立大に運営方針を決める合議体の設置を義務づける国立大学法人法改正案が衆院を通過し、参院に送られた。大学の自治や学問の自由を脅かしかねないとして、各地の大学教員らが強い懸念を表明している。 改正案は当初、10兆円規模の大学ファンドから支援が受けられる「国際卓越研究大学」のガバナンス強化の仕組みとして議論されてきた。法案の提出段階で、対象となる学校法人の範囲を根拠なく拡大した格好だ。10月末の閣議決定で初めて公表され、大学関係者は「寝耳に水」と首をかしげた。範囲拡大の理由についての説明が不足していると言わざるを得ない。「大学の運営に国が関与を強める結果になるのでは」との疑念を払拭する必
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トンボの楽園で3年ぶり新種「オナガアカネ」確認 磐田・桶ケ谷沼
磐田市のNPO法人桶ケ谷沼を考える会(今村信大理事長)は28日、「トンボの楽園」として親しまれている同市岩井の桶ケ谷沼で、72種類目のトンボ「オナガアカネ」が確認されたと発表した。同沼で新種類のトンボの生息が確認されたのは2020年以来、3年ぶり。 オナガアカネは朝鮮半島、極東ロシアなどに分布する体長約4センチの小型アカトンボ。白い顔や10節ある腹部の7節目が下方に張り出しているのが特徴。22日午後、トンボ観察が趣味の掛沢孝彦さん(69)=磐田市=が、桶ケ谷沼北部に設けられたトンボ増殖用のコンテナ近くで見つけた。 掛沢さんによると、オナガアカネが浜松市内に飛来したという情報を友人から得た
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【動画】冬の安らぎ 静岡県内のイルミネーション&ライトアップまとめ
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脱炭素テーマに「究極のソース」 鳥居食品、CO2排出66%減 価格は3倍に
鳥居食品(浜松市中区)は、毎年テーマを変えて取り組む限定商品「究極のソース」づくりの企画で、今年は二酸化炭素(CO2)排出量の削減に挑戦したソースを開発した。カーボンニュートラル(CN)をテーマに、原材料や製造工程を見直し、従来比で約66%減らした。11月28日に発売する。 冷凍保管した原材料の野菜を煮込む行程を酢漬け作業に置き換え、電気とガスの使用量を削減した。鹿児島県種子島産のサトウキビから、浜松市中区のマイノーブルシュガー(佐藤みゆき代表)が市内で栽培・製造したサトウキビシロップに変更したほか、メキシコ産の食塩を掛川市産に変えるなどして輸送時のCO2排出量を低減した。 従来は1本2
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静岡県内政党は大幅減 22年政治資金収支報告書 パーティー再開、事業収入増
静岡県選挙管理委員会は県内の政党や政治団体から届け出があった2022年の政治資金収支報告書を28日付で公表した。報告書を提出した1337団体のうち、政党関係183団体の総収入額は、前年比19・7%減の15億4567万円、総支出額は同17・5%減の15億1274万円で、過去10年でいずれも最多だった前年21年に比べて大幅に減少した。22年7月の参院選のほかに大型選挙がなかったことが影響したとみられる。 提出団体全体でみても、収入、支出ともに前年を下回り、過去10年で最少を記録した20年とほぼ同規模だった。総収入額は前年比13・7%減の24億2264万円、総支出額は同17・0%減の22億89
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清水区や浜松 静岡県内波紋の有機フッ素化合物 PFAS健康への影響は 〝先進地〟大阪・摂津ルポ
最近よく聞く有機フッ素化合物(PFAS。読みはピーファス)という言葉。デュポン社を相手取った米国での訴訟過程で疫学調査により疾病リスクを高めることが明らかになった。原告側の弁護士は今春出版した著書の日本語版の中で静岡市清水区三保の化学工場を名指し。海の向こうから県内に飛び火した様相も見せている。浜松市では飲用にもしていた井戸水から高濃度で検出され県内で波紋は広がる。PFASとは一体どのようなものなのか。住民による血液検査や化学工場周辺で遮水壁の設置が行われる“先進地”大阪府摂津市を訪ねた。 (清水支局・坂本昌信) 指針値520倍 「野菜食べられない」 ダイキン工
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排水浄化装置を強化へ PFAS問題対応で静岡・清水区の工場側
発がんリスクを高めることが疑われる有機フッ素化合物(PFAS)が、静岡市清水区三保の化学工場周辺の敷地外の井戸から比較的高濃度で検出されている問題で、工場運営会社が工場前の水路に流す排水を浄化する設備を強化することが28日、分かった。 静岡市環境保全課によると、工場を運営する三井・ケマーズフロロプロダクツ社(東京)側が24日に開かれた、同社と市、三保地区連合自治会の3者による連絡会準備会の席上、方針を示した。12月中旬にも稼働させるという。工場前水路では、市が10月31日~11月12日に採水した水のPFAS(PFOAとPFOSの合計)濃度を調査。日時によって差はあるものの、13日間計26回
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子育て・若者支援で表彰 静岡県内から静岡県立大生団体など
子育て支援団体などを対象とした「未来をつくる こどもまんなかアワード」の初回となる表彰式が27日、首相官邸で開かれた。最優秀となる総理大臣表彰に、生きづらさを抱えた子どもらが孤立しないよう交流拠点づくりを進めるNPO法人「全国こども福祉センター」(名古屋市)など2団体が選ばれた。 センターは、子どもや若者が繁華街に赴き同世代に声をかけ、相談に乗る活動が評価された。 もう一つの受賞団体「ケアラーアクションネットワーク協会」(東京都)は、親、きょうだいを世話するヤングケアラーのため、居場所づくりや啓発ハンドブックの作成をしている。 特命担当大臣表彰には静岡県立大学生ボランティアセンターなど
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幻想的な光 冬の安らぎ 静岡県内のイルミネーション&ライトアップ【TRY!ANGLE】
師走が目前に迫り、静岡県内のそこかしこでイルミネーションやライトアップなどによる演出が繰り広げられている。年末に向けて一段と冷え込み、せわしなさを感じるようになる中、華やかで幻想的な彩りがひとときの安らぎを与えてくれる。 各地の魅力あふれるスポットを巡った。 (写真部・小糸恵介) 天の川をイメージして電飾を施した丘の上を駆ける修善寺虹の郷のロムニー鉄道。2024年3月末まで=伊豆市 色とりどりの和傘アートやライトアップが楽しめる法多山尊永寺境内。12月3日まで=袋井市 シーサイドならではの景色が楽しめる「清水港 海と光の空間」。2
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日本災害情報学会 新会長に静岡大・岩田氏
日本災害情報学会は25日に東京都内で開いた総会で、新会長に静岡大防災総合センター特任教授で元県危機管理監の岩田孝仁氏(68)=写真=を選任した。任期は2年間。1999年4月に設立された同学会では7人目の会長で、地方自治体出身者が務めるのは初めて。 同学会は防災や減災に効果的な災害情報のあり方を調査・研究し、社会に提言する団体。現会員は研究者や行政、企業、報道関係者など950人と29法人。 岩田氏は1979年に県庁に入庁し、防災部門に約35年間勤めた。2015年から母校・静岡大で同センターの教授となり、現在は特任教授を務める。 岩田氏は「緊急時でも『分かりやすい』『判断に迷わない』災害情
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⚾オリックス・紅林(駿河総合高出)が初のベストナイン プロ野球
セ、パ両リーグのベストナインが27日に発表され、38年ぶりの日本一に輝いた阪神から近本光司外野手ら3人、パ3連覇のオリックスから主要タイトルと沢村賞に3年続けて輝いた山本由伸投手ら5人が選出された。近本、山本はともに3年連続3度目の栄誉。 阪神では近本のほかに、大山悠輔一塁手と木浪聖也遊撃手がそろって初受賞。オリックスでは頓宮裕真一塁手と紅林弘太郎遊撃手(駿河総合高出)がともに初選出された。宗佑磨三塁手は山本と同様に3度目、森友哉捕手は4度目受賞。 受賞回数の最多は8度が2人で、4年連続で輝いたソフトバンクの柳田悠岐外野手と、一塁手で1度受賞の楽天の浅村栄斗二塁手。初選出は大山らのほか
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恩返しのサッカー教室 JFAアカデミーの17選手 御殿場での活動 本年度限り
御殿場市に拠点を置くサッカーエリート選手養成校「JFAアカデミー福島」はこのほど、小学生対象のサッカー教室を同市の御殿場高原時之栖のサッカーグラウンドで開いた。高校3年生の選手17人がコーチ役を務め、子どもたちにサッカーの楽しさを伝えた。 同市と小山町、裾野市の児童を中心に約70人が参加した。子どもたちはレベルごとにパスやシュート、フェイントなどの技術を磨き、高校生選手からボールの蹴り方や視線を向ける方向などについて助言をもらった。ゲーム形式の練習も行い、早速学びを生かして相手ゴールに迫った。 同アカデミーは2011年3月の東日本大震災で福島県での活動が困難になったが、御殿場高原時之栖が
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大自在(11月28日)ベルギーで見た革新的技術
ベルギーの首都ブリュッセルは15~16世紀、毛織物業の中継地として繁栄したと、国連教育科学文化機関(ユネスコ)のホームページにある。世界で最も美しい広場とされる「グランプラス」があり、広場を含めた中心部は石畳が敷かれていた。雨の日やスーツケースを引っ張る旅行者にはつらさもあるが世界遺産の地、欧州らしい歴史を感じた。 欧州連合(EU)本部も置かれる街で開催された新聞製作技術に関する企業説明会に参加した。日本と同様「新聞離れ」は顕著で、デジタルへのシフトが進んでいた。 記事や写真を取り込み紙面ごとに割り付けると、一瞬にして40ページほどの紙面がモニター上に仕上がった。紙面製作の担当者がデジタ
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社説(11月28日)「大麻グミ」 被害防止へ規制強化を
大麻に似た成分を含むグミを食べた人が体調を崩し相次いで救急搬送された問題で、厚生労働省は製品から検出された合成化合物HHCH(ヘキサヒドロカンナビヘキソール)を医薬品医療機器法に基づく指定薬物に指定した。12月2日から所持や使用、流通が禁止される。 HHCHは幻覚や意識障害を引き起こす大麻の成分と構造が似ているが、規制対象外だった。厚労省は類似構造の成分をまとめて禁止する包括指定も検討している。規制や啓発を強化し、健康被害を防がなければならない。 「大麻グミ」は店舗やインターネットで販売され、同様の製品を販売しているとみられる静岡市の店舗も、東海北陸厚生局麻薬取締部の立ち入り検査を受けた
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4コマ先生、児童笑顔に 黒板に毎日“連載” 磐田・豊岡南小の鈴木教諭「学校に来る楽しみの一つに」
磐田市上神増の豊岡南小に、毎日欠かさず黒板などに4コマ漫画を描き続けている名物教員がいる。鈴木昌英教諭(50)の“連載”は2022年4月に始まり、既に400作を突破した。「学校に来る楽しみの一つに」―。そんな思いを込めた作品は駄じゃれ満載のギャグ漫画。毎朝、登校した児童たちの笑顔を咲かせている。 漫画は、主人公の小学生らが日常生活の中などで駄じゃれを披露する。鈴木教諭は自身が受け持つクラスの教室の黒板に放課後、漫画を描くのが日課だ。本年度は全校児童を楽しませようと昇降口にも紙に印刷した作品を日替わりで掲出している。教え子の4年村上心春さん(10)は「身近なもので駄じ
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キツネの嫁入り、練り歩く 移住の夫婦を地域で祝福 浜松市天竜区
浜松市天竜区二俣町のクローバー通りでこのほど、キツネの面をかぶった新郎新婦が結婚を祝福されながら練り歩く「キツネの嫁入り行列」があった。法被を着てキツネに扮(ふん)した行列を目当てとする見物客が沿道に集まった。 行列は吾妻町稲荷の例祭「酉(とり)の市」に合わせた催しで、クローバー通り商店会が企画した。新郎新婦は3年前に同町に移住し、はちみつ店「養紡屋」を営む塩見亮太さん(38)と未紗さん(38)。和装姿の夫婦に続いてちょうちんやかさを持った一行約40人がゆっくりと150メートルほど歩いた。 吾妻町稲荷で皆に祝福されながら結婚式が執り行われた。復路は面を外した亮太さんが長男桃ノ介ちゃん(8
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⚽ホンダFC快勝、優勝杯 JFL最終節
日本フットボールリーグ(JFL)は26日、最終節7試合をホンダ都田サッカー場などで行った。4年ぶりの優勝を決めているホンダFCは、クリアソン新宿に3―1で快勝した。 先制されたホンダFCは前半41分、FW鈴木理がGKとの一対一を冷静に沈めて同点に追いついた。後半にはカウンターからMF岩切が2ゴールを挙げて試合を決めた。 試合後に優勝セレモニーが行われ、優勝カップが贈られた。 ホンダFC 3(1―1 2―0)1 クリアソン新宿 ▽得点者【ホ】鈴木理、岩切2【ク】池谷 ▽最終順位 ①ホンダFC 勝ち点53②ブリオベッカ浦安45③レイラック滋賀44④ソニー仙台43⑤ラインメール青森42
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国立公園歩道5割無管理 進む荒廃、災害対策課題 環境省調査
全国に34ある国立公園内の登山や散策に利用される歩道全1127路線のうち、整備や保全を担う管理者が設置されていない路線が50%の561に上ることが26日、環境省の調査で分かった。国立公園であるにもかかわらず、管理者不在で荒廃が進む登山道が各地にあることや、災害時に迅速な対応ができないなどの課題が浮き彫りとなった。全国規模の詳細な実態把握が行われたのは初。共同通信が情報公開請求し入手した内部報告書で明らかになった。 国立公園の登山道を巡ってはボランティア頼みの維持の常態化や、行政が現地の詳細な状況を把握しておらず適切な危険表示ができないといった問題が指摘されてきた。 国立公園の管理は国が
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熊野の長藤イメージ 磐田でイルミネーション 12月25日まで
磐田市豊田地区の文化施設周辺を電飾で彩る「長藤イルミネーション」が25日、同市上新屋のアミューズ豊田などで始まった。地域資源の国指定天然記念物「熊野(ゆや)の長藤」をイメージした飾り付けなど、LED電球約4万球の幻想的な光が一帯を包んだ。12月25日まで。 2024年5月12日に予定する同地区の新たなにぎわいイベント「豊田わくわくフェスタ」の実行委がプレイベントとして企画した。フェスタ会場のアミューズのほか、市民文化会館かたりあ、新造形創造館などの文化施設が集中するエリアを発信する狙いもある。 各施設の植木や周辺の街路樹などに、白や黄、青色など多彩な電球を飾り付けた。アミューズ敷地内のフ
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解体前の島田市旧庁舎でサバゲー実施 感謝のプロジェクションマッピングも
島田市は11月末に解体される島田市役所旧庁舎のお別れイベントとして26日、旧庁舎のプロジェクションマッピングを実施した。多くの市民が集まり、最後の別れを告げた。 新庁舎の建築工事を担った木内・大河原・アーク東海特定建設工事共同企業体(JV)が市に提案し実現した。旧庁舎の南面に同市の映像クリエイター石川勝敏さんが制作した幻想的な映像が約9分間投影され、市民は旧庁舎との思い出を振り返りながら鑑賞した。また、市内の小学生が旧庁舎を下絵に作成した塗り絵も映し出された。 同日、旧庁舎内で民間企業主催のサバイバルゲーム(サバゲー)も開催され、全国から約100人が集まった。サバゲーを展開するスペシャル
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⚽12月2日決勝は清水ー東京V 国立で対決、サッカーJ1昇格プレーオフ
J1昇格プレーオフは26日、東京・味の素スタジアムで準決勝の残り1試合が行われ、今季J2で3位の東京Vが同6位の千葉を2-1で下し、12月2日に実施される清水(同4位)との決勝へ進んだ。東京Vは前半に中原と森田のゴールで2点をリード。後半に1点を返されたが、逃げ切った。決勝は東京・国立競技場で行われる予定で、引き分けの場合は年間順位で上位の東京Vが昇格する。 東京V 千葉に競り勝つ ▽準決勝(味スタ) 東京V(J2・3位) 2(2―0 0―1)1 千葉(J2・6位) ▽得点者【V】中原、森田【千】小森 ▽観衆 25150人 【評】東京Vが2得点で競り勝った。千葉の猛攻に耐えて迎えた
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富士山を多角的に研究 学会が秋季学術大会
富士山とその周辺地域を研究対象とする学者らでつくる「富士学会」(渡辺定元会長)の秋季学術大会が26日、静岡市駿河区の静岡大とオンラインで開かれた。富士山大沢崩れの土石流発生要因や富士山信仰など、自然、人文、社会科学から多角的な研究成果の発表があった。 同大農学部の今泉文寿教授(砂防工学)は基調講演で、富士山の地盤凍結と土石流発生の関係性を説明した。地温や降水量の観測、地形解析などによって、凍結期には少ない降水量でも土石流が起きやすくなると明らかにした。 鳥羽法皇(1103~1156年)が建立した実相寺(富士市岩本)と信仰に関する研究発表もあった。 静岡大のグループは大井川上流部の支流悪
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大自在(11月27日)角界のプリンス
ウルフと言えば元横綱千代の富士。元横綱輪島なら蔵前の星。函南町出身の雑学系ライター、杉村喜光さんの「異名・ニックネーム辞典」(三省堂)で由来を知ると、クスッとしたり、なるほどと感心したり。異名を持つ大相撲力士は多い。 秋場所に続き九州場所も千秋楽まで優勝争いに絡み、土俵を盛り上げた熱海富士(熱海市出身)。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は青森県出身で、相手の力をかわす体の柔らかさから「津軽なまこ」と呼ばれた。旭富士の師匠だった大島親方(元大関旭国)は食い下がったら離れない「ピラニア」とも、技能賞6回の巧みな取り口に「相撲博士」とも。 10月の全日本力士選士権。露払いに熱海富士、太刀持ち
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社説(11月27日)五輪巡る馳氏発言 真相の究明が不可欠だ
石川県の馳浩知事が東京都内で行った講演の中で、2013年に開催が決定した東京五輪の招致活動に際し、開催地決定の投票権を持つ国際オリンピック委員会(IOC)の委員に内閣官房報償費(機密費)を使って贈答品を渡したと発言した。馳氏は自民党の東京五輪招致推進本部長を務めていて、当時の安倍晋三首相から「五輪招致は必ず勝ち取れ」「金はいくらでも出す。官房機密費もあるから」などと指示されたという。 馳氏はその日のうちに発言を全面撤回し、翌日には「事実誤認だった」と謝罪した。しかし、発言が事実なら「贈与」を禁じたIOCの倫理規定に違反する可能性が極めて高い。さらに故人である安倍氏の発言に言及したにもかかわ
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静岡市葵区のビルに巨大絵画 障害者らが制作 デザイナーとコラボ
鈴与はこのほど、2022年5月に取得した静岡市葵区紺屋町のビル外壁に障害者とプロのデザイナーがコラボして制作した巨大絵画を展示した。お披露目式には社会福祉法人「玉柏会」が運営する障害者支援施設「宍原荘」の利用者らも訪れ、完成を祝った。 絵画は、富士山やミカンなど静岡ゆかりのものをテーマに障害者たちが描いた水彩画をデザイナーが「静岡の美しく豊かな自然環境・温暖な気候と、安心感がある温かい社会を共に生きる」とのコンセプトに基づき再構築した。「チャレンジド・デザイン・ウォール」と名付けられた。 完成式典には鈴与幹部らも訪れた。静岡紺屋町名店街の服部功理事長も足を運び「ちょうどクリスマスのイルミ
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藤枝・滝ノ谷不動峡で紅葉見頃 まつり開催、観光客にぎわう
紅葉の名所として知られる藤枝市瀬戸ノ谷の滝ノ谷不動峡で26日、もみじまつり(市観光協会主催)が開かれた。見頃を迎えた紅葉を楽しむ親子連れら多くの観光客でにぎわった。 地元住民らが名物のせとやコロッケや焼きシイタケ、山芋といった山間地らしい食べ物のほか、藤枝茶や和菓子などを販売した。藤枝太鼓の演奏と餅投げも行われ、イベントを盛り上げた。 滝ノ谷不動峡保勝会の曽我茂会長(72)によると、見頃はあと1週間ほど続くという。
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初冬の訪れ告げる白い“カーテン” 三島で大根干し体験、親子ら挑戦
JAふじ伊豆は26日、三島市三ツ谷新田の畑で三島大根干し体験会を開いた。親子連れ約20人がたくあん用の大根を干し、白いカーテンを作り上げた。 箱根西麓の斜面に干された大根が並ぶ光景は、初冬の訪れを告げる同市の風物詩。同JAのブランド「箱根西麓野菜」を代表する大根が作られる伝統的な農法を体感し、地元の特産品について理解してもらおうと初めて企画した。 参加者は、生産者の宮沢勝敏さんに教わりながら大根約400本を収穫。葉の部分をわらで縛り、水洗いして土を落とした後、木と竹の棒で組まれた「がくや」にかけていった。 大根は1週間から半月の間、風に当てて乾燥させた後に漬け込み、たくあんにするとい
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「しずおか連詩の会」書籍化 作品まとめ、参加詩人の解説収録
静岡県で毎秋行われる現代詩のイベント「しずおか連詩の会」の作品をまとめた書籍「しずおか連詩 言葉の収穫祭」(左右社)が発刊される。 2009年からさばき手(まとめ役)を務める詩人野村喜和夫さんが編者を務めた。05年から22年までに紡がれた連詩と、参加詩人の解説を収録した。1999年の第1回から2003年の第5回までを収めた大岡信編「連詩 闇にひそむ光」(04年、岩波書店)の続編的な位置づけ。 「しずおか―」は、5人の詩人や小説家、歌人、俳人らが集まり(06年のみ4人)、3日間の即興制作で5行詩と3行詩を40編(06年のみ32編)連ねる。書籍は四六判280ページ、2750円。
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クリームシチュー、白米に「かける派」3割 「分ける派」7割 全国調査、静岡も同傾向
ハウス食品はクリームシチューの食べ方について全国調査した。シチューと白米を組み合わせると答えた5617人のうち、分けて食べることが多い「分ける派」が68・0%、白米にかけることが多い「かける派」が32・0%。都道府県別では分ける派が鳥取、島根、富山の順となり、西日本が多かった。かける派は沖縄、青森、東京の順。静岡は「分ける派」が70・1%、「かける派」が29・9%だった。 担当者は「東日本は味が濃い文化圏なので、白米にかけることが好まれるのでは」と指摘。沖縄は、タコライスのように混ぜる文化が根付いていると分析した。 シチューに入れる食材に関しては、カキが広島、シメジは長野がいずれもトップ
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女学生の傘事情 日傘は黒、雨なら唐傘【近現代 学校制服考⑧】
読者の皆さんは、「雨傘唐傘、傘さして、父さん迎えにいきましょう、雨が降る降る日暮れ道、つんつん燕[つばめ]の宙がえり」という歌い出しで始まる、昭和16(1941)年に作られた「雨傘唐傘」(作詞・武内俊子、作曲・河村光陽、歌・河村順子)という童謡をご存じだろうか。4分の2拍子の哀調を帯びた短調の旋律で流行した。 「雨傘唐傘」とは日が照ったときに差す日傘と区別している。両方ともに竹の骨で組まれ、日傘は綿や和紙、雨傘は和紙を貼った唐傘が主流であった。雨傘は日傘と違って雨をはじくため、和紙の表面に油を塗っていた。時代劇で傘張りは浪人の内職の定番である。 洋傘もあったが、高価なことと防水性の問題も
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熱海富士 後退も逆転Vある! 大相撲九州場所14日目
大相撲九州場所14日目(25日・福岡国際センター)は大関霧島が平幕熱海富士(熱海市出身)との2敗同士の直接対決を寄り切りで制し、12勝2敗で単独首位に立った。霧島は4場所ぶり2度目の優勝に大きく前進した。熱海富士は3敗に一歩後退。 大関豊昇龍は翠富士(焼津市出身)を上手投げで退けて9勝目。大関貴景勝は関脇大栄翔に突き出されて5敗目を喫した。大栄翔は9勝目。関脇琴ノ若は10勝目をマークした。関脇若元春は5勝目を挙げ、小結阿炎は負け越した。 十両は琴勝峰と大の里が11勝3敗で首位を守った。 ◇2敗 霧島 ◇3敗 熱海富士 相星決戦 完敗に落胆「切り替える」 支度部屋に戻った21歳
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掛川の畑に不発弾 陸自が深夜回収
掛川市三俣の畑で不発弾のような不審物が見つかったと周辺住民が25日午後、掛川署に通報した。連絡を受けた陸上自衛隊の隊員が同日深夜、現場に駆け付けて不発弾と確認し、回収した。陸上自衛隊によると、不発弾は二つあり、土をかぶった状態だった。いずれも同型で直径15センチ、縦45センチ。信管が残っていたという。現場で処理はせず、陸自施設に搬送した。 現場は同市浜野地区周辺の射場跡「陸軍遠江射場」から東に約1キロの畑。周辺は畑が広がっていて、交通規制などはしなかった。
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赤色?光る? キノコテーマの本いろいろ 個性的なキャラクターも活躍【親子の本棚 学校司書えりすぐり】
今月は、秋の味覚の一つでもある「キノコ」がテーマです。いろいろな形や色があり、中には光るキノコもあります。本を読んで、森を探検したいですね。個性的なキャラクターが活躍する物語も紹介します。 「ほしじいたけ ほしばあたけ」 なんともいえない枯れた雰囲気の表紙が味わい深く、子どもたちの心をわしづかみにします。きのこむらの元気なキノコたちがにぎやかにくらしていると、タマゴタケが、がけに落ちてしまいました。ほしじいたけが、ひらりと助けにとびおりますが、ケガをしたタマゴタケをおぶってガケをのぼるのはむずかしそうです。 さて、ほしじいたけはどうするのでしょうか。長持ちしないほしじいたけの力にドキ
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⚽清水エスパルス 昇格プレーオフ決勝進出 心一つにゴール死守、山形と引き分け
サッカーJリーグ2部(J2)は25日、J1昇格プレーオフ準決勝を静岡市清水区のIAIスタジアム日本平で行った。リーグ戦4位の清水エスパルスは同5位のモンテディオ山形と0-0で引き分け、リーグ戦順位のアドバンテージで12月2日に開催されるプレーオフ決勝に進出した。 清水は山形の厚みのある攻撃に苦しめられたが、GK大久保択生(34)の安定した対応を中心に最後までゴールを守った。決勝は26日に行われる東京ヴェルディ対ジェフユナイテッド千葉の勝者と対戦する。 ▶⚽写真特集 詳細はこちら ▽準決勝(アイスタ)観衆15742人 清水(J2・4位) 0(0―0 0―0)0 山形(J2・5位)
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⚾松永(筑波大1年、日大三島高出)勝負強さアピール 大学野球オータムフレッシュリーグ
静岡県内の高校、大学と県外の大学による野球の交流試合「第6回大学野球オータムフレッシュリーグin静岡」第2日は25日、草薙、清水庵原、西ケ谷の3球場で9試合が行われた。最終日は26日、3球場で静岡高-法大など9試合を実施する。 首都大学リーグ・筑波大1年の松永陽登外野手(日大三島高出)が清水庵原球場で行われた東大戦で代打出場し、静岡産大戦は4番、右翼手で先発出場した。東大戦は六回1死二、三塁の好機に内野ゴロで打点を挙げ、静岡産大戦は五回に適時二塁打を放った。「ホームランを狙っていた」と納得はしていないが、持ち前の勝負強さをアピールした。 高校時代はエースで4番。“二刀流&rd
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大自在(11月26日)伊集院さんの言葉
24日に亡くなった直木賞作家の伊集院静さんは、肘を痛めて退部するまでは立教大野球部でプレーした。米大リーグ、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜さんと交流するなど野球に関する文章も多い。 だが、エンゼルスからフリーエージェント(FA)になっている大谷翔平選手には手厳しい。投打二刀流について「褒め言葉ではない」と最後まで懐疑的だった。 大谷選手がけがで戦列を離れた9月。日本人初の本塁打王を確実にしていたにもかかわらず、伊集院さんは週刊誌に「行儀、躾[しつけ]の悪い野球をする」「自分のことだけ考えて生きている」と書いたそうだ。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝で日本中に歓喜を
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社説(11月26日)杉田氏の差別発言 自民の良識が問われる
自民党の杉田水脈[みお]衆院議員による、アイヌ民族や在日コリアンに対する差別的な発言が続いている。9月から10月にかけて札幌、大阪の法務局が杉田氏の過去のフェイスブックへの投稿を人権侵犯と認定したにもかかわらず、本人は11月に入りX(旧ツイッター)への投稿で法務省の認定制度そのものを批判し、自身を正当化した。アイヌ文化振興事業の関係者をやゆした発言も波紋を呼んでいる。 こうした言動に対し、所属する自民党の対応が極めて鈍い。岸田文雄首相(党総裁)は2022年8月の第2次岸田改造内閣で杉田氏を総務政務官に任命し、23年9月の党人事では環境部会長代理に起用した。 過去には性的少数者や女性に対す
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川端康成「伊豆を愛していた」 「踊子」ゆかりの旅館女将らトーク 河津町
川端康成の「伊豆の踊子」ゆかりの旅館・福田家(河津町)で25日、生前の川端とも交流のあった4代目女将(おかみ)の稲穂昭子さん(78)らのトークショー(県温泉協会、美しい伊豆創造センター共催)が開かれた。 「踊子」では、川端康成が自身を投影した主人公「私」が過ごした福田家。稲穂さんは「(川端は)怖いというイメージを持たれがちだが、無口でとっつきにくいだけで、本当は優しい方。伊豆を愛していた」との逸話を紹介。川端が温泉への愛着を度々示していたとし、「だからこそ『踊子』も生まれたのかもしれない」と推察。「小さな温泉街に多大な財産を残してくれた。この歴史を後世にしっかりとつないでいかなければいけな
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⚽内田篤人さん、故郷の函南の小中生にサッカー指導 「ここからJリーガーや日本代表になって」 町制施行60周年イベントで
函南町で25日、町制施行60年を記念した「かんなみフェスティバル」が開かれた。特産のトマトをテーマにしたイベントや地元に伝わる民話から生まれた「かんなみ猫おどり」など多彩な催しを実施。同町出身でサッカー元日本代表の内田篤人さん(35)も駆け付け、多くの住民とともに郷土の節目を祝った。 テーマは「次世代へ繋(つな)げるかんなみの宝」。かんなみスポーツ公園で開かれたオープニングセレモニーで、内田さんが仁科喜世志町長らとボールを蹴って開幕した。内田さんは「この町から日本代表やサッカー以外の分野で活躍する子どもが出てくることを期待している」とあいさつした。 内田さんは初めて地元でサッカー教室の講
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⛳宮本勝昌が首位浮上 シニアゴルフ最終戦第2日
男子ゴルフのシニアツアー最終戦、いわさき白露シニアは25日、鹿児島県いぶすきGC(7052ヤード、パー72)で第2ラウンドが行われ、宮本勝昌(熱海市出身、御殿場市在住)が66で回り、通算6アンダーの138で首位に浮上した。1打差の2位に横田真一がつけた。
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⚽清水エスパルスきょうJ1昇格プレーオフ準決勝 秋葉監督「反発心持ち、勝って次へ」
J2清水は25日、ホームで山形とのJ1昇格プレーオフ準決勝に臨む。リーグ戦の年間順位のアドバンテージにより、4位清水は5位山形に対し、引き分け以上で決勝進出が決まる一戦。チームは24日、練習を完全非公開にして最終調整した。 リーグ最終節の3日後の15日からプレーオフに向けて再始動した清水。今週は試合3日前から練習を非公開にする徹底ぶりで、山形戦への準備を入念に進めてきた。24日にオンラインで取材対応した秋葉監督は「(自動昇格を逃した最終節からの)反発心を持ちながら、勝って次のステージに進みたい」と強調した。 清水にとっては初の昇格プレーオフの戦いとなるが、DF高橋、DF北爪、GK大久保ら
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北村藤枝市長 5選へ出馬意向
藤枝市の北村正平市長(77)が任期満了(2024年6月19日)に伴う市長選に5選を目指して出馬する意向を固めたことが24日までに、関係者への取材で分かった。29日から始まる市議会11月定例月議会一般質問の答弁で正式に表明する見通し。 市長選へ出馬の意向を示すのは、北村氏が初めて。市長4期の実績に加え、今月に着工したクリーンセンターの事業を軌道に乗せることや、中心市街地のさらなる活性化、中山間地域の拠点づくりなどを訴えていく方針。 北村氏は静岡新聞社の取材に「これからに希望を持てる藤枝市をどのように描いていくのか、しっかりと道筋を付けたい。それが自分の責務だと思っている」と述べた。 北村
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戻らぬ娘、せめて真相を 重ねた面談、尽きぬ「なぜ」【届かぬ声/牧之原バス置き去り在宅起訴 ㊤遺族の思い】
法律って何なんだろう―。9月下旬、静岡地裁の202号法廷。傍聴席の中央後方に座った河本千奈ちゃんの父(39)は、柵の向こうで交わされる法曹三者のやりとりにぼうぜんと耳を傾けていた。 傍聴したのは乗用車を無免許運転し男性をはねて死亡させ、そのまま逃走したとして、自動車運転処罰法違反(無免許過失致死)などの罪に問われた男の論告求刑公判。いずれ自分も被害者遺族として臨む裁判の流れを知るため、牧之原市から足を運んだ。 亡くなった被害男性の妻は意見陳述で、残された幼い2人の子どもとの日々を声を震わせながら語った。悲しみに暮れる自身の境遇と重なり、涙をこらえきれなかった。ところが、検察官の求刑を聞い
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前園長と元担任を在宅起訴 牧之原・園児バス置き去り 業過致死罪 静岡地検
牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」で2022年9月、園児の河本千奈ちゃん=当時(3)=が送迎バスに置き去りにされて亡くなった事件で、静岡地検は24日、業務上過失致死の罪で当時バスを運転していた増田立義前園長(74)=同市=と、千奈ちゃんのクラス担任だった元職員(48)=同市=を静岡地裁に在宅起訴した。 起訴状などによると、増田被告は園長として送迎バスを利用する園児の安全確保に必要な計画を策定せず、22年9月5日朝には自ら千奈ちゃんら園児6人を乗せたバスを運転。同園に到着後、車内に残っている園児がいないかを確かめないまま、園舎から約240メートル離れた駐車場でバスを施錠し、千奈ちゃんを取
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「運営継続」改めて示す 榛原学園がコメント 牧之原バス置き去り在宅起訴
牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」の増田立義前園長(74)と元クラス担任(48)が24日に業務上過失致死の罪で在宅起訴されたことを受け、同園を運営する学校法人榛原学園は代理人弁護士を通じ「重く受け止める」としつつも、「二度と事故を起こすことのないよう安全で安心していただける園となるよう努力する」とコメントし、同園を運営していく意向を改めて示した。 川崎幼稚園の運営を巡って現在、亡くなった河本千奈ちゃんの遺族が「法人は事件直後の面談で廃園を約束した」として、同園の廃園か運営法人の交代を求めてインターネット上で署名活動を行っている。榛原学園は運営を継続するとして本年度も新入園児を受け入れ、遺
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⚾静岡市長、川勝知事「球史に名刻んだ」 プロ球団「ハヤテ223」誕生に喜び
静岡市が拠点の野球球団「ハヤテ223(ふじさん)」の杉原行洋代表は24日、来季からのプロ野球2軍ウエスタン・リーグ参入が正式決定したことを難波喬司市長と川勝平太知事に報告した。両首長とも「日本プロ野球史に名を刻んだ」などと喜び、行政として球団運営を支援していくことを約束した。 市役所静岡庁舎を訪れた杉原代表は、プロ野球球団が新規2球団を加えても全国に14球団しかないことに触れ、「(サッカーJリーグの)清水エスパルスが(リーグ発足時加盟クラブの)『オリジナル10』を成し遂げたのと同じくらいの重みを感じている」と述べた。その上で、「球団の立ち上げは非常に困難を伴う」として支援を要請した。球団社
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⚾ハヤテ223球団社長に池田氏「選手育成・再生し勝つ」 静岡市拠点、プロ野球2軍参入
来季からプロ野球2軍ウエスタン・リーグへの参入が決まった静岡市拠点のハヤテ223(ふじさん)が24日、同市内で会見を開き、ハヤテグループ・スポーツ事業アドバイザーの池田省吾氏(49)が球団社長に就任したと発表した。 池田氏は四国アイランドリーグの球団立ち上げ支援を行った実績があり、2015、16年シーズンは香川オリーブガイナーズの球団代表を務めた。「安定した球団経営の基盤をつくり、チーム運営では若手育成、元NPB選手の再生をしながら勝つことを目標にする」と強調。「地域活性、野球振興に微力ながら尽力していきたい」と抱負を語った。 3、4日に実施したトライアウトの合格者には既に内定通知を出し
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静岡⇄ベトナム双方向チャーター便 3月運航、関係者がPR
静岡空港とベトナムを結ぶ双方向チャーター便が初めて、2024年3月に運航する。日本側の旅行会社や航空会社の関係者が24日、県庁に出野勉副知事を訪ね、空港利用の促進に向けて意見を交わした。 航空会社はベトジェットエアで、3月23、27日の2往復をツアー向けに運航する。これまでベトナムとのチャーター便は23年を含めて計8便運航したが、いずれもインバウンド(訪日客)かアウトバウンド(国外旅行)のどちらかの利用にとどまっていた。今回は初めてインバウンドとアウトバウンドの双方向のチャーター便が実現する。 ベトジェットエア日本販売代理店の中川正秋営業本部長や、チャーターしたエイチ・アイ・エス(HIS
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御殿場アウトレット 着座型モビリティ試験導入 警備員の“足”に
御殿場市の御殿場プレミアム・アウトレットは、ホンダが市販化を目指し開発中の着座型スマートモビリティ「UNI-ONE(ユニワン)」を巡回警備業務に試験導入している。来年3月末まで使用し、負担軽減や人材確保に向けた糸口を探る。業務のデジタル化の検討にも役立てる。 UNI-ONEは椅子の形をした定員1人の乗り物で、座ったまま体重移動すると二つの特殊な車輪が動き、前後左右360度自在に移動できる。両手は自由に使える。乗降時の全高は77センチだが、移動時は95センチまで高さが上がり、立っている人とコミュニケーションを取りやすい座面位置になる。大型商業施設での試験は全国初で、今回は2台を有償で導入し
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ジャズピアニスト上原ひろみさん 母校・浜松追分小で演奏「好きな気持ち大切に」
浜松市中区の追分小は24日、同校出身の世界的ジャズピアニスト上原ひろみさん(44)を招いたコンサートを開いた。上原さんは「楽しいと思えればずっと頑張れる。好きという気持ちを大切にしてほしい」と後輩らに呼びかけた。 東京五輪の開会式で演奏した「スペクトラム」や、故郷への思いを込めた「グリーン・ティー・ファーム」など、自身が手がけた曲を演奏した。素早く繊細に指を動かす技術のほか、足で床をたたいたり立ち上がって弾いたりする表現も披露した。全校児童約200人は演奏が終わるたびに大きな拍手を送った。 質問コーナーで追分小での思い出を尋ねられた上原さんは、小学6年時の音楽会で、学校にある楽器を調べた
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全国の逸品「社員」が仕入れ 焼津水産高、模擬会社設立20周年 25日まで販売イベント
焼津水産高(焼津市)の流通情報科生徒でつくる模擬会社「フィッシュパラダイス・魚国」は24日、焼津さかなセンター(同市八楠)で販売イベントを実施した。魚国設立20周年を記念して、全国各地の逸品を集めた「ご当地フェア」を企画。生徒たちが仕入れた商品約40品が並んだ。25日まで。 単独で行うイベントとしては最大規模。「社員」たちはこれまでの販売傾向や焼津さかなセンターの客層を念頭に置いて、日持ちする商品を中心に仕入れた。「ご当地フェア」は北海道、関東、関西、中国、九州・沖縄とブロックごとに仕入れた缶詰やふりかけなどが並ぶ。たこやきやチーズケーキの缶詰といった珍しい商品も販売する。 仕入れ担当の
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田代ダム案了解で最終調整 静岡県と流域市町、実施前説明を付言 リニア・トンネル工事
リニア中央新幹線トンネル工事で生じる湧水の県外流出対策「田代ダム取水抑制案」を巡り、静岡県と大井川流域市町は、JR東海が10月に示した具体的な実施案を了解する方向で最終調整していることが24日までの関係者への取材で分かった。ただ、実施案には県外流出量と同量の取水抑制ができない状態が続いた場合の対応が記されていないため、実施前に説明するよう付言する見通し。 県は、大井川流域の市町や利水団体で構成する大井川利水関係協議会の意見を取りまとめ、来週中にもJRに送付する。県有識者会議の専門部会委員からも意見が寄せられているとし、同部会で引き続き、田代ダム案の実現性に関する協議を続けることも要請する考
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旬の四ツ溝柿ロールケーキに 長泉で限定販売
今が旬の長泉町特産品を使った「四ツ溝柿ロールケーキ」が12月下旬ごろまで期間限定で販売される。製造を手がける町ブランド認定店のケーキ屋「ハピネス」(下土狩)の小松大輔店長(48)は「洋菓子に柿は珍しいはず。生クリームとの相性や柿の香りを楽しんでほしい」と話す。26日の町産業祭でも販売予定。 ロールケーキには食感を残すため、厚く切った生の四ツ溝柿を使用。しっとりするシュー生地で柿と生クリームを包んだ。小松店長が「地元のおいしいものを使いたい」との思いから製造を開始。昨年、町のブランド品としての認定を受けた。 小松店長は「今の時期しか食べられないので、一度味わってみて」と話した。
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加藤学園暁秀初等学校本館、古橋家住宅主屋など静岡県内6件有形文化財に 文化審議会が答申
文化審議会は24日、最大級の被爆建物「旧広島陸軍被服支廠(ししょう)倉庫施設」(広島市)や、金剛峯寺本坊(和歌山県高野町)など9件の建造物を重要文化財に、静岡県の6件を含む38都道府県の290件を登録有形文化財にするよう盛山正仁文部科学相に答申した。文化庁によると、広島の被爆建物の重文指定は3件目となる。近く答申通り告示される。 同倉庫施設は、外壁がれんが造りの倉庫4棟が約500メートルにわたって並ぶ。1914年に建設され、軍服などを製造、貯蔵していた旧陸軍被服廠のうち唯一現存する施設。鉄筋コンクリート造りの現存する最古級の建物でもある。変形した鉄扉など被爆の痕跡も残る。先駆的な技術で建て
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大自在(11月25日)ブラックフライデー
高校時代はバブル景気直前で、衣料のデザイナーズブランドが隆盛だった。年2回の割引セールが楽しみだったが、小遣いではたいしたものが買えず、社会人になったら思い切り買い物がしたいと思ったものだ。ただ、実際に就職した後は興味を失ってセールに行くこともなくなった。 時代とともにセールのありようも変わっているようだ。街では、きのうの「ブラックフライデー」に合わせた商戦が繰り広げられた。今月中旬から月末ごろまでをセール期間にしている商業施設や小売店もある。 もともとは米国で1960年代に定着した。祝日の「感謝祭」(11月の第4木曜)の翌日で休暇になることが多く、買い物客で混雑するため小売店が1年で最
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社説(11月25日)ガザ「戦闘休止」 合意の完全履行果たせ
パレスチナ自治区ガザ北部に侵攻しているイスラエルとガザを実効支配するイスラム組織ハマスは、戦闘の4日間休止に合意し、24日から実施期間に入った。 合意では、ハマスもイスラエルから拉致して人質としている女性や子ども50人を解放する。さらにイスラエルは拘留しているパレスチナ人の未成年者ら150人を釈放していく。ハマスが引き続き人質を10人解放するごとに、追加で1日ずつ戦闘を休止することも表明している。 10月7日にハマスが越境テロ攻撃を仕掛けて1カ月半が経過した。イスラエルの報復攻撃を受けたガザ側の死者は21日で1万4100人を超えたとされる。イスラエル側の死者も約1200人に上る。4日間の
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ビュフェ美術館(長泉)50周年祝う 「偉才の行方」展開会 親族迎え式典盛大
25日に開館50周年を迎える長泉町のベルナール・ビュフェ美術館は24日、50周年記念式典と記念展「ベルナール・ビュフェ 偉才の行方」(同美術館、静岡新聞社・静岡放送主催、スルガ銀行特別協賛)の開会式を同美術館で行った。画家ベルナール・ビュフェ(1928~99年)の祖国フランスから親族を迎え、節目を盛大に祝った。 式典にはベルナールのめいのブランシュさんと孫のティモテさん、在日大使館のシャルランリ・ブロソー文化参事官らフランス関係者のほか、地元首長や議員、企業関係者約60人が参加した。ブランシュさんは「再訪できて感慨深い。開館式で植えられたクスノキは、日仏友好の象徴であり、ベルナールと(同
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大麻グミ健康被害 静岡の店立ち入り 麻薬取締部
大麻に似た成分を含むグミを食べた人の健康被害が相次いでいる問題で、東海北陸厚生局麻薬取締部は24日、同様の製品を販売しているとみられる静岡市の店舗を22日に立ち入り検査したと明らかにした。東京都、新潟県も24日までに複数店舗を検査し、販売自粛を求めた。 麻薬取締部は、静岡市の店舗から合成化合物HHCH(ヘキサヒドロカンナビヘキソール)を含んでいる可能性のある製品の提出を受け、検査終了までの販売停止命令を出した。 東京都の検査は22、24両日に7店舗で実施した。
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浜松市、性別変更手続き開始 鈴木げんさん「安心した」
静岡家裁浜松支部の家事審判で、生殖機能をなくす性別適合手術をせずに戸籍上の性別変更が認められた浜松市天竜区の鈴木げんさん(48)について、同市は24日、鈴木さんの戸籍上の性別を女性から男性に変更する手続きを始めた。12月初旬にも性別の表記が変更される見通しという。 鈴木さんは幼少期から女性として扱われることに違和感があり、40歳で性同一性障害の診断を受けた。2021年10月に家裁に性別変更を申し立て、23年10月に認められた。市は24日、法務当局の了承を得たことを受けて、鈴木さんに変更手続きに着手することを伝えたという。 鈴木さんは「実際に手続きが始まるということで安心した。少しずつ実感
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沼津市、処分なく入札再開 文化財調査で備品不適切調達
沼津市の埋蔵文化財調査を請け負った業者に、担当の市職員が備品を買わせていた問題を受けて一時停止していた埋蔵文化財調査の入札を、市が再開していたことが24日までに分かった。問題に関する調査結果の公表や処分がないままの再開に、関係者から疑問の声が上がっている。 市教育委員会によると、10月下旬と11月上旬に入札を実施した。入札制度や担当課の体制は問題発覚前と変えていない。教育企画課は「(問題は)下請け業者との物品の授受。入札に関わる情報漏えいや談合はなく、再開は問題ない」との認識を示した。 この問題は文化振興課文化財センターの学芸員が2019年から22年にかけ、発注した埋蔵文化財調査の下請け
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庵原球場の命名権募る 静岡市、27日から
静岡市は27日から、プロ野球2軍球団「ハヤテ223(ふじさん)」が本拠地にする清水庵原球場(同市清水区)について命名権(ネーミングライツ)の契約を希望する企業を募集する。契約料は年間3千万円以上で、期間は3~5年間が条件。募集締め切りは12月26日。 球場の愛称は、地域名の「清水」と「企業名か商品名」「球場かスタジアム」の3語で構成する。球場内に愛称看板を設置するほか、市やハヤテ223の広告媒体に愛称を掲載する。応募企業の経営安定性などを審査した上で、最も有利な条件を提示した企業と契約する。2024年1月下旬から愛称の使用を始める予定。 市とハヤテ223は10月に同球場のネーミングライツ
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7都市公園基本計画案 静岡県、利用目標427万人 28年度再訪割合も明記へ
静岡県はこのほど開かれた県都市公園懇話会で、2024年度から5年間の次期県営都市公園経営基本計画案を示した。県草薙総合運動場など7公園の年間利用者数を28年度に427万6千人とし、22年度実績から8・5%引き上げる目標を掲げた。利用者の安定的な確保に向け、繰り返し来園するリピーターの利用割合を新たな指標として明記する方針も明らかにした。 対象は草薙総合運動場のほか、遠州灘海浜公園(中田島北地区)、愛鷹広域公園、県富士山こどもの国、小笠山総合運動公園、吉田公園、浜名湖ガーデンパーク。 年間利用者数の目標は、18~22年度の実績から新型コロナウイルスの影響を受けた20~21年度を除く平均値や
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19歳、飛龍高後輩が一足先に… 聖富士(焼津出身)幕下V 大相撲九州場所13日目
大相撲九州場所13日目の24日、幕下は飛龍高出身で19歳の聖富士(焼津市出身、伊勢ケ浜部屋)が、元幕内で37歳の北磻(はり)磨(兵庫県出身、山響部屋)との6連勝同士の対戦を制し、7戦全勝で優勝した。 三段目は大昇龍(兵庫県出身、山響部屋)が7戦全勝で優勝。序ノ口はウクライナ出身の19歳で、先場所初土俵の安青錦(安治川部屋)が7戦全勝で制した。 まずは十両目指す 聖富士の話 新幕下で優勝できたことは自信になる。一番一番、集中したことが結果につながった。来場所からが本当の勝負。相手に研究されても勝てるようにしたい。まずは十両を目指して、そこから徐々に上がっていきたい。 聖富士(さと
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⚾静岡県内高校、大学と交流戦 野球オータムフレッシュリーグin静岡開幕 中京大の植松(三島南高出)好投
静岡県内の高校、大学と東京六大学リーグなど県外の大学による野球の交流試合「第6回大学野球オータムフレッシュリーグin静岡」が24日、草薙球場で開幕した。第1試合は中京大がサヨナラで慶大を破り、第2試合も中京大が清水東高を3―0で下した。 中京大は第2試合で、三島南高出身の植松が先発。高2の春に選抜大会に出場した横手右腕は、切れの増した直球を軸に3回を無安打に抑えた。今は、高校時代を超える威力のある直球を手に入れるため、ウエートトレーニングに力を注ぐ。「秋はあと一歩でメンバー入りできなかったので、来春はベンチ入りして戦力として活躍したい」と言葉に力を込めた。 清水東高は救援した右腕宮原が5
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伊集院静さんが死去 作家、エッセー「大人の流儀」
「機関車先生」などの小説やエッセー「大人の流儀」シリーズで人気の作家の伊集院静(いじゅういん・しずか、本名西山忠来=にしやま・ただき)さんが24日死去した。73歳。山口県出身。告別式は近親者で行う。肝内胆管がんのため治療中だった。 プロ野球選手を目指したが、肘を痛めて立教大の野球部を退部。卒業後は広告代理店勤務を経てフリーの演出家に。多くのテレビCMに関わり松任谷由実さん、松田聖子さんのコンサートを演出。「伊達歩」名義で近藤真彦さんの「ギンギラギンにさりげなく」「愚か者」など歌謡曲の作詞も手がけた。 1981年に短編小説「皐月」で作家デビュー、92年に「受け月」で直木賞を受けた。「機関車
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高校登山部、人気上向き 部員300→500人台 アウトドアブーム追い風
静岡県内の高校登山部の部員総数が増えている。17年前は300人ほどだったのが、ここ数年は500人台に。アウトドアブームで関心のある生徒が増えたことや、部活動と勉強を両立させやすい点が追い風になっているようだ。 10月下旬、浜松市北区で開かれた県新人大会には、16校約300人が出場した。早朝、学校ごとに出発地点の気賀小をスタート。尉ケ峰、風越峠、富幕山(標高563メートル)を経由し、同日昼ごろまでにゴールの同山登山口付近まで約12キロの山道を踏破した。地図に描かれた地形などから現在地を把握する「読図」の正確さなど、日頃の練習の成果を試した。大会前夜は気賀小グラウンドにテントを張って泊まった
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フリースクール、経営難や周知不足が課題 静岡県内の小中学校、不登校は1学級1~2人 重み増す受け皿
静岡県内で小中学生の「不登校」が増加する中、不登校の子の受け皿になっているフリースクールの経営難や周知不足が課題になっている。他県では行政が財政支援する動きも出てきているが、本県には補助制度はなく、保護者へのフリースクール情報の提供を拒む公立小中学校もあるという。フリースクール関係者からは行政支援を求める声が上がっている。 県教委によると、公立小中学校で年30日以上欠席(病気は除く)した「不登校」の児童生徒は、直近の統計がある2021年度で8030人(小学校2642人、中学校5388人)。単純化すると1学級に1、2人いる計算になる。また、約2千~3千人がフリースクールを含む関係機関とつな
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⚽清水エスパルス 鍵は「前半」と「先取点」 25日にJ1昇格PO山形戦
J1昇格の残り1枠を懸けてJ2の3~6位で争うプレーオフが25日に始まり、4位の清水は同日にホームで5位の山形と対戦する。両チームの今季のデータからは、「前半」と「先取点」という勝負の鍵を握る二つのポイントが浮かび上がる。 清水は今季、前半でリードを奪った試合は15勝2分けと無敗。先行して折り返せば、リーグで2番目に失点の少ない守備力で安定した試合運びを実現してきた。先制した試合も18勝3分け1敗と高い勝率を誇るが、唯一の敗戦は前半終了間際に追いつかれた第40節熊本戦。前半の戦い方の重要性を物語る。 山形は先取した試合が17勝1分け1敗とリーグトップの勝率を記録する。また、後半31分
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バス、タクシー運転手の「名札」掲示義務廃止 静岡県内事業者の対応は?【NEXT特捜隊】
公共のバスやタクシーの運転手が利用者に自らの身分を示すため、これまで長く車内での掲示が義務付けられてきた「名札」。しかし、最近はそのようなケースが減っている。プライバシーへの配慮や働きやすい環境づくりなどを理由に、国が8月の省令改正で義務付けを廃止し、運転者証の様式を変更するなどしたためだ。実際の運用はそれぞれの事業者の判断に委ねられている中、静岡県内ではどのように対応しているのだろうか。現状を取材した。 (デジタル編集部・金沢元気) ▶バス車内の運転手名プレート、SNS中傷の材料に/「業務に支障」「掲示やめて」切なる訴え【パートナー紙から】 個人情報守り 働きやすく >>カスハラ問題化
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住民自家用車でライドシェア 浜松・西区の交通空白地域で事業開始
路線バスの運行が少ない浜松市西区庄内地区で23日、住民の自家用車を利用した共助型交通事業「ノッカル庄内」が始まった。車に乗る用事がある住民と、移動したい住民をマッチングし、地区内でタクシーのような利用ができる。国の交通空白地有償運送制度を活用した事業で、静岡県内初という。 運行主体の庄内地区社会福祉協議会が同区の庄内協働センターで運行開始式を行った。同地区在住の運転者がアルコールチェックなどの事前点検を協力事業者の光タクシー(中区)の担当者と遠隔で行い、登録ステッカーを車両に貼って利用者を乗せる実演を行った。 利用者は専用アプリか電話で前日午後5時までに予約する。運行エリアは庄内地区内で
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大自在(11月24日)鷹狩り
最初の「肉食禁止令」は675年に出されたと日本書紀は記述する。仏教思想もあって、日本では明治の文明開化まで表向き獣肉を食べなかった。ウサギを1羽、2羽と数えるゆえんとされるが、異説もある。 一方、上流社会では鳥や魚はよく食べられていた。美味な「三鳥五魚」のさばき方が室町時代の文書に伝わる。三鳥はキジ、ツル、ガン。野鳥は四本脚の肉より上品な食材とされた。ちなみに五魚とはコイ、タイ、マナガツオ、スズキ、フナ。 野鳥は鷹[たか]狩りの獲物だった。徳川家康の鷹狩り好きはよく知られる。健康維持や所領巡視のためだけでなく、鷹や獲物の贈答による支配システム維持を図ったとされる。 鷹狩りが江戸幕府の年
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社説(11月24日)ミャンマー情勢 日本は停戦呼びかけを
ミャンマー北東部シャン州などで国軍と少数民族武装勢力の戦闘が激化している。2021年2月に国軍がクーデターで権力を掌握して以降、抵抗勢力との衝突は続いているが、これまでにない規模となっている。軍事政権は、軍が事態に効果的に対応しなければミャンマーは分裂すると強い危機感を示す。戦闘が全土に拡大する恐れがあり、何よりも民間人を含む犠牲者の増大が危惧される。 国際社会、とりわけ欧米諸国の関心は、ロシアに侵攻されたウクライナと、イスラエルと戦闘状態にあるパレスチナ自治区ガザ地区に集中している。だが、多くの国民が人道的な危機に直面しているミャンマーの情勢も極めて深刻な状況だ。 シャン州は中国と境を
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家康の死因に諸説 「最期の地」に残る伝承
戦乱を終結させて天下太平を築いた徳川家康は元和2(1616)年4月、波乱に満ちた75歳の生涯を閉じた。最期の地となった静岡県には、死因にまつわる逸話や伝承が複数残る。天ぷらによる食あたり、持病、タカ狩り中の暗殺―。最晩年の姿を史料からひもとき、識者に解説を聞いた。 元和2(1616)年 家康の容態 最晩年 少しずつ衰弱 造形作家・漫画家たたらなおきさん作の「1月21日昼から22日夜更けにかけて、田中をめぐる一日の回転ジオラマ」。家康が発病し、床に伏せる場面を表現している。 亡くなる直前の家康はどのような状態だったのか。居城だった駿府城の跡地に建つ静岡市歴史博物館の広田浩治学芸
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不登校でも「学校」に行かせるべき?① 広がる「受け皿」選択肢【賛否万論】
全国的に増加傾向にあり、ネガティブに捉えられがちな「不登校」ですが、従来の「学校」に無理に行かせない選択肢が広まりつつあるとも言えます。その受け皿になっているのが小中学校段階のフリースクールや高校段階の私立通信制高校。フリースクールや私立通信制高校の現状を紹介し、いわゆる「学校」以外の選択について考えます。 (社会部・大橋弘典) フリースクール 自己肯定感高める 小中学校段階で不登校の子どもの受け皿になっている「フリースクール」の定義は決まっていません。学校教育法で定める「学校」(1条校)ではなく私塾と同じ位置付けで法的な縛りはないため自由度が高く、教育方針や活動に幅があります。呼び方
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焼津温泉をせっけんに 東海大と地元施設、開発大詰め
焼津市駅北の元湯なかむら館が東海大人文学部の学生と共同で取り組んでいる同館の源泉かけ流しの湯を使ったせっけんの開発が大詰めを迎えている。昨年9月から、学生が中心となって材料や製法、コンセプトなど議論を重ね、カラフルな見た目の泡立ちのよい商品に行き着いた。25日に同館で行うマルシェイベントで試作品を販売する。 同館の植田正樹社長が焼津温泉の認知度向上を図ろうと温泉を使った商品開発を企画。温泉に詳しい同大の斉藤雅樹教授に相談して温泉の湯を使ったコーヒーなど商品のアイデアを出し合い、家庭で手軽に使えることから、せっけんに決めた。同大1年生(当時)の学生14人が加わり、月1回集まって、商品のコンセ
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静岡・泉ケ谷で地域芸術祭 現代アートがつなぐ「境界」
静岡市駿河区の旧東海道丸子宿の一角、泉ケ谷地域で開催中の地域芸術祭「静岡アートビジョン」(同実行委員会主催)は、現代アート作品を通して今と昔、街と里山、自然と人間の営みなどさまざまな境界を緩やかにつなぎ、新たな魅力を提示している。 同地域の入り口には、伝統工芸体験施設「駿府の工房 匠宿」があり、古道沿いに寺社や、養蜂、酪農など自然と共生する住民の生活エリアが続く。監修したNPO法人クロスメディアしまだ(島田市)の児玉絵美事務局長は「住民と匠宿、職人たちとのつながりもここの魅力。潜在する地域像を掘り起こす視点が、現代アートの予測を超えた見方と重なった」と説明する。 大井川鉄道の無人駅を舞台
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⚾常葉大菊川高・鈴木叶捕手「早くプレーしたい」 ドラフト4位指名ヤクルトと仮契約
プロ野球のヤクルトからドラフト4位指名を受けた常葉大菊川高の鈴木叶捕手(17)=181センチ、82キロ、右投げ右打ち=が23日、仮契約を結んだ。掛川市内で交渉し、契約金3500万円、年俸550万円(金額は推定)で合意。背番号は65となった。新入団者発表は12月初旬に行われる。 交渉を終え、「やっとプロ野球選手になるという感覚。早くプレーしたい気持ちになった」と表情を引き締めた。強く安定したスローイングと柔軟なリストワークを生かした守備力に高い評価を受ける鈴木。だが、先日見学したヤクルトの秋季キャンプでは打ち損じの少ない打撃練習を目の当たりにし、「自分にはない部分。打撃のほうもレベルアップし
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無声映画「伊豆の踊子」の世界に浸る 河津町で上映 情緒豊かに弁士演技
川端康成の『伊豆の踊子』が原作の無声映画の上映会(河津町主催)が23日、同町の河津バガテル公園で開かれた。来場者は弁士の情緒豊かな演技に聞き入り、名作の世界に浸った。 約50年のキャリアを有する活動弁士の沢登翠さんと、無声映画専門楽団メンバーのギター湯浅ジョウイチさん、フルート鈴木真紀子さんを招いた。『伊豆の踊子』の映画は複数存在し、上映されたのは1933年の作品。沢登さんは声色を使い分け、田中絹代さんや大日方伝さんが出演する「踊子」の世界を表現。演奏者の2人も場面に合わせて抑揚のある演奏を繰り広げ、作品に花を添えた。原作とは異なるストーリー展開に来場者は見入った。 沢登さんは「原作では
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進む旅館のDX化 就業管理、料理の残量確認、温泉の温度計測… 静岡県東部で導入の動き
国内外から旅行客を受け入れる県東部の旅館で、デジタルトランスフォーメーション(DX)を進める動きが出ている。積極的な経営者の一人は「生産性向上にデジタルは必要不可欠」と強調。業務効率化により従業員満足度を高め、顧客の滞在価値の向上にもつなげている。 1806年創業の古屋旅館(熱海市東海岸町)は予約受け付けをインターネット経由に統一し、紙に記入していた機器のメンテナンス履歴やスタッフとの面談内容をウェブで記録する。業務マニュアルの大半を動画にした。従業員の出退勤管理はアプリで行う。 人手不足を受けて2018年ごろデジタル化に着手した。内田宗一郎社長は「これをやれば一気に良くなるというもの
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2度の台風で浸水―規格外の柿をプリンに 磐田・柳沢農園 菓子店とタッグ
昨年9月と今年6月の台風による豪雨で、浸水被害に見舞われた磐田市敷地の柿農家が、老舗菓子店「玉華堂」(磐田市)と連携し、形が悪くて出荷できなかった敷地産の柿でプリンを完成させた。2度の水害を乗り越え、商品化に挑んだのは「柳沢農園」の柳沢重博さん(62)。「復活した敷地の柿を食べてほしい」と意気込み、24日から27日の期間限定で発売されるプリンをPRしている。 玉華堂の人気商品「極ぷりん」をベースに、柿の実がゴロゴロと入ったオレンジ色のジュレをのせた。傷があったり、形が悪かったりして従来は捨てられていた規格外の柿を使うことで、SDGs(持続可能な開発目標)にも寄与する。 柿の木約千本を管
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⚽清水エスパルス J1へ、助っ人が道開く 25日から負けられない 昇格PO【しずスポ】
25日からJ1昇格プレーオフ(PO)が始まる。J2清水は同日午後1時、アイスタ日本平で山形と対戦する。勝利すれば12月2日、大一番のPO決勝に進む。 J2清水のFWチアゴサンタナ(30)、FWカルリーニョスジュニオ(29)、MFホナウド(27)のブラジル人トリオが、昇格POに回ったチームを救う。今季、主力として攻守を支えてきた3人。残り2試合も“助っ人”の本領を発揮し、J1復帰の道を開く。 攻守でブラジルトリオ 残り2戦も全力 今季の3人の貢献は光っている。42試合制のJ2リーグで、出場試合数はホナウドの39を筆頭に、チアゴサンタナ38、カルリーニョス36とフル稼
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静岡市本拠地「ハヤテ223」2軍新規参加を正式承認 プロ野球オーナー会議
プロ野球のオーナー会議が22日、東京都内で開かれ、静岡市が本拠地の「ハヤテ223」と「オイシックス新潟アルビレックスBC」の来季からの2軍戦への新規参加が正式に承認された。日本野球機構(NPB)によると、1950年から52年にかけて兵庫県を本拠地に「山陽クラウンズ」が2軍戦のみに出場した例がある。 詳細な日程は今後詰めるが、既存の12球団が静岡と新潟でそれぞれ3試合以上を行うことも決まった。議長を務めた西武の後藤高志オーナーは「2球団が着実に準備を整えてくれた。順調にスタートできる手応えを持っている」と語った。 また、試合時間短縮に向け、来季から打者がアウトになってから次打者が打席に入る
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社説(11月23日)北朝鮮「衛星」発射 緊張緩和へ圧力強めよ
北朝鮮が「軍事偵察衛星」を21日深夜に打ち上げ、地球の周回軌道への投入に成功したと発表した。本当に機能するかは確認されていないが、弾道ミサイルの発射実験を繰り返して蓄積した技術が活用されたのは確実で、日本を含む東アジアの安全保障にとって重大な脅威だ。国連安全保障理事会の決議に違反しており、強い非難に値する。 とはいえ、国際的非難を無視し、国民の経済的苦境や過酷な人権状況を顧みずに軍事的緊張を高めて軍備増強に走る金正恩[キムジョンウン]朝鮮労働党総書記に対し、有効な抑止の手だてが見いだせないのも事実だ。日本は米国や韓国と連携を強化して不測の事態に備えるとともに、影響力のある中国を巻き込んで事
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⚽藤枝MYFC 来場者倍増 売上高6億に伸び J1水準へ 支援の輪を【J2初陣回顧㊦】
藤枝が清水を下して静岡三国決戦初白星を挙げた10月初めのホームゲームの舞台裏に、観客席の混乱を心配するクラブ幹部の姿があった。本拠地藤枝総合運動公園サッカー場はバックスタンドを改修中で現状の収容人数は6千人弱。しかし、清水戦には6288人が来場し、徳田航介社長は「100%を超えるなんて本来あり得ない。集客の読みを誤った」と頭をかいた。 スポンサーや招待者などを考慮して販売するチケット数を決めるが、終盤戦で相手は自動昇格を争う上位チーム。来場者が予想を超えた。開始直前まで係員が観客に荷物を隣席に置かないよう呼びかけ、ゴール裏芝生席の立ち見などを都合して大きなトラブルなく乗り切ったが、「『チケ
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プラモデル&ランナーアート展 不要な「枠」をツリーに 12月24日まで 静岡市葵区
プラモデルを組み立てた後に残る枠(ランナー)を再利用して制作した作品や、県内のプラモデル愛好家による作品を紹介する「プラモデル&ランナーアート展」が12月24日まで、静岡市葵区の市文化・クリエイティブ産業振興センター(CCC)で開かれている。 市が葵、駿河、清水の3区に設置した「ランナー回収ボックス」に寄せられたランナーを再利用して制作した高さ約1・4メートルのクリスマスツリーなど、さまざまなランナーアートが並ぶ。ツリーは、市内各地に設置されているオブジェ「プラモニュメント」のデザイン担当者、松尾憲宏さんが監修した。 県内を中心に活動する「静岡キャラクターモデラーズ」による作品や、ミニ四
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映画「そして、優子Ⅱ」12月公開 沼津でロケ
沼津市を主なロケ地とし、同市出身の俳優大川航さんや藤木由貴さんが出演する映画「そして、優子Ⅱ」が12月1日から、同市のシネマサンシャイン沼津で先行公開される。佐藤竜憲監督がこのほど市内を訪れ、「沼津の情景を記録した写真集のような映画になった」とアピールした。 同作は架空の島を舞台に暴力団員の父親(柳憂怜)と2人で暮らす主人公の高校3年生優子(瀬戸みちる)の成長を描く物語。2022年春、同市我入道の海岸や淡島、旧静浦中などで撮影した。シリーズの続編ではなく、決断が苦手だった優子の進化をタイトルの「Ⅱ」に込めたという。 普通の生活に憧れる優子と、とがった人生に憧れる大川さん演じる同級生浩也の
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「ONE PIECE」で 静甲がソフト女王 日本女子リーグ 新体制移行後初
日本女子ソフトボールリーグの静甲が5日に行われた優勝決定戦で小泉病院(広島県)を1-0で破り、新リーグ移行後初の頂点に立った。就任1年目で優勝に導いた山崎監督は「一人一人が頑張ってくれたおかげ」と飛躍を喜んだ。 準優勝だった昨季終了後は打線の核だった1~5番の主力が引退。今季は不安の中でのスタートとなった。そこで掲げたスローガンは「ONE PIECE(ワンピース)」。チーム打撃を磨き、個の力を一つに全員で戦う意識を共有した。 平均年齢は23歳。若返った静甲は開幕5連勝と勢いを見せたが、経験や低下した攻撃力が徐々に影響し、敗戦が続く時期に直面した。チームは犠打や進塁打など“原点
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「夏に咲くマーガレット」誕生 ハーブと交配「成功は世界初」 伊豆農業研究センター
東伊豆町の静岡県農林技術研究所伊豆農業研究センターは22日、マーガレットとハーブの一種ローマカミツレの交配により新品種「ニューサマーステラ」を開発したと発表した。同センターは両品種による交配成功は世界初としていて、「夏に咲くマーガレット」としてPRしたい意向。 センターによると、伊豆半島は元々マーガレットの特産地。鉢物として全国でも上位の出荷量を誇る。冬の温暖な気候を生かしているが、元来夏の暑さに弱いという。主に10月から翌年5月にかけ咲くが、夏季に開花する品種はこれまで国内になかった。 ローマカミツレは暑さに耐性があるため、5年ほどかけて開発を進めていた。通常は種子が得られない異種間の
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一粒で体動かなくなった 「大麻グミ」摂取 静岡20代男性 規制なら乗り換え 保健所「合法うたっても危険ある」
都内などで大麻に似た成分HHCH(ヘキサヒドロカンナビヘキソール)を含むグミを食べた人が体調を崩して相次いで搬送された問題で、HHCHを含むグミを食べたことがあるという静岡市の20代男性会社員が22日、取材に応じ、摂取した際の心身の状況変化を語った。薬物規制の強化に対応し、同様の効果が期待される合成化合物に乗り換えて使用してきたことも明かした。 男性は8~10月にかけてインターネットでHHCH入りの「グミ」3袋を購入し、自宅で摂取した。コーラ味で食感は普通のグミと変わらないというが「(一粒の)半分で頭がクラクラする。一粒まるごと食べると体が動かなくなり気を失いそうになった」と話す。 男性
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静岡市長「検査の信頼性確認必要」 清水区のPFAS調査 複数機関で検査へ
静岡市の難波喬司市長は22日の定例記者会見で、同市清水区三保の化学工場周辺の水路などから発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS)が高濃度で検出されたことを受けて市が同区内の23カ所の井戸で実施したPFAS濃度調査について、「理解できないデータがあった。検査方法の信頼性を確認する必要がある」として、別の検査機関でも検査を行うと説明した。結果の公表は12月中旬ごろになる見通し。 難波市長は11月8日の記者会見で、同区三保地区だけでなく、折戸、駒越地区まで範囲を広げて濃度調査を実施し、11月中に結果を公表するとしていた。同工場から離れた地区の井戸で高濃度のPFASが検出されるなど仮説と異な
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浜名湖カキ生育遅れ「殻小さく、厚みなし」 例年11月出荷本格化【動画あり】
例年ならば11月初旬に出荷が本格化している冬の味覚、浜名湖特産の養殖カキの生育が遅れている。漁師らは夏の猛暑による海水温の上昇や、台風の発生数が少なく、海の水が混ざらずに栄養分が不足したことなどを原因に挙げる。 「殻が小さく、身も厚みがない」。22日早朝、船でカキ棚に向かった舞阪町養かき組合(浜松市西区)の寺田則夫組合長(64)は表情がさえない。別の漁師は「今年は、カキが軽くて片手で引き上げることができるよ」と力なく語った。 浜名湖のカキの水揚げ量は、温暖化やクロダイの食害などが影響とされる2020年度に7・9トンと激減した。22年度はクラウドファンディングで資金を調達し、宮城県産の稚貝
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五郎丸さん「準備が大切」 元ラグビー日本代表 浜松・和田小150周年式典で講演
浜松市東区の市立和田小の創立・開校150周年記念式典が22日、同区の浜松アリーナで行われた。特別ゲストとしてトークショーに参加したラグビー元日本代表の五郎丸歩さんが「準備の大切さ」を子どもたちに伝えた。 児童から「プレッシャーに打ち勝つには」と質問を受けた五郎丸さんは、予習をすれば授業で先生から指名されても余裕を持って回答できると具体例を挙げ、「スポーツや学習などあらゆる場面でも準備をしっかりすることで緊張は緩和される」と強調した。五郎丸さんは児童の質問に笑顔で対応し、ラグビー競技の魅力についても熱弁した。最後に「近くにいる友人や先生を大切にしてほしい」と呼びかけた。 同校は1873年に
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沼津市制100周年締めくくり 千本浜海岸で花火大会 3月16日
沼津市は22日の定例記者会見で、来年3月16日に市制100周年の年度を締めくくる記念花火大会を同市の千本浜海岸で開催すると発表した。市街地が会場の狩野川花火大会では見られない大型花火など約2500発を海上から打ち上げる。 花火大会は午後6時半~7時。開花半径が160メートルある「尺玉」と呼ばれる大型花火などが夜空を彩る。雨天・強風時は翌17日、または24日に順延する。当日は日中に海岸での清掃活動や、100周年にちなんだ「100」の人文字をつくる千人規模のイベントも予定する。 駐車場や交通規制については、後日発表する。問い合わせは市観光戦略課〈電055(934)4747〉へ。
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オリックス高級温泉旅館 熱海・伊豆山に12月開業
オリックス・ホテルマネジメント(東京)は12月2日、同社最上級ブランドの温泉旅館「佳ら久(からく)」を熱海市伊豆山で開業する。箱根・強羅に次いで2施設目で、県内は初進出。開業に先立って22日、報道陣に公開した。 旅館名は「熱海・伊豆山 佳ら久」。8階建てで、延べ床面積約8千平方メートル。JR熱海駅から車で7分の国道135号沿いに立地する。 全57の客室に伊豆山の天然温泉の露天風呂を備える。中層階からは紺碧(こんぺき)の相模湾をはじめ熱海の絶景を堪能できる。老舗料亭なだ万に在籍経験のある料理長らが、熱海の海産物や地場野菜を用いた創作料理を提供する。 来年1月末まで開業記念プランを用意し、
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きょうの富士山 11月22日午前9時20分ごろ
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体感する博物館「ワサビジター」 伊豆の施設、愛称決定
伊豆市は21日、特産品のワサビ文化継承に向け、同市原保に整備している博物館機能を持たせた拠点施設の愛称が、「わさびの郷『Izu Wasavisitor Center(イズワサビジターセンター)』」に決まったと発表した。世界に誇る和食の名脇役として、国内だけでなく海外の人にも理解を深めてもらうため、英語表記の愛称になったという。 7~8月まで募集し、市内外や首都圏から63件の応募があった。市内のワサビ生産者とJAふじ伊豆職員の選定で、同市の60代男性の案に決定した。 施設は「五感で体感する博物館」をテーマに、10代の子どもとその親世代を主なターゲットにしている。博物館では映像による生産の
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浜岡原発新規制基準審査 自然ハザード 残る2課題
中部電力浜岡原発3、4号機(御前崎市佐倉)の再稼働の前提となる原子力規制委員会での新規制基準適合性審査は、前半戦の自然ハザード(危険性)分野で長年にわたる懸案となっていた三つの審査項目のうち、耐震設計の目安となる最大の揺れ「基準地震動」が今年9月末に決まった。今後は想定される最大の津波高「基準津波」の決定と、「敷地内断層の活動性評価」という残された二つの課題を巡る議論に主な焦点が移る。中電の説明が早期に規制委の理解を得られるかどうかが、審査全体の行方を大きく左右する。 (東京支社・関本豪) 敷地内断層の活動性評価 新物証 突破口なるか 今年8月の審査会合。中電が提出した資料に、1枚の「
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大自在(11月22日)月と万博
今夏、インドの無人探査機が史上初めて月の南極付近に降り立った。月面着陸は米国、旧ソ連、中国に次ぐ4カ国目。 世界で初めて月面に至った米国は「アルテミス計画」で2025年の再着陸を目指す。中国も30年までに初の有人着陸を実現し、月面探査を行う計画を発表した。9月には宇宙航空研究開発機構(JAXA)開発の小型探査機が打ち上げられた。来年1~2月頃、月面着陸に挑むと聞く。 近年、各国が月面探査の動きを活発化させている。背景には、月の南極付近に水が氷の状態で存在する可能性が浮上したとの事情があるようだ。水は、人が長期滞在するための飲料や酸素、燃料用の水素の原料になる。 人類史上、初めて有人月面
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身近な公園に多様な野鳥 浜松 探鳥会で自然に親しむ【しずおかアウトドアファン】
自然豊かな環境に恵まれた静岡県内は、バードウオッチングが盛んだ。中でも県西部地域の浜名湖周辺は、水辺の鳥にも山野の鳥にも出合うことができる。湖に面した浜名湖ガーデンパーク(浜松市西区)で3日に開かれた探鳥会は、都市公園の中にもかかわらず多くの野鳥が確認され、参加者を楽しませた。 ガーデンパークが主催した「秋のバードウォッチング」。市民ら約40人が双眼鏡やカメラを手に集まった。ガイドを務めたのは、県西部で活動する「日本野鳥の会遠江」のメンバー。バードウオッチング初心者のグループは、副代表・事務局長の松岡弘起さん(61)が案内した。 都市公園のガーデンパークは、敷地のほぼ中央部を東西に水路が
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常光寺山(浜松市天竜区) 緑に心洗われる身近な山【山ある記】
長野県と県境を接する浜松市天竜区水窪町に位置する常光寺山(1439メートル)は、地元の人々に「身近で親しみやすい山」と言われている。 山住神社からスーパー林道を北に向かうと程なく家老平に着いた。ここが常光寺山への登山口。登山ポストに計画書を入れ、深い緑の中に一歩を踏み出した。右下に水窪ダムに通じるスーパー林道を見ながらの緩やかな歩きも、扇平山の表示を過ぎると上りに変わる。「これが親しみやすい山?」と思っていると、程なく稜線[りょうせん]上へと達した。 緑の木々に囲まれた木漏れ日の中の歩きは自然の中にどっぷりと漬かり、身体も心も洗われていくようだ。右下にはモノラックのレールが延びている。こ
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川根本町・アプトいちしろ 温かい汽笛の音と満天の星【キャンプ場だより】
大井川鉄道井川線のアプトいちしろ駅から長島ダム駅までは、日本唯一のアプト式区間です。長島ダムの建設で旧井川線のルートが使えなくなったため、代替手段として誕生し、高低差90メートルを1000メートルかけて登ります。ダム建設で発生した残土を埋め立ててできた当キャンプ場にその名前を使わせてもらいました。 秋から冬にかけての見どころは、満天の星や温泉です。井川線では11月から2月末までの土・日曜、星空列車として千頭駅と奥大井湖上駅の間を往復する特別な列車が運行されています。気の利いた車掌さんのトークと輝く星々は川根本町の醍醐味[だいごみ]です。 キャンプ場の真正面を走るアプト式鉄道の機関車3台の
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社説(11月22日)映画助成巡る判決 表現の自由 守る議論を
文化庁所管の独立行政法人「日本芸術文化振興会(芸文振)」が俳優の薬物事件を理由に出演映画への助成金を取り消したのは違法だとして、製作会社が交付を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁は「不交付は違法」とする判断を示した。不交付は「適法」とした二審判決を破棄し、原告の逆転勝訴が確定した。4人の裁判官が全員一致で下した結論で、芸術作品への公的助成金の在り方を巡る最高裁の初判断となった。 判決は、今回のように「公益」が害されることを理由に広く交付が拒否されると、助成を必要とする者の表現行為に「萎縮的な影響が及ぶ可能性がある」と指摘。そうした事態は芸術家らの自主性や創造性を損なうもので、憲法が保障する表
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浜松市行政区再編 議員定数46巡り議論本格化 27年選挙見据え
浜松市議会(定数46)が議員定数に関する本格的な議論を始めた。現行7区が3区になる2024年1月1日の行政区再編に伴い、27年4月予定の次期市議選は前回選の7選挙区から新たな3選挙区で実施する。人口減社会での持続可能な自治体運営を目的に、紆余(うよ)曲折を経て市議会は行政区再編を決断した。自らも身を削り、議会改革を進めようと定数削減に積極的な意見がある一方、既に全国の政令市で定数が最少ということもあり、少数派や地域の意見をきめ細かく吸い上げられなくなることを危惧する声も根強い。 10月中旬の市議会議会改革検討会議。要綱を定めた15年以降、非公開で行ってきたが、定数議論が市民に直結することか
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炭焼きレストランさわやか社長 だんらんの場提供重視 浜松学院大で経営哲学語る
静岡県内で炭焼きレストラン34店舗を展開する「さわやか」(袋井市)の富田玲社長が14日、浜松市中区の浜松学院大で特別講義を行った。「さわやかが大切にしたいこと」と題し、来店客が幸せになれることにこだわってサービスを提供する経営哲学を説明した。 利便性や効率を追求する社会になりコンビニや宅配が発達しているとし、「レストラン業界では人とのつながりや一家のだんらん、心に残る物語を提供することを大切にしたい」と、コロナ禍でも配達サービスを実施しなかった理由を話した。出店する上でも地域にコミュニケーションの場をつくりあげることを最重要視していると明かしたほか、さわやかの創業の歴史や富田社長が入社した
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ごみ処理有料化条例案 浜松市が2月提出検討 実施時期は未定
浜松市が家庭ごみ処理の有料化に向けた関連条例案を早ければ2024年の市議会2月定例会に提出する方向で検討を進めていることが21日までに、関係者への取材で分かった。ただ、実施時期は未定で、条例案提出までに今後の社会経済状況などを見極めた上で最終判断する。市は実際の有料化までは1年近くの周知期間を設ける。 市は当初、今年の市議会9月定例会に条例案提出を目指していた。だが、中野祐介市長はエネルギー価格や物価の高騰が市民生活に大きな影響を与えているとして同定例会への条例案提出を見送った上で、年内に再度、提出時期を明らかにする意向を示していた。関係者によると、30日の市議会11月定例会代表質問で、中
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宮崎さん(牧之原出身)ミス・ユニバース大会出場 日本の美、世界にアピール
第72回ミス・ユニバース世界大会が中米のエルサルバドルで19日(現地時間18日)に開かれ、牧之原市出身の大学生宮崎莉緒さん(21)が日本代表として出場した。トップ20入りは逃したが、世界の大舞台で堂々としたパフォーマンスを披露した。 大会には84カ国の代表が出場した。予選会では各国の伝統衣装を身にまとったパフォーマンスなどが行われ、宮崎さんは着物をテーマにした紅白の衣装で日本文化をアピールした。大会の様子は動画投稿サイト「ユーチューブ」で世界に配信され、ニカラグア代表が優勝した。 宮崎さんは8月末の日本大会でグランプリに輝いて以降、海外などで語学やメーク技術などのトレーニングに励んだ。牧
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⚽藤枝MYFC 主力移籍の窮地救った雷雨順延 競争力高め、戦力融合【J2初陣回顧㊥】
苦境に遭ったJ2藤枝を結果的に天が味方した。開始直前の雷雨で中止になった8月下旬のホーム群馬戦。“幻のスタメン”には夏の移籍で加わったばかりの新戦力5人中4人が名を連ねていた。同じメンバーで行った翌日の紅白戦では連係がバラバラでサブ組に惨敗。「やらなくて良かった」。須藤監督は苦笑いで振り返った。 夏の移籍期間にチーム得点王FW渡辺とアシスト王MF久保の主力2人がJ1へ。シーズン途中で飛車角が抜け、クラブに激震が走った。素早く補強を行ったが、新加入選手が独特な戦術にすぐなじめるわけはなく、8月から4連敗と迷走したかに見えた。 それでも指揮官が空中分解を恐れず、新戦力
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平らな鍵盤ピアノ完成 下田のジャズピアニスト菅野さん 改良重ね納得の音色に
下田市のジャズピアニスト菅野邦彦さん(87)が、鍵盤に段差がない独自のピアノを完成させた。2016年に一度“完成”したが、数年にわたって改良を重ね、「ようやく納得のできる音色を手に入れた」と話す。 黒鍵と白鍵のいずれも平らに並んだピアノを追求してきたのは、「黒鍵の出っ張りをなくし、自由自在な演奏を実現するため」。50年来の付き合いという旧知のピアノ職人の手を借り、改良を施した。 通常のピアノより鍵盤の感触が重い点が課題だったが、ハンマーの支点の位置を変更することで、改善した。音色についてもさまざまな部品を試行錯誤し、これまでを上回る仕上がりになったという。 7月
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踊子の“茶屋” 河津に開設 26日まで衣装貸し出し 「作品ゆかりの地 知って」
川端康成の代表作「伊豆の踊子」の舞台となった河津町に、作中をイメージした“茶屋”が期間限定でお目見えした。踊子一行をなぞるように早速ウオーキング客らの憩いの場となっている。26日までの開設(雨天中止)。 茶屋は同町梨本の「踊子歩道」沿い。耕作放棄地だった農機具小屋を活用した。踊子や主人公の「私」を模した衣装を貸し出し、フォトスポットとしての来訪を促す狙い。スタッフがいればコーヒーを振る舞う。 荒れた入り口周辺を草刈りして整え、ベンチを設置。河津川のせせらぎに耳を傾けながら、山が連なる風景を楽しめる。関連グッズも販売中。 作中では登場人物たちが茶屋に立ち寄る場面
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資金を不正に口座移転か 静岡の社会福祉法人元理事長ら2人逮捕 清水署など
静岡市清水区の社会福祉法人「誠心会」の資金を着服したとして、清水署と静岡県警捜査2課は21日、業務上横領の疑いで、誠心会元理事長の40代男と、東京都内の50代男を逮捕した。複数の関係者への取材で分かった。静岡県警は50代男が、元理事長の男の法人内の立場などを悪用し、多額の資金を横領していた可能性があるとみて実態解明を進める。 2人は共謀して2022年10月ごろ、同法人の資金1千万円以上を、同法人と取引関係のない会社名の口座に送金するなどし、横領した疑いが持たれている。 関係者によると、50代男の妻は俳優の南野陽子さんで、男は南野陽子さんの名前なども利用した上で、同様のトラブルを他県でも複
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⚾阪神の岩崎(清水東高出)4年契約の2年目へ
阪神の岩崎優投手(清水東高出)が21日、兵庫県西宮市の球団事務所で契約交渉し、4年総額8億円の複数年契約の2年目にサインした。シーズン途中から抑えを務めて、35セーブで初の最多セーブに輝き、日本一のチームを支えた。「たくさんの方に喜んでいただいた。(タイトルは)チームのおかげ」と充実の1年を振り返った。 若手のサポートなど救援陣をまとめた。「成績で他のメンバーを引っ張っていきたい。ブルペン陣の中で、一番いい数字を出せるようにやっていきたい」と来季を見据えた。 梅野隆太郎捕手は現状維持の年俸1億6千万円で更改した。8月に死球で左手首を骨折して離脱。「来年は王者として見られる。連覇をするため
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三島由紀夫と下田の関係は 芥川賞・平野啓一郎さん講演
三島由紀夫の逗留(とうりゅう)地として知られた下田市の市民文化会館で21日、「文学シンポジウム」(市教委など主催)が開かれた。三島由紀夫に詳しい芥川賞作家の平野啓一郎さんが講演した。 平野さんは「三島由紀夫論」の著作もあり、講演では三島と当地の関係性をひもといた。歴史的背景も踏まえて三島の思想や遍歴を紹介し、下田を訪れ始めた時期について「(著作の)売り上げも落ち、自信喪失していた」と解説。その不振期から政治思想に傾倒する晩年が下田と関係性が深かったと説いた。 市教委によると、三島は1964年に市内のホテルに滞在以来、逝去する70年まで毎年8月に下田で過ごしたという。ただ「数年にわたり1カ
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⚽藤枝MYFC 超攻撃的スタイルに柔軟性 来季の守備再構築、必須【J2初陣回顧㊤】
9月上旬、まだ真夏の強い日差しが降り注ぐ練習グラウンドで行われた車座の“幹部会議”が、J2藤枝の今季の命運を分けた。8戦勝ちなし4連敗中で残留争いがちらつく中、全体練習後にけがでリハビリ中だった杉田主将がピッチに現れると、副主将の川島、水野、久富が集まった。この直後、アウェー熊本戦に勝利してトンネルを抜け「今年一番大事な試合だった」と川島は振り返る。 実はこの4人がまとめたのは、超攻撃的スタイルを掲げる須藤監督への戦術変更の提案だった。J3だった昨季から積み上げたハイプレスを武器に、開幕から2連勝、4月にも3連勝し、目標としたプレーオフ圏(6位以内)にいたが、対戦が
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袴田さん再審第3回公判 「犯行着衣」の捏造否定 検察「非現実的で不可能」
現在の静岡市清水区で1966年、みそ製造会社の専務一家4人を殺害したとして死刑が確定した袴田巌さん(87)の再審第3回公判が20日、静岡地裁(国井恒志裁判長)で開かれた。事件から約1年2カ月後に現場近くのみそタンクで見つかった「5点の衣類」を巡り、検察側が袴田さんの犯行着衣だと改めて主張した。弁護団が捜査機関によって捏造(ねつぞう)されたと指摘していることについては「非現実的で実行は不可能」と強く否定した。 袴田さんの再審開始を認めた2014年の静岡地裁決定は、血痕がついたシャツやズボン、ステテコといった5点の衣類を捜査機関が捏造した疑いがあると指摘。検察側の即時抗告を棄却した今年3月の東
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市役所旧庁舎で「サバゲー」賛否 島田市、戦争想起で中止求める声
島田市が解体前の市役所旧庁舎を民間業者に貸与し、26日に開催を予定しているサバイバルゲーム(サバゲー)について、一部の市議や市民から中止を求める声が上がっている。パレスチナ自治区ガザでのイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘や、ウクライナ侵攻などが続く中、公共施設で戦争を連想する事業は不謹慎と訴える。市は当初、何らかの形で染谷絹代市長の参加を予定していたが、再検討を余儀なくされている。 サバゲーは敵味方に分かれてエアガンを撃ち合い、被弾したら失格となる。焼津市で屋内会場のサバゲーを展開するスペシャルフォース(美濃部哲平代表)が公共施設の民間利用制度に着目し、提案した。参加者を募集したところ
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ネット依存度判定、高校生半数「リスクあり」 静岡県内、小学生は「ゲーム」、中高生は「動画」
静岡県教委は20日までに、静岡県内の児童生徒約1万6千人が受検したインターネット依存度判定システムの2022年度の結果を公表した。「リスクなし」「中リスク」「高リスク」の3段階で判定され、高校では半数の生徒が中リスク、または高リスクと判定された。ネットの用途をみると、小学生は「ゲーム」が最も多く、中高生は「動画」「音楽」「コミュニケーション(SNSなど)」が多い傾向が浮き彫りになった。 社会教育課によると、同判定システムは希望した学校ごと1万6164人が利用した。高校では2563人が受検し、ネットの使い方の再考を必要とする「中リスク」と判定されたのは47・2%、早急な改善を必要とする「高
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2005年完成の清水庵原球場、新たな歴史へ/名物「ちいちい餅」/三池平古墳とJ-STEP【わたしの街から】
東名高速道の清水インターチェンジ(IC)や新東名高速道の清水いはらICなど、車移動の要所を持つ静岡市清水区の庵原地区。かんきつ類などの農作物生産が盛んで自然豊かな同地区には、清水庵原球場や清水ナショナルトレーニングセンター(J―STEP)、県指定史跡の三池平古墳があり、スポーツや文化の地域資源も豊富だ。 静岡市清水区の新東名高速道清水いはらインターチェンジ(IC)のほど近く。走らせる車の窓を開けると聞こえてくる球音の元を探せば、高台の上にナイター照明の設備が見えた。同区初の市営球場として作られた清水庵原球場だ。完成以来、高校野球をはじめ多くの試合が行われてきた球場は、来季からプロ野球の2
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森保ジャパン 21日シリア戦 W杯2次予選 監督「チーム一丸タフに戦う」
【ジッダ(サウジアラビア)共同】サッカー日本代表は21日午後5時45分(日本時間同11時45分)から、ワールドカップ(W杯)アジア2次予選B組の第2戦でシリア代表と対戦する。内戦下にあるシリアのホーム試合で、中立地であるサウジアラビアのジッダで開催される。 20日に記者会見に臨んだ森保監督は「どういう構成でいくかは非常に悩む。何人かを入れ替えたい。チーム一丸となって厳しい戦いを覚悟してタフに戦い抜きたい」と述べた。 日本―シリア 展望 伊藤ら先発予想の主力級 フレッシュな状態 日本はホームでのミャンマー戦から長距離移動後の一戦となるが、大きな不安はない。「今の日本にはターンオーバーが
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赤カブの漬け込み本格化 静岡葵区大川地区
静岡市葵区の大川地区でこのほど、特産「赤カブ」の漬け込み作業が本格的に始まった。作業は来年1月下旬まで続くという。 大川地区の同区日向にある農産物加工所「まいれー大川」(森久子代表)には20日、同じく藁科川流域の同区小瀬戸、坂ノ上から多くの赤カブが持ち込まれた。「今年は秋も高温傾向だったので作柄を心配したが、多くの色鮮やかな赤カブが集まってくれた」と森代表。加工所では、女性5人が手際よく包丁やスライサーで赤カブを切りそろえ、丹念に塩もみ。その後、自家製の調味料に漬け込み「千枚漬け」や「切り漬け」に加工する作業を行った。 漬物は地元産の茶やシイタケなどの他製品とセットにして通信販売するほか
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スズキが生成AI本格活用 自社向けアプリ開発 社員の「アシスタント」に
スズキは本年度から、業務の変革や改善を目指し、生成AI(人工知能)を全社で本格活用している。対話型AI「チャットGPT」をベースに開発した自社向けアプリを、本社や工場などの社員約1万5千人を対象に社内業務の「アシスタント(補助)」の役割に位置づけ3月に実装した。現在の利用件数は、パソコンや携帯端末を通じて翻訳や要約、文章作成など1日当たり延べ約5千回。利用アイデアの共有や実践の蓄積を通じて活用策を探り、業務効率化を図る。 スズキ版アプリは、高度なセキュリティー環境が確保された米マイクロソフトが提供するクラウドサービス上のチャットGPTを、自社システムやデータと連携させて使う。開発担当のデ
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区の行事「安全管理徹底を」 山車横転受け伊豆の国市長
伊豆の国市の山下正行市長は20日の定例記者会見で、同市田京の市道で秋祭りの山車が横転し、1人が死亡、18人が重軽傷を負った事故について、市内全52区に区の行事開催に伴う安全管理の徹底を呼びかける市長名義の文書を発出したことを明らかにした。 文書は10日付。「各区で行事の安全管理を再度確認いただくとともに、地域活動の継続に尽力してほしい」と求めた。 市は今月7日に開催された区連合会理事会で、参加した市内18区の区長に対し、区主催行事について安全管理の徹底を呼びかけた。同会合で、同様の内容を全区に文書で送ることを決めた。 会見で山下市長は「あってはならない事故が発生した。亡くなられた方のご
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ヴァンジ美術館、静岡県が跡地取得へ 12月補正に関連経費計上へ最終調整
静岡県が無償譲渡の申し出を受けている「ヴァンジ彫刻庭園美術館」(長泉町、閉館)について、静岡県は県議会12月定例会に提出する2023年度12月補正予算案に、跡地の取得を前提とした関連経費を計上する方向で最終調整していることが20日までの関係者への取材で分かった。 同美術館を巡っては県東部の行政関係者や民間が県による支援や利活用を求める中、県議会各会派からは美術館の取得や運営に対し「不採算施設を県有化する先例となる」などの懸念が示され、これまで議論に約2年を費やした。補正予算案が12月定例会に提出された場合、県議会の判断が注目される。 12月補正予算案には23年度分の維持管理費や利活用
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⚽静岡学園は明徳義塾(高知県)と初戦 全国高校サッカー選手権
第102回全国高校サッカー選手権(12月28日~来年1月8日)の組み合わせ抽選会が20日、オンラインで行われ、静岡県代表の静岡学園は1回戦で明徳義塾(高知県)と対戦することが決まった。試合は12月29日午後0時5分から、浦和駒場スタジアム(埼玉県)で行われる。 高校生世代最高峰プレミアリーグの西地区で現在3位の静岡学園は2年ぶり14度目の出場で前回は準々決勝敗退。4年ぶり3度目の全国制覇を狙う。 初戦の相手明徳義塾は3年ぶり9度目の出場。静岡学園のブロックにはプレミアリーグ東地区1位の青森山田(青森県)、7位の昌平(埼玉県)、同西地区5位の米子北(鳥取県)、7位の大津(熊本県)など強豪が
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バスケ全国高校選手権組み合わせ 男子・藤枝明誠は鳥羽(京都)と1回戦 女子・浜松開誠館は慶進(山口)と
日本バスケットボール協会は20日、全国高校選手権(12月23~29日・東京体育館ほか)の組み合わせを発表した。男子は今夏の全国高校総体王者の日本航空(山梨)が2回戦から登場し、高岡第一(富山)―一関工(岩手)の勝者と対戦する。静岡県代表の初戦は、藤枝明誠が鳥羽(京都)と、浜松学院は正智深谷(埼玉)と対戦する。 2連覇を狙う開志国際(新潟)は四日市メリノール学院(三重)―青洲(山梨)の勝者と、総体2位の東山(京都)は豊浦(山口)―桜丘(愛知)の勝者と2回戦で当たる。1回戦屈指の好カードとして福岡第一と仙台大明成(宮城)の強豪同士が激突する。 女子の浜松開誠館は慶進(山口)との初戦。勝ち上が
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サッカー先進国・ドイツの練習法を藤枝に 1部リーグ・Eフランクフルト主任 指導者向け講習
サッカー元日本代表の長谷部誠選手(39)=藤枝東高出=が所属するドイツ1部リーグ、アイントラハト・フランクフルトの国際スポーツ企画主任、ニコライ・アダムさんがこのほど、藤枝市内の小中学生の指導者を対象にした講習会を瀬戸谷中天然芝グラウンドで行った。各少年団や中学校の部活動などの指導者約30人が参加し、最先端の練習方法やサッカーの細かな戦法について理解を深めた。 ニコライさんは、4月に市内で始動した同クラブのジュニアユース(中学生年代)チームの練習の様子を紹介。教材にしながら試合に必要な能力や状況に応じたプレーなど、技術と戦術について助言した。 市サッカー協会4種副技術委員長の松折良太さ
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損保の走行データ、交通安全に活用 裾野市で連携事業、契約者のドラレコなど分析
裾野市とあいおいニッセイ同和損害保険(東京)が、保険契約者の自動車走行データを交通安全対策に活用して効果を検証する全国初の連携事業に取り組んでいる。交通量に対して急ブレーキの多い場所を4段階の色分けで示した「交通安全マップ」を同社が提供。市は発生割合が多い危険な場所で看板設置や路面標示といった対策を施す。既に安全運転につながる効果も確認され、対象エリアの拡大を目指す。 同社は契約者に貸与するドライブレコーダーなどの車載機器から走行データを集め、運転傾向を診断したり、音声で注意喚起したりする「特約サービス」を提供している。連携事業は裾野市内の特約車両約千台の走行データを活用して、2022年度
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静岡市、環境政策監に織部氏採用発表 元県理事、リニア担当
静岡市は20日、環境局環境政策監として元県くらし・環境部理事の織部康宏氏(64)を同日付で採用したと正式に発表した。局次長級として創設した役職で、リニア中央新幹線トンネル工事の環境影響評価やカーボンニュートラルなどの事業を担当する。特定任期付職員で、任期は2027年3月末まで。 織部氏は20日、難波喬司市長から辞令を受けた後、市議会各会派を回ってあいさつした。取材に「環境政策を通じて地域活性化に貢献したい。リニア問題は市の見解を早期にまとめた上で、解決する方向に持っていければ」と述べた。 同氏は県在職時代、6年半にわたってリニア工事の環境影響評価業務を担当し、10月22日付で退職した。
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人気アニメ「ブラックチャンネル」 精巧ケーキに 沼津市のふるさと納税返礼品
沼津市は20日、人気漫画雑誌「月刊コロコロコミック」(小学館)と連携したふるさと納税の返礼品に、同誌やユーチューブで人気の作品「ブラックチャンネル」のキャラクターケーキを加えた。同市松長の洋菓子店「くるくる」(宇佐美遵店長)が製造。主人公「ブラック」を立体的に再現している。 ケーキは返礼品限定でチョコやイチゴなど4色4種。寄付額は1万~2万円で、額に応じて2~4個を冷凍して送る。職人が二つの型に色をつけたチョコレートで絵を描いて型を組み合わせた後、ムースを詰めて冷やして固める。複数の型を使った製造法は特許を取得した。 同誌の小林浩一副編集長は「丁寧に再現してもらった」と出来栄えに驚いてい
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浜松市のPFAS問題 19地点で新たに指針値超過
浜松市の航空自衛隊浜松基地周辺の水路や井戸水から発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)が国の暫定指針値(1リットル当たり50ナノグラム)を超えて検出された問題で市は20日、西区と中区の井戸44地点で追加の水質調査をした結果、19地点で国の暫定指針値を超える同510~51ナノグラムを検出したと発表した。浜松基地から1・5キロ近く離れた場所でも高い濃度が検出されたため、市はPFASを使用した事業所が近くにないかを調べる。 5月に同基地周辺の井戸15地点を調べた後、範囲をおおよそ500メートルずつ広げて調査を重ね、今回が3回目。これで指針値を超えたのは井戸100地点のうち33
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減税内容早期決定 政府に緊急要請へ 指定都市市長会議
指定都市市長会議が20日、都内で開かれ、政府の経済対策に盛り込まれた所得税・住民税の定額減税、低所得者世帯支援に関する緊急要請をまとめた。対策の確実な実施に向け、地方の意見を踏まえて具体的な制度内容を早期に決定するとともに、円滑な事務執行ができる簡素な制度設計とする必要性を指摘した。近く、国に提出する方針。 税務システムの改修に必要な期間の確保を訴え、費用の全額を措置するよう国に求めた。所得税の約3割は地方交付税の原資だとして、減税による減収分は国の責任で確実に補塡(ほてん)することなども主張した。 会議には静岡市の難波喬司市長、浜松市の中野祐介市長ら全国20政令市のトップらが出席。持続
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大自在(11月21日)野球しようぜ!
米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手が日本ハム最後の年となった2017年。山本由伸投手が高卒でオリックスに入団した。 山本投手は新人時代、日本ハム戦に1試合だけ登板している。大谷選手に安打を許したが、三振も奪うなど才能の一端をのぞかせた。大谷選手は渡米前、「今年対戦した投手で一番よかった」と語ったそうだ。 投打「二刀流」で2度目のアメリカン・リーグMVPを受賞した大谷選手と、3年連続沢村賞に輝いた山本投手。2人がどのチームに行くのかは、大リーグの今オフ最大の話題。山本投手の契約交渉がいよいよ始まる。 1年目のオフに当時DeNAの筒香嘉智選手らと行った合同トレーニングを機に投球フォームを
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社説(11月21日)ガザ地上戦 病院への攻撃許されぬ
パレスチナ自治区ガザ北部に侵攻したイスラエル軍が地区最大規模のシファ病院に突入した。病院の地下に大規模なトンネル構造があり、イスラム組織ハマスの作戦本部になっているというのがイスラエル側の主張だ。 多数の非戦闘員がいる市街地での戦闘も避けるべきなのに、病人や負傷者だけでなく避難住民も身を寄せている病院を戦場にすることは、人道上も国際法上もあってはならない。イスラエル軍は掃討作戦を即時停止して撤収すべきだ。これ以上の人道危機を防ぐために国際社会は連携して圧力をかける必要がある。 18日にシファ病院を訪れた世界保健機関(WHO)などの国連要員は、「デス・ゾーン(死の区域)」と表現、状況は「絶
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静岡県内20施設で学級・学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は20日、県内の高校、小中学校計20施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計220人確認され、学級閉鎖、学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 沼津市1施設10人、三島市1施設11人、清水町1施設14人、長泉町2施設22人、富士宮市2施設24人、富士市1施設10人、静岡市葵区3施設41人、同市駿河区2施設24人、藤枝市1施設10人、磐田市2施設10人、浜松市中区2施設19人、同市南区1施設10人、同市北区1施設15人
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⚽静岡学園、首位と勝ち点差3 履正社に2ー1 高円宮杯Uー18プレミアリーグ
サッカーの高円宮杯Uー18(18歳以下)プレミアリーグ西地区は19日、第20節6試合をエスプラットフジスパークなどで行った。静岡学園高は履正社高に2ー1で勝利したが、磐田ユースは鳥栖ユースに0ー1で敗れた。 暫定で静岡学園高は首位の広島ユースと勝ち点差3の3位、磐田ユースは自動降格圏と勝ち点差2の10位。26日には静岡学園高と磐田ユースが対戦する。 ▽東地区 青森山田高(47) 2(1―0 1―1)1 前橋育英高(群馬)(23) 柏ユース(33) 3(1―0 2―0)0 尚志高(福島)(43) 大宮ユース(17) 1(1―0 0―0)0 流通経大柏高(千葉)(25) 市船橋高(千
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おせち商戦、多彩な提案 静岡県内百貨店、コロナ下で伸長した需要維持へ 「大人数」「若者」照準/「小サイズ」依然人気
新年用おせち料理の商戦が県内百貨店で追い込み期を迎えている。新型コロナウイルス感染症の5類移行後に初めて迎える正月で、家族や友人で集まる機会の増加を見込んで大人数用の商品を強化する一方、コロナ下で伸長した小サイズ品を引き続き展開する店も。原材料高で販売価格が5~10%上昇する中、各店は販売方法を見直したり、若年層に人気の商材を拡充したりして、顧客の獲得とつなぎ止めに工夫を凝らす。 松坂屋静岡店(静岡市葵区)は、親族などで集まるだんらんの機会が本格的に回復するとみて、4~5人用の4段重(税込み3万7800円)計3点を初めて用意した。京都の料亭などが監修し、イセエビやカニといった高級食材をふ
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「クラウンメロン」タイ輸出4年ぶり再開 厳格な検疫クリア 袋井の生産者、努力結実
袋井市特産の「クラウンメロン」が厳しい検査を突破し、タイで4年ぶりに販売される。かつては人気を誇っていたが、規制の厳格化により、輸出が停止となった。11月中旬、同市内で輸出再開に向けてタイの検査官らを招いた合同輸出検査が実施され、検査官らがメロンの温室と出荷梱包(こんぽう)現場を検査し、同国へ輸出できる基準を満たしていることを確認した。 静岡県温室農業協同組合クラウンメロン支所によると、クラウンメロンは年間生産量の2割弱がアジアを中心に中東、ヨーロッパなど国外へ輸出されている。タイへの輸出は2012年に始まり、主要輸出国の一角となったが、19年にタイ側の日本産メロンへの規制が厳格化。さらに
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⚽高原(清水東高出)「本当に幸せ」 沖縄ホーム最終戦 引退セレモニー
サッカーの日本フットボールリーグ(JFL)、沖縄SVに所属し、今季限りで引退する元日本代表FW高原直泰(44)=清水東高出=が19日、沖縄市陸上競技場でのホーム最終戦にフル出場し、チームの1-0の勝利に貢献した。試合後のセレモニーで「悔いを残すことなく終われるのは本当に幸せ」と晴れやかな表情だった。 後半にはジャンプしながらシュートを放って会場を沸かせた。兼任するクラブの代表取締役とトップチームの監督は続ける予定で「スポーツを通して子どもに夢を持ってほしい。沖縄をもっと盛り上げたい」と語った。 高原は清水東高から1998年に磐田に入団し、ドイツでも活躍。帰国後の2016年から沖縄SVで監
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家康と戦い討ち死に 大河で注目高まる お田鶴の方 観音像開帳 住民ら遺徳しのぶ 浜松市中区元浜町
浜松城の前身の引間城で討ち死にしたとされる「お田鶴の方(椿姫)」をまつる浜松市中区元浜町の椿姫観音堂で19日、例大祭が開かれた。年に一度のお堂の開帳が行われ、椿姫観音像がお目見えした。 今川家の重臣だった引間城主・飯尾(いのお)豊前守(ぶぜんのかみ)連龍の妻で、徳川家康との戦いで命を落としたお田鶴の遺徳をしのぼうと、元浜町自治会と椿姫観音堂保存会が毎年開催している。追善供養では連龍の菩提(ぼだい)寺である東漸寺(同市中区)の竹内正祥住職がお経を上げ、地元住民ら約70人が手を合わせた。 保存会によると、大河ドラマ「どうする家康」をきっかけに椿姫観音堂の注目度が高まっていて、全国各地から参
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箱根西麓牛 初の加工品 JAふじ伊豆と沼津・食材卸売業者 コンビーフ ハンバーグ 知名度向上に期待
三島市や函南町で生産される希少なブランド牛「箱根西麓牛」を使った初めての加工品が、誕生した。JAふじ伊豆と食材卸売業トミヤコーヒー(沼津市)が食肉加工時に生じる端材を使って開発した。ウナギに変わる地元食材として需要が高まる中、さらなる知名度向上につなげる。 新商品は、コンビーフとハンバーグ。コンビーフは自家製商品が人気の渡辺精肉店(沼津市)に加工を依頼した。原料は100%箱根西麓牛を使い、柔らかくしっとりした味わいに仕上げた。真空パックで冷凍し、肉本来の鮮やかな色味も維持した。ハンバーグは赤身で周囲を包んで肉汁を閉じ込め、ジューシーさが際立つようにした。 箱根西麓牛は現在3軒が生産し、
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大自在(11月20日)富士山なぜ青く
「富士山を描いてみて」と色鉛筆を渡されたら何色を使うか。何色に見えているかという問いだ。筆者も長年の疑問だった。 焼津市東益津小6年の佐藤花音[かのん]さんが周囲に尋ねると、青という答えが多かった。そこから始めた自由研究は、空気中の微粒子に光が衝突して空が青く見える「レイリー散乱」に学びを深め、児童生徒の優れた自然科学研究を奨励する第39回山崎賞を受賞した。 富士山がいち早く青く描かれたのは、江戸時代後期の天保2(1831)年ごろから版行された浮世絵師葛飾北斎の「富嶽[ふがく]三十六景」だという。輸入化学顔料の「ベロ藍」(プルシャンブルー)が人々を驚かせた。ベルリン生まれの藍色なのでそう
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社説(11月20日)大手中間が純益増 地域経済にも好循環を
静岡県内に拠点を置く上場企業の2023年9月中間決算は、為替の円安基調を追い風にした自動車関連の好業績が全体を押し上げた。 静岡新聞社が金融機関などを除く31社を集計した結果、最終的なもうけを示す純利益の合計は前年同期比35・1%増。24年3月期通期の業績予想の上方修正も相次いだ。各社は成長継続に不可欠な人材や設備への投資に加え、関係企業との取引を適正化する姿勢も一段と強め、地域経済に好循環を創出する後押しをしなければならない。 自動車関連を中心とする製造業22社の売上高は14・4%、純利益は37・6%それぞれ伸長した。半導体不足の緩和で新車の増産に注力するスズキなど国内完成車メーカー各
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文芸賞短篇部門受賞 西野冬器さん(静岡県出身) 「絶対にない世界観を」
第60回文芸賞(河出書房新社主催)の「短篇部門」に静岡県の西野冬器さん(16)=在住地、在校名非公表=の「子宮の夢」が選ばれた。「短篇部門」は雑誌「文芸」が創刊90周年を記念し、1年限りの企画として募集。4176作の応募があった。選考委員の一人の作家松田青子さんは選評で「候補作の中で最も表現の冒険を行っている」とたたえた。 西野さんは中学時代に小説を書き始めた。高校1年の年末に完成させた「子宮の夢」が、大きな成果を得た。「自分の書いたものが人に読まれているという感触を味わうのは初めて」と実感を口にする。 作品は、女たちが子宮を投げ合う奇想的な場面で始まる。語り手の体から引っ張り出された「
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五輪経験 仏で指導の女性 教育側面 考える好機に【町道場のいま~かわる柔道界~㊦】
浜松市出身の橋本壮市選手(32)が男子柔道としては静岡県内初となる代表に選ばれ、活躍が期待されるパリ五輪。開催地のフランスで柔道に携わる県内出身の女性がいることを知り、どうしても聞いてみたいと思った。これからの日本の柔道には何が必要なのだろうかと。 沼津市出身の佐々木光[ひかり]さん(56)は14歳で柔道を始め、女子柔道が公開競技として実施された1988年のソウル五輪で金メダルを獲得。引退後、2008年にフランスに渡り、週6日、複数の道場で指導にあたる。リモート取材に快く応じてくれた。 まずフランスでは人によって道場に来る目的が違うという。指導するクラスの中には10歳から91歳までの生徒
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「おびレンジャー」高校生が変身 バック転など披露 島田市こども館
島田市こども館は19日、同館オリジナルヒーロー「おびレンジャー」が登場する市民交流イベントを開いた。島田工業高新体操部の生徒がヒーロー役を務め、華麗なパフォーマンスを披露した。 体を動かす楽しさを伝えようと、同校の協力で年1回実施している。ヒーロー5人がウエストに帯をあしらったカラフルな衣装で登場すると、親子連れから大きな拍手が送られた。全国大会で実演した演技をアレンジし、軽快な音楽に合わせてバック転などを披露した。次々に繰り出されるパフォーマンスで、子どもたちの目をくぎ付けにした。演技後は記念撮影にも応じた。 3年生の飯塚眞士さん(17)は「かっこいい演技を意識した。子どもたちが新体操
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脱力♨カピバラ、来場者癒やす 伊豆シャボテン公園「元祖露天風呂」4月まで【動画あり】
伊東市の伊豆シャボテン動物公園で18日、同園発祥のイベント「元祖カピバラの露天風呂」が始まった。カピバラの親子が湯船の中で目を細めてゆったりとくつろぎ、脱力した姿が来場者を癒やしている。 開始に先立って風呂開きを行い、カピバラが草をつなげた〝テープ〟をカットした。カピバラの和名「オニテンジクネズミ」にちなみ、地元産のオニユズを湯に浮かべた。 夏以降に生まれた子どもたちにとっては露天風呂デビュー。来場者は気持ちよさそうに入浴を楽しむカピバラたちを盛んに写真に収めた。 イベントは1982年の冬に飼育スタッフが湯で施設を掃除中、湯だまりでくつろぐカピバラに気付いて企画された。開催は来年4月7
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「好き」が集う老若男女 開かれた稽古と交流の場【町道場のいま~かわる柔道界~㊥】
静岡市駿河区の高松中学校。平日の午後7時ごろ、柔道場に道着姿の老若男女が集まり始めた。一目見て、他の道場と比べて明らかに子供より大人の数が多いことが分かった。 同所を拠点に活動するのは2019年に設立された駿河柔心会。道場主の植田秀さん(62)が約2時間の稽古の間、穏やかなまなざしを送り続ける。 少年主体の道場が多い中、老若男女が稽古できる場を提供したい-。かつての自分の指導者の考え方に共感し、六段昇段を機に団体を立ち上げたという。 植田さんは中学3年で一度柔道から離れた。再開したのは31歳の時。「自分も強かったわけではなく、18年くらい柔道とは無縁の生活をしていたほど。だから弱い者の
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映像110番、静岡県内で効果 本格運用半年、利用60件 事故現場や迷子捜索に力
交通事故や事件の現場などで110番通報者にスマートフォンで撮影した映像や画像を送ってもらう新たな「110番映像通報システム」の利用事例が、静岡県内でも増えつつある。4月の本格運用開始からの半年間で約60件に上り、年間換算では3日に1回の頻度で活用されている。主に事故現場での円滑な危険防止措置をはじめ、行方不明者の捜索などで効果を発揮しているという。県警は各署の緊急配備訓練の機会などを生かして通報への対応能力を高め、外部団体との連携訓練も重ねて適切な初動警察活動の徹底につなげる。 「電線が切れ、火花が出ている。対処してほしい」 「けがはない?安全確保はできていますか。映像を送ることはできま
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⚽日本代表に静岡県勢「たくさん出てきて」 日本サッカー協会・宮本専務理事、次代育成語る
日本サッカー協会の宮本恒靖専務理事(46)が18日、静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館を訪れ、静岡新聞社のインタビューに応じた。2026年ワールドカップ(W杯)アジア2次予選を戦う日本代表に静岡県出身者が伊藤洋輝(シュツットガルト、磐田ユース出)のみの現状について「もっとたくさんの選手が出てきてほしい。(地域の)モチベーションにもつながる」と期待を寄せた。 宮本専務理事はサッカー人口の継続的な拡大を重点項目に挙げ「キッズや女子の普及が10~15年後に代表チームの活性化につながる。10年、20年の期間で取り組むのがこの国のサッカーをつくっていく上で重要だ」と強調。少子化の中での生き残りへ「サッ
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「ロイロノート」普及、急拡大 ICT活用、授業支援システム 伊豆の国出身の兄弟が開発
伊豆の国市出身の兄弟が創業したソフトウエア会社「ロイロ」(横浜市)が開発した、ICTを活用した授業の支援システム「ロイロノート・スクール」の導入がコロナ禍を機に、全国の学校で急拡大している。静岡県でも全市町の約半分にあたる17自治体が導入。学校現場ではICT端末と同システムを活用した効果的な教育の模索が続いている。 ロイロノート・スクールはタブレットを活用し、生徒や教員同士で対話型授業を実現するためのツール。ノートの添削や課題のやりとり、子ども同士の意見共有、調べ学習、動画撮影、資料配布、発表用の資料作成など多目的に活用できる。 同社によると、コロナ禍に伴う全国一斉休校をきっかけに、学校
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⚽静岡県勢躍動、強豪を撃破 U-22日本代表、アイスタでアルゼンチンと親善試合
18日に静岡市清水区のIAIスタジアム日本平で行われたサッカーのU―22(22歳以下)日本代表の国際親善試合。静岡県勢も躍動し、強豪U―22アルゼンチン代表を撃破。地元スタジアムは盛り上がりを見せた。 松村(静岡学園高出)2点に絡む 途中出場もアピール MF松村(静岡学園高出)が高校3年間を過ごしたゆかりの地で輝きを放った。相手を突き放す貴重なゴールに加え、チームの勝ち越し点にも絡む活躍。「成長した姿を見せられてうれしい」と試合後は晴れやかな顔でスタンドに手を振った。 ベンチスタートだったが、前半終了間際に味方の負傷交代で急きょ出番が回ってきた。普段と異なる中盤の左サイドに入ったものの、
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富士宮名誉市民第1号、静岡県内で写真展も 創価学会の池田大作名誉会長死去
15日に死去した創価学会名誉会長の池田大作氏は富士宮市に多額の寄付をした功績が評価され、1975年に名誉市民の第1号となった。池田氏の寄付によって創設された池田教育基金は、当時の人口増加で手狭になる学校の建設費などに充てられた。市民文化会館の建設にも浄財を寄せたほか、国天然記念物の万野風穴の一帯を公園に整備して市に譲渡した。 富士宮市で当時、法規担当として基金の条例制定などに携わった芦沢英治前副市長(73)は「オイルショックなど激動の時代。市の財政が低迷する中、寄付は喫緊の課題だった教育事業に大きな役割を果たした」と振り返った。須藤秀忠市長は訃報を受け、出張中のスペインから「追悼の意をささ
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大自在(11月19日)世界トイレの日
きょうは「世界トイレの日」。2001年のこの日、シンガポールを起点に非営利組織の世界トイレ機関が設立された。13年には国連総会で国際デーと決まり、公衆衛生への関心を喚起している。 地球全体では3人にひとりがトイレのない生活をし、1日に1300人以上の子どもが不衛生な水などによる下痢性疾患で死亡している。17ある国連の持続可能な開発目標(SDGs)の6番目が「安全な水とトイレを世界中に」。 国連児童基金(ユニセフ)の報告に、アフリカの女子の10人にひとりが「トイレがない」という理由から、生理中は学校を休んだり退学したりしてしまうとある。生命や尊厳を脅かすトイレ問題は深刻だ。 日本のトイレ
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社説(11月19日)献血者の確保 若者の協力が不可欠だ
若者の献血者数が減っている。厚生労働省と日本赤十字社によると、2022年度に献血した30代以下の若年層は167万人で、12年度の251万人と比べ3分の2まで減少した。ここ10年の献血者数は500万人前後で推移している。若年層の減少分を40代以上がカバーしているのが実情だ。 若者の献血者が減っているのは少子化の影響が大きい。献血で集められた血液は大半が50歳以上の医療に使われている現状を踏まえると、少子高齢化がさらに進めば、血液の安定供給に支障を来す恐れがある。 若い時に献血を体験した人の多くがその後も定期的に協力するという調査結果もある。今年、献血500回を達成して民間団体から表彰された
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依田勉三題材に短編映画 24年3月公開へ 地域の魅力発信、松崎高生と静岡大生
松崎町の松崎高の生徒や静岡市駿河区の静岡大の学生が住民らとともに、地域の魅力を発信する短編映画の制作に取り組んでいる。北海道十勝平野開拓に貢献した地元の偉人である依田勉三を題材にした作品を仕上げ、2024年3月の公開を目指す。 町や静岡大などが持続可能な地域づくりを進める「2030松崎プロジェクト」の一環で、生徒や学生が中心となって5月に制作を始めた。タイトルは「BENBEN(ベンベン)」で、主人公の女子高生が依田勉三の功績を学び、自らの夢をかなえようと励むストーリー。生徒と学生が脚本作りや撮影、演技指導を行い、町内外の住民らが出演する。 11月中旬、同町の浜丁橋でロケが行われた。制作に
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⚽U―22日本代表 アルゼンチンに快勝 静岡で国際親善試合
来夏のパリ五輪出場を目指すサッカーのU―22(22歳以下)日本代表は18日、静岡市清水区のIAIスタジアム日本平でU―22アルゼンチン代表と国際親善試合を行った。同区出身の大岩剛監督(清水商高出)率いる日本が5―2で快勝し、来年4月の五輪アジア最終予選に弾みをつけた。 昨年3月のチーム発足後、国内での試合は初めて。今夏まで清水エスパルスに所属していた鈴木唯人(22)が2得点、静岡学園高出身の松村優太(22)が1得点と活躍。1万1225人の観客を沸かせた。 同スタジアムでの国際試合は2019年10月の女子代表のカナダ戦以来、3度目。 →静岡県勢躍動、強豪を撃破 日本 5(1―
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静岡大成高が受賞 「地方の時代」映像祭
全国各地の優れたドキュメンタリー映像作品を顕彰する「第43回『地方の時代』映像祭2023」の贈賞式が18日、大阪府吹田市の関西大で開かれ、グランプリにNHKの「立つ女たち 女性議員15%の国で」が選ばれた。茨城と長崎の市議選に立候補した2人の女性に密着。地方政治への関心の低さが生む問題が指摘される中で、仕事や育児をしながら政治に挑む難しさを浮かび上がらせた。静岡県関係では、高校生(中学生)部門優秀賞に静岡大成高の「84歳のビデオグラファー」が選ばれた。
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⚽DF松原が右膝半月板損傷 復帰まで2~3カ月 ジュビロ磐田
来季J1の磐田は18日、右脚を痛めていたDF松原后(27)=浜松開誠館高出=が検査の結果、右膝外側半月板損傷と診断されたと発表した。17日に手術し、全体練習合流まで2~3カ月程度かかる見通し。 松原は今季不動の左サイドバックとしてリーグ戦40試合に出場し6得点。9月24日の岡山戦で負傷したが、強行出場を続けチームのJ1昇格に大きく貢献した。 松原は自身のSNSで「僕のわがままを聞いてくれて何とかプレーできるように模索しながらサポートして最後までピッチに立たせてくれたメディカルスタッフに感謝している」とコメントした。
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遠州8神社巡り「八重神玉」完成 「良縁成就」「病気鎮護」…各木玉に御利益 ひも通して縁起物飾りに
遠州地域の神社8社がそれぞれの神社でおはらいした木玉「遠州八重神玉(やえだま)」を発売した。「良縁成就」「病気鎮護」など神社ごとの御利益を前面に出し、8社分をそろえてひもに通すと神棚や壁に飾れる縁起物になる。御朱印ブームなどで参拝客が増える中、圏域の神社が連携して回遊向上を狙う。 木玉は直径約3・5センチで各神社の社紋や御利益、神社を象徴する動物などを刻印した。玉にはビーズのように穴があいている。神社を回って玉を集めて連ねることで、神様との縁を重ねるとの意味を込めた。 ポスターには参加神社の社名の横にQRコードを配置して地図アプリに誘導する。企画者の1人、龍尾神社(掛川市下西郷)の禰宜(
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競技経験者、初心者 問わず ママになっても 気軽に【町道場のいま~かわる柔道界~㊤】
「ママでも金」―。柔道五輪金メダリストの谷亮子さん(48)が出産を経て北京五輪に臨んだ際、その超人性を分かりやすく伝える言葉としてよく使われた。ただ、5歳から大学まで競技者として柔道を続けてきた記者にとっては、少しだけ違和感があった。<谷さんだけがずっと特別な存在じゃいけない>。あれから15年。母親になっても本格的に柔道を続けることは、スター選手だからできる特別なことではなくなりつつある。 金曜日の午後7時、伊豆の国市の韮山高道場で、大仁柔道会の練習が始まる。静かな夜に「こんばんは」の声が響き、柔道着姿の女性が次々と姿を現した。 畳の隅で体操を始めたのは伊東柔道会から出稽古に訪れた秋山菜
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16万球の光「おまち」きらびやか 静岡市中心街、イルミネーション始まる
静岡市葵区の中心街を鮮やかに彩る「第34回青葉シンボルロードイルミネーション」が17日夕、始まった。青葉シンボルロードから常磐公園まで約500メートルの並木道を、16万球ほどの「アイスブルー」色の発光ダイオード(LED)で装飾している。来年2月12日まで。 「I Loveしずおか協議会」(沼田千晴会長)と同市が共催する恒例イベント。今年は「クリスタルイルミネーション」を実施。メインモニュメントは氷の城をテーマに装飾し、冬の市街地をきらびやかに演出した。点灯式では沼田会長と難波喬司市長、VELTEXスポーツアカデミーの子どもたちがボタンを押すと、イルミネーションが一斉に輝いた。 同会場では
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御殿場の洋菓子店・赤堀さん 全国ケーキショー準V 夢かなえ7カ月で快挙
御殿場市の洋菓子店「アンドロワ・パレ」の菓子職人赤堀早恵香さん(34)が、日本最大の洋菓子コンテスト「2023ジャパンケーキショー東京」で準グランプリを受賞した。洋菓子職人になる夢をかなえて約7カ月での快挙となった。 コンテストには計約1500作品の出品があり、10月末に都内で審査が行われた。赤堀さんは第1部デコレーションケーキ部門(マジパン仕上げ)に、フランスの伝統の焼き菓子「ガレット・デ・ロワ」をテーマとした高さ20センチ、幅23センチの作品を出品した。 土台は焼く前のパイ生地をイメージし、ペティーナイフで表面に模様を付けたり、アーモンドクリームを絞ったりしている小人たちを乗せるこ
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静岡県が橋渡し 宿泊業・人手不足解消 求職者・短期業務実習 観光需要の取りこぼし防ぐ
静岡県は県内のホテル・旅館に就職を希望する人と宿泊事業者をつなぐマッチング支援に乗り出す。新型コロナウイルスの5類移行などで観光需要が本格回復する一方、宿泊業界の人手不足は深刻さを増している。短期間の業務実習で接客技術などを身に付けてもらい、宿泊業界への就職を後押しする。 「宿泊業新規雇用支援事業」と題し、宿泊施設に正社員として就職を希望する人を県内外から40人募集する。モデル地域として設定した伊豆や浜松市西区など12市町のホテル・旅館が対象。求職者は2~10日間にわたってフロントや接客、清掃などの業務実習に当たる。勤務する上で必要なスキルや就労イメージを獲得してもらい、実習先施設への正
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静岡空港国際線、明暗分かれる ソウル・円安追い風に好調 上海・処理水影響?苦戦 台北・再開のめど立たず
新型コロナウイルス禍で落ち込んでいた航空需要が持ち直す中、静岡空港国際線の明暗が分かれている。3月にいち早く定期便を再開した韓国・ソウル線が搭乗率8割を超える一方、9月下旬に続いた中国・上海線は出足が鈍く、台湾・台北線は再開のめどが立っていない。国際線の搭乗者数はコロナ前に遠く及ばず、県は静岡空港の完全復活に向けて運航再開の働きかけや需要の掘り起こしを急ぐ。 ソウル線は4~9月の搭乗者数が3万5925人、搭乗率が81・9%と好調に推移している。円安を追い風にインバウンド(訪日客)が増え、観光のため静岡から韓国を訪れるアウトバウンド需要も寄与した。10月29日からは毎日運航となり、搭乗者数の
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サクラエビ×シラス みなと丼に舌鼓 22日から「おおいがわ桜えびめぐり」 焼津市長ら試食、PR
駿河湾産サクラエビの水揚げ漁港の大井川港がある焼津市で22日からサクラエビ料理をPRするイベント「おおいがわ桜えびめぐり」が始まる。12月22日まで。17日に参加店舗の一つ大井川港漁協直営食堂「さくら」(同市飯淵)で市のPR役やいづマリンレディの2人と中野弘道市長が同店自慢のメニューを試食した。 同イベントは市内の飲食店や物販店計20店が参加。専用はがきにメッセージを書いて送ると抽せんでミナミマグロセットを贈呈したり、公式X(旧ツイッター)で140文字の小説を募ったりする関連キャンペーンも実施する。 試食会では大井川港の特産サクラエビとシラスを一度に食べられる「大井川みなと丼」に舌鼓を
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大自在(11月18日)敦煌
「敦煌と聞いてすぐに何かのイメージが思い浮かぶ人は、日中関係の幸せな時代を知る人だ」(榎本泰子著「『敦煌』と日本人」)。当欄筆者はその1人。文学シンポジウム「井上靖と敦煌」の開催を知り、会場の伊豆市湯ケ島に先日足を運んだ。 中国西域を舞台にした歴史小説「敦煌」は、湯ケ島で少年期を過ごした井上靖の代表作。伊豆市と現地の敦煌市をオンラインで結び、パネリストは文豪のエピソードやシルクロード都市の様子を語り合った。 小説発表の1959年当時、敦煌は辺土だったが、現在は年間1500万人が訪れる観光地という。生涯27回訪中した井上靖が、敦煌を初めて訪れたのは小説発表から約20年後の78年。現地を見ず
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社説(11月18日)市販薬の過剰摂取 危険周知し背景に目を
薬局やインターネットで手軽に買える風邪薬やせき止めなどの市販薬を、気分を上向かせたり不安を紛らわせたりするなど、目的外で過剰摂取する人が若者を中心に増えている。健康被害や命を落とす危険性を周知し、乱用を防がなければならない。生きづらさからの逃避目的があるとみられ、背景に目を向け支援の手を差し伸べる必要がある。 国立精神・神経医療研究センターの調査によると、全国の精神科で薬物依存症の治療を受けた10代の患者が使っていた主な薬物は、2014年は48%が危険ドラッグだったが、20年には市販薬が過半数となり、22年には65%を占めた。10代の若者が関心を持つ薬物が世代交代した形だ。 危険ドラッグ
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電動バイクで年間3位 全日本トライアル ヤマハ発「来年は王者を」
今年の全日本トライアル選手権シリーズがこのほど閉幕し、出場チームで唯一の電動バイクで参戦したヤマハ発動機の「ヤマハファクトリーレーシングチーム」が年間3位に入った。当初の目標だった10位を大きく上回る好成績。関係者は電動化技術を磨き上げながらの結果に手応えをつかみ、「来年は年間チャンピオンを取りに行く」とさらなる意欲をみなぎらせている。 トライアルは岩や丸太などの障害物をバイクで乗り越えるモータースポーツ。国内最高峰の全日本選手権にはトップライダーが集う。同チームは、チャンピオンを11回経験した黒山健一選手(45)が電動トライアルバイク「TY―E」で参戦した。 全8戦でいずれも2~5位と
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金融 金利上昇 顧客基盤見直し【回復持続いかに 点検中間決算㊦】
「今後は金利がつく。貸し出しのボリュームが金融機関の収益力の差になる」 静岡銀行を傘下に置くしずおかフィナンシャルグループの柴田久社長は11日、2023年9月中間決算の発表会見で、金利の上昇局面を見据えた経営戦略に言及した。前日には期間10年の定期預金金利を従来の100倍となる0・2%に引き上げると発表。金融取引の原点である預金の重要性を強調し、「銀行内で認識を徹底させていく」と言葉に力を込めた。 超低金利政策を進める日銀が10月末に大規模な金融緩和策の再修正を決め、長く抑制してきた長期金利の上限1%を一定程度超えることを容認した。これを受け、メガバンクなど大手が定期預金金利の引き上げを
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紫色の光に包まれて 藤枝・蓮華寺池公園 イルミネーション点灯
藤枝市の蓮華寺池公園で17日夜、イルミネーションの点灯が始まった。計7万8千個の電球が園内の散策路やオブジェに施され、幻想的な雰囲気を演出している。来年2月29日まで。 テーマは「花の回廊・光の遊歩道」。池回りの芝生には竹あかりを設置し、暖かな光を放っている。藤棚は紫色に光り、時計台にも電球を装飾。花畑に「れんげじ」の光文字が浮かび上がるスポットを用意したほか、1周約1・5キロの園路、滝の広場などもきらびやかな光で包まれている。 初日から大勢の親子連れらが訪れ、園内の散策や記念撮影を楽しんでいた。サッカーJ2藤枝MYFCのサイン会やキッチンカーによる飲食販売、マルシェなどが行われ、イベン
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榛原学園の細江保育園管理 牧之原市、終了前倒し断念
昨年9月に園児の河本千奈ちゃん=当時(3)=が送迎バス内に置き去りにされて亡くなった事件が発生した牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」を運営する学校法人榛原学園に対し、市が学園が管理する市立細江保育園の指定管理終了の1年前倒しを求めていた問題で、市が前倒しを断念し管理期間の満期となる2024年度末で同保育園の指定管理を終了させる方針を固めたことが17日、市への取材で分かった。 市はこれまでに、事件直後に増田立義前理事長から運営辞退の申し出があったとして、1年前倒しした23年度末での終了を学園側に求めてきた。しかし学園側は前理事長の申し出は無効と主張し、協議は平行線をたどっていた。市によると
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静岡県SDGSビジネスアワード 採択団体がプラン発表
環境課題の解決に貢献するビジネスプランを表彰する「静岡県SDGsビジネスアワード」(県主催)のキックオフミーティングがこのほど県庁で開かれ、同アワードに採択された9団体が独自に考案したビジネスプランを発表した。 県内の産業廃棄物処理やアパレル、食品加工などさまざまな業種の企業や団体が循環型社会、自然共生、脱炭素などをキーワードにしたプランを説明し、環境ビジネスに詳しい専門家からアドバイスを受けた。 食品廃棄物などの資源化に取り組む富士宮市の「アサギリ」は、化学肥料の低減と有機農業の拡大に向けて、余剰牛ふんやバイオ炭を活用した循環型システムの構築プランを発表した。代表者は、肥料製造から農作
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森町特産のトウモロコシ「甘々娘」 ポタージュに 11月19日から限定販売
森町特産のトウモロコシ「甘々娘」を使用したポタージュ「森のとうもろこしPOTAGE―甘々娘」の販売が19日、町内を中心に始まる。町文化会館駐車場で同日開かれる森町農業祭のほか、アクティ森や磐田市のギフトピュアなどで計2670袋を数量限定販売する。 同町で山間地域の活性化に取り組む「森町ツーリズム研究会 森町でつながる推進部会」が開発した新商品。静岡県森町と北海道森町の友好町締結55周年の記念として企画し、約2年前から準備を進めてきた。 ポタージュには、6月の台風2号の被害などで出荷に適さなくなった甘々娘を活用。野末農園(静岡県森町中川)、佐野農園(同町飯田)、竹内農園(同町向天方)から
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主演松本さんと「どうする家康」最終回楽しもう! PVとトークショー 12月に静岡市
静岡市は17日、大河ドラマ「どうする家康」の最終回が放送される12月17日の午後5~7時半、主演の松本潤さんを招いたパブリックビューイングとトークショーを同市葵区駿府町の市民文化会館で開くと発表した。今月18日から来場者を受け付ける。定員1800人。入場無料。 午後6~7時に放送される最終回を大スクリーンで視聴し、その前後で松本さんがトークショーを行う。イベントの主催は、ドラマを通じた地域活性化に取り組む「市大河ドラマ『どうする家康』活用推進協議会」(事務局・市)で、詳しい内容が決まり次第、同協議会の公式ホームページで発表する。 申し込みは11月18~26日に同ホームページの申し込みフォ
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きょうの富士山 11月17日午後4時30分ごろ
午前中の大雨から一転して、富士山がきれいに見えました。 11月17日午後4時30分ごろ、静岡市駿河区登呂の静岡新聞社制作センターから撮影
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静岡市環境政策監に織部氏 元県リニア問題担当理事
静岡市は静岡県の前くらし・環境部理事でリニア中央新幹線トンネル工事に関する環境影響評価業務を担当していた織部康宏氏(64)を市環境局の環境政策監として20日付で採用する方針を固めた。同市北部に位置する南アルプスの生態系への影響が懸念されるリニア工事について環境保全対策を強化するとともに、県との連携も深める。17日までの関係者への取材で分かった。 関係者によると、市は環境政策監のポストを創設した上で、織部氏を特定任期付職員として採用する。任期は2027年3月末までの3年5カ月。リニア建設に伴う環境影響評価のほか、カーボンニュートラルやプラスチック分別回収に関する業務も担当する。 織部氏は県
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大谷、2年ぶりMVP 「満票」で2度目は史上初
【ロサンゼルス共同】米大リーグで日本選手初の本塁打王に輝くなど投打「二刀流」で活躍した大谷翔平(29)が16日、今季のアメリカン・リーグの最優秀選手(MVP)に2年ぶりに選出された。テレビ番組で「(他の選手に)負けないくらいのシーズンにしたいと思っていた。個人的に取れて特別なこと」と喜びを語った。2021年に続く満票での受賞で2度目は史上初。日本選手では01年にマリナーズのイチローが選ばれているが複数受賞は初めて。 MVPはレギュラーシーズンの成績を対象に、全米野球記者協会会員30人の投票で決まり、大谷は全員から1位票を得た。エンゼルスで6年目の今季は打者で44本塁打、95打点、打率3割4
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少量でも発症O157に注意を 西伊豆・特養食中毒2人死亡 一般家庭もリスク
西伊豆町の特別養護老人ホーム「ヒューマンヴィラ伊豆」で利用者2人が死亡した集団食中毒は、患者33人のうち10人の便から腸管出血性大腸菌O157が検出された。O157は十分に加熱されていない肉類だけでなく、生野菜や果物などが原因で感染する事例があり、県内では過去に露店の冷やしキュウリで集団食中毒が発生した。一般家庭でも感染のリスクがあり、抵抗力が弱い乳幼児や高齢者は特に注意が必要だ。 O157は感染すると数日間の潜伏期間を経て、激しい腹痛を伴う下痢や血便を引き起こす。極めて少ない量でも発症するのが特徴で、合併症を併発すると重症化し、死亡する場合もある。 ヒューマンヴィラ伊豆では、死亡した2
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北海道の自称「赤ちゃんポスト」団体、浜松にも拠点 予約制、無料で妊婦相談
北海道当別町で自称「赤ちゃんポスト」を運営する市民団体「こどもSOSほっかいどう」が、浜松市北区細江町にも拠点を開設していたことが16日、同団体への取材で分かった。同拠点は、親が育てられない乳幼児を匿名でも受け入れる赤ちゃんポストとは異なり、事前予約制で妊婦や親の相談、居場所が必要な子どもの宿泊支援などを無料で行う施設。同日現在、受け入れの実績はないという。 施設名は「こどもSOSしずおか」で1日付で開設した。近隣の医療機関との協力体制はないが、看護師で専門里親の入江礼奈さん(56)の自宅で原則、身元確認をした上で受け入れる。食事の提供や日常生活上必要な援助を行い、日帰りやショートステイの
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PFAS、指針の54倍も 清水の工場前水路、日時により濃度に差 静岡市調査
静岡市清水区三保の化学工場周辺の水路などから発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS)が高濃度で検出された問題で、市は16日、工場前の水路で10月31日~11月12日に採水した水のPFAS濃度調査の結果を公表した。国の指針値に対し、最大で54倍のPFASが検出された一方で、指針値を下回った時もあり、日時によって濃度に差があることが分かった。 市は同工場前の水路と水路から海への流出部で10月31日から毎日2回、同工場周辺の井戸2カ所で11月13日から毎日1回、それぞれ採水してPFAS濃度を調べている。採水調査は11月30日まで続ける。 同工場前の水路の調査結果を先行して公表した。13日
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リニア、静岡県内先進ボーリング 田代ダム案合意なら実施 JR東海社長会見
JR東海の丹羽俊介社長は16日に名古屋市で開かれた定例記者会見で、リニア中央新幹線トンネル工事湧水の県外流出対策「田代ダム取水抑制案」を巡り、東京電力リニューアブルパワー(東京)との協議が合意に至れば、県内で高速長尺先進ボーリングを実施する状況が整うとの認識を示した。 JRが山梨県内の先進坑先端部から県内に向かって実施する計画のボーリングについて静岡県は、山梨県側に流出する湧水への対策や生態系の観点からの対策を議論した上で掘り進めるよう求めていた。 丹羽社長は会見で「東京電力リニューアブルパワーと(ダム案で)合意し、流出する湧水と同量を県側に戻すことが実施可能になった場合には、県境を越え
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【写真特集】⚽森保J 進化のゴールラッシュで好発進 日本5-0ミャンマー W杯2次予選初戦
日本―ミャンマー 前半、先制ゴールを決める上田(右) 日本―ミャンマー 前半、先制ゴールを決める上田(中央右) 日本―ミャンマー 前半、先制ゴールを決め相馬と喜ぶ上田(左) 日本―ミャンマー 前半、先制ゴールを決め祝福を受け上田(左端) 日本―ミャンマー 前半、チーム2点目のゴールを決める鎌田 日本―ミャンマー 前半、チーム2点目のゴールを決め喜ぶ鎌田 日本―ミャンマー 前半終了間際、自身2点目ゴールを決める上田 日本―ミャンマー 前半終了間際、自身2点目ゴールを決める上田 日本―ミャンマー 後半、ハットトリックとなるゴールを決めた上田
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岳鉄に自転車持ち込みOK 富士で実証実験 観光利用拡大に期待
富士市の岳南電車(通称・岳鉄)の車内に自転車の持ち込みができる「サイクルトレイン」の実証実験がジヤトコ前駅―岳南江尾駅間で進められている。今後の実施予定は18、19の両日。電車との乗り継ぎでサイクリストの移動範囲を広げ、観光利用などに役立ててもらう。 12日の初日はジヤトコ前駅のホームに自転車を引いた乗客が集った。「須津で降りて仲間で渓谷まで走る予定」「交通量が多い幹線道路を避けられるのが安心」など期待はさまざま。井口彩さん(37)=同市=は「日頃のコースにないエリアで楽しみが広がる」と電車に乗り込んだ。 サイクルトレインは、市と民間企業、観光団体などによる官民連携の社会実験として運行
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SNSへの親子の生活投稿、慎重に 子どもの気持ち見極め大事【NEXTラボ #変わる暮らし】
多くの人がSNS(交流サイト)を利用する現在。子育てや子どもとの生活についての投稿が盛んになる一方、子ども自身が成長とともに拒否感を示したり、情報の悪用が心配されたりするなど、リスクの再認識が求められている。子どもの不利益にならないために親にどんな認識が必要か。経験者や有識者と考える。 誰もが知る名画を模写したどこかほほ笑ましい絵画作品で人気を博す親子アートユニット「アーブル美術館」。県内を拠点に2人の子どもたちと10年以上にわたって活動してきた藤原晶子さん(47)は、ウェブ上での子どもの情報発信について試行錯誤してきた。 作品を多くの人に見てもらおうと、活動開始と同時期にブログを始め
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あげまん名物の店復活 伊東・老舗「みその」屋号、伝統の味継承
水産加工品の製造販売や飲食店の運営などを手がける伊豆中(伊東市)が17日、JR伊東駅前で閉店した老舗まんじゅう店「まんじゅう みその」の屋号を引き継ぎ、現地で装い新たに店舗を再開する。閉店を惜しむ声に応え、「伊東駅前を盛り上げたい」との思いで開業にこぎつけた。 みそのは黒糖まんじゅうを揚げた「あげまん」が評判だったが、コロナ禍の影響などで昨年に店を閉じた。時代の変化とともにシャッターを下ろす店も目立つ中、地元企業の伊豆中が「店と名前を残したい」と地域の活性化を見据えて復活させた。 同社にとってまんじゅうの製造は新たな挑戦。従来は職人の感覚に頼っていた部分もあったが、再開を機に製造設備を整
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「文芸静岡」創刊60周年 「地域の総合誌」脈々と紡いだ志
高度経済成長期のさなかに発足した県文学連盟、その機関誌「文芸静岡」が60周年を迎えた。今秋に第93号を発刊。詩、小説、短歌、俳句などの書き手が一堂に集まる、全国でも珍しい「地域の総合誌」として、本県の文芸運動の中心であり続けている。 「文芸静岡」は1963年12月創刊。主導したのは当時静岡大で教えていた作家の高杉一郎(1908~2008年)だった。戦前は改造社(東京)の「文芸」編集責任者を務め、大陸への従軍、シベリア抑留を経て1949年に故郷の静岡に帰ってきた。50年代から60年代にかけて、「静岡文芸」創刊、県芸術祭の入賞作品を掲載する「県内文芸」の立ち上げにも関わっていた。本県の文学の
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原子力災害時の安全守れ 浜岡原発想定、放射線防護テント訓練 中電や御前崎市
御前崎市で16日、中部電力浜岡原発(同市佐倉)の原子力災害を想定した訓練が行われた。同市や中部電力など計5機関が参加し、空気で膨らませる放射線防護テント「エアシェルター」を新野地区センター内の体育館に設営するなど緊急時の連携態勢を確認した。 エアシェルターは、放射線除去フィルターを通して外の空気を取り込むことで展張する。天井は高さ約3メートルで、126人まで収容可能。自家用車で広域避難できない高齢者などが一時的に逃げ込むために設ける。 訓練には地域住民らも参加し、シェルターの送風機の設置手順などを確認した。空気を取り込み始めてから約30分で体育館の床一面に放射線物質から汚染を防ぐための
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浜松いわた信金 事業承継ファンド設立 企業価値高め 橋渡し
浜松いわた信用金庫(浜松市中区)は16日、中小企業の事業承継支援に特化した総額10億円の投資ファンドを設立した。後継者がいないなど事業承継に課題を抱える取引先の株を取得し、経営改善で企業価値を高めた上で、新たな後継者へ橋渡しする。 名称は「浜松いわた事業承継1号ファンド」。事業承継が主目的のファンドは県内信金で初めてという。 1社当たりの投資規模は1億~2億円を想定する。原則全株式取得を目指す。投資業務や関連支援に豊富な実績を持つケップルキャピタル(東京、神先孝裕代表取締役CEO)が運営管理する。 財務改善や営業管理、人材育成といった多角的な支援で経営力を高め、出口としては10年後まで
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臨床研修医内定、最多282人 24年度静岡県内 県の確保対策奏功
新人医師が医療現場で指導を受ける臨床研修制度で、県内の病院で2024年度から研修を始めることが内定した医学生らが前年度より10人多い282人となり、過去最多を更新したことが16日までに分かった。増加は3年連続。本県の課題である医師不足解消には若手医師の定着が不可欠で、県は引き続き医療機関と連携して医学生向けのリクルート活動など医師確保対策を推進する。 厚生労働省が公表した医師臨床研修マッチング結果によると、24年度に臨床研修を受け入れる県内24病院の募集定員は計304人。定員に対する内定者の割合を示す「マッチ率」は92・8%だった。前年度から1・2ポイント上昇して過去最高となり、都道府県
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「誰でも通園」不安の声 有識者、態勢整備訴え 静岡県内保育士「現場任せ」「手いっぱい」
国が検討している子育て世帯の支援策「こども誰でも通園制度」に対し、県内の保育士から不安の声が上がっている。保護者の就労要件を問わず、未就園の生後6カ月~2歳なら誰でも保育施設を定期利用できる仕組みだが、労働環境が改善されない中で新たな園児を受け入れることに現場の抵抗感は強い。有識者は「十分な受け入れ態勢を整えなければ現場の多忙感は増し、いわゆる不適切な保育にもつながりかねない」と懸念する。 「保育士の配置基準も賃金水準も変わっていない。現場任せだ」。静岡市の保育園に勤める50代女性保育士は、ため息をつく。子どもは1歳半ごろから自我が芽生え、意思表示をするようになるとされる。女性は「『イヤ
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日本⚽ゴールラッシュで好発進 ミャンマーを5-0 W杯2次予選初戦
米国とカナダ、メキシコで共催されるサッカーの2026年ワールドカップ(W杯)のアジア2次予選は16日、大阪・パナソニックスタジアム吹田でB組第1戦が行われ、8大会連続出場を狙う日本がミャンマーを5-0で下して白星スタートを切った。上田(フェイエノールト)が頭で先制点を奪うなどハットトリックの活躍。鎌田(ラツィオ)堂安(フライブルク)も得点した。 世界ランキング18位の日本は同158位のミャンマーと8勝5分け2敗。21日にはサウジアラビアのジッダで同92位のシリアとの第2戦に臨む。B組は北朝鮮を含む4チームで争う。9組に分かれた2次予選は来年6月まで行われ、各組2位までが最終予選に進む。
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紅葉に負けない秋の桜 浜松市天竜区・光明寺で見頃
浜松市天竜区山東の光明寺の四季桜(しきざくら)が見頃を迎えている。12月上旬ごろまで、来訪客を楽しませる。 四季桜はエドヒガンとマメザクラの交雑種で、開花時期は春と秋の年2回。花びらは薄いピンクに色づく。甘蔗(かんしゃ)孝仁住職によると、秋の開花時期は例年並みという。 問い合わせは同寺<電053(925)3547>へ。
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⚽決意試されるフロント 点取り屋不在、上位に勝てず【3度目のJ1復帰 ジュビロ磐田㊦】
J2磐田は今季、上位を争った町田、清水、東京Vに一つも勝つことができなかった。計6試合を戦い、2敗4分けの結果に、強化責任者の藤田俊哉スポーツダイレクター(SD)は補強禁止という厳しい状況下を言い訳にせず、「力が足りなかった」と潔く戦力不足を認めた。 今季の磐田はチーム総得点が74。町田、清水に次ぐリーグ3位だったものの、個人ではFWジャーメイン良、松本昌也(JFAアカデミー福島出)、ドゥドゥの3人がマークした9ゴールが最高。上位2チームとは異なり2桁得点者はいなかった。 チーム全体で得点力不足をカバーした形となった今季だったが、藤田SDは攻撃陣の迫力不足を指摘する。「15~20点取れる
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酒蔵整備へ安全祈願 オール御殿場、観光促進核に 2024年10月完成目指す
御殿場市印野に農業振興や観光促進の新たな核となる酒蔵「富士御殿場酒造」(仮称)を生み出すプロジェクトで、印野郷土振興協会はこのほど、建設予定地で安全祈願祭を開いた。施設は2024年10月ごろの完成予定で、同年度産の新米を使った醸造を目指す。 印野地区のそば処「たくみの郷」に隣接した敷地約2千平方メートルに鉄骨造平屋建ての酒蔵を整備する。延べ床面積は約710平方メートル。年間最大90キロリットルの日本酒を製造でき、試飲や直売なども行う計画。 富士山の伏流水やブランド米「御殿場コシヒカリ」、酒米「令和誉富士」など最高の素材を生かし、純米吟醸や純米大吟醸を顧客ニーズやトレンドに合わせて生産する
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静岡・杉尾 盛り土撤去30日着手 代執行費用12億円
静岡市葵区杉尾、日向地区の砂防指定地内で残土処分会社「富田建材」(同市葵区)が無許可で造成した巨大盛り土に関し、県は16日、杉尾地区の盛り土撤去に向けた行政代執行を30日に開始すると発表した。代執行費用の概算見積額は約12億円で、全額を同社に請求する。工事は2025年12月26日までの完了を目指している。 県河川砂防管理課によると、16日付で同社に代執行令書を通知した。杉尾地区は東西に細長い土地に計約5・1万立方メートルの盛り土が積まれている。代執行では東側の盛り土約2万立方メートルを先に撤去する。本格的な土砂の搬出作業は24年1月に始まる見通しで、県中部の民間残土処分場に運ぶ。 西側の
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熱海富士5連勝 九州場所5日目 寄り切りで琴恵光を下す
大相撲九州場所5日目(16日・福岡国際センター)は、3大関が2日ぶりに安泰。2場所連続優勝を狙う貴景勝は高安を押し出し、連敗を免れて1敗を堅持した。豊昇龍は豪ノ山を押し出して5連勝とし、霧島は明生をはたき込んで4勝1敗。 好調の関脇対決となった一番は、琴ノ若が大栄翔を肩透かしで退けて5連勝。大栄翔は初黒星を喫した。若元春は宇良を寄り倒し、白星を先行させた。 全勝は豊昇龍と琴ノ若に平幕の熱海富士(熱海市出身)、一山本の4人となった。 じっくり攻め寄り切り 熱海富士 伸び盛りの熱海富士が、どっしりした相撲で喝采を浴びた。琴恵光との一番は、素早く左上手をがっちり。これを離さず、粘る相手を
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藤枝市内新聞店5社に地域貢献大賞 配達バイクに「見守りカメラ」 都内で表彰式
日本新聞協会(中村史郎会長)は16日、新聞販売店の地域活動をたたえる「地域貢献大賞」の表彰式を都内で開いた。「新聞販売店バイク車載カメラ見守り」で大賞を受賞した藤枝市内の新聞販売店全5社を代表し、藤枝江崎新聞店の江崎晴城社長(59)が中村会長から記念盾を受け取った。 5社は藤枝江崎新聞店と薮崎新聞店育伸社、いけたに新聞店、新聞販売いしかわ、太田新聞店。市と市自治会連合会、藤枝署と連携し、配達や集金などの業務中に市民の生命財産や生活に支障を来す恐れがある状況に気付いた際、関係機関に速やかに通報して危難を防ぐ取り組みに2011年着手した。配達中に異変に気付き、家の中で倒れていた住人を救出するな
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大自在(11月17日)犯罪とは
犯罪とは何か。40年間愛用する国語辞典には「法律に違反する行為」とある。刑法はじめ法律に定められた罰則がある行為と言い換えられるだろうか。それでは、どんな行為が犯罪とされるのか。絶対悪の殺人や窃盗は間違いなく犯罪であろう。しかし、国によって犯罪か否か異なる行為もある。 真っ先に思いつくのは多くの国で合法化されているカジノ。日本では競馬や競艇といった公営ギャンブル以外の賭け事は刑法で禁止されていたが、政府が掲げる「観光立国」実現のスローガンの下、国外からの誘客などを目的に地域を限定して解禁された。 もう一つは一般ドライバーが自家用車を使って有料で客を乗せる行為。米国、中国、東南アジアなどで
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社説(11月17日)補正予算13兆円超 借金頼みが止まらない
経済対策の裏付けとなる政府の補正予算案が決定した。相変わらずの借金頼みだ。 歳出は13兆1992億円に上るものの、歳入に計上した税収の増加分は1710億円しかなく、全体の7割近くを占める8兆8750億円は国債の増発で手当てする。 日本の財政状態が深刻だと言われて久しいが、さらに借金を増やして状況を悪化させる岸田文雄首相の財政への危機感はどうなっているのだろうか。補正予算案は20日、臨時国会に提出される。国会で厳格な審議を求めたい。 経済対策の眼目は、国民を苦しめる物価高対策だったはず。確かに低所得世帯に7万円を給付する1兆592億円を盛り込み、ガソリンなどの燃油と電気・都市ガス代の抑制
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皆焼の刃文、きらめく沸 佐野美術館/相州広光「脇指 銘 相模国住人広光/康安二年十月日〈号 火車切〉」【コレクションから⑱】
佐野美術館 相州広光 「脇指(わきざし) 銘(めい) 相模国住人広光(さがみのくにじゅうにんひろみつ)/康安二年十月日(こうあんにねんじゅうがつひ)〈号(ごう) 火車切(かしゃぎり)〉」 康安2(1362)年 戦国時代に、越後の龍として名をはせた上杉謙信ゆかりの脇指である。「火車切」の号とともに上杉家に伝来した。 号の由来は不明ながら、越後の寺院・雲洞庵には十世北高全祝[ほっこうぜんしゅく]が退治したという火車のミイラと、その返り血に染まった火車落としの袈裟[けさ]が伝わっている。火車は葬儀を襲い亡骸[なきがら]を奪っていくという妖怪。そして北高全祝は謙信はもとより、謙信の長年の宿敵で
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アニメ業界で生き残るには 監督・演出家の山本さん 浜松で専門学生らに講演
「涼宮ハルヒの憂鬱(ゆううつ)」「らき☆すた」など、数々の人気アニメを手がけるアニメーション監督で演出家の山本寛さん(49)を招いた特別講座がこのほど、浜松市中区の市福祉交流センターで開かれた。長年業界で活躍する山本さんがクリエーティブな世界で生き残るためのヒントを伝えた。 山本さんは、業界で働き続けるために必要な「悩み方」を伝授。自らの才能を見抜いて目標を設定し、努力することの重要性を強調した。自身が京都アニメーションに入社した当時、監督を希望していなかったことに触れ「得意分野が何かを知り戦略を立てる。プロになってもその繰り返し」と述べた。仕事を続ける上で夢を持つことの大切さも語りかけた
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山岳耐久レース 浜松学芸高の植田さん、年代別で優勝 初出場、父と71.5キロ走破
浜松市中区の浜松学芸高2年の植田実来さん(16)が10月に行われた東京・奥多摩の山岳地を舞台とするトレイルランニングの大会「日本山岳耐久レース 長谷川恒男CUP」の10代女子の部で優勝した。本格的に練習を始めたのは今年3月。マラソン未経験だったが約半年の練習を重ね、完走が難しいとされる日本最高峰のレースで栄冠を手にした。 レースは三頭山(みとうさん)など計71・5キロを24時間以内に完走を目指す。昼にスタートし、一夜明けた午前7時ごろ、実来さんは18時間49分25秒でゴールした。 トレイルラン好きの父、友和さん(46)の後押しがあり同大会への出場を決めた。自宅周辺の平地を毎日走り、3カ
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ヤマハ発比子会社 不正アクセス被害 社員情報一部流出
ヤマハ発動機は16日、フィリピンの二輪車製造・販売子会社「ヤマハモーターフィリピン(YMPH)」が管理する一部のサーバーに、第三者による不正アクセスがあったと発表した。社員情報の一部が流出したという。 ヤマハ発によると、YMPHが10月25日、身代金要求型コンピューターウイルス「ランサムウエア」の攻撃を受けていることを確認し、同27日にフィリピン当局に事態を報告した。今月16日に数人の社員情報が流出していることが判明した。これまでに顧客情報の流出は確認されていない。YMPHの事業活動や、本社を含むグループ各社への影響もないという。
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非製造業、コスト増 価格転嫁が鍵に【回復持続いかに 点検中間決算㊥】
「全体的に厳しい状況。円安で仕入れ値が平均で10%ほど上がっている」。エンチョーの中村晴隆取締役コーポレート本部長が厳しい表情で語った。歴史的な円安や原材料・エネルギー価格の高騰が収益を圧迫し、2023年9月中間連結決算は減収・最終赤字。コスト上昇分の一部を販売価格に転嫁したが、1人当たりの買い上げ点数が減少するなど消費停滞を招いた。 新型コロナウイルス感染症の5類移行で個人消費の動向は変化し、「3密」を敬遠して高まったアウトドア需要は一服。コロナ下に急拡大した電子商取引(EC)との価格競争は変わらず、専門店事業の売り上げは前期比で6・0%減少するなど苦戦が続く。 同社は他店舗の価格動向
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ヤマハ発 新型「PAS」投入 30~40代男性に照準、クロスバイク風外観
ヤマハ発動機は16日、電動アシスト自転車の新型モデル「PAS CRAIG(パス クレイグ)」を発表した。2024年3月29日発売。PASシリーズの新たな顧客層開拓に向けて30~40代前半の男性をターゲットにし、性能は街乗りに特化しつつ、クロスバイク風のシンプルで洗練されたデザインにした。 細身の鉄製パイプフレームを採用し、3パターンの車体色はいずれも都市部になじむ落ち着いた色を設定した。通勤などの普段使いから休日のちょっとした外出など数キロ圏内の移動を想定し、シリーズで最も容量が小さいバッテリーや内装3段変速など必要最低限の装備とした。1充電当たりの走行距離は最大70キロ。希望小売価格はシ
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モンゴル県知事と川勝氏が会談 介護、経済分野で交流深化へ
静岡県と友好協定を結んでいるモンゴル・ドルノゴビ県のオチルフレブ・バトジャルガル知事と同県議が16日、静岡市葵区で川勝平太知事と面会した。バトジャルガル知事の来静は2020年11月の知事就任以降初めて。両知事はこれまでの友好の歴史を振り返りながら、引き続き介護や経済などの分野で交流を深めていくことを確認した。 両県は11年に友好協定を締結し、高校生の交流事業を皮切りに、下水処理技術支援、介護分野の相互協力など多方面で交流を続けてきた。バトジャルガル知事は「新型コロナウイルス禍を乗り越え、交流が続いていることを感謝している」と述べた。会談に先立ち、本県幹部と経済交流などについて意見交換したと
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好循環へ投資呼び込む 静岡県産業成長戦略骨子案 人材確保や新興企業支援
静岡県は16日、県産業成長戦略会議を県庁で開き、2024年度産業成長戦略の骨子案を公表した。「危機対応から成長への好循環」を基本方針に、産業人材の確保・育成とスタートアップ(新興企業)支援を打ち出した。産業構造の転換も不可欠とし、大胆な企業誘致の推進を掲げた。 医療や光技術、海洋資源、植物由来の新素材(CNF)などで本県が取り組む先端プロジェクトと国内外のスタートアップを結びつけ、投資を呼び込みながら各産業の拡大を図る。県のイノベーション拠点「SHIP」が企業間の橋渡しや情報発信を担う。 多様な人材の確保を課題とし、保護者へのアプローチ強化や人材マッチングの実施で若者と海外高度人材を取り
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出番減った遠藤らベテラン “J1仕様”活躍の場は 【3度目のJ1復帰 ジュビロ磐田㊥】
J2磐田が逆転での自動昇格を決めた最終節の栃木戦。スタメンに名を連ねた11人のうち、30代はMF山田大記(藤枝東高出)とGK三浦龍輝のみで平均年齢26・55歳。2月の開幕戦は30代のベテランが先発に6人いた。シーズン終盤はメンバーをほぼ固定して戦った横内昭展監督はチーム内競争の結果、若手中心にかじを切った。 今季はファビアンゴンザレスの契約問題で国際サッカー連盟(FIFA)から補強禁止処分を受けたため、昨季と同じメンバーで戦った。29人のうち30代以上が半数近く。開幕前の鹿児島キャンプから指揮官は、攻守の切り替えが遅れたベテラン選手らに厳しい言葉をぶつけていた。シーズン中も攻守の切り替えと
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33人集団食中毒、2人死亡 西伊豆町の特養老人ホーム O157検出
静岡県は15日、西伊豆町の特別養護老人ホーム「ヒューマンヴィラ伊豆」で調理した給食を食べた利用者と職員計33人が腹痛や下痢、血便などの症状を訴え、うち利用者2人が死亡したと発表した。死者を含む患者10人の便から腸管出血性大腸菌O157が検出され、県は食中毒と断定した。県内でO157感染者の死亡が確認されたのは初めて。 死亡したのはいずれも西伊豆町の女性(76)と男性(81)。このほか45~103歳の利用者27人と施設職員4人が症状を訴えた。8人が入院中。賀茂保健所は15日、給食を提供した日本ゼネラルフード(名古屋市)に対し、同施設の調理部門の営業禁止を命じた。 感染経路は不明だが、県は3
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⚽清水エスパルスが練習再開 25日昇格プレーオフ山形戦へ 中身濃く2時間以上
J2清水は15日、J1昇格プレーオフの山形戦(25日、アイスタ日本平)に向けて練習を再開した。12日のリーグ最終節で自動昇格を逃したショックを振り払うように、選手たちは2時間以上にわたり汗を流した。 これまでのような休み明けの軽めのメニューとは異なり、フォーメーションを組んだ実戦形式の内容もこなす中身の濃い練習となった。最終節の水戸戦で前半に攻撃が機能しなかったことを踏まえ、後方からの組み立ての動きも確認した。 練習場の壁には、サポーター有志によって「前に進むしかない。皆信じてる。もう一度、共に」などと記された激励の横断幕が掲げられた。秋葉監督は「気持ちが沈みがちなところに粋なことをして
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病院薬剤師、100人超不足 薬局と競争激化で採用苦戦 静岡県調査
医療現場の人手不足が課題となる中、静岡県内の病院で働く薬剤師が100人以上不足していることが15日までの県の調査で分かった。病院関係者からは「採用がままならない」「薬局との競争が激化している」と切実な声が上がる。人材確保を後押ししようと、県は全国の薬学生を対象にした病院合同就職説明会を来年2月に初開催する。 「希望通りの人数がなかなか集まらない」。島田市立総合医療センターの浅原慶徳薬剤部長(59)は薬剤師の採用の難しさを指摘する。毎年2~3人の薬剤師を募集しているが、定員に達しないケースが多く、採用ゼロの年もあった。 在籍する常勤薬剤師は29人。育休や産休取得による一時的な不足を補えな
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大自在(11月16日)岸田文雄内閣
「六甲おろし」といえば、兵庫県の六甲山から吹き下ろす風のことだが、プロ野球阪神タイガースの応援歌としての知名度の方が高いだろう。阪神が38年ぶりに日本一となり、全国各地にファンの歌声が響き渡った。 同じ「おろし」でも、こちらは政党の生き残りをかけた生臭いものになるかもしれない。岸田文雄内閣の支持率が政権発足後の最低水準に落ち込んでいる。来年秋の自民党総裁選での再選を目指す岸田首相だが、党内から「岸田降ろし」の動きが出かねない状況だ。 少し前には岸田氏再選は確実とみられていた。ところが、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と党の議員との関係やマイナンバーカード問題、政務三役の不祥事などで支持
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社説(11月16日)財務副大臣の辞任 納税者への説得力欠く
過去に固定資産税などを滞納していたことが明るみに出た神田憲次財務副大臣(衆院愛知5区)が辞任した。岸田文雄首相による事実上の更迭だ。9月に行われた内閣改造で任命された政務三役の不祥事による辞任はこれで3人目。報道各社の世論調査では、岸田内閣の支持率は一昨年10月の政権発足以降の最低水準に落ち込んでいて、神田氏の辞任が政権にさらなる打撃となるのは必至だ。 岸田氏は神田氏辞任を受けて「任命責任は重く受け止めている」と述べたが、口先だけの反省は国民に響くまい。政権への視線は一層厳しくなると覚悟すべきだ。既に10月の衆参2補欠選挙や最近の地方選挙で自民党が苦戦し、支持率低迷の影響が出始めている。こ
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池田の森ベーカリーカフェ 本物の味 授業で活用【キャンパス界隈 静岡英和学院大~行きつけの店~】
JR東静岡駅から静岡英和学院大(静岡市駿河区)行きのバスに乗り「畑守稲荷前」で下車した先にあるのは、国産小麦や自家製天然酵母など素材にこだわったパンと焼き菓子がずらりと並ぶ「池田の森ベーカリーカフェ」。同店自慢の食パンは同大食物栄養学科の調理実習に使われている。 実習を担当する小川ももこ講師は「良い材料が惜しみなく使われている。学生に本物の味を学んでもらうにはぴったり」と語る。食パンはサンドイッチ作りの授業で使われ、程よい厚さにスライスしてもらった焼きたてを調理できるのも大学と近いからこそだ。 同科の学生は、香ばしい風味が特徴の全粒粉食パンと、プレーンな白い食パンの栄養価の違いも学ぶ。そ
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「飛ばないバット」接戦増える? 来春移行 変わる高校野球【しずスポ】
“飛ばないバット”で高校野球はどう変わるのか-。来春の選抜大会、各都道府県の春季大会から使用する金属製バットに新基準が適用される。木製と同程度に反発性能が抑えられた新バット。静岡県内でも秋の公式戦を終えたチームは新バットを購入し、準備を始めた。12日まで開催された静岡市大会では参加した全17校が新バットでプレー。「戦術が、野球が変わる」などと反響を呼んでいる。 新基準のバットを使用して行われた静岡市大会=清水庵原球場 監督「内野守備と機動力が鍵」 選手「芯で捉え強振」 静岡市大会で試行 外野守備が前寄りに 同大会に出場した静岡市立高の安井信太郎監督(5
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特殊詐欺の新手口「ネットバンキング」注意! 静岡県内で高額被害相次ぐ 県警が注意呼びかけ
後を絶たない特殊詐欺被害で、警察官や検事を名乗った男らにネットバンキングでの現金振り込みを指示され、1千万円以上の高額をだまし取られる新たな手口の被害発生が静岡県内で相次いでいる。金融機関やコンビニ店がATM周辺での警戒を強化する中、詐欺グループは自宅でも携帯電話で振り込めるネットバンキングのシステムを悪用したとみられる。県警は新手口を周知するチラシを急きょ作成し、「警察官や検事が口座を作らせたり、お金を振り込ませたりすることはない」と注意を呼びかける。 同様の手口で15日までに、浜松市西区の60代無職女性が今年最高額の約6千万円、静岡市清水区の60代無職女性が約1300万円をだまし取られ
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製造業 減速懸念も成長継続注力【回復持続いかに 点検中間決算㊤】
主力市場のインドや日本での販売台数増や円安効果で、2023年9月中間連結決算で売上高、営業、経常の各利益が最高を更新したスズキ。「成長投資を加速する中でも収益を拡大できた」。オンライン決算会見でスズキの鈴木俊宏社長は、新型車投入や調達改善の結果を力強く総括した。24年3月期の通期予想も上方修正し、連結売上高が初の5兆円台に乗り、最高益を見据える。 海外取引がある輸送機器製造業は、半導体不足の緩和に伴う生産正常化や原材料高騰分の価格転嫁が進み、円安の恩恵も加わって収益環境が改善。中間期に増収増益だった企業は前年同期の4割弱から5割まで伸長した。小糸製作所は国内外全地域でランプ販売が好調で売上
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持続可能な医療提供へ 静岡県、金融機関と連携強化 病院の安定経営支援
高齢化と人口減少が進む中、県は持続可能な医療体制の提供に向けて金融機関との連携強化に乗り出した。このほど県内の銀行や信用金庫の担当者らが参加する地域医療構想セミナーを初開催した。今後の医療ニーズの変化を見据え、地域に根差す金融機関の知見やノウハウを生かしながら医療機関の安定経営を支援する狙いだ。 県は団塊の世代が全員75歳以上となる2025年時点を想定した地域医療構想を策定し、医療提供体制の将来像をまとめているが、新型コロナウイルスを踏まえた新興感染症への対応や来春から始まる「医師の働き方改革」は反映されていない。人口構造の変化や医療現場を支える人材確保などへの対応が急務となる中、政府は
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静岡県、誘客「案内役」に沼津出身・磯村勇斗さん 若年層へ歴史文化の魅力発信
静岡県は県内各地の歴史文化や食の魅力を伝える誘客プロモーションを強化し、ナビゲーター役に沼津市出身の俳優磯村勇斗さん(31)を起用した。磯村さんが名所旧跡などを訪ね歩く動画は、特設ウェブサイトやユーチューブの県公式アカウントに加え、11月から県外主要駅でも放映を始めた。県は特に若年層への発信に期待をかける。 終盤を迎えたNHK大河ドラマ「どうする家康」に合わせ、一層の観光誘客を狙う。県内の歴史文化に触れる旅行を「れきしず」と名付け、プロモーションの前面に出した。 磯村さんは映画やドラマで活躍するほか、インスタグラムで約80万人のフォロワーを抱える。その訴求力に期待して今回起用した。10月
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全国農協 25年春にも、500割り込む 20年で半減、厳しい経営浮き彫り
全国の農業協同組合(JA)の数が、2025年春にも500を割り込み、千を超えていた00年代初頭からの20年余りで半減する見通しとなったことが14日、共同通信のまとめで分かった。市町村合併で統合が進んだほか、人口減少や低金利の長期化を背景に、財務基盤の強化を目指し再編が加速しているため。県内の農協を一つにする「1県1JA」が5県で既に実施、来春には宮崎県でも統合される。他の12県も構想を検討しており、厳しい経営環境が浮き彫りになった。 1960年代前半まで全国で1万以上あった農協は、全国農業協同組合中央会(JA全中)によると、23年10月時点で535。 各都道府県のJA中央会への取材では
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「補強禁止」前代未聞の逆境 後藤ら若手台頭で活路【3度目のJ1復帰 ジュビロ磐田㊤】
まさにけがの功名だった。今季、FWファビアンゴンザレスの契約を巡り、国際サッカー連盟(FIFA)から補強禁止処分を受けたJ2磐田。2月の開幕戦で2得点した高校3年生のFW後藤啓介(磐田ユース出)ら若手を積極的に起用し、前代未聞の逆境を乗り越えた。 開幕から1カ月後の3月下旬。元日本代表FW杉本健勇の横浜Mへの期限付き移籍が発表された。昨季鳴り物入りで加入しながら、PKによる1得点に終わった30歳のストライカー。今季こそチームの得点源として期待されていた。だが、本人の希望もあり、チームは放出を決意。強化責任者の藤田俊哉スポーツダイレクター(SD)は「みんなにとってベストの選択になる」。若手の
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大自在(11月23日)仲子姫伝説
伊豆半島南端の石廊崎にも近い南伊豆町二条。かつて庄屋だった旧家に京から女官が流されてきたという「仲子姫伝説」が残る。伝説にまつわる資料や遺物があると聞いて訪ねた。 江戸時代初め、宮廷で公家や女官が密通して処罰された「猪熊事件」が起きた。事件に連座して新島(東京都)に配流されたのが中院[なかのいん]仲子。宮廷では権典侍[ごんてんじ]を務め、配流時は16歳だった。 伝説では仲子と侍女は新島に向かう途中、船が難破して石廊崎に漂着。そのまま二条の庄屋鈴木家の庇護[ひご]を受けることになった。事件から14年後、仲子は許されて京に戻ることになったが、その際に侍女が亡くなった悲話も伝えられる。 仲子
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通期上方修正13社 輸送用機械中心 増産、為替効果 静岡県内上場企業32社
静岡県内上場企業32社(金融機関、国際会計基準採用企業を除く)が14日までに公表した2024年3月期通期業績予想は、増産や為替効果で好調な輸送用機械を中心に13社が純損益を上方修正した。新型コロナウイルス禍を経て回復基調にある業績の持続的な伸長を目指す。一方で小売りや物流業など7社は下方修正を余儀なくされた。 ※画像タップで拡大してご覧になれます 通期予想の純損益を上方修正したのは、製造業が村上開明堂、日本プラスト、共和レザー、ASTIなど12社。国内完成車メーカー7社が24年3月期の過去最高の売上高を見込む中、取引先の部品メーカーも通期予想の引き上げで続いた格好。輸送用機械
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大自在(11月15日)番付表
最下段の序ノ口力士の文字は、2ミリもない。大相撲九州場所の番付表を手に取った。肉眼で探すのも大変だが、西序ノ口14枚目のところに安青錦[あおにしき]。その上に片仮名で出身地が書いてある。 19歳の安青錦は、十両獅司に次いで2人目のウクライナ出身。ロシアによるウクライナ侵攻後の昨年4月に日本に避難してきた。国際大会で知り合った関西大相撲部主将(当時)の山中新大[あらた]さんを頼って避難生活と稽古を続け、安治川部屋に入門した。 元関脇安美錦の安治川親方は、伊勢ケ浜部屋の部屋付き時代には翠富士(焼津市出身)や熱海富士(熱海市出身)らを鍛えた。早稲田大学大学院でも学び、異文化交流で相撲の魅力を発
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社説(11月15日)沼津市の新貨物駅 まちづくりに知恵絞れ
沼津市のJR沼津駅付近の鉄道高架事業に伴い、市西部の原地区に移転する新貨物ターミナルの本体工事が始まった。完工見通しは2027年度末。市とJR貨物は連携協定に基づき、新貨物ターミナルを核とした地域経済再生への道筋を探る。国のモーダルシフト推進と、海上輸送との連携が可能となる田子の浦港(富士市)の存在は追い風だ。事業主体の静岡県を交え、県東部の新たなまちづくりにつなげなくてはならない。 国は、運送業界の働き方が変わることで生じる「2024年問題」や慢性的なトラック運転手不足に対応するため「物流革新緊急パッケージ」をまとめた。対策を講じなければ、輸送力が24年度に14%(ドライバー14万人に相
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男性育休取得率改善、21.8% 静岡県内22年度 25年度目標、30%に
静岡県内の有識者でつくる県男女共同参画会議(委員長・白井千晶静岡大教授)はこのほど、県庁で会合を開き、第3次男女共同参画基本計画(計画期間2021~25年度)の成果指標に対する進捗(しんちょく)状況を確認した。男性の育児休業の取得率は目標値を上回ったものの、委員からは人手不足に悩む中小企業でも取得しやすくするための具体策を求める意見が相次いだ。 同計画は、男性の育児休業の取得率を19年度の6・5%から24年度までに13%に引き上げることを目標にしている。県雇用管理状況調査によると、22年度時点で21・8%と目標値を上回った。このため、県は25年度の目標値を30%に上方修正する方針を示した。
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浜松・龍山秘密村 紅葉楽しみながら散策【キャンプ場だより】
浜松市の山間部、「日本三大人工美林」で有名な天竜区龍山町にある龍山秘密村。天竜杉の森に囲まれた標高600メートルの山の中です。 秘密村がある龍山町白倉地区には白倉山という標高1027メートルの山があり、トレッキングを楽しむことができます。頂上からの眺めは最高で、浜松市街や遠州灘を一望することができます。 また、白倉峡は遠州随一の紅葉スポット。11月中旬から下旬にかけては、白倉峡一帯が紅葉の全盛期を迎えます。渓谷沿いには遊歩道が整備されているため、自然の中を散策しながら紅葉を楽しむことができます。 白倉峡から秘密村までの道路沿いは特に紅葉がきれいなので、バイクや自転車など、ツーリングで走
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山伏(静岡市葵区、山梨県早川町) 急登をひと頑張りし山頂へ【山ある記】
静岡市葵区梅ケ島の赤水の滝を車で過ぎてしばらくすると左手から大谷川が合流する。この橋を渡って左折、大谷川沿いに進むと橋のたもとで新田からの道と合流する。広い川原が終わり、林道を進むと駐車場がある。 駐車場から少し進むと右手に登山口の標識がある。登山道はしばらく西日影沢の右岸に沿って登る。川原に降りて左岸に渡り杉林の中を進む。再び沢を渡ると大岩である。 大岩の下を右にさらに沢沿いに進むと道は対岸に渡る。これより急な上りとなり、補助ロープが現れる。尾根を右側に巻きながら登ると沢に出る。対岸に渡ると傾斜はやや緩やかになる。ガレを通過しジグザグの急登を上りきると蓬峠である。これよりコースは東尾根
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伊東 小室山周辺 “多彩な魅力”【しずおかアウトドアファン】
秋の行楽シーズンでにぎわいを見せる伊豆東海岸の観光地。伊東市の中部に位置する小室山とその周辺は、一碧湖や川奈地区の海など多彩な顔を持ち、アウトドアの楽しさを味わえるスポットも多い。地域に詳しい「伊東自然歴史案内人会」の松川湖・一碧湖部会長の小川明美さん(66)らと現地を散策した。 (伊東支局・白柳一樹) マリンスポーツ盛ん 川奈 小室山近くに広がる川奈地区の特徴は海だ。川奈港周辺には公園が整備され、堤防では釣り人たちが盛んにさおを伸ばしてカゴ釣りやサビキ釣りに挑戦している。多彩な魚種と美しい海中の景色が見られるためマリンスポーツも盛んで、ダイビング客が集う。夏場には海水浴客でにぎわいを
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⚽サッカーU-22代表 18日アイスタでアルゼンチン戦 攻撃的スタイル表現
来夏のパリ五輪でメダル獲得を目指すサッカーU-22(22歳以下)日本代表は18日、IAIスタジアム日本平(静岡市清水区)でU-22アルゼンチン代表と対戦する。アルゼンチンはA代表が国際サッカー連盟(FIFA)ランク1位の最強国。14日までに静岡新聞社の取材に応じた大岩剛監督(51)=清水商高出=は「追求してきた攻撃的なスタイルをいかに表現できるか。それを26人全員が理解して勝利につなげたい」と、五輪への試金石となる一戦へ決意を語った。 パリ五輪 試金石の一戦へ決意 大岩監督(清水商高出)インタビュー 2022年春のチーム発足から、大岩監督は一貫して「攻守でアグレッシブに主導権を握る」ことを
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伊豆の国・山車横転事故 祭り関係者立ち会い、車体を検証 伊豆中央署など
伊豆の国市田京の市道で秋祭りの山車が横転し、1人が死亡、18人が重軽傷を負った事故で、伊豆中央署などは14日、事故当時の山車の操作や故障の有無などを調べるため、同署で事故車体の検証を行った。巡行に関わった住民を含む祭り関係者数人が立ち会った。 署員らは車体の大きさや引き綱の長さなどを改めて詳しく計測したほか、山車の操作方法を関係者に確認し、細部まで撮影した。ブレーキの役割を果たす「てこ棒」の運用も再現した。 車体内部で方向操作などを行う「運転席」にも乗車し、動きを確認した。後方から山車を押すなどし、てこ棒を使ってブレーキの制御状況も調べた。 静岡県警は業務上過失致死傷容疑を視野に入れ全
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冬の使者「オオハクチョウ」華麗に舞う 静岡市葵区の麻機遊水地
11月上旬の冷え込んだ早朝、まだ暗い池の水面に数羽の大きな白い鳥が浮かぶ。静岡市葵区の麻機遊水地に今年も冬の使者「オオハクチョウ」が飛来した。 13日は3羽が、色づき始めた草木が色鮮やかに反射する水面を優雅に漂い、時折、藻や草をついばんでいた。朝日が池に差し込み始める午前7時半ごろ、2羽が「コォー、コォー」と数回鳴いて羽ばたきを始め、空に向かって華麗に飛び立った。 カモ科のオオハクチョウは体長140センチほどで、体重は約10キロに達する。シベリアなどで繁殖し、日本各地の湖沼や河口などに越冬のため飛来する。 (写真部・二神亨)
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⚽来季J1 磐田の18歳FW後藤啓介 ベルギー1部移籍へ
来季J1への昇格を決めた磐田のFW後藤啓介(18)=磐田ユース出=がベルギー1部アンデルレヒトへ移籍する方向で調整していることが14日、クラブ関係者への取材で分かった。今後メディカルチェックをした上で正式契約し発表される見通し。アンデルレヒトはリーグ優勝34度の強豪で今夏も獲得オファーを出していた。 現役高校3年生の後藤は今季、磐田ユースから飛び級でトップチームに昇格。191センチの高さと鋭い動き出しを武器にJ2で33試合に出場、7得点してJ1復帰に貢献した。入団当初から海外志向が強く、欧州クラブへの早期移籍を希望していた。関係者によると、オランダの強豪フェイエノールトからもオファーがあっ
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きょうの富士山 11月14日午後4時30分ごろ
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J1昇格と育成「満点」 ジュビロ磐田の横内監督、自主性尊重と厳しさで若手飛躍
12日に宇都宮市のカンセキスタジアムとちぎで行われたサッカーJリーグ2部(J2)最終節で、ジュビロ磐田は栃木SCに勝利し、逆転でのJ1自動昇格を決めた。磐田の横内昭展監督(55)は敵地に駆け付けたサポーターの前で何度も宙を舞った。胴上げの輪をつくったのは1年間苦楽をともにした選手たち。横内監督は「覚悟を持ってクラブに残り成長してくれた。昇格を果たせたので100点」と選手をたたえた。 今季日本サッカー協会で仕事をした藤田俊哉スポーツダイレクターから三顧の礼で迎えられた。ワールドカップカタール大会で森保一監督を支えた名参謀が掲げた目標は「チームの基盤づくり」。外国人選手の契約に関する問題で国際
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花沢城、石脇城の「御城印」販売 歴史民俗資料館など 焼津高書道部 制作協力 巨大作品パフォーマンスも
焼津市歴史民俗資料館は11日、花沢城、石脇城を訪れた記念の証しとなる「御城印(ごじょういん)」の特別版第2弾の販売を始めた。和紙にそれぞれの城に関連する武将のイラストをあしらった特別デザイン。中央の文字は焼津高書道部の生徒が毛筆で書いた。 第2弾は生徒たちの力強い文字の横に、花沢城は武田信玄と今川義元、石脇城は北条早雲のイラストを添えた。同資料館と市観光協会で販売している。 販売初日には花沢地区で御城印の販売イベントが催され、制作に協力した同校書道部の生徒たちが巨大書道パフォーマンスを披露した。7人の生徒はそれぞれバランスを取りながら、筆を使って力強い文字を書いた。 3年の鈴木茉奈さん
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地銀3行で増収確保 9月中間、本業が堅調推移 静岡/スルガ/清水/静岡中央
静岡県内地銀4行(静岡、スルガ、清水、静岡中央)の2023年9月中間決算が13日までに、出そろった。スルガを除く3行は、貸出金利息や役務取引等収益の増加など本業が堅調に推移して増収を確保した。本業の収益力を示すコア業務純益は静岡中央が増加した一方、清水は資金調達費用などがかさみ、スルガは資金利益の減少が響いてそれぞれ減益に。静岡も前年同期に一過性の増益要因が生じた反動が作用した。 新型コロナウイルス感染症の5類移行で個人消費や設備投資が活発化する一方、人手不足や原材料費の高騰など企業が抱える不安は依然として大きく、各行は取引先の収益力強化策を下支えする。脱炭素など社会課題解決に向けた融資
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ウナギ稚魚、静岡県外販売可 12月から県が新方針 養殖、仕入れ競争に
養殖に使うニホンウナギの稚魚「シラスウナギ」漁について、静岡県が新たに定めた取り扱い方針の内容が13日、県水産資源課への取材で分かった。静岡県内で採捕したシラスウナギは県内の養殖業者にしか販売できなかった取引を自由化し、静岡県外の養殖業者にも出荷できるようになる。 シラスウナギ漁は養殖用を目的にした県知事許可による特別採捕だったが、国は漁業法を改正して対象に加え、県知事許可による漁業移行を決めた。密漁の罰則強化が目的で罰金刑は最大10万円から同3千万円になる。県内では12月1日に始まる今期漁から同法が適用されるため、県は独自裁量の範囲で新しいルールの取り扱い方針を策定した。 許可漁業移行
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新作公開記念、ゴジラ特別展 東名浜名湖サービスエリア
中日本エクシス遠州支店(浜松市浜北区)は、映画「ゴジラ-1・0(マイナスワン)」の公開記念イベント「ロケ地周遊作戦!」を同市北区の東名高速道浜名湖サービスエリア(SA)で開いている。2024年1月末まで。 遠州灘や浜名湖が映画のロケ地になったことを受けた企画。俳優神木隆之介さん、浜辺美波さんらが実際に着用した衣装や、歴代のゴジラ映画のポスターを紹介する特別展示を行っている。芝生の園地には、縦15・2メートル、横11・1メートルの等身大の足跡も設置した。 フードコートでは11月30日まで、ゴジラの皮膚をイメージして衣に竹炭を使用した唐揚げ丼などの特別メニューを提供している。同社の担当者は「
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孤独・孤立対策へ官民組織、静岡県が設立 コロナで深刻化、支援機関連携促進
静岡県は新型コロナウイルス禍で深刻化した孤独・孤立問題に対応するため、現場で支援活動に携わる関係機関の連携を促す新たな官民組織を立ち上げた。人と人とのつながりが希薄化し、今後も高齢者を含めた単身世帯の増加が見込まれるとして、多様な支援ニーズに対処するためのネットワークを構築する。 行政やNPO、社会福祉協議会などでつくる「ふじのくに孤独・孤立対策プラットフォーム」を9月末に設立した。コロナ禍で自殺や経済的困窮、虐待、ドメスティックバイオレンス(DV)といった問題が顕在化したことを踏まえ、分野ごとに活動する団体の連携を強化し、孤独・孤立対策を横断的、広域的に進める狙いがある。 「誰もが助
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リハビリ病院に運転シミュレーター 脳卒中患者ら可否判断の材料に 高齢者の検査、訓練利用も 藤枝
藤枝市宮原の聖稜リハビリテーション病院は今夏、医療機関向けのドライブシミュレーター1台を導入した。脳卒中により高次脳機能障害を負った患者が退院後も自動車の運転を再開できるように、教習所で実際に乗る前に運用、評価して運転可否の判断材料にする。身体機能が低下した高齢者に対しても検査、訓練用として利用を促し、交通事故の削減に役立てる。 日本脳卒中学会がまとめた2021年の脳卒中治療ガイドラインによると、脳卒中発症後1年以内の運転再開は交通事故のリスクを6倍にするという報告がある。ただ、同病院がある藤枝市の中山間地域など車がないと生活が困難な患者も多いのが実態だ。 これまでは退院後、医師の診察
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駿河竹千筋細工でクリスマスツリー 静大生と職人コラボ 静岡・グランシップ
静岡大でデザインや美術を研究する学生・教員と静岡市の伝統工芸品「駿河竹千筋細工」の職人が、クリスマスツリーを飾る竹細工オーナメントを共同開発し、12日に静岡市駿河区のグランシップにオーナメントを飾ったツリーがお目見えした。12月25日まで展示される。 開発したのは、川原崎知洋准教授(美術教育専攻)の研究室に所属する学生4人と、みやび行燈製作所(同市葵区)の竹細工職人杉山茂靖さん。学生と川原崎准教授が「静岡の伝統工芸の魅力や可能性を伝えたい」と杉山さんに提案し、企画とデザインを担当した。 「竹細工は高価だが、今回は生活の中で積極的に使えるものにしてほしい」という杉山さんの思いを受け、学生は
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サーキット誰でも気軽に 小山・富士スピードウェイ、ファン拡大へ レース触れる機会創出
国内有数のサーキット、富士スピードウェイ(FSW、小山町)の運営会社がモータースポーツのファン拡大に本腰を入れている。まずはサーキットに足を運んでもらおうと、レースに合わせたイベントを充実させる。関係者は「会場ではマシンやドライバーを近くで見られ、走行音を聞ける。レースに触れる機会をつくることが大事」と強調する。 国内最高峰の耐久レース「スーパー耐久」開催の11~12日、場内のイベント広場で肉料理を販売する「フジニックフェスティバル」を展開した。全国の人気店のブースが並び、家族連れなどでにぎわった。レーシングチームやパーツメーカーがグッズを格安販売する「ガレージセール」も行った。 レー
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⚽伊東輝、川又選手オーバーオール縫製、販売も J3アスルクラロ沼津
サッカーJ3アスルクラロ沼津の伊東輝悦選手と川又堅碁選手が、作業服製造販売の山本被服(清水町)で、選手の移動着にもなっているデニム地のオーバーオールの縫製を体験した。両選手が腰部分のタグを縫い付けた6着を、14日正午から販売する。 伊東選手と川又選手は、オーバーオールの尻ポケットのタグを取り外し、チーム名を記した青色のはんこをタグに押印。選手によるオリジナル版として、通常は尻ポケットに付いているタグを、腰部分に縫い付け直した。 同社社員から手ほどきを受け、川又選手は青、伊東選手は緑の糸を使い、ミシンで縫い付けた。操作の微調節に苦しみながらも、3着ずつ完成させた。 伊東選手は「ミシンの足
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熱海富士に激励メッセージ集「次は優勝を!」 市が後援会に託す ファン132人分
熱海市は13日、大相撲秋場所で優勝争いを演じる活躍を見せ、九州場所に臨んでいる同市出身の熱海富士(伊勢ケ浜部屋)宛てのメッセージカード集を地元後援会に託した。市役所でメッセージを募ったところ、市内外のファン132人が激励文を寄せた。 熱海富士は11勝4敗で終えた秋場所で、優勝決定戦に挑んで敗れたものの、初の三賞となる敢闘賞を獲得した。市は秋場所後の9月末から2週間、熱海富士に送るメッセージカードの記載台と回収箱を市役所に設置。子どもからお年寄りまで幅広い年代のファンが訪れ「次は優勝を目指して」「横綱になるまで頑張れ」などと一言を記した。 132人分のメッセージカードは、一つの冊子にまとめ
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トヨタ会長、児童乗せドリフト 裾野深良小、水素車をデモ走行
トヨタ自動車は13日、自動車と環境に関する出前授業を裾野市の深良小で開いた。6年生約50人にカーボンニュートラルについて説明するとともに、ドライバーとしてレースに参戦する豊田章男会長が二酸化炭素を排出しない水素エンジン車のデモ走行を披露した。 豊田会長はレース仕様の車に代表児童を乗せ、タイヤを横滑りさせるドリフト走行を実演。グラウンドに置いた2本のポール間を「8の字」を描くように走った。児童には「多くの会社が作った3万点の部品を組み合わせると、車ができる。トヨタだけではできない。みんなも得意分野で活躍しながら力を合わせ、楽しい未来を作ってほしい」と呼びかけた。 トヨタガズーレーシングカン
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山小屋定員で入山規制を 富士宮・富士吉田市長が言及
富士山の世界文化遺産登録10周年を記念し、本県側山麓と構成資産を有する6市町(富士宮、富士、御殿場、裾野、小山、静岡)と山梨県富士吉田市の首長らが意見交換する「富士山世界遺産サミット」(富士宮市主催)が13日、同市の富丘交流センターで開かれた。多数の登山者を迎え入れる富士吉田市の堀内茂市長と富士宮市の須藤秀忠市長は「入山者数は山小屋の宿泊定員に限ってはどうか」と、規制に言及した。 今季の登山者は富士吉田、富士宮の両登山口で計約18万7千人と、コロナ禍前の水準にほぼ回復した。一方で山小屋は宿泊定員をコロナ禍と同程度に減らしたまま営業したため、両市長は弾丸登山など無謀な行程が増えたと指摘。その
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浜松の女性 6000万円詐取被害 ネットバンキングで振り込み
浜松市西区の60代の無職女性が13日までに、通信会社や警察官らを名乗る男から現金約6千万円をだまし取られたと浜松西署に届け出た。同署が特殊詐欺事件として調べている。 同署によると、9月15日午前10時ごろ、女性宅に男から「投資詐欺にあなたの名前や電話番号が使われている」「犯人グループの中には警察官らがいて極秘捜査をしている」などと振り込みを依頼する電話があった。女性は11月上旬までにインターネットバンキングを利用し、銀行口座に約10回にわたって計約6千万円を振り込んだという。不審に思った女性が12日、同署に相談し発覚した。
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大自在(11月14日)洋上風力発電
海面に並び立つ白い支柱の先端で、ブレードと呼ばれる巨大な羽根がゆっくりと回転している。沿岸に洋上風力発電の風車20基が設置された秋田県の能代港。秋田港の13基とともに1月、国内で初めて商業運転を開始した。発電量は計140メガワット。一般家庭13万世帯の消費電力に相当する。 事業会社は秋田県内の企業7社を含む13社で構成し、総事業費は1千億円。まだ黎明[れいめい]期で建設や維持のコストは高いが、岡垣啓司社長は「遠くない将来、陸上より低コストで発電できる。国内の主力電源になることも夢ではない」と力を込める。 冬場を中心とする強風は飛砂や地吹雪、火災をもたらす悩みの種でしかなかった。地元の能代
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社説(11月14日)コロナ融資返済難 支援継続し経営再建へ
新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた中小企業支援策として政府系金融機関が実施した実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)などを会計検査院が調べたところ、2022年度末時点で計697億円が回収見込みのない損失として処理されていた。回収不能となりそうな債権も1兆円を超える。 元本返済を最大5年間据え置くなど異例の手厚い措置で積み上がった融資が今、次々と返済時期を迎えている。ところが返済の負担に物価高騰や人手不足が重なり、先の見えない企業が多い。コロナ後の経営再生に向け、政府や自治体は支援の継続と拡充に本腰を入れる必要がある。 静岡県信用保証協会によると、廃業などで返済を肩代わりした代位弁済
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核燃料再処理工場、着工30年 完成延期26回 めど立たず 青森・六ケ所村【ニュースを追う】
中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)など全国の原発で発生した使用済み核燃料を再処理する青森県六ケ所村の再処理工場。資源の有効利用などを目的とする核燃料サイクルの要となる施設だが、着工から30年を経た今も完成していない。日本原燃(原燃)は2024年上期の完成を目指すが、これまでの相次ぐトラブルで26回延期され、操業できるかは見通せないままだ。 (社会部・中川琳) 六ケ所再処理工場は青森県下北半島の付け根に位置する。浜岡原発の敷地面積の約5倍に当たる約750万平方メートルの土地に、プルトニウムなどの分離を行う再処理工場や低レベル放射性廃棄物埋設センターなど複数の施設が集合している。 中核とな
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寒い朝 静岡県内、今季最低気温 西伊豆町ではひょうも
静岡県内は13日、上空に氷点下30度以下の強い寒気が流れ込んだ影響で各地の気温が下がり、19の観測地点のうち16地点で今季最低となった。県東部などでは同日午前を中心に、ひょうやあられが降った地域もあった。 気象庁の観測によると、最低気温は静岡市葵区井川で1・0度、川根本町で3・3度、菊川市で5・3度など。静岡市駿河区では前日よりも5・1度低い8・0度を観測した。 静岡市葵区の静岡鉄道新静岡駅付近の交差点では、コートやマフラーなど冬服姿で行き交う人の姿があった。 西伊豆町の一部地域では午前9時25分ごろ、雨に混ざってひょうやあられが降り始め、30分ほど続いた。同町宇久須で宿泊施設を営む男
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⚽大逆転2発! 歓喜のジュビロ磐田 劇的最終節、J1復活決めた
明治安田J2リーグは12日、最終節を行い、前節まで3位だった磐田が栃木を2-1で下し、自動昇格圏の2位に滑り込んだ。 ②カンセキ(磐田2勝)▽観衆10741人 磐 田 21勝12分け9敗(75) 2(1―1 1―0)1 栃 木 10勝14分け18敗(44) ▽得点者【磐】ドゥドゥ(9)松本(9)【栃】大島(7) 【評】磐田は栃木に逆転勝ちした。 序盤から押し気味に試合を進めていたが、前半24分、左サイドからのロングボールを中央で決められて先制を許した。だが、41分にショートコーナーからドゥドゥがミドルシュートを放ち同点に追い付いた。 試合を振り出しに戻して攻勢に転じ、後半16分、松原
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⚽ジュビロ磐田 横内監督続投へ 1年でJ1復帰に導く
J2磐田を1年でJ1復帰に導いた横内昭展監督(55)が来季もチームの指揮を執ることが12日、関係者への取材で分かった。フロントはワールドカップ(W杯)カタール大会で16強入りした日本代表コーチから転身1年目で磐田をJ1に押し上げた手腕を高く評価している。 就任1年目の横内監督は開幕当初は勝ちが続かなかったが、若手を積極的に起用して夏場以降、自動昇格圏争いに加わり、最終節で逆転での自動昇格を決めた。 福岡県出身の横内監督は東海大五高(現東海大付属福岡高)卒業後、1986年にJ1広島の前身マツダに入団。1995年の引退後は指導者として広島や世代別日本代表のコーチを歴任した。
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⚽清水エスパルスに悪夢、1点に泣く 水戸とドロー J2最終節
明治安田J2リーグは12日、最終節を行い、前節まで2位だった清水は水戸と1-1で引き分け、最終的に4位でプレーオフへ進むことになった。プレーオフは25、26日に準決勝、12月2日に決勝を行い、清水は5位の山形と25日にアイスタ日本平で対戦する。 ②Ksスタ(2分け)▽観衆9219人 水 戸 11勝14分け17敗(47) 1(0―0 1―1)1 清 水 20勝14分け8敗(74) ▽得点者【水】安藤(9)【清】チアゴサンタナ(12) 【評】清水は終盤の反撃で勝ち越せず、水戸と引き分けた。 前半は相手に球を保持される時間が長く、守勢に回った。セットプレーを中心とした相手の攻勢には耐えたが、
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⚽藤枝MYFC 最後まで超攻撃 昇格1年目12位 J2最終節
明治安田J2リーグは12日、最終節を行い、藤枝は2-4でいわきに敗れて12位となった。 ②藤枝サ(1勝1敗)▽観衆3425人 いわき 12勝11分け19敗(47) 4(1―0 3―2)2 藤 枝 14勝10分け18敗(52) ▽得点者【い】近藤慶2(3)山口(4)永井(2)【藤】矢村(PK)(9)大曽根(1) 【評】藤枝は退場者が響き、いわきに2-4で敗れた。 前半は前線から素早いプレスを見せたが、13分にクロスから失点。40分にFWアンデルソンが危険なタックルで一発退場し、数的不利になった。 後半はミス絡みで7分、35分、38分に失点した。しかし、攻撃的選手を次々投入し、攻勢に出た。
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【写真特集】ジュビロ磐田、歓喜の瞬間捉えた! 大逆転でJ1昇格
栃木―磐田 勝利を決め喜び合う磐田イレブン J1昇格を果たし、サポーターと記念写真に納まるジュビロ磐田の選手 J1昇格を果たし、喜び合うジュビロ磐田の選手 栃木―磐田 前半41分、磐田・ドゥドゥ(右)がミドルシュートを決める 栃木―磐田 後半、空中で相手と競り合う磐田・鈴木海(奥右)ら 栃木―磐田 後半16分、磐田・松本(奥右)がヘディングシュートを決め逆転する 栃木―磐田 後半16分、逆転ゴールを決め、チームメートと喜ぶ磐田・松本(中央) 選手に指示
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視座(11月13日)国民向いた政権運営を 岸田内閣の支持率最低に
岸田文雄首相が年内の衆院解散・総選挙を断念した。経済対策に専念するとし、財源を裏付けるための2023年度補正予算の成立と盛り込んだ施策の実行を優先させる意向を示した。ただ、それを額面通りに受け取ることはできない。物価高対策として定額減税策を打ち出した岸田氏だったが、報道各社の世論調査で内閣支持率は軒並み下落して一昨年10月の政権発足以来の最低水準となっている。これにより「いつ解散しても与党勝利は確実」との楽観論が揺らいだためというのが、実際のところだろう。 政権浮揚を目指して9月に実施した内閣再改造は閣僚に女性を積極登用した一方で、副大臣・政務官には1人も起用しなかった。掲げている「女性活
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【D自在】「駿河湾の宝石」サクラエビ
モルガナイトという宝石がある。淡いピンクで、鉱物としてはエメラルドやアクアマリンと同じ「緑柱石(ベリル)」。米宝飾大手ティファニーの上級技師クンツ博士が発見し、博士の友人で顧客の金融王J・P・モルガンにちなんで1910年に命名された。 「駿河湾の宝石」と呼ばれるサクラエビの秋漁が始まった。初日(1日)の水揚げは約1トンと低調だったが、まだ高い水温の影響らしい。国内では駿河湾でしか漁がされないサクラエビの群れが偶然漁獲されたのが1894(明治27)年。人類の前に姿を現したのはモルガナイトとほぼ同じ頃ということになろう。 4月の誕生石「モルガナイト」(全国宝石卸商協同組合ホームページより)
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静岡県中学駅伝 男子は浜松開誠館が連覇 女子は御殿場が4年ぶりV
静岡県中学駅伝(静岡新聞社・静岡放送後援)は12日、エコパスタジアム周辺コースで行われ、6区間19・4キロの男子は浜松開誠館が1時間1分43秒で2年連続3回目、5区間13・5キロの女子は御殿場が46分57秒で4年ぶり9回目の頂点に立った。両校は12月17日の全国大会(滋賀)に出場する。 男子の浜松開誠館は、3区関口海翔の6人抜きで首位に立ち、逃げ切った。2位は浜松笠井。西部地区大会1位の浜松北浜は3位だった。女子の御殿場は4区猪頭心花の区間賞などで差を開き、リードを守った。昨年覇者の浜松細江は2位、3位には浜松北浜が入った。 男子・浜松開誠館2連覇 エースが真価発揮、6人抜き エースが
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⚽ホンダFC、4年ぶりの優勝 日本フットボールリーグ
サッカーの日本フットボールリーグ(JFL)は12日、第28節4試合を行った。2位のソニー仙台がラインメール青森に1-3で敗れたため、2節を残して勝ち点差7で首位のホンダFCの優勝が決まった。4連覇した2019年以来4年ぶり10度目。 ホンダFCは、今季就任した小林秀多監督のもと、立ち上がりに圧力をかけて主導権を握る新たなスタイルを確立。開幕7試合で1勝と苦戦したが、シーズン中盤に7連勝するなど巻き返した。27、28節に連勝して14勝8分け5敗の勝ち点50とし、王座奪還を果たした。
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柳沢市長、不出馬の意向 2024年4月の御前崎市長選
御前崎市の柳沢重夫市長(76)が来年4月の任期満了に伴う市長選に立候補しない意向を固めたことが11日までに分かった。近く正式表明する。 同日までに、後援会幹部らに伝えた。関係者によると、柳沢氏は社会の変革に対応する世代交代を理由に挙げたという。 柳沢氏は現在2期目。教育環境の充実や防災対策の強化を掲げ、停止中の中部電力浜岡原発については再稼働容認の立場を示してきた。 来年4月14日投開票の次期市長選を巡っては新人で医療支援団体の理事長青田修二氏(53)が出馬を表明しているほか、既に柳沢氏の後継者擁立に向けた動きがある。 柳沢氏は同市出身。1999年から旧浜岡町議を2期5年務めた。旧御
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⚽自動昇格争い決着へ J2最終節 清水「自力で勝ち取る」 磐田、逆転へ必勝期す
J2は12日に各地でリーグ最終節を行い、三つどもえとなった残り1枠のJ1自動昇格争いが決着する。自動昇格圏の2位清水は、敵地で17位水戸と対戦。勝てば無条件で、引き分けでも3位磐田と4位東京Vがともに引き分け以下で昇格が決定する。清水を勝ち点1差で追う磐田は、敵地での18位栃木戦で自動昇格に望みをつなぐ白星を目指す。清水と磐田は11日、完全非公開で最終調整した。 清水、クロス攻撃入念準備 水戸戦 清水は磐田、東京Vの結果次第で引き分けの場合でも昇格の可能性があるが、見据えるのは勝利のみ。秋葉監督は「自力で勝ち取る」と決意を込める。 今週の練習では、水戸の失点パターンで目立つクロス攻
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不登校「誰かとつながる場」を メタバース登校で出席認定/空き教室を支援ルームに 埼玉・戸田市の先進事例
不登校の児童生徒が、年々増え続けている。文部科学省の10月の調査発表によると、2022年度は全国で29万人(前年度比22%増)と過去最多を更新。静岡県内では17%増の9640人となり、小学校での増加傾向が強かった。不登校をめぐっては「問題行動ではない」との社会理解がつくられつつあるものの、居場所の選択肢は少ないのが現状だ。「学校は行けるけれど、教室までは難しい」「学校以外の場所が良い」「自宅に居たい」―。さまざまな思いを抱えた子どもたちが、どこにいても「誰か」とつながれるよう、多様な居場所の選択肢を提供している埼玉県戸田市の取り組みを取材した。 パソコン上に昔のテレビゲームのような画面が
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しずおか連詩の会、全40編の作品完成 言葉の芸術と緊張感 12日、三島で発表会
「2023年しずおか連詩の会」(県文化財団、三島市民文化会館など主催、静岡新聞社・静岡放送共催)は11日、三島市の同館で3日間の創作を終え、全40編の連詩「『約束を潜めた歴史』の巻」が完成した。詩を作った詩人・歌人5人が朗読、解説を行う発表会は12日午後2時から同館で開催する。 最終日は、まとめ役の野村喜和夫さん、中国出身の田原[でんげん]さん、文月悠光さん、小野絵里華さん、岡野大嗣さんの5人が残り12編の創作に臨んだ。時に言葉選びに長考し、時に前の詩に即応しながら5行詩と3行詩を交互に連ねた。 最終の第40編は小野さんが3行詩「天空の梯子はクリスタル製/ひらめきながら きらめきながら/
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浜名湖パークビレッジ キャンプ場が部分開業 湖西・新居弁天地区
湖西市の新居弁天地区に民間事業者が整備を進める観光拠点「浜名湖パークビレッジ」で10日、キャンプエリアがプレオープンした。ペットと共に過ごせる貸し切りエリアを含めた約30区画が利用可能になった。12月中にオートキャンプ場12区画が完成予定で、来春までにドッグランやカフェ、サウナなどを備えて全面開業する。 部分開業したキャンプ場は、海水浴場に隣接した新居弁天公園内の25区画で、フェンスで区切ったペット同伴エリアは4区画。敷地内には温水が出る炊事場とシャワーブース、トイレを備える。キャンプ場利用料は1区画3千円と大人1人500円。ペット同伴エリアは1区画7千円と大人1人500円、ペット1匹50
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熱海梅園もみじまつり始まる 気温低下で色づき刻々と
熱海市の熱海梅園で11日、「もみじまつり」(市観光協会主催)が始まった。12月3日まで。期間中の土日祝には、甘酒のサービスや限定のまんじゅうの販売などを行う。 園内には約380本のカエデ類が植わる。一部の葉が色づき始めているが、見頃はまだ先。昨年は11月下旬以降に見頃を迎えたという。気温の低下とともに紅葉が進む見通し。 期間中は午後4時半~9時にライトアップを実施する。午前10時~午後4時には足湯も楽しめる。 開幕に合わせ、園内では日韓グルメフェアの催しが始まった。トッポギやチヂミなどの料理が並び、来場者でにぎわった。日韓の伝統衣装を着る体験もある。12日まで。
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ゴルフ・ティーチングプロ選手権 大木さん(沼津)シニアで初V 夫婦二人三脚「妻に感謝」
沼津市西浦のゴルフティーチングプロ大木昌幸さん(52)が、10月下旬に兵庫県で開催された第25回PGAティーチングプロ選手権大会で初優勝した。50歳以上のシニア選手が、レギュラー大会で優勝するのは大会史上初。「裏方で支えてくれた妻のおかげ」と大木さん。夫婦二人三脚でもぎ取った悲願をかみしめた。 初日を3アンダーで2位タイの好位置につけた。最終日、13番を終えた時点で大木さんら3人が通算4アンダーでトップに並んだ。18番では谷に落としてピンチを迎える場面もあったが、「前回大会の経験からコースを読み切った」と約2メートルのパーパットを決めて首位にしがみついた。プレーオフは4ホール目までもつれ
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静岡学園2年ぶりV 高校サッカー選手権静岡県大会 宮崎が決勝弾
第102回全国高校サッカー選手権静岡県大会(県サッカー協会、県高体連、静岡新聞社など主催)は11日、エコパスタジアムで決勝を行い、静岡学園が藤枝東を2―1で下し、2年ぶり14度目の優勝を飾った。全国大会の開幕は12月28日で、11月20日に組み合わせ抽選会が行われる。 ▽決勝 静岡学園 2(1―1 1―0)1 藤枝東 ▽得点者【静】庄(宮崎)宮崎(庄)【藤】植野(江口) 【評】静岡学園が苦しみながらも2―1で藤枝東を下した。 前半からボール保持率で上回ったのは静岡学園。ドリブルとショートパスで仕掛け続け15分、庄が正面からミドルを突き刺した。 藤枝東は縦に速い攻撃で対抗し29
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インフルエンザ 子どもの異常行動に注意 「飛び降りようと」「外に走り出す」 施錠や見守りで対策を
インフルエンザにかかった子どもの異常行動に気をつけて―。静岡県内では今シーズン、1日当たり約3300人の患者が推定され、その8割を10代以下が占める。重大事案は全国で年間50~80件程度あり、長年この重大事案を分析してきた国の調査データからは、抗インフル薬の服用にかかわらず飛び降りなどの事故が起きる可能性がうかがえる。識者は「子どもの誰にでも起きる可能性を想定しておくべき」とし、見守りや就寝環境のチェックを呼びかけている。 国の調査グループが分析した2006年以降の15年間のデータによると、異常行動は「突然立ち上がって部屋から出ようとする」「興奮して窓を開け、ベランダから飛び降りようとす
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空き店舗にアート空間 三島で芸術祭開幕、イベントも
三島市の中心市街地で11日、三島満願芸術祭が始まった。3人の現代アート作家が市民と協力し、空き店舗3カ所に三島の魅力を詰めたアート空間を作り上げた。26日までの期間中、展示会場以外でも関連イベントが催され、作品の着想を得た三島を散策しながら鑑賞や体験を楽しめる。 市民らでつくる三島アートプロジェクト実行委員会が主催。芸術に興味がある人の誘客による関係人口の拡大や空き店舗活用による地域活性化を目指す。 後藤ガラス(芝本町)を会場にする古川諒子さんは、三島にまつわる文学作品や市民の日記から集めた言葉を元に絵を制作した。「富士の麓の雪が溶けて 水遊びで ガラス屋は復活する」など市民らとともに
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社説(11月12日)海自セクハラ処分 国民の信頼を裏切るな
海上自衛隊で起きた女性隊員へのセクハラ行為を巡って上司が不適切な対応をしていた問題で、海自はセクハラ行為の加害者とその上司ら3人を停職の懲戒処分にした。 女性隊員がセクハラ被害に遭ったのは昨年8~12月。元自衛官の五ノ井里奈さんが性被害を訴え、ハラスメント撲滅に向けて全自衛隊を対象とした「特別防衛監察」の最中だった。事案を知った上司は面会を拒否していた女性隊員を加害者に会わせ、加害者から直接謝罪を受けさせた。その後女性隊員は退職した。 隊員のセクハラ体質の根深さは深刻だ。無理解で無神経な上司が引き起こした「二次被害」もあきれるしかない。自衛隊の組織全体に徹底した意識改革が求められる。
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大自在(11月12日)国立印刷局静岡工場80周年
第2次世界大戦のさなか、ナチス・ドイツは敵である英国の経済を混乱させようとポンド紙幣の偽造作戦を実行した。指揮官の名から「ベルンハルト作戦」と呼ばれる。 首都ベルリン近郊の強制収容所に秘密工場を造り、ドイツ各地から集めた製紙や印刷のユダヤ人技術者を製造に従事させた。精巧な作りで武器調達やスパイ活動に使われ、偽札流通のうわさが広がるとポンドの価値は急落した。 2007年、偽造に携わった印刷工の証言に基づき製作された映画「ヒトラーの贋札[にせさつ]」が公開された。協力を拒めば命はないが、作戦の成功はナチスを利して同胞を苦しめることになる―。技術者の苦悩も描かれている。 先日、静岡市駿河
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「グランイルミ」開幕 600万球超の光で竜宮城表現 伊豆ぐらんぱる公園
伊東市富戸の伊豆ぐらんぱる公園で11日、体験型イルミネーションのイベント「伊豆高原グランイルミ」が開幕した。約8万平方メートルの会場に設置された600万球を超える電飾が幻想的な雰囲気を演出し、来場者を楽しませている。 9回目の今シーズンは新たに海の生き物や楽譜・楽器、竜宮城などを表現したエリアを設けた。高さ7メートル、幅4メートルの巨大な宝箱を模したフォトスポットが人気を集めている。 木の葉をかたどった多数の電飾がトンネルを作る「森の散歩道」も新設。高台からはイルミネーションを一望できる。一定間隔で3種類のショーを行い、光や映像、音の演出で盛り上げる。開催は2024年8月末までの予定。
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静岡県内公立図書館 半数超に浸水リスク 想定区域の2割が対策「できていない」 静岡新聞社アンケート
静岡県内の公立図書館96館のうち、考えられる最大規模の降雨時に浸水すると国と県が想定する区域「洪水浸水想定区域」に位置している施設が51館あることが、11日までに静岡新聞社のアンケートで分かった。回答を寄せた94館の54・3%に上る。このうち、浸水対策が「できていない」「あまりできていない」と回答した施設が計10館(19・6%)あった。「十分できている」「ある程度できている」と回答した施設でも、館内にハザードマップを掲示していないなど、対策が不十分な現状が浮き彫りになった。 昨年9月の台風15号で静岡市立南部図書館の地下書庫が浸水し、約2万冊を廃棄する被害があった。図書館の浸水対策は喫緊
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静岡県内浸水想定区域の図書館 予算、人員…蔵書の防災に厚い壁 デジタル化や本の避難訓練必要
全96施設の半数以上に洪水時の浸水リスクがある一方、対策は進んでいない現状が静岡新聞社アンケートで分かった静岡県内の公立図書館。各館は予算や人員不足を対策の遅れの主な要因に挙げるが、3割強でハザードマップの館内掲示ができていないなど危機意識の低さもにじむ。大雨による浸水で地下書庫にあった約2万冊の廃棄を余儀なくされた静岡市立南部図書館は「(備えていれば)被害は軽減できた」と悔やみ、対策の重要性を訴える。工夫を凝らしながら取り組みを進める施設もある。 「本は市民の貴重な財産という意識はあるが、予算の壁が苦しい」。0・5~3メートルの浸水が予測されている県西部の市立図書館の担当者は嘆く。同規
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親はどっしりと見守る(蔭山昌弘/スクールカウンセラー)【思春期の心 支える力 不登校②】
わが子が学校へ行かなくなったとき、ほとんどの親御さんが「どうして?」と考え、「どうしたの?」と子どもに尋ねます。子どもが体調不良を訴えた場合は「今日は休んで明日行けばいいよ」と言いますが、「分からない」などと言われると心配になり、欠席が続くと「困った。どうしたらいいでしょうか」と学校に相談します。 カウンセラーとして、親御さんにお会いしてみると、ほとんどの方が「こうなってしまったのは私の育て方に問題があったのでしょうか」とおっしゃいます。そこで「子育ての過去は振り返らないようにしましょう。良かれと思ってやってこられたのですから、自分を責めないでください。それよりこれからどうするかを一緒に考
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走る1級建築士 石川→神奈川455キロ 牧野さん(葵区出身)山岳レース初代王者に 静岡市長に結果報告
石川県白山市から神奈川県小田原市までを縦断する山岳レース「セイクリッド・トライ・サミット(STS)」で優勝した静岡市葵区牛妻出身の1級建築士牧野高大さん(36)=東京都在住=がこのほど、市役所静岡庁舎に難波喬司市長を訪ね、大会の結果を報告した。 同レースは8月に初めて開催された。白山、御嶽山、富士山の山頂など計12のチェックポイントを通過する総距離約455キロのコースを8日以内にゴールするのがルール。12人が出場し、完走できたのは3人だけだったという。牧野さんは、途中まで登った山を台風の影響で引き返すなどのアクシデントに見舞われたが、6日と1時間38分でゴールした。「暑さが厳しく、応援が
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⚽静岡学園、勝る個人技 藤枝東はパスに高さ 全国高校サッカー静岡県大会、11日決勝
第102回全国高校サッカー選手権静岡県大会(県サッカー協会、県高体連、静岡新聞社など主催)は11日午後1時からエコパスタジアムで決勝を行い、静岡学園と藤枝東が激突する。静岡学園は2年ぶり14度目、藤枝東は8年ぶり26度目の全国切符を狙う。 プレミアリーグ西地区3位の静岡学園に対し、藤枝東はプリンスリーグ東海6位。実力と経験値は静岡学園が上回るが、藤枝東も伝統のパスワークに高さを生かした戦術を加え意地を見せたい。攻撃に特長があるチーム同士の対戦で、好ゲームが期待される。 静岡学園は来季J1川崎入団が決まっているエース神田ら主力数人をけがで欠くが、J2徳島入りするMF高田を軸に選手層は厚く
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三遠南信道の青崩峠貫通石がお守りに 難工事成功記念、15日から天竜区で配布
国土交通省浜松河川国道事務所(名久井孝史所長)と飯田国道事務所(大口鉄雄所長)は、浜松市と長野県飯田市の市境付近で建設している三遠南信自動車道青崩峠トンネル(仮称)の貫通石を使って1000個のお守りを製作した。浜松市を通じて希望者に配る。 5月26日に貫通した青崩峠トンネルは、土かぶり610メートルの強い圧力と中央構造線に近い硬軟混合の地質が相まって、国内史上屈指の難工事とされた。トンネル貫通時に現場で採取された石は古くから難関突破や安産の御利益があると信じられていて、両事務所は無事故での貫通を記念してお守りの製作を企画した。 かつて海底の隆起で形成された青崩峠は緑泥石を含んでいて、石も
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沢田結弥(浜松市立高)米進学意向 U20世界陸上 女子1500で6位
陸上中距離で昨年のU20(20歳未満)世界選手権女子1500メートル6位の沢田結弥(17)=浜松市立高=が、米ルイジアナ州立大に進学する意向を固めたことが10日、分かった。同大陸上部が交流サイト(SNS)で発表していて、関係者によると、所定の語学試験に合格すれば正式に入学が決まるという。 沢田は同選手権で日本高校歴代2位の4分12秒87をマークし入賞した。関係者によると、その後、複数の米国の大学からオファーがあり、競技環境や指導者の人柄などから同大を選んだという。 今季は故障もあって全国高校総体を欠場したが、4日の県高校駅伝はアンカー5区で区間新記録をマークし2年ぶりの全国出場を決めた。
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袴田さん再審第2回、弁護団が反証「外部の複数犯」 「凶器」展示、取り調べ録音再生も
現在の静岡市清水区で1966年、みそ製造会社の専務一家4人を殺害したとして死刑が確定後、裁判のやり直しが決まった袴田巌さん(87)の再審第2回公判が10日、静岡地裁(国井恒志裁判長)で開かれた。犯人はみそ工場関係者であり、犯人の行動を袴田さんが取ることができたとする検察側の主張に対し、弁護団が「到底認められない」と反証をスタート。証拠調べでは、確定判決が凶器とした「くり小刀」などが展示され、取り調べの録音テープの一部も再生された。 公判の冒頭、検察側は起訴状に記載した専務の年齢を「42」から「41」に訂正した。その後、再審公判の大きな論点のうち、犯人がみそ工場関係者と強く推認され、その犯人
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スルガ銀行とセゾンが事業計画 新規ローン目標 5年で3500億円以上
スルガ銀行は10日、資本業務提携を結んだクレジットカード大手クレディセゾンとの事業計画を明らかにした。競争力のある商品を共同開発し、新規顧客を開拓。2027年までの5年間で3500億円以上の新規ローン実行を目指す。 スルガ銀は10月、セゾンの保証付住宅ローンの取り扱いを開始した。11月中には不動産ファイナンスの共同展開として、コラボレーションローンの提供を始める。今後も新しい市場向けの商品開発と協業を進め、新規ローン実行額を増やすという。 スルガ銀は24年春に中小企業経営者や個人事業主らを対象にセゾンカードの提供を始め、同夏にはセゾン会員向けのインターネット支店を設立する予定。 両社は
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くり小刀、雨がっぱ…実物証拠、何語る 袴田さん再審第2回、弁護団が展示 見入る傍聴者
実物は何を語るのか―。静岡地裁で10日に開かれた袴田巌さん(87)の再審第2回公判で、弁護団は確定判決で凶器とされた「くり小刀」や事件現場に落ちていた雨がっぱなどを展示した。事件の鍵を握るとされる重要な証拠の数々。傍聴者は身を乗り出すようにして、柵の向こうの実物やモニターに見入った。 みそ製造会社の専務一家4人の殺害に使われたとされる「凶器」が法廷に現れたのは同日午後1時半ごろ。弁護団の田中薫弁護士がガラスケースに入ったくり小刀を検察官から受け取り、証言台隣の投影機に慎重に据えた。約12センチの刀身はさび付いていた。 他に展示した実物は、雨がっぱのポケットから発見されたとされるくり小刀
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袴田さん再審第2回、記事証拠不採用に異議 弁護団「虚偽リーク明らか」 静岡地裁は棄却
袴田巌さんの第2回再審公判で、弁護団は、事件直後の新聞記事を静岡地裁が証拠として採用しなかったことに異議を申し立てた。 採用されなかったのは、「従業員『H』浮かぶ」「血ぞめのシャツ発見」の見出しが躍る1966年7月4日付の記事など。弁護団は、袴田さんのパジャマに付着していたとされる血痕は肉眼で分からないほどだったのに「警察が事実に反する虚偽の内容をリークしたことが明らか。事件から4、5日の段階で袴田さんを捜査対象にし、世論を作ろうとした。われわれの主張に関連する重要な証拠」と訴えた。検察側は「リークというのは全くの臆測。裁判の事実認定に影響を与えるものではなく、異議には理由がない」と反論し
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静岡県内初の水素バス導入 しずてつジャストライン 11月中旬から2台運行
静岡鉄道グループのしずてつジャストライン(静岡市葵区)は10日、静岡県内で初めて導入した、水素で走るFC(燃料電池)バス2台を関係者にお披露目する式典を同区で行った。 トヨタ自動車製で、定員は78人。1回30分の水素充塡(じゅうてん)で約220キロを走行できる。11月中旬に運行を始め、路線バスとして主に市中心部で使用する。外部給電機能を備え、4人世帯の20日分の電力を供給可能という。 式典では関係者らがテープカットに臨んだ。三浦孝文社長は「スムーズな加減速や静かな走りが特徴。快適な乗り心地を顧客に提供でき、運転手の負荷軽減にもつながる」と述べた。 同グループの脱炭素社会実現に向けた取り
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ドリプラ新館「パークサイド」開業 防潮堤、緑地公園と一体的に整備
静岡市清水区入船町の複合商業施設「エスパルスドリームプラザ(ドリプラ)」の隣接地に10日、新棟「PARK―side(パークサイド)」がオープンし、海に面したデッキで関係者らがセレモニーを行った。静岡県が整備した地上2・5メートルの防潮堤や緑地公園と一体的に整備された施設。天気が良ければ、富士山やクルーズ船の入出港も見られる。 セレモニーで、ドリプラなどを擁する地元総合物流企業、鈴与グループの鈴木与平代表は「皆さんに育ててもらい、新しいにぎわいが創出できれば」と期待を込めた。難波喬司静岡市長は「防潮堤を造ることで新しい景観が生まれた。全国でも珍しく、日本初ではないか」と祝辞を述べた。テープカ
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大自在(11月11日)黒と白
立冬を過ぎたのに、富士山は夏の装いだ。11月に入ってからの高温で、この季節らしい雪帽子が見られない。10日の降水と山頂付近の気温低下に積雪の期待がかかる。朝刊を手にした読者は、どんな姿を見ているだろう。 2011年に静岡県が選出した「富士山百人一首」を見たら、4分の1が白化粧を詠んでいた。「雪の富士」は万葉の昔から絵になるのだ。日本語と中国語で詩を作る中国出身の田原[でんげん]さんは約20年前の「富士山」で、季節の境目をこう表現した。「秋が過ぎ去った後 それは/厳然と一個の雪山の風景を現した」 その田原さんも参加する「しずおか連詩の会」が、佳境を迎える。今日が3日間の創作最終日。富士の裾
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社説(11月11日)空飛ぶクルマ 新産業の先進地目指せ
東京ビッグサイト(東京都)で11月上旬まで開かれていた車の展示会「ジャパンモビリティショー」は、最新技術を備えた次世代電気自動車(EV)とともに、人や荷物を乗せて空を移動する「空飛ぶクルマ」が注目を集めた。メーカー各社が技術を競い合い、安全で利便性の高い移動手段が実現することを期待したい。 「東京モーターショー」の名称を今回から変更し、「未来のモビリティー(移動手段)」の姿を国内外の企業が発表した。静岡県に本社のあるスズキは電動SUV(スポーツ用多目的車)、軽商用EVバンなどとともに協業する愛知県のスカイドライブの空飛ぶクルマの模型を展示した。 スズキは2022年にスカイ社と空飛ぶクルマ
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卓球Tリーグ男子 今季参入の静岡ジェード、ホーム初勝利ならず 東京に1-3
卓球のノジマTリーグ男子に今季参入した静岡は10日、静岡市駿河区のグランシップで東京と対戦し、1-3で敗れてホーム初勝利はならなかった。 第1試合のダブルスで森薗政崇・龍崎東寅組が大島祐哉・篠塚大登組に0-2で完敗し、第2試合のシングルスも坂井雄飛(愛知・愛工大名電高)が世界ランク6位のリン・ユンジュと打ち合いながら1-3で競り負けた。第3試合は森薗がストレートで及川瑞基を退けたが、第4試合で三木隼(山口・野田学園高)が0-3で篠塚に敗れた。 静岡は11日に彩たま、12日に岡山と同会場で対戦する。 ▽男子 東京(27) 3―1 静岡(17) 高校生・坂井 格上に果敢 静岡のホーム初
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還付金詐欺に注意を 22年被害急増の11月 静岡県警、ATM付近で警戒強化 入り口は「固定電話」
特殊詐欺被害が昨年、11月に急増したことを受け、静岡県警が県全域で啓発を強化している。特に今年多発している還付金詐欺の手口への警戒を強め、13日以降を強化週間に位置付けてATM付近での巡回や広報活動などを積極展開する。 県内の2023年の特殊詐欺被害状況は、11月6日時点で件数が303件(前年同期比51件減)、被害額が5億8412万円(同1億4615万円減)。ただ、22年は11月だけで月別最多の47件が発生し、月別被害の過去5年間の累計を比較しても、11月の被害総数は3月、2月、4月に次いで4番目に多いという。 23年の還付金詐欺は、前年同期比26件増の76件。市役所や町役場の職員を名乗
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沼津駅でお茶販売 半世紀 水口園、店舗改装で広さ1.5倍 観光客に発信
茶販売の水口園(沼津市、水口隆太社長)は10日、JR沼津駅ビル「アントレ」1階の店舗をリニューアルオープンした。1973(昭和48)年のアントレ開業以来、観光客が訪れる駅前での販売にこだわり半世紀。購入したお茶を店内で味わえるスペースを新たに設け、水口周一郎店長(31)は「多くの人が気軽にお茶に親しんでもらえれば」とPRする。 これまで同じフロアにあった店舗の広さを1・5倍に拡充し、東側に移した。従来売り場にあった柱はなくなり「お客さんからは見やすくなった。見通しが良くなり、雰囲気も明るくなった」と水口店長は話す。 ほうじ茶や深蒸し煎茶、ぐり茶など5グラム前後入りのティーバッグ(100円
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【スペシャル】重要な川と海と山 スピリチュアルな場所 カポーティの文章への恋 村上春樹インタビュー(下)
村上春樹さんの話は川の美しさや怖さ、作品にしばしば登場する図書館へと進んでいった。 × × ―「街とその不確かな壁」の各部はいずれも川のことから始まります。 村上 そうですね。 ―冒頭の少女と少年が川沿いを歩く場面が印象的。第二部は福島県の川沿いの町。その川沿いをコーヒーショップの女性と私が歩く場面もすてきです。村上作品の川はいつも肯定的で、生命の輝きも感じるのですが。 村上 そうですね。僕が育った阪神間の川は六甲山からまっすぐ下りてくるからとてもきれいなんです。僕の中にある川は兵庫県の芦屋や夙川あたりのきれいな川のイメージが強いです。「
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【スペシャル】自我の爆発への危機感 リアリスティックな文体 現実と等価な非現実 村上春樹インタビュー(中)
村上春樹さんの話はリアリスティックな文体と、現実・非現実が交錯する自作の世界との関係へと進んでいった。 × × ―第2部の舞台、福島県会津地方の町が実際に存在するかのように、とてもリアルです。 村上 会津地方は行ったことがないので、想像で書きました。でも「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」(1985年)では、まだそういうリアルな文体では書けなかったんです。 ―リアリズムで書いた長編は「ノルウェイの森」(87年)ですね。 村上 「ノルウェイの森」で初めてリアリズムの文体で書けるようになった。そのリアリスティックな文体の感触をこの作
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【スペシャル】3世代の継承の物語 どっちが影か本体か 出口のはっきり見えるもの 村上春樹さんインタビュー(上)
6年ぶりの長編「街とその不確かな壁」を2023年春刊行した作家村上春樹さん(74)が共同通信の単独インタビューに応じた。 作家として書き続けてきて年齢を重ね、物語の解答の予感みたいなものまでを書きたかったと村上さんは語った。高校時代から英語で読み、その文章に恋に落ちたというトルーマン・カポーティや自分と関係が深い場所である東京の明治神宮外苑の再開発問題についても話している。 ―4年前、村上春樹さん作家生活40年でのインタビュー後の雑談で〈ほとんどの作品に満足しているが「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」(1985年)は書き直したい〉と話していました。 村上 はい。確かに。
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6月台風2号の住家被害認定 沼津市調査「不十分」 被災者憤り「再び詳細に」
6月の台風2号に伴う住家の被害認定調査で、床上浸水被害を受けた沼津市の被災者から「詳しい調査を受けていない」との声が上がっている。内閣府の指針では、外観上の損傷を伴わない床上浸水の場合、全ての部屋の被災状況を調べる必要があるが、「調査員は家の中に上がっていない」との証言もある。市は被害認定した計116件のほぼ全てを床下浸水と同レベルの「準半壊に至らない(一部損壊)」と判定しており、不服として再調査を求める被災者も出ている。 「ボランティアは家に上がって詳しく調べてくれたが、市職員は玄関で浸水の高さを測っただけ」。市内で最も被害が深刻だった同市西添町。木造2階建て住家の浸水が床上約58
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4粒で「四季」表現、フランスのチョコ祭典で金賞 富士、静岡で洋菓子店営む藁科さん
富士、静岡両市で洋菓子店「キャトルエピス」を営む藁科雅喜さん(52)=静岡市清水区=が、フランス・パリで今秋開かれたチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」の品評会で、「金賞」と「外国人部門 洗練ショコラ賞」を受けた。昨年に続く2回目の挑戦で、出品した約200のブランドの上位14人に贈られる栄誉に輝いた。 藁科さんが出品した「epice Japon(日本の香り)」は、日本の食文化に根差した素材を使った4粒のチョコレートで、「日本の四季」の表現を試みた。冬をテーマにした「よもぎと苺と薔薇」は、ベースとなるヨモギの風味にイチゴの酸味とバラの香りを加えた。「フランスの人が好む『味の足し算』
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浜松市北遠地域で紅葉見頃 山住峠が秋色に
標高1000メートル級の山々が連なる北遠地域で紅葉が見頃を迎えた。浜松市天竜区水窪町の山住峠周辺では、色とりどりの木々が秋の深まりを演出し、訪れた人たちを楽しませている。 水窪の中心部から峠まで続く県道水窪森線沿いや、峠から自然林「野鳥の森」方面へつながる林道沿いなどが眺望ポイント。カエデの仲間のオオイタヤメイゲツやウリハダカエデの葉が赤や黄色に染まっている。県道沿いには高さ40メートルを超える「布滝」があり、紅葉と共演して美しい姿を見せる。 天竜区観光協会水窪支部によると、標高の高い地点から落葉が始まっていて、山頂付近の見頃は今週末ごろまでという。 (浜松総局・山川侑哉)
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「廃園か法人交代を」署名に5500人超 牧之原バス置き去り、園児遺族「約束果たして」
牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」で2022年9月、送迎バスに置き去りにされて亡くなった園児の河本千奈ちゃん=当時(3)=の遺族が、同園の廃園か運営法人の交代を求めてインターネットで署名活動を行っている。運営法人の榛原学園は23年度も新入園児を受け入れ、同園の運営を継続する方針を維持するが、千奈ちゃんの父親(39)は「法人は事件直後の面談で廃園を約束した。道義的責任として約束を果たすべき」と9月下旬に署名を始め、賛同者は11月9日時点で約5500人に上る。在園児の保護者らは遺族の思いを尊重しつつ、運営を巡って先行きが見えない現状に不安を募らせる。 法人への要求は、在園児への配慮と地域の子
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川根温泉ホテル(島田市川根町) 4部門で全国1位受賞 温泉宿・ホテル総選挙
全国の温泉のある宿やホテルを対象にした「温泉宿・ホテル総選挙2023」で、島田市川根町の川根温泉ホテルが4部門で全国1位に輝いた。 蒸気機関車(SL)を眺めることができる同ホテルは指定管理者の大井川鉄道が運営する。ファミリー部門は3年連続の受賞で、ビュッフェ、朝食自慢、夕食自慢の3部門は初の1位に選ばれた。「川根のお母さんが作る一日を元気にする食事」がコンセプトの朝食、豊富な地場産品を使った夕食など、バイキング形式の満足度の高い料理が評価された。離乳食などもきめ細やかに用意している。 受賞を祝い、特別プランの販売や蒸気機関車(SL)への記念ヘッドマークの掲出なども予定している。 企画は
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雅楽の音色♪夜の境内響く 三嶋大社で東儀さん演奏 訪日客向け実証ツアー
三島市の三嶋大社で8、9日の両夜、雅楽師の東儀秀樹さんの演奏が披露された。市観光協会が企画した訪日富裕層向けの実証ツアーの一環。ツアー参加者らが幻想的な雰囲気の中、日本の伝統文化に触れた。 東儀さんは美しい装束に身を包み、たいまつがたかれた薄暮の境内に登場。舞殿に進み、伝統的な楽曲に加え、オリジナル曲や「星に願いを」なども披露した。曲の合間には、笙(しょう)や篳篥(ひちりき)など楽器について英語を交えながら解説した。荘厳な空間に響く美しい音色に、多くの一般参拝客も足を止めて聞き入った。 実証ツアーは、インバウンド(訪日客)の誘客・消費拡大を目的とした観光庁の観光再始動事業として実施
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脳卒中専門医不足、システムで補う 湖西と浜松の病院が連携深化 迅速な画像診断へ
浜松医療センター(浜松市中区)と湖西市立病院が今夏、コンピューター断層撮影(CT)画像を両病院間で共有する「画像連携システム」を導入し、脳卒中専門医の不足への対応に連携を深めている。これまでも専門医が所属していない湖西市立病院に同センターから週に1度、専門医を派遣してきた。両病院の医療従事者は「市民の安心感を醸成したい」と話し、迅速な治療に取り組む。 CT画像の連携システムは専用の端末を使う。湖西市立病院に脳卒中の疑いのある患者が運ばれると、患者の名前などは伏せて画像が同センターに送信される。診断は同センターの中山禎司・脳神経外科部長か、同センター内で、脳卒中に対応する医師10人が所属す
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ドリプラ新館(静岡市清水区)10日開業 一足先に区民に「公開」 スタバなど9店舗
静岡市清水区入船町のエスパルスドリームプラザで9日、新しくグランドオープンする新館(PARKーside)のプレオープンイベントが区民向けに開かれた。 正午のオープン前から列を作った来場者を、従業員や清水エスパルスのマスコットキャラクター「パルちゃん」が出迎えた。来場者は建物を見渡したり、清水港や富士山を望むデッキからの眺めを見たりして楽しんだ。 新館は3階建てで、スターバックスやユニクロなど9店舗が入るほか、オクシズの木材を使ったキッズスペースなども設ける。10日に開業し、オープニングセレモニーなどを行う予定。
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「しずおか連詩の会」三島で創作開始 「約束を潜めた歴史」の巻、5人で紡ぐ 12日発表
「2023年しずおか連詩の会」(静岡県文化財団、三島市民文化会館など主催、静岡新聞社・静岡放送共催)が9日、三島市の同館で始まった。24回目の今年は詩人文月悠光さんによる発句から「『約束を潜めた歴史』の巻」をタイトルに、全40編から成る連詩を3日間で完成させる。 静岡新聞読者文芸選者の詩人野村喜和夫さんがまとめ役を務める。中国出身の田原(でんげん)さん、文月さん、小野絵里華さんら詩人に加え、歌人岡野大嗣さんも参加。5行詩と3行詩を交互に繰り返し、ひとつなぎの連詩を作り上げる。 文月さんの第1編は「夜のつめたさに驚き、黒い上着を羽織った。/そこから山は闇に身を潜めた。/用意された町、そこに
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熱海土石流被災地に農産物 静岡市の夫妻が寄贈 自宅の畑で栽培したミカンなど
静岡市清水区茂野島の神谷共一さん(81)、京子さん(78)夫妻がこのほど、自宅の畑で育てた農産物を熱海市伊豆山の土石流被災地に届けた。伊豆山のコミュニティーカフェ「あいぞめ珈琲店」を訪ね、店主の中野裕基さんに託した。 寄贈したのはミカンやギンナン、クルミなど。神谷さん夫妻は2022年9月の台風15号で自宅近くの興津川が増水し、避難所生活を一時送った。農機具などの家財が流される被害にも遭った。京子さんは難病のサルコイドーシスの患者で、夫婦二人三脚で生活再建に取り組んだという。 土石流発生から2年4カ月が経過した伊豆山の一日も早い復旧復興を願い、寄贈を決めた。京子さんは「土石流で被災した方々
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スマホ・ネットの家庭内ルール どうしてる?⑤ キュレーター/読者の意見【賛否万論】
スマートフォンやネットの家庭内ルールについて、前回までに寄せられた投稿には、「親もけじめをつけた使い方を」「使用による怖さを伝え、子の自制を促す」といった保護者への注意喚起を呼びかける声の一方、「もはや体の一部。徹底的に使ったら」や「今の時代、スマホやネットが使えない方が問題」と活用することに対するメリットに注目する意見もありました。今回も引き続きキュレーターと読者の意見を紹介します。 衝突恐れず 子どもと対峙 キュレーター 松浦静治さん(島田市) 任意団体Study Like Playing代表。20年間の小中学校教員生活の後、早期退職して地域で子どもを育む活動を実
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岩崎亜久竜(清水町出身)、凱旋で好プレー 太平洋マスターズゴルフ 国内メジャー初Vでたくましく
25歳の新鋭がメジャータイトルを引っさげて静岡に帰ってきた。10月に男子プロゴルフ国内三大大会、日本オープン選手権でツアー初優勝を飾った岩崎亜久竜(清水町出身)が、9日に御殿場市の太平洋クラブ御殿場で開幕した三井住友VISA太平洋マスターズ(静岡新聞社・静岡放送後援)で凱旋(がいせん)。快挙の余韻が残る中での地元戦で好プレーを見せ、ギャラリーを沸かせた。 ルーキーイヤーの昨季に賞金ランク3位に入って挑戦権を得た欧州ツアーは15戦で予選通過3度だけ。時差や芝、食事の違いに苦しみ、海外勢のプレーに打ちのめされたが、「攻め方や技術で足りない部分が分かった」と泥くさく自己を見つめ直した。昨季は2位
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静岡市の写真家橋向真さん急逝 「すごい富士山」地元展覧会に追悼パネル設置
旅行先の岐阜県中津川市で4日に46歳の若さで急死した写真家橋向真さん(静岡市葵区)の展覧会を開催中の駿府博物館(同市駿河区)はこのほど、会場に橋向さんの死去を知らせる追悼文パネルとノートを置いた。訃報に接したファンらが弔いの言葉を書き残している。 パネルには紙製の花を供えた。東京都や愛知県など全国各地のファンが訪れ、作品と出会ったことへの感謝や早すぎる死去に対する哀悼のメッセージを寄せている。同館の小泉祐子館長は「富士山写真の新しいスタイルの開拓者で、今後の活躍を楽しみにしていました。ご冥福をお祈りしています」と話した。 橋向さんは「すごい富士山」と銘打った写真シリーズで交流サイト(SN
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歴史と茶文化発信、藤枝に観光拠点 丸七製茶、24年夏オープン
藤枝市を拠点とする製茶問屋「丸七製茶」は、日本遺産の旧東海道や藤枝の茶文化を発信する新たな観光拠点施設を着工した。2024年3月末の完成と、夏ごろの運用開始を予定する。市のブランド価値の向上と観光交流の拡大、農業振興の推進を図る。 市西部にあたる上青島地区の同社一里山工場の敷地内に、物品販売と食体験ができる木造2階建ての施設を建てる。延べ床面積約320平方メートルで、総事業費は約2億円。市は政府の地方創生交付金を活用し、整備費5千万円を補助する。 新施設では茶や地場産品を使った飲食メニュー、静岡、藤枝両市の関係団体でつくる「駿州の旅日本遺産推進協議会」のオリジナルブランド「駿州堂」の商品
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スズキ「スペーシア」6年ぶり全面改良 衝突被害軽減と燃費向上 22日発売
スズキは9日、主力の軽自動車のハイトワゴン「スペーシア」を約6年ぶりに全面改良し、22日に発売すると発表した。衝突被害軽減を図る安全機能や燃費の向上、後席の快適性を高めるなど進化させた。 2013年に初代モデルを発売し、シリーズ国内累計130万台(商用車「スペーシアベース」含む)。3代目の新型は「コンテナ」をモチーフとし、後席格納時の荷室高を広げたほか、後席座面前に足の支えとして位置や角度を調整できる装備を取り入れた。 モーターがエンジン走行を補助するマイルドハイブリッドシステムを全車種搭載。燃費性能(WLTCモード走行)は最新エンジン採用などで1リットル当たり最大25・1キロと、軽ハ
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「ラブライブ!」と沼津の駅弁がコラボ 桃中軒、イラストをパッケージに採用
弁当・仕出しの桃中軒(沼津市)は11日から、同市が舞台の人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン‼」のイラストをパッケージにあしらった市制100周年記念駅弁「沼津のめぐみ!いろどり弁当」をJR沼津駅で予約販売する。 主人公のアイドルグループ「Aqours(アクア)」の9人をそれぞれイメージしたメニューを9個のマスに収めている。パッケージは市制100周年記念のポスターと同様のイラストを採用。小悪魔風ファッションに身を包むキャラクターの津島善子をイメージした西伊豆のご当地グルメ「イカスミパスタ海賊焼」や、高海千歌が好物のミカンを添えた「みかんと鶏肉の甘酢煮」など、地域色を取り入れたメニューとなって
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自動翻訳でスムーズ観光案内 新富士駅で実証実験 31カ国語対応機導入
富士市の富士山観光交流ビューローは7日、実証実験としてJR新富士駅の新富士駅観光案内所窓口に、31カ国語に対応する対面式の自動翻訳機を導入した。外国人観光客の市内への誘客拡大や窓口担当職員の負担軽減につながるかを確かめる。 コニカミノルタジャパン(東京)による多言語通訳システム「KOTOBAL(コトバル)」を使用。窓口の担当者と観光客の間に置かれた透明ディスプレーに、翻訳された文章が即時に表示され、自動音声も流れる。方言などで会話が難しいケースやトラブルの発生時には、ビデオ通話で通訳者を挟んだやりとりを選択できる。日本語を表示することで、耳が聞こえにくい日本人の会話もサポートする。 同ビ
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富士登山静岡県内3ルートの課題解決へ新会議 入山料・規制など、分科会で方向性議論
富士登山の短期と中長期的な課題解決策を静岡県内の官民で探る「県安全快適な富士登山推進会議」が発足した。9日、沼津市で初会合を開き、課題ごとに分科会を設置し、議論を深める案をおおむね了承した。短期的には、来夏に向けた対策を3月までにまとめる。 県内の登山道3ルートの関係者が登山者管理や入山規制などを巡って総合的な対策を議論する初の常設会議体。山小屋組合、環境省、県庁8部署、県警、富士宮、御殿場、小山の3市町の観光や消防、登山ガイド団体、交通事業者など約40団体が参画している。富士登山の課題を整理しながら共有し、静岡県側の意見集約を図る。分科会で具体策を議論し、具体的な対策の実施に結びつける。
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リニアの生態系影響巡る国会議 終了に川勝知事「非常に残念」 「静岡県の懸念共有」評価も
川勝平太知事は9日の定例記者会見で、リニア中央新幹線トンネル工事に伴う南アルプスの生態系への影響を議論する国土交通省専門家会議が協議を終えたことについて、「議論が必要な課題が残されたまま、報告書を取りまとめようとしていることは非常に残念」と述べた。「国会議で静岡県の懸念が共有された」とも話し、会議に一定の成果があったとの認識も示した。 川勝知事は、国会議が7日に開かれた第14回会合で大筋合意に至った報告書案について、「環境保全の取り組みの進め方で、大枠を示しただけ。当初の目的だったJR東海への具体的な助言、指導まで踏み込んでいない」と批判した。具体的には、沢の流量減少や、トンネル湧水放流の
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折戸潮彩公園(静岡市清水区) コロナ下、学生の“心”つなぐ【キャンパス界隈/東海大学 ~憩いの場~】
静岡市清水区の東海大静岡キャンパスからほど近い折戸潮彩(しおさい)公園。折戸湾を見渡し、北東には富士山を望む。行政と地域住民、同大の学生らがワークショップを通じて意見交換を重ね、出たアイデアを基に県清水港管理局が2016年に完成させた。 小高く築かれた山の芝生を段ボールで滑り降りるのは海洋学部4年の朝倉大翔さん(22)、大森泰剛さん(23)、黒木隼人さん(22)の3人組。新型コロナウイルス感染症の拡大とともに始まった大学生活は、当初から「3密」を避ける日々だった。街中で遊ぶことや食事に行くことはできず、授業もオンラインが続いた。同キャンパスは下宿や1人暮らしの学生の割合が8割を超え、3人
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大自在(11月10日)駿河国正税帳
古代の律令国家で税は「租」として米が徴収された。田んぼの面積を基準に納められ、種もみを農民に貸し付け収穫時に利子を取る「出挙[すいこ]」も行われた。ほかに特産物を納めたり、労役や兵役なども課されたりした。日本史の教科書で読んだ覚えがある。 奈良国立博物館で開催中の正倉院展に8世紀の「駿河国正税帳」の一部が展示されていた。税として米が集められ、地方役所の財源となる米が正税。正税帳は地方財政の会計報告書を指す。 中央政府に送られた当時の静岡県中部の報告が正倉院文書として現在に残った。展示に添えられた説明によると、収支が細かく記載されているという。1200年以上昔の郷土の様子が垣間見えて興味深
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社説(11月10日)G7外相会合 「戦闘休止」求め続けよ
東京都内で開かれた先進7カ国(G7)外相会合は、パレスチナ自治区ガザへの人道支援のため戦闘の「人道的休止」を支持することで一致したとする声明を発表した。 ガザを実効支配しているイスラム組織ハマスのテロ攻撃は「断固として非難する」とし、人質の即時解放を要求した。イスラエルが自国と自国民を守る権利を有するとしながらも、国際人道法を順守する重要性も強調した。 国連安全保障理事会は常任理事国による駆け引きの場となって機能不全に陥った。先進国や新興国が参加する20カ国・地域(G20)もまとまることができない。その中でG7だけでも意見を一致させた意義は小さくない。 普遍的な価値を共有するだけでなく
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東伊豆・熱川温泉♨の結晶が人気 保湿成分豊富、入浴時のお供に
東伊豆町の熱川温泉に点在する「温泉櫓(やぐら)」の一つの管理を手がける「八大偕楽園」(同町)が今秋から販売開始した温泉の結晶「天然湯の花」が人気を集めている。同温泉には保湿成分の「メタケイ酸」が豊富に含まれているとされ、採取した結晶を粉砕し香料は使用していない。入浴時に使用し、「体の芯から温まる」などと好評を得ているという。 結晶は源泉の管の内部や周辺にこびりつく。熱川温泉旅館組合によると、同温泉の源泉は全国トップクラスの高温で、溶け込む成分が豊富。温泉が地上に噴出した際に成分が凝固し、白色の結晶が発生する。 この結晶に着目したのが八大偕楽園社長の斉藤欣邦さん(24)。メタケイ酸は肌の新
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静岡市、土地開発公社解散へ 25年度中、活用メリット低下
静岡市は、市土地開発公社を2025年度中に解散する方針を固めた。公社が所有する土地や先行取得する土地が減少していることから、公社を活用するメリットが薄れたと判断した。9日までの関係者への取材で分かった。 同公社は市の依頼に基づく公共用地の取得や市の用地再取得までの管理を担ってきた。しかし、公社が所有する土地や市が先行取得を予定する土地が減り、公社の財務状況は収益より支出が上回っていた。このため、年間約2千万円を市が負担金として補塡(ほてん)する状態が続いていた。 関係者によると、同公社が現在所有する土地の簿価総額は約24億円で、うち約13億円分は清水区の大内新田の整備など事業実施の見通
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JR東海、新幹線停電再発防止へ 金具の構造改良
7月に東海道新幹線掛川―豊橋間で起きた停電についてJR東海は9日、架線をつる金具「ドロッパ」の構造を改良すると再発防止策を発表した。破断してもパンタグラフに触れない構造に改め、本年度中に仕様を決めて順次導入する。 東京―新大阪の全区間でドロッパ約11万本の緊急点検を8月までに実施済み。摩耗が見られた一部のドロッパは取り換えたという。 同社によると、7月12日午後0時10分ごろ、静岡―掛川間で長さ1・6メートルのドロッパ1本が金属疲労や摩耗で上部が破断して垂れ、走行中の下り「ひかり509号」のパンタグラフに巻き込まれて停電につながった。線路に落ちたドロッパの一部には後続の下り「のぞみ29号
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⚾「野球しようぜ!」 大谷、日本の全小学校にグラブ寄贈へ インスタで発表
米大リーグ、エンゼルスからフリーエージェント(FA)となった大谷翔平(29)が9日、自身のインスタグラムを更新し、日本国内の全小学校約2万校に三つずつ、計約6万個の子ども用のグラブを寄贈すると発表した。 大谷は「野球しようぜ!」と記した文字や、段ボール箱にグラブを詰めた写真を投稿。「野球を通じて元気に楽しく日々を過ごしてもらえたらうれしい。このグラブを使っていた子どもたちと、将来一緒に野球ができることを楽しみにしています」とつづった。 大谷と契約するスポーツ用品メーカーによると、各校に贈られるグラブは小学校低学年用のサイズで、右利き用が二つ、左利き用が一つ。12月から来年3月までをめどに
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下り坂、安全手順省略か 住民「引き綱が面倒と聞いた…」 伊豆の国・山車横転 10日で発生1週間
伊豆の国市田京の市道で秋祭りの山車が横転し、1人が死亡、18人が重軽傷を負った事故で、山車の巡行に関わった住民が安全確保のための手順を何らかの理由で意図的に省略した可能性があることが、8日までの複数の関係者への取材で分かった。静岡県警は業務上過失致死傷容疑を視野に入れ全容解明を急いでいるが、関係者が多数いることや事故の瞬間を記録した映像がないとみられることなどから、捜査には一定の期間がかかる見込み。事故は10日で発生から1週間を迎える。 事故現場の下り坂に入る際には本来、前方2本の引き綱のうち1本を後ろに移動して引き、速度を調整する。今回はこの操作をしていなかったことがこれまでの関係者へ
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クマ目撃62件 過去最多ペース 静岡県、出没マップ公表 警戒呼びかけ
全国でクマの被害が多発し、静岡県内でも目撃情報が相次ぐ中、県は8日、ツキノワグマの出没マップを県ホームページで公表した。本年度は既に62件(6日現在)の目撃情報があり、特に10月は1カ月間で27件と急増した。人身被害は出ていないものの、従来はツキノワグマの生息が確認されていなかった伊豆半島や富士市の住宅地付近でも目撃されているため、県は警戒を呼びかけている。 県自然保護課によると、県内では南アルプスや富士山周辺の山間部にツキノワグマが生息している。一時期は減少したが、現在は回復傾向にあり、植林した樹木の皮を剝ぐなど林業に被害を与えているという。 目撃件数は例年20~40件で推移していた
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PFAS 国指針の26~7倍 静岡市清水区・地下水調査 市は飲用控えるよう呼びかけ
発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS)が、静岡市清水区三保の化学工場で2007年に排出をほぼ終えた後も工場周辺の水路などから高濃度で検出された問題で、静岡市は8日、工場周辺の井戸5カ所で採取した地下水の調査結果を公表した。このうち4カ所で国の指針値を26倍~7倍上回るPFASが検出され、市は三保地区の井戸水を飲まないよう注意喚起した。 市は10月17~20日、工場敷地境界から約250メートル以内にある民間井戸の地下水を調べた。同工場から約50メートル東の井戸で1リットル当たり1300ナノグラム(速報値)を検出したほか、ほかの3カ所でも700~350ナノグラム(同)の値が出た。国の指
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⚽ジュビロ磐田 上原3戦連発「次も決めたい」 自動昇格握る最終節栃木戦 力強い磐田の心臓
J2磐田のMF上原力也(27)=磐田ユース出=が、J1昇格の懸かる勝負の終盤戦で自身初となる3戦連続ゴールを決めて存在感を示している。ここまでチーム2位に並ぶ8得点はキャリア最高を更新中。他力ながらJ1自動昇格に望みをつなぐ最終節の敵地での栃木戦へ「もう勝つしかない。誰が点を取ってもいいが、次も決めたい」。覚醒した磐田の心臓部は力強い。 前節ホームでの水戸戦では大量5得点で快勝。2点目をミドルシュートで鮮やかに決めた。前半35分、DF鈴木雄のクロスのこぼれ球に反応し、右足に置き換えて振り抜いた。「うまくこぼれてきてくれた。落ち着いて力を抜いて蹴ることができた」と納得の表情で振り返った。
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うちごはん三保食堂 野球部専属 大盛り飯【キャンパス界隈 東海大学(清水区)~行きつけの店~】
「卵こぼしちゃった、すいません。ごちそうさまでした」「はーい、行ってらっしゃい」。山盛りのごはんでエネルギーを蓄えた東海大静岡キャンパス(静岡市清水区折戸)硬式野球部の寮生を授業や部活動に送り出すのは、同区三保の「うちごはん三保食堂」だ。 食堂を営むのは桜田けい子さん(75)。かつて会社員だったころ、海外出張から帰ってきた時に娘が出してくれたぬか漬けのおいしさが忘れられなかった。家庭的なごはんのありがたさを感じ、10年前に定食屋を開業。4年前からは食堂のない野球部寮の専属食堂となり、週5回、朝食と夕食を提供する。朝は目玉焼きなどの卵料理に小鉢のおかずや漬物などから各自が選択。夜はとんかつや
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⚽サッカーW杯アジア2次予選 伊藤洋ら代表26人
日本サッカー協会は8日、今月からスタートする2026年ワールドカップ(W杯)アジア2次予選のミャンマー戦(16日・パナソニックスタジアム吹田)シリア戦(21日・ジッダ=サウジアラビア)に臨む日本代表に三笘(ブライトン)久保(レアル・ソシエダード)伊藤洋(シュツットガルト、磐田ユース出)ら26人を選出した。 10月の活動で選外だった鎌田(ラツィオ)堂安(フライブルク)が復帰。けがの板倉(ボルシアMG)中村(スタッド・ランス)らは外れた。東京都内で記者会見した森保監督は「厳しい戦いが始まるなと、身の引き締まる思い」と意気込んだ。 日本のB組は北朝鮮を加えた4チーム。9組に分かれた2次予選は来
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大自在(11月9日)壁
パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスの奇襲で始まったイスラエルとの戦闘は1カ月がたった。ガザ、イスラエル双方の死者は計1万1900人以上と伝えられている。 コンクリートの分離壁や鉄条網付きのフェンスで囲まれたガザ地区は「天井のない監獄」とも言われ、パレスチナ問題の不条理を物語る。 ガザの子供が貧困に苦しんでいた頃、境界近くのイスラエル側では若者が野外音楽祭に興じていた。結果的に血みどろの音楽祭になってしまったが、壁1枚を挟んだ日常の違いに改めて驚かされた。 同じような壁でまず思い浮かぶのがベルリンの壁だろう。米首都ワシントンのニュース博物館で展示されていた実物を見たこと
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社説(11月9日)性被害相談 男性専用窓口の常設も
旧ジャニーズ事務所創業者の故ジャニー喜多川氏による性加害問題は、男性の性被害に対する社会の認識を一気に高めた。性被害は女性だけでなく、男性にも癒えない心の傷を負わせることを元所属タレントの告白で多くの人が知ったのではないか。 政府が、男性や男児と保護者に特化した臨時の電話相談窓口「性暴力被害ホットライン」を開設するきっかけにもなった。臨床心理士など専門的な知識を持つ相談員が対応し、必要に応じて外部の専門機関などにつないでいる。 各都道府県に設置されている性犯罪相談窓口「ワンストップ支援センター」は、性別に関係なく対応している。ただ、女性からの相談が圧倒的に多いため、被害者支援も女性に重点
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田方農高 高校生全国大会「押し花」10連覇 フラワーデザイン部、「華道」優勝にも意欲
函南町の田方農高フラワーデザイン部の生徒がこのほど、全国高校生押し花コンテストで10年連続の最優秀賞を獲得した。12日には京都市で開かれる華道コンクールの全国大会にも出場する。10連覇の勢いに乗り、もう一つの全国タイトル獲得へ意欲を燃やしている。 押し花コンテストは10月に審査が行われ、島田紗椰さん(3年)、鈴木芽生さん(2年)、杉山諒子さん(同)のグループが出品したタペストリー「海の恵み」が最優秀の文部科学大臣賞を受賞した。アジサイやカーネーション、モミジなどの花や葉を貼り付け、3人が大好きな海鮮丼を表現した。4月からデザインを構想した力作で、島田さんは「10連覇への重圧はあったが、協力
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女性が培ったスキルや魅力披露 全国大会でグランプリ 浜松の宮崎さん「何歳でも成長できる」 けが乗り越え“日本一”に
浜松市北区の日本茶インストラクター、宮崎洋子さん(48)が、人生経験で培ったスキルや魅力などを評価する女性の大会「ミセスジャパンページェント」でグランプリを獲得した。選考期間中のけがを乗り越え、準備に取り組んだ。「人は何歳になっても成長できる」。自分磨きを続け、2024年初開催の世界大会に挑戦する。 コンテストは女性の人材育成を目的に2016年に始まり、既婚未婚問わず、25歳以上の日本国籍を持つ女性に参加資格がある。宮崎さんは同市東区で経営する日本茶カフェ「お茶の間 のおと」の来客に勧められ、大会を知った。子育てが一段落し、カフェ経営にいそしむ中、自身の新しい一面を発掘してみようと応募した
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立冬に「こも巻き」で冬支度 松の害虫被害防ぐ 三島・箱根松並木
三島市の国道1号沿いにある箱根松並木で8日、1970年から続く風物詩「こも巻き」が行われた。 毎年立冬に、冬場の病害虫駆除を目的に実施。市内の造園業者でつくる「三島環境緑化研究会」(加々見勝八郎会長)の約10人が、全長約1キロに並ぶ直径35センチ以上の松約210本にこもを巻き付けた。根元から約1・5メートルの高さに2本の縄で上は弱く、下は強く縛り、越冬のため地中に降りようとする害虫を中に誘い込んで松枯れを防ぐ。こもの取り外しは啓蟄(けいちつ)に行われる。 市によると、箱根松並木は江戸幕府が1604年に東海道を大改修した際に植えたのが起源。太平洋戦争で燃料として多くが伐採されたが、再び植え
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医療機関検索 全国と統合 静岡県のサイト23年度末廃止 情報幅広く、利便性向上
静岡県は8日までに、県内の医療機関や薬局の機能、当番医の情報をインターネット上で検索できる「医療ネットしずおか」を2023年度末で廃止し、24年4月から厚生労働省が運用する全国統一システムに移行すると明らかにした。各都道府県がばらばらに運用している医療機能情報提供システムを集約することで、患者らの利便性向上につなげる狙いがある。 このほど開いた県救急・災害医療対策協議会で報告した。新たなシステムでは全国の病院や診療所、薬局などの診療科目や診療時間、病床数といった情報を検索でき、都道府県にとってもシステムの運用や改修といった業務を効率化できる利点があるという。 医療ネットしずおかは06年
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紅葉の井川巡り 健脚競う 山間部や湖畔マラソン 山岳レース4連覇望月さん、コース監修
紅葉が見頃を迎えた山々を駆け抜ける「南アルプスユネスコエコパーク 井川マウンテンマラソン2023」(同実行委員会主催)がこのほど、静岡市葵区の井川地区を舞台に開かれた。県内外から約160人が参加した。 井川地区出身で富山湾から駿河湾まで縦断する山岳レース「トランス・ジャパン・アルプスレース」で4連覇した同市消防局職員の望月将悟さん(46)が実行委員長を務め、コースなどを監修。選手は2~5人のグループで参加し、山岳部を中心とする21・5キロの「GINBA(ギンバ)」と、井川湖畔を巡る8キロの「KOHAN(コハン)」の2コースで健脚を競った。 ランナーは号砲とともに井川ビジターセンターを出
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宿泊者の運次第!? くじで客室決定 小山・富士スピードウェイホテル 特別プラン好評
幸運なら最高グレードの部屋にご案内―。宿泊する部屋をくじで決める富士スピードウェイホテル(小山町大御神)のサービスが喜ばれている。スタンダードルームと同等の宿泊料金で3倍以上広い部屋に泊まれる可能性も。想像以上の結果に驚く宿泊客が続出している。 開業1周年を記念した特別宿泊プランの特典の一つ。チェックインの際に、くじを引いて宿泊する部屋を決める。必ずグレードの高い部屋になる。特賞は4室しかないガーデンヴィラ(庭付きの離れ)で、通常の宿泊料金はスタンダードルームの約3倍だ。 宿泊客にわくわくを感じてもらい、喜んでもらおうと企画した。くじの結果が分かると、スタッフはチェッカーフラッグの小旗
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大自在(11月8日)社会を変える
インドで身分制度カーストにも入らない最下層の「ダリト(ダリット)」。この被差別民の女性たちが立ち上げた地方新聞社「カバル・ラハリヤ」(ニュースの波)の記者たちを追ったドキュメンタリー映画「燃えあがる女性記者たち」を見た。 紙媒体からデジタルメディアへの移行に伴い、ペンを撮影用のスマートフォンに持ち替える記者たち。当初は使い方もままならず、家に充電用の電気さえ通っていない記者もいるが、大手メディアが注目しない身近なニュースを地道に掘り下げ、存在感を高めていく。 女性の性被害、マフィアが絡む危険な採石事業、家にトイレがない人々など、扱う対象はいずれも閉鎖的な地域社会の過酷な現実だ。自身も幾重
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社説(11月8日)サクラエビ秋漁 気を緩めず資源管理を
国内では駿河湾でしか漁をせず、近年は不漁対策が待ったなしのサクラエビの秋漁が始まった。11月1日の漁獲は最近5年の初日で最も少なく、前年の3割程度の約1トンにとどまり、1ケース(15キロ)当たり前年初日を2割上回る平均約7万9千円で取引された。 初日の漁獲が低調だったのは、まだ海水温が高いためなどとして2回目の出漁は見合わせている。サクラエビの群れがまとまるのは水温17~18度とされ、初日時点ではまだ20度以上あったという。 「秋が深まれば漁獲が上向く」と漁業者は期待する。春漁が豊漁で滑り出すなどした「明るい兆し」を関係者とともに信じたい。 県水産・海洋技術研究所は毎夏、駿河湾内で産卵
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夜菊や竹あかり 幻想的に 三島・楽寿園と三嶋大社でライトアップ 12日まで
三島市の楽寿園と三嶋大社で12日まで、ライトアップイベントが開かれている。菊の花や盆景、竹あかりで幻想的な雰囲気を演出。近隣飲食店では特別メニューも提供し、夜の町歩きを楽しめる。 楽寿園では30日まで開催する「楽寿園菊まつり」の一環で、夜菊鑑賞を実施。12日までの期間中は午後5時~8時半に無料開園している。今年の大型盆景は、大河ドラマで注目を集める徳川家康ゆかりの「久能山東照宮」がモチーフ。約8千鉢の菊であしらった約3分の1サイズの拝殿と鼓楼の周りには和傘も配置した。愛好家が丹精込めて育てた菊の展示も行われ、来場者は昼間とは違った光景を堪能している。 菊まつりでは土日を中心にさまざまな催
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相良藩主・田沼意次の功績 伝える契機に 2025年大河ドラマに登場 牧之原で高まる期待
江戸幕府老中で、相良藩主(牧之原市)を務めた田沼意次(1719~88年)が、2025年に放送予定のNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」に登場することとなった。〝賄賂政治家〟との印象を持たれがちだが、近年は幕府財政を立て直した政治手腕を再評価する声も多い。ドラマを機に市内関係者は経済改革の先駆者としての功績を発信し、地域振興につなげたい考えだ。 意次は相良藩主として相良城築城による城下町の建設に加え、東海道へつながる「田沼街道」などの整備に力を注いだ。幕府老中としても画期的な重商主義を打ち出し、株仲間の奨励や通貨の統一を図った。しかし急進的な改革に不満を抱く有力者も多く、後ろ盾だった
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静岡、山梨、長野、新潟の知事が「中央日本サミット」 食文化交流へ共同宣言 ご当地そばで連携模索
静岡、山梨、長野、新潟の4県知事が共通課題について意見交換する「中央日本4県サミット」が7日、熱海市内のホテルで開かれた。食やスポーツ、温泉、山岳にまつわる多彩な文化を切り口に、4県の交流事業を促進するとした共同宣言を採択した。 川勝平太知事をはじめ長崎幸太郎山梨県知事、阿部守一長野県知事、花角英世新潟県知事が一堂に会し、「多彩な文化芸術の振興」を題材に懇談した。共同宣言では、地域独自の歴史文化に関する魅力と価値を世界に発信し、地域振興に努める▽歴史文化をテーマとした周遊観光を促進する―など4項目をうたった。 川勝知事は4県のご当地そばを食文化としてPRする連携事業を通じて「観光交流の拡
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甘く実った皇室献上柿を収穫、箱詰め 次郎柿の原産地・森町
次郎柿の原産地とされる森町で7日、皇室献上柿の収穫、梱包(こんぽう)作業が行われた。町内20農家が計約680個を摘み取り、町職員らが上質な160個を厳選してきり箱に詰めた。 次郎柿の献上は毎年恒例で、今年で110回目。5代にわたって献上している太田知宏さん(29)=同町森=は「おいしく召し上がっていただき、日々健康に過ごしていただけたら」と丁寧に柿を摘み取った。今期の柿は夏の暑さなどが原因で収穫量は少ないが生育は順調で、甘みある良質な柿に仕上がっているという。 納品された柿は厳選の後、40個ごとに計4箱に詰められた。宅配便で発送し、天皇、皇后両陛下と上皇ご夫妻、秋篠宮ご夫妻に献ずる。
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ご飯にのせただけ、名物わさび丼 シンプルさで観光客から熱い支持、その背景は【わたしの街から/河津町梨本地区】
道がつづら折りになって、いよいよ天城峠に近づいたと思う頃(『伊豆の踊子』冒頭)…姿を現したのはワサビ田!? 川端康成の代表作の舞台として知られる河津町。伊豆市との市町境に近い梨本地区はワサビ生産が盛んで、ご飯にワサビをのせただけのシンプルなご当地メニュー「わさび丼」が観光客の熱い支持を受けている。その背景に迫った。 ドラマで注目〝異色のグルメ〟 「どうぞ。ワサビは自分ですってください」。観光名所の「河津七滝」にほど近い「わさび園かどや」。目の前に供されたのは、かつお節がたっぷりのったご飯と…なんとワサビが1本。店員の山口昭子さん(65)が「円を描くように。力を込
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北山用水と本宿用水「世界かんがい遺産」 登録の影に住民の力 富士宮と長泉の団体、継承に決意新た
「世界かんがい施設遺産」に登録が決まった富士宮市の北山用水と長泉町の本宿用水。登録に至るまでには地元住民の地道な取り組みがあった。登録証が6日、維持管理する地元団体の元に届いた。会員らは保全に汗を流した先人たちの功労に思いをはせ、地域の宝を後世に継承する決意を新たにした。 北山用水は、地元住民5人でつくる運営協力委員会が月に数回、水路にたまったごみを撤去し生活用水の通水を維持する。大雨で増水の危険が高まるときの水門調整も任され、地域を水害から守ってきた。2021年からは地元の北山小に出向いて児童に北山用水の歴史と価値を教えている。 石川雅洋会長(73)は冷たい水に入って取水口に堆積した土
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プロ野球の次は社会人! ヤマハ日本一へ“新機動力” 10日開幕、日本選手権、初戦は日通と
社会人野球の日本選手権が8日、大阪市の京セラドーム大阪で開幕する。今夏の都市対抗大会準優勝のヤマハは10日、初戦で優勝候補の日本通運とぶつかる。室田監督は「投打で能力が高く、隙のない相手」と警戒する。好投手相手に機動力が鍵になるヤマハは、チーム一の俊足とパンチ力のある打撃が売りの新人、宮崎竜成内野手(22)の二塁での先発起用を見込んでいる。 宮崎は入社前に右肘を手術した影響で都市対抗の出場は1回戦の代走のみ。満を持して迎える全国舞台となる。徳島県出身。創志学園高(岡山)で2年春、3年夏の甲子園に出場し立命館大では1年秋から先発入り。父重雄さんは丸亀商(現丸亀城西)高で甲子園出場、母千佳さん
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伊豆湘南道路の早期実現求める 期成同盟会、国交省に
静岡県東部と神奈川県西部の自治体や商工団体でつくる伊豆湘南道路建設促進期成同盟会は6日、伊豆地域と神奈川県西部をつなぐ「伊豆湘南道路」の早期実現を国土交通省に要望した。会長の斉藤栄熱海市長と副会長の仁科喜世志函南町長らが同省で加藤竜祥政務官と面会し、文書を手渡した。 両地域を結ぶ道路環境が脆弱(ぜいじゃく)な現状を踏まえ、伊豆湘南道は防災、観光産業の活性化、住民の利便性向上に資すると指摘。静岡、神奈川両県による概略計画検討の加速化を図るため、必要予算を確保することなどを求めた。 斉藤市長は取材に「実現に向けて前に進む段階に来ている」と述べ、働きかけを強めていく考えを示した。加藤氏からは、
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遠江国分寺 歴史知って 磐田で11日まつり 参拝行列など多彩
奈良時代に建てられた遠江国分寺の歴史を伝える「遠江国分寺まつり」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が11日午前9時から、磐田市の遠江国分寺史跡公園で開かれる。目玉の「国司一行国分寺参拝行列」をはじめ、グルメや雑貨の販売、ステージパフォーマンスなど多彩な催しを予定する。 参拝行列は午前10時半から、奈良時代の装束を着て聖武天皇や光明皇后、遠江国司の桜井王などに扮(ふん)した約60人が、JR磐田駅北口から同公園までを練り歩く。ステージでは、ダンスやブラスバンド、合唱を披露するほか、万葉歌会なども繰り広げる。農産物の販売ブースや軽トラ市、フリーマーケット、野だての茶会なども行う。 遠江国
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TOKAI元社員ら「架空工事」手口繰り返す 静岡中央署など詐欺容疑再逮捕
TOKAIホールディングス(HD、静岡市葵区)のリフォームなどを担うグループ会社TOKAIで架空の工事代金を同社に請求して現金をだまし取ったとして、静岡中央署と県警捜査2課は6日、詐欺の疑いでTOKAI元社員で自称コンサルタント業の男(44)=詐欺容疑で逮捕、藤枝市岡部町内谷=、TOKAIの下請け業者の建設業の男(58)=同、焼津市下小田中町=の両容疑者を再逮捕した。同署などは両容疑者が同じ手口で繰り返し現金を詐取していたとみて調べている。 再逮捕容疑は共謀して2019年11月中旬から2020年1月下旬の間、TOKAIが受注した袋井市内の大学の空調設備工事について、実際は他の下請け業者が全
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⚽清水エスパルス 12日敵地水戸戦、パブリックビューイング開催
J2清水は6日、勝てば昇格が決まる12日の敵地水戸戦のパブリックビューイング(PV)をアイスタ日本平で開催すると発表した。スタジアムの大型ビジョンに試合映像を流し、来場者はバックスタンドで観戦する。午後1時キックオフで、開場は正午。入場無料で事前申し込み不要。
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晴れ舞台はアウトレット 引退の3年生、温かい拍手に笑顔 御殿場高吹奏楽部が演奏会
御殿場高吹奏楽部はこのほど、御殿場市の御殿場プレミアム・アウトレットで演奏会を開いた。新型コロナウイルス下に入部した3年生3人にとって同部での最後の晴れ舞台。多くの買い物客からの温かい拍手を受け、笑顔で卒部を迎えた。 3人はコロナ下で活動が制限される中で腕を磨いた。これまでの頑張りが報われるようにと同施設を運営する三菱地所・サイモンが協力。買い物客が殺到する3連休初日、集いの場でもある噴水広場前に舞台を整えた。 1~3年生の計13人と教員が「アンパンマンのマーチ」「演歌メドレー」など幅広い年齢層が楽しめる演奏を繰り広げた。歌唱を付けたり、部員のソロパートを設けたりするなど構成もひと工夫。
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浜松・水窪放火1カ月 自殺の“前兆”事件食い止められたか 専門家「検証必要」【ニュースBOX】
浜松市天竜区水窪町地頭方で10月5日の白昼発生し住宅18棟、倉庫4棟などを焼いた火災から1カ月が過ぎた。火元の自宅に放火した疑いで逮捕、送検された男(89)=鑑定留置中=は事件の約1カ月前から、自宅周辺の住民らに自殺をほのめかす言動を繰り返していたことが分かっている。独居で孤立感を深めていたとみられる容疑者の自宅を、行政は定期的に訪ねて見守りを続けていた。「適切な対策を施していたら(放火に至らない)別の展開があったかもしれない」。自殺対策に詳しい専門家は、行政の対応や体制を検証する必要性を指摘する。 火災発生の当日は晴れて風が強かった。午前11時ごろ、容疑者の自宅から出た火は一気に広がり、
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ビッグモーター富士店前の土壌、入れ替え始まる 静岡県に費用納付
中古車販売大手ビッグモーター富士店(富士市)の店舗前で静岡県管理の街路樹が枯れるなどした問題で、県は6日、原状回復に向けた工事を始めた。 除草剤の成分が検出された土壌を入れ替え、新たな低木を植栽する作業。4日間の日程で約60メートルの区間にわたって作業を進め、サツキツツジ220本を植栽する。 原状回復にかかる費用は県が328万9千円を同社に請求し、全額が既に納付された。県は富士署に提出した被害届については、再発防止と原因究明の観点から取り下げていない。
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路線バスやむなく減便 静岡県内、縮小拍車に懸念【迫る24年問題】
静岡県内で路線バスを減便する動きが広がっている。新型コロナウイルス禍で落ち込んだ乗客数が完全に戻らない中で、燃料費高騰の打撃が重なり、不採算路線を中心に合理化を図るバス事業者が多い。深刻な運転手不足で路線維持が困難に陥るケースも出始め、来年春に残業時間の上限規制が適用される2024年問題が顕在化すれば、さらなるダイヤ縮小につながるとの懸念も強まっている。 伊豆箱根バス(三島市)は本年度、県東部を運行する三島営業所管内で3度のダイヤ改正を行った。今年3月ごろに運転手の退職が増え、新規募集をかけても思うように人員を確保できない。観光バスの運転手を充てて対応してきたが、コロナの5類移行などに伴う
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世界かんがい遺産に登録 北山用水(富士宮)と本宿用水(長泉) 家康ゆかりの開削、歴史的価値
富士宮市の北山用水と長泉町の本宿用水が6日までに、「世界かんがい施設遺産」に選ばれた。建設から100年以上が経過し、歴史的価値の高い利水施設を登録する国際かんがい排水委員会(ICID)の制度で、現地時間4日にインドで開かれた理事会で決まった。静岡県内の登録施設は6件になった。 北山用水は徳川家康が甲斐の武田家を攻め入った1582年、家康が勝利の礼にと、進軍時に泊まった北山本門寺の願いを聞き入れて開削を家臣の井出正次に命じたとされる。わずか3カ月半で通水に至る迅速な工事だったとの言い伝えがある。芝川を水源に南東へ流れる全長約8キロの水路で、枯れ沢や浸食谷の幅と深さを考慮して掛け樋(とい)と埋
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ガストロノミーツーリズム 静岡県、食文化の旅を官民で推進
静岡県は旅先の食文化を楽しむ「ガストロノミーツーリズム」の推進を目的に、料理人、生産者、観光事業者ら関係者のネットワーク構築に向けた官民連携組織「ガストロノミーツーリズムフォーラム」を10月に立ち上げた。国内旅行者や回復傾向にあるインバウンド(訪日客)を呼び込むため、県内の豊富な食にスポットを当てた旅行商品の開発を後押しする。 ガストロノミーツーリズムは、その土地の風土から生まれた食材や伝統、歴史によって育まれた食を味わい、食文化に触れることを目的とした旅行。全国トップクラスの多彩さを誇る「食材の王国」(県観光政策課)として本県の優位性を生かした観光振興を図るため、2022年度から準備を
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CO2排出量を見える化 静岡銀行がクラウドサービス 企業の現状把握、削減計画支援
静岡銀行は、企業の二酸化炭素(CO2)排出量を算定するクラウドサービス「しずおかGXサポート」の取り扱いを始めた。企業規模が大きく、CO2排出量も多い2千社などにサービスを無償提供し、各社が現状を把握した上で削減の計画や目標の設定を促す。静岡県内の商工会議所や行政、他の金融機関とも連携しながら地域全体で脱炭素実現を目指す。 金属のスクラップを加工、切断して製鋼原料を製造する山内商店(静岡市葵区)は、工場の電力使用量が設定値を超えるとモーター稼働数が自動的に落ちる装置を設置するなど、脱炭素の取り組みを続ける。2年後には菊川市内の2工場を統合し、省エネ設備や太陽光発電を取り入れてCO2の大幅
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秋の叙勲と褒章、静岡県庁で伝達式 川勝知事「識見生かし人材育成を」
秋の叙勲と褒章、危険業務従事者叙勲の伝達式が6日、県庁で行われ、地方自治や社会福祉、保健衛生などの分野で功績のあった計39人に川勝平太知事が勲章、褒章を伝達した。 受章者は、旭日小綬章の元湖西市議佐々木伸康さん(70)=湖西市=、元静岡市議田形清信さん(77)=静岡市駿河区=、瑞宝小綬章の元県議会事務局長大石日出男さん(79)=静岡市清水区=ら。 川勝知事は「長年、国や地域のために尽くされた功績で勲章、褒章を受章された皆さまは有徳の人。今後も卓越した識見と豊富な経験を発揮し、『ふじのくに』を担う次世代の育成に特段の尽力をしてほしい」と述べた。 このほかの受章者は各省庁から伝達を受ける。
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反戦の思い貫いた記録 元高校教諭の塚本さん遺稿集を発刊、仲間が編集
ロシアのウクライナ侵攻やパレスチナ問題、軍備増強を推し進める中国の動向など国際平和に緊張と不安が漂う中、生涯を通して反戦を訴え続け6月に急逝した元高校教諭、塚本清一さん(享年81)=藤枝市=の遺稿集が発刊された。3章仕立てで全175ページに及ぶ冊子には、教壇や地域でひたすらに平和を願い歴史を伝え続けた真摯(しんし)な思いが込められている。 塚本さんは太平洋戦争が勃発する1941年に御前崎で生まれた。戦後の米国占領下を経験して進学した静岡大教育学部の学生時代が60年安保闘争と重なり、社会変革の機運を痛感する学生時代を過ごした。卒業後は高校の社会科教諭として静岡県内各校で教えた。初任地の松崎
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工藤夕貴(富士宮在住)が新曲リリース 「父」通し人とつながる
富士宮市在住の工藤夕貴が8日、両A面シングル「父さん見てますか」「あゝ上野駅」をリリースする。「あゝ上野駅」は父井沢八郎の代表曲。28年ぶりとなる新曲発売に、「歌は人の心を動かす。歌を通じて父のファンの方々とつながることができればうれしい」と心境を語った。 プライベートでも歌ったことがなかったという父の代表曲に、司会を務めるテレビ番組で挑戦した。「お父さんが喜ぶよ」と予想以上に寄せられた反応がうれしかった。偉大な父の存在に悩み、悔しさや悲しみを抱いた時期もあったが、「父の名曲を歌い継ぐ人生も悪くない」。そう思えた。 その縁で誕生した、合田道人作詞、五木ひろし作曲の「父さん見てますか」は生
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ウクライナ侵攻余波 今秋も行事中止、下田市民苦悩 江戸時代から続くロシアとの縁、消えないで…
いつの日か、再び交流を-。江戸時代からロシアと縁が深い下田市。ウクライナ侵攻の余波で昨年から関連行事の中止が続く中、今秋も4日の慰霊行事が中止となった。長年交流を続けてきた市民の胸には、戦火を収めようとしない為政者に怒りを込める一方、「交流の歴史まで、なかったことになるのか」と複雑な思いが交錯する。 「この場所で慰霊祭を開いていたのが遠い昔のようです」。4日の玉泉寺(下田市)。日本・ロシア協会下田支部代表の杉坂太郎さん(78)が、ロシア人水兵らの墓地を前にし、ぽつりとつぶやいた。 下田には幕末、ロシア使節プチャーチンが軍艦ディアナ号を率いて来航した。1854年11月4日、停泊中のディア
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レトロな宿泊施設誕生 西伊豆、17日オープン 役目を終えたバス/築73年木造案内所
東海自動車(伊東市)は17日から、24年間運行してきた中型バスと築73年の木造の案内所を一体にした宿泊施設の営業を西伊豆町宇久須で始める。本来の役目を終えたバスと案内所をレトロな雰囲気が漂う施設に刷新し、伊豆半島西海岸への誘客につなげる拠点としての定着を目指す。 施設名は「バスと過ごす(ステイ)」にちなみ「ばすてい」とした。木造平屋建て、延べ床面積約70平方メートル。2022年3月に閉業した「宇久須案内所」と、23年4月に引退したバスを活用し、かつて使われていた路線状況表やベンチも設けた。バスは1980年代のデザインを復刻し、降車ボタンを押すと車内放送が流れる仕掛けも用意した。 同社によ
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御殿場産ヌーヴォー発売 ヴィノスやまざき 樽で熟成、芳醇に
ヴィノスやまざき(静岡市葵区)は、御殿場産のシャルドネを使ったワインの新酒「神山葡萄(ぶどう)園新酒」の販売を静岡県内4店舗などで始めた。国内産のヌーヴォーでは珍しく樽で熟成した。すっきり感と芳醇(ほうじゅん)な味わいを楽しめるという。 時之栖グループの御殿場高原ワイン(御殿場市)が製造した。耕作放棄地を再生した同市神山の農園で栽培し、ヴィノスやまざき社員も加わり手摘みしたブドウを、フランスから取り寄せた樽に入れて瓶詰め直前まで熟成した。 天候に恵まれ、ブドウの出来栄えは良好だった。熟成したことでパイナップルやバターのような風味がついたという。ヴィノスやまざき沼津店の荻田亜紀さんは「リッ
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伊豆の国山車横転 坂道の減速態勢、不十分 引き綱、後方移動せず
伊豆の国市田京の市道で秋祭りの山車が横転し、1人が死亡、18人が重軽傷を負った事故で、山車が事故現場直前の橋を渡りきった後、下り坂に入る際に速度調整のため引き綱のうち1本を後ろに回す本来の操作をしていなかったとみられることが6日、複数の関係者への取材で分かった。 下り坂では山車の前方にいる複数人の引き手が、2本の引き綱のうち1本とともに後方へと移動し、車体の前後で1本ずつ引き綱を持って速度を調整しながら進んでいくが、今回はこの態勢を取っていなかったとみられる。伊豆中央署は業務上過失致死傷容疑を視野に入れ、運行方法や安全対策に問題がなかったか引き続き捜査を進める。 祭典の運営に関わったこと
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青年リーダー、51年ぶり再会 御殿場で研修した静岡県内外70代「全国に仲間、強い絆実感」
1972年1月に47都道府県の新成人102人が御殿場市で青年リーダーとしての心構えなどを学んだ「全国中堅青年研修会」の参加者有志8人が4、5の両日、51年ぶりに本県に集まり、会場だった同市の国立中央青少年交流の家(旧国立中央青年の家)を再訪するなどして旧交を温めた。 研修会は同青年の家などが主催。新成人の自覚を高めるため、全国の自治体から推薦された若者を招き、4泊5日で有識者が講義を行った。72年1月11日付の静岡新聞1面には「富士に誓う われら20歳」の見出しとともに、富士山を背景に両手を空にかざす新成人たちの写真が掲載された。 当時、神戸市の会社員として参加した西山(旧姓梶本)京子
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大自在(11月7日)阪神優勝
プロ野球日本シリーズは阪神が38年ぶりに優勝した。この時を待ちわびた猛虎ファンは感無量だろう。前回日本一の時の監督、吉田義男さんの「長い間、お待たせしました」のコメントに実感がこもる。 今回の頂上決戦は阪神とオリックスという関西球団同士となり、関西全体が熱気に包まれたのではないか。阪神が王手をかけた後、オリックスが逆王手をかける展開も見応えがあった。 阪神ファンは、強くても弱くても、「わがチーム」との付き合いを心底、楽しんでいるように見える。強い愛情を持って、味わい尽くしているということか。不振の時は容赦ないブーイングを浴びせるが、決して見放すことはない。 第7戦で清水東高出身の守護神
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社説(11月7日)首相の2カ国訪問 中国見据え関係強化を
岸田文雄首相がフィリピンとマレーシアをそれぞれ訪問し、東・南シナ海で覇権主義的な動きを強める中国を念頭に、安全保障分野での協力関係を強化することで一致した。岸田氏が両国を訪問したのは2021年10月の就任後初めて。今後も東南アジア諸国連合(ASEAN)の各国と安保協力を拡大する姿勢を示している。 両国はどちらも南シナ海で中国との領有権を巡る対立を抱えている。海洋での軍事活動を活発化させている中国に対抗し、その活動を抑止するためには、周辺国の連携が欠かせない。安保だけでなく、経済や文化など幅広い分野で関係を深めて連携を強固にする必要がある。岸田政権はこれまで以上に戦略的な東南アジア外交を展開
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長泉の旬、コース料理に 限定レストラン90人堪能 山田シェフ腕振るう
長泉町産の食材を使った限定レストラン「桃沢newバルバコア」(桃沢郷まつり実行委員会主催)がこのほど、同町の桃沢野外活動センターで開かれた。料理は都内で創作料理店を経営する山田チカラシェフ(静岡市駿河区出身)が手がけた。町内外から約90人が来場し、緑に囲まれた自然の中で食事を堪能した。 来場者は地元産キクラゲのアヒージョや、特産品でブランド牛の「あしたか牛」を用いたキーマカレーやバーガー、今が旬の四ツ溝柿のローストなど、子ども用と大人用の2コースの料理を堪能し、顔をほころばせた。家族で参加した富田和彦さん(52)は「キクラゲは肉厚で、歯ごたえもあっておいしかった」と声を弾ませた。 山田シ
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⚾オリックス紅林(駿河総合高出)が日本代表辞退 左手けが、代役に日ハム・野村
オリックスの紅林弘太郎内野手(駿河総合高出)が左手の関節炎のため、アジアプロ野球チャンピオンシップ(16日開幕・東京ドーム)日本代表を辞退したことが6日、発表された。代わって日本ハムの野村佑希内野手が選出され、7日に宮崎市での代表キャンプに合流する予定。 紅林はクライマックスシリーズで左手首に違和感を訴えた。5日まで行われた阪神との日本シリーズでは全7試合に出場し、打率4割で敢闘選手に選ばれた。
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大自在(11月6日)元大関・朝潮死去
スポーツでも文化芸術でも、どの世界にも逸材と呼ばれる若者がいる。近畿大時代に2年連続で学生横綱とアマチュア横綱に輝いたこの人は「30年にひとり」と言われ、スカウト合戦になった。 元大関朝潮で先代高砂親方の長岡末弘さんが死去した。67歳。大きな体と陽気な性格から「大ちゃん」の愛称で親しまれた。 いつものことながら、訃報記事は要点が押さえられていて、発信する側にいながら感心する。今回は「スピード出世」「横綱北の湖戦では13勝7敗」「朝青龍を横綱に育て上げた」のくだりか。 度重なるトラブルの監督責任も問われた朝青龍や、高砂部屋を託した元関脇朝赤龍ら弟子にどう向き合ったかが自著「親方はつらいよ
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社説(11月6日)副大臣ら2氏辞任 国民の視線 一層厳しく
支持率低迷に悩む岸田文雄首相が政権浮揚を狙って断行したはずの内閣改造だったが、2カ月もたたないうちに政権の足を引っ張る形になっている。山田太郎文部科学政務官が女性問題を報じられて10月下旬に辞任し、柿沢未途法務副大臣も公選法違反事件に関与したとして引責辞任した。任命した岸田氏の責任は重い。内閣支持率の下落に歯止めがかからないのは、減税問題などと合わせ、岸田政権に向けられた国民の視線が一層厳しくなっている証左と言えよう。 特に法務省を統べる立場の柿沢氏には最も高いレベルの順法意識が求められるが、地元の区長選で支援する候補者の陣営に法に触れる行為を勧めたとされる。内閣改造に当たって岸田氏が強調
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バスケB2・ベルテックス静岡、越谷に延長競り負け 83ー89
バスケットボールBリーグ2部(B2)は5日、静岡市中央体育館などで行われ、静岡は延長の末に83―89で越谷に連敗し、通算6勝5敗となった。 静岡は粘り強い守備で競り合いに持ち込んだが、インサイドの攻防で後手に回って押し切られた。53―59の第4クオーター(Q)にトーマス・ブロープレーの3点シュートなどで追い上げ、岡田雄三のブザービーターで延長に持ち込んだ。延長は岡田、加納誠也の3点シュートなどで一時リードしたが、ゴール下で連続失点した。 ▽2部 越谷 8勝3敗 89(20―19 18―21 21―13 16―22 延長 14―8)83 静岡 6勝5敗 攻守に死力も あと一歩 インサイ
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⚽決勝は静岡学園ー藤枝東 高校サッカー選手権静岡県大会
第102回全国高校サッカー選手権静岡県大会(県サッカー協会、県高体連、静岡新聞社など主催)の決勝トーナメントは5日、準決勝をエコパスタジアムで行い、静岡学園と藤枝東が決勝に進んだ。 静岡学園は後半にCKからDF野田が決勝点を挙げ、1ー0で浜松開誠館を下した。藤枝東は延長後半にオウンゴールを誘い、浜名に1ー0で辛勝した。静岡学園は2年ぶり、藤枝東は3年連続の決勝進出。全国切符を懸けた決勝は11日午後1時からエコパスタジアムで行われる。 >【写真特集】高校サッカー選手権静岡県大会準決勝 ▽準決勝 静岡学園 1(0―0 1―0)0 浜松開誠館 ▽得点者【静】野田(高田) 静学 開誠館に雪
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掛川とブラジル「交流再び」訴え サンパウロ州在住日系人から移民の父・平野運平の出身地の掛川市に手紙
ブラジル移民の父と称される平野運平(1886~1919年)の出身地・掛川市に、サンパウロ州カフェランジアの「平野植民地」に暮らす日系人から手紙が届いた。「平野コロニーと掛川市の間に存在した親近感を取り戻したい」。世代交代が進んで地域の移民子孫が減少する中、ルーツをたどってつながりを深めようとする切実な思いがにじんでいる。 世代交代進み、切実 差出人は、平野植民地の互助組織「平野農村文化体育協会」のシゲマツ・シゲル会長とヤマシタ・カオル・ファビオ前会長。シゲマツ会長は「長年にわたり歴史的なつながりを維持してきたが、掛川市との関係は薄れてきた」とつづり、ヤマシタ前会長は「勇敢に開拓した先人から
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静岡商高同期生たちとの小冊子「絆」を企画した 宗野治義さん【とうきょうウオッチ 静岡へ発進&発信】
母校の静岡商高で共に学んだ同期生に近況や思い出の投稿を呼びかけ、編集・発行した。自身は高校卒業後、富士通信機製造(現富士通)に入り、企画部や秘書室などの中枢を歩んだ。東京都港区在住、静岡市葵区出身、85歳。 ―小冊子発行の経緯を。 「きっかけは2020年の新型コロナ禍だった。同期生と顔を合わせる機会がなくなり、自宅で憂鬱(ゆううつ)な生活をする中、何かをしたいと考え、同期生に手紙を送って投稿をお願いした。その年の8月から、首都圏を中心とした約30人で3年間にわたり32回計128ページを発行し、最後はこのうち64ページ分を1冊の総集編としてまとめた」 ―内容で特徴的な部分は。 「2回目
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静岡・大道芸W杯フィナーレ 4年ぶり”フル開催” 118万人魅了
国内外のアーティストが静岡市中心街で妙技を繰り広げる「大道芸ワールドカップ(W杯)in静岡」が5日、閉幕した。新型コロナウイルスの影響で昨年は2日間の縮小開催だったため、4日間の”フル開催”は4年ぶり。天候にも恵まれ、推計約118万人(主催者発表)が来場した。 30回目の節目となった今大会は、過去のW杯チャンピオン5組を招待した。世界一流のパフォーマンスを一目見ようと、歴代王者の演技ポイントには連日、特に多くの観客が集まった。2~4日に葵区のしずぎんホール「ユーフォニア」に設けた屋内の有料ステージは計6公演のチケットが完売。最終日は駿府城公園内でのフィナーレにアーテ
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三ケ日みかん集荷開始「糖度高く、ここ数年で最高」 AI搭載の選果システム稼働3年目
浜松市北区三ケ日町のJAみっかびは5日、本年度産「三ケ日みかん」の集荷を同JA柑橘(かんきつ)選果場で始めた。三ケ日町柑橘出荷組合の生産者約730軒が利用し、早生(わせ)9500トン、青島1万9千トンなど計2万8700トンの出荷を見込む。 初日は生産者約50軒が約90トンを運び込んだ。稼働3年目を迎えた人工知能(AI)搭載の選果システムで傷みや病害などを識別して仕分け、箱詰めした。 ことしは、6月の大雨や秋のカメムシ異常発生などの影響を受けたが、9月以降に秋晴れが続いたことで味、外観ともに良好な状態という。出荷組合の森田能正組合長は「生産者の努力により、令和3、4年より糖度が高く仕上がっ
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平和願う絵一堂に 世界のキッズゲルニカ展 富士宮・白糸ノ滝で19日まで
子どもたちが平和に対する思いを込めたキッズゲルニカ作品の展示会が5日、富士宮市の白糸ノ滝芝生広場で始まった。世界平和の祈りを19日まで、富士山麓から発信している。 戦禍にあるウクライナ・ブチャとパレスチナ自治区ガザのほか、スペインのゲルニカや中国、台湾など世界各国から作品が集まった。市内4校や県外からも寄せられ、計18点のゲルニカが広場に飾られている。 どの作品もピカソのゲルニカと同じ縦3・5メートル、横7・8メートルで、虹や桜、天使といった平和を連想させる絵が組み込まれている。爆撃に対する恐怖を描いた作品もある。 初日の記念式典では各国の参加者が平和を願う気持ちを語り、テープカットで
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舞児還し、豪華絢爛 盛大に締めくくる 「遠州森のまつり」
遠州の秋祭りの最後を飾る森町の「遠州森のまつり」は5日、最終日を迎えた。祭りを締めくくる舞児還し(まいこがえし)が盛大に執り行われ、祭りは最高潮に達した。 舞児還しは祭りの3日間三島神社に仕え、舞の奉納を終えた各町内の舞児を家族の元へと送り届ける伝統の祭事で、祭りのクライマックスとして最終日に行われる。 最終日は金守神社から三島神社へみこしを還御した後、二輪屋台が三島神社に集まり、舞児を乗せて各町内へ繰り出した。沿道を埋め尽くす町民らのちょうちんの明かりに包まれながら、豪華絢爛(けんらん)な屋台が引き回され、秋祭りを締めくくった。 (袋井支局・北井寛人)
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山車横転事故 現場に花、手を合わせる地元住民も 伊豆の国市
悲惨な事故から一夜明けた4日、現場の道路脇には花が手向けられ、手を合わせる地元住民の姿があった。 報道を見て手を合わせに来たという地元の70代男性は「若い時に何回も見に来た。久しぶりにやって、まさかこんなことが起きるなんて。思い出のある祭りだから、こんな形になって残念」と下を向いた。 道脇に手向けられた花にみかんを添え、手を合わせた近くに住む70代女性は「亡くなった方やけがをした人が本当に気の毒。何でこんなことになってしまったのか」と悔やんだ。 現場の路上には山車の車輪の跡と思われる曲がりくねった白い線や血痕のようなもの、捜査関係者によって引かれたとみられる印などが残り、事故の悲惨さを
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⚾ハヤテ223、トライアウト2次選考 池谷(静岡高出身)ら56人参加
プロ野球の2軍ウエスタン・リーグに、来季から参入が内定している静岡市拠点の「ハヤテ223(ふじさん)」は4日、清水庵原球場でトライアウトの2次選考を行った。3日の1次選考を通過した選手に、NPB経験者7人を加えた計56人が実戦形式のメニューに臨んだ。 DeNAを戦力外となった左腕、池谷蒼大(静岡高出)も参加した。ここ2年間は横手にしていた腕の位置を上げてシート打撃に登板し、打者4人を無安打、1奪三振と好投。「安打を打たれず、四球も出さなかったところが良かった。結果が少し出て自信になった」と振り返った。 ハヤテ223は所属初年度からNPBのドラフトの対象になる。受験者で最年少の柳ケ浦高(大
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黄金色に輝く「焼きアユ」盛期 松崎で冬支度
松崎町大沢のアユ料理店「鮎の茶屋」で伝統の保存食「焼きアユ」づくりが盛期を迎えた。店内では黄金色のアユが香ばしい香りを放ち、一足早い冬の訪れを感じさせている。 アユは付近を流れる清流から引いた水で育てている。体長20センチほどの生魚をさばいて内臓を取り除き金串に刺し、一昼夜にわたり炭火で焼き上げる。その上でいろりの上につるした竹かごに入れて3日間いぶし、水分を飛ばしてうま味を凝縮させる。しみ出た脂が焼けることで、体表が黄金色に輝く。 今季は11月半ばまで約2500匹を焼き上げる見込み。気象の影響で例年より若干小ぶりだが、風味は豊かに仕上がった。 かつては個人で販売する町民もいたが、現在
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⚾紅林弾!オリ逆王手 3番起用、一発回答 プロ野球・SMBC日本シリーズ第6戦 オリックス5-1阪神
SMBC日本シリーズ2023は4日、京セラドーム大阪で第6戦が行われ、パ・リーグ3連覇のオリックスが18年ぶりにセ・リーグを制した阪神に5-1で快勝し、対戦成績を3勝3敗として第7戦に持ち込んだ。 2年連続6度目(阪急時代含む)の日本一を目指すオリックスは山本が1失点完投、シリーズ新記録の1試合14奪三振の力投で日本シリーズ初白星を挙げた。打線は1点を先制された直後の二回に若月の適時打と中川圭の犠飛で逆転。五回に紅林(駿河総合高出)の2点本塁打、八回は頓宮のソロで加点した。1985年以来2度目の頂点に挑む阪神は村上が5回4失点と崩れた。 第7戦は5日に京セラドーム大阪で開催。先発はオ
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PFAS、最大で指針値の31倍「半減するのに3~5年」 清水の化学工場近くの井戸 京大准教授と静岡新聞社調査
発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS)が、静岡市清水区三保の化学工場周辺の民家の井戸から2007年に排出をほぼ終えた後も高濃度で検出されている問題で、工場敷地外の井戸で10月31日に採取した水から、これまでで最高となる国の指針値を31・2倍上回るPFASが検出されたことが、京都大准教授と静岡新聞社の調査で4日までに分かった。周辺井戸では、調査した7カ所全てで指針値を上回った。 PFASの濃度は、京都大大学院医学研究科の原田浩二准教授(環境衛生学)が分析。静岡新聞社が地主の許可を得て、工場から90~700メートル程度離れた井戸から採取した地下水を調べた。最も高濃度だったのは、10
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大道芸W杯 市民ボランティアも輝く“主役”「100年後も続くように」
静岡市内で開催している大道芸ワールドカップ(W杯)in静岡。圧巻の演技で観客を魅了する出演者だけでなく、大会運営を支える重要な存在なのが市民ボランティアだ。ライフワークとして長年携わっている人も多く、中にはボランティア活動を通じて結婚した夫婦も。ボランティアの1人は「(大道芸W杯が)50年後、100年後も当たり前のように続いてほしい」と話し、次の世代への魅力発信にも注力する。 「大道芸W杯で人生が変わった」。同市葵区の中村光太さん(45)は約15年前、ボランティアの講習会で出会った妻奈緒子さん(45)に一目ぼれし、猛アタックの末に結婚した。就職を機に都内から同市に移住したばかりで、「地域活
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決めた、都大路! 男子は浜松日体9度目V 女子は浜松市立が2年ぶり頂点 静岡県高校駅伝
第74回、女子第36回県高校駅伝は4日、袋井市のエコパスタジアムを発着点に行われ、浜松日体と浜松市立が都大路(京都)への切符を手にした。 男子(7区間42・195キロ)の浜松日体は1区古井海成が2位発進。2区佐藤瑞城で先頭に出て、5区竹下諒の区間新でリードを広げ2時間10分4秒で2年ぶり9度目の優勝を飾った。韮山は1区片岡晴哉ら3人が区間賞で2年連続2位。浜松開誠館が3位だった。 女子(5区間21・0975キロ)の浜松市立は3区鈴木しえるで首位に立ち、4区鳥居夕里佳、5区沢田結弥の連続区間新でエコパコース初の1時間11分台(1時間11分46秒)で2年ぶり2度目の頂点に立った。浜松工は1
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「死刑廃止すべき」 袴田ひで子さんら 静岡・清水区で研修会
現在の静岡市清水区で1966年に一家4人を殺害したとして死刑が確定し、今年10月に静岡地裁でやり直しの裁判(再審)が始まった袴田巌さん(87)の姉ひで子さん(90)が4日、同区で開かれた研修会で講演した。事件の発生直後から再審初公判までを振り返り「巌は絶対に無実だと思っている。(国内外の)皆さんから支援をいただいて巌は幸せ者だ」と述べた。 研修会は「袴田事件を通して死刑廃止を考える」と題して、国際人権団体アムネスティ・インターナショナル日本(東京)が企画した。袴田さんの弁護団事務局長を務める小川秀世弁護士も登壇し、死刑事件でさえ、ずさんな捜査や誤判があり得ることを強調。「人は不完全な存在で
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不登校 回復への道筋は千差万別(蔭山昌弘/スクールカウンセラー)【思春期の心 支える力 不登校①】
不登校(年間30日以上の欠席)の子どもが増えています。特に中学で著しく、昨年度の文部科学省の調査によると、生徒総数の6%(19万人余)に上り、10年前のほぼ倍です。 私がカウンセリングで会う人のうち不登校は毎月30人くらいですが、ほぼ全員が「原因不明」です。「きっかけ」に当たるものはさまざまですが、「原因」は本人にも分からない場合が大半です。なぜ行けなくなったのか自分でも分からないのに、周りから「どうして行けないのか」と聞かれ、答えられずに苦しんでしまいます。だから「原因探しはしない」を対応の第一歩と考えています。 私は「まずは心と身体を休めてパワーを取り戻そう」と話してから、「きっかけ
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英語「聞く」「話す」向上 湖西岡崎中、実践と振り返り 反復で上達
静岡県内中学生の英語の課題として全国学力テストの結果から浮かんだ「聞く」と「話す」能力の向上。中学の学習指導要領「外国語」には「授業は英語で行うことを基本とする」と記されているが、現場ではどんな授業が行われているのか。能力向上の工夫とは。英語の授業に力を入れる湖西市立岡崎中を取材した。 「Let’s talk in English.You can make mistakes.(英語で話そう。間違っても大丈夫)」。10月上旬、中村圭太教諭(40)の呼びかけで始まった3年生の授業。地震発生時に避難所でALT(外国語指導助手)が安心して生活できるように情報を伝える―という想定で、生徒
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神津島のラン科植物、雑種化 送粉者に適応、繁殖しやすく ふじミュー早川准教授ら発見
伊豆諸島の神津島に分布するラン科の植物が、送粉者のツチバチの特徴に合わせる目的で近縁種と交わり雑種化していることを、神戸大大学院末次健司教授、ふじのくに地球環境史ミュージアム早川宗志准教授らの研究グループが突き止めた。植物の進化や生態系に及ぼす影響を理解する手がかりになる。 グループは約10年にわたる同島のラン科植物アケボノシュスランの観察により、①本土の主要な送粉者であるマルハナバチがいない同島ではツチバチが花粉を運んでいた②マルハナバチに比べて蜜を吸う器官「口吻[こうふん]」の短いツチバチに花粉を運んでもらうため、アケボノシュスランは花筒(花の筒状になった部分)が短い別のラン科植物との
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河津特産ミカン、北海道へ 陸海空の新流通網開拓
特産のかんきつ類の新たな物流網構築を目指し、河津町は10月下旬、駿河湾フェリーと静岡空港を使った試験輸送を初めて行った。北海道を新たな市場とし、極早生(ごくわせ)ミカンや新品種「いずのはる」のPRや販売促進につなげる狙い。今後はコスト面などの課題の検討を行い、少量品種の販路拡大の可能性を探っていく。 今回の試験輸送では、1ケース10キロの極早生ミカン70ケースを出荷。25日にJAふじ伊豆の共選場から土肥港まで陸送し、フェリーで清水港へ。静岡空港まで再びトラックで運んだ。翌26日に新千歳空港まで空輸し、札幌市中央卸売市場まで陸送するルートで運ばれた。 伊豆半島で収穫されるかんきつ類の大半
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トゲノコギリガザミ 幻の高級食材 濃厚なうまみが身上【旬の魚・こぼれ話】
皆さんは、浜名湖の幻の高級食材「ドウマン」をご存じだろうか。その呼び名は、甲羅(胴)が丸いことからの「胴丸」がなまったもので、標準和名は「トゲノコギリガザミ」。オール状の平たい足で泳ぐワタリガニの中でも特に大型のカニで、大きく強力なハサミとノコギリのような甲羅の縁のトゲが特徴だ。熱帯から温帯地方に分布し、国内では主に利根川以南の内湾や河口域周辺に生息する。 漁獲対象となるほど資源量が多いのは浜名湖のほか、高知県浦戸湾、沖縄県八重山諸島などに限られるため、漁獲量は非常に少なく、高値で取引される。浜名湖での主な漁期は6月~12月中旬で、雄は夏、雌は秋から冬にかけて漁獲量がピークを迎えるが、近年
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社説(11月5日)アフガン地震 人道的見地から支援を
アフガニスタンのイラン国境に近い西部のヘラート州で10月7日に発生したマグニチュード(M)6・3の地震で、千人以上が死亡した。余震とみられる2度の大きな地震でも死者が出た。住居が倒壊し、屋外での生活を余儀なくされている多数の被災者が救援を求めている。 死者が1千人を超える地震は昨年6月にも東部で起きた。しかし、国際社会の関心は、ロシアに侵攻されたウクライナやイスラエルと交戦状態にあるパレスチナ自治区ガザに集中し、アフガンの惨状は忘れられている。 2年前に再び権力を握ったイスラム主義組織タリバンの暫定政権は、国際社会から女性への抑圧などを理由に経済制裁を受けているため財政がひっ迫し、自力で
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大自在(11月5日)ガザ
世界中が固唾[かたず]をのんで見守るパレスチナ自治区ガザで地上戦が本格化しようとしている。イスラエルは自治区の中心都市である北部のガザ市を包囲し、イスラム組織ハマスの掃討のため、対トンネルの特殊部隊を送り込んだ。 ブリンケン米国務長官がイスラエルに入り戦闘中断を要請したが、ネタニヤフ首相は拒否。ガザ住民のさらなる犠牲が避けられない情勢だ。イスラエルが国際社会の声に耳を傾け踏みとどまることを願う。 ハマスが越境攻撃を仕掛けて多数のイスラエル市民を殺害し、人質を取ったことが引き金になった。だが、既にパレスチナ側の死者はイスラエルの数倍に達し、多数の子どもが含まれる。イスラエルは怒りで自制心を
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サテライト会場も盛況 静岡・大道芸W杯3日目 人気パフォーマーら、観衆巻き込み技披露
静岡市で開催中の「大道芸ワールドカップ(W杯)in静岡」は、駿河区と清水区の2カ所に設けられたサテライト会場も盛況となっている。駿河区のアピタ静岡店には4日、2組の人気パフォーマーが登場し、大勢の家族連れやファンを巻き込む芸で沸かせた。 海外を中心に活動する2人組ストリートパフォーマーで、今回が初出場の「Heromacro(ヒロマクロ)」は、風の吹く中で5段に重ねたブロックの上で逆立ちするなどアクロバティックな技を次々と繰り出した。リズム演奏とバラエティーショーを届けるコンビ「りずむらいす」は、コミカルな掛け合いを交えながらバケツや包丁を使った演奏、マジック、ジャグリングなどを披露した。終
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【写真特集】静岡県高校駅伝 男子は浜松日体、女子は浜松市立がV
男子・浜松日体 2年ぶり9回目の優勝を決め喜ぶ浜松日体の選手=エコパスタジアム 浜松日体1区の古井(右)からたすきを受け取る2区の佐藤=小笠山運動公園 浜松日体3区の山本(左)からたすきを受け取る4区の小川=小笠山運動公園 浜松日体5区の竹下(左)からたすきを受け取る6区の小野=小笠山運動公園 浜松日体6区の小野(左)からたすきを受け取るアンカーの原田=小笠山運動公園 ゴールする浜松日体のアンカー・原田隆之介。2年ぶり9回目の優勝を決めた=4日午後、袋井市のエコパスタジアム
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⚾ハヤテ223がトライアウト、96人挑む 20人程度選考へ、赤堀監督「可能性十分」
プロ野球の2軍ウエスタン・リーグに、来季から参入が内定している静岡市拠点の「ハヤテ223(ふじさん)」は3日、清水庵原球場でトライアウトの1次選考を行った。独立リーグや社会人野球経験者など全国から96人が参加。このうち48人が4日の2次選考に進んだ。 選手は遠投、50メートル走などの運動能力を測定した後、投手はブルペンで投球、野手はノックやフリー打撃でアピールした。選手の動きをチェックした赤堀元之監督(静岡高出)は「素晴らしい選手もいて、可能性を十分感じる。強い気持ちを持った選手が欲しいと思っている」と期待。山下大輔GM(清水東高出)は「注目度も高い。監督を中心にまずは育成を。若く活気のあ
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静岡・大道芸W杯2日目 歴代チャンピオン、圧巻の演技で魅了
静岡市内で開催中の「大道芸ワールドカップ(W杯)in静岡2023」は2日目の3日、招待された歴代チャンピオン5組などが街中のステージに登場し、世界レベルのパフォーマンスで観客を魅了した。 2019年に始まった市の「海外フェスティバル交流事業」の一環で、韓国の釜山市と全州市のアーティストも出演した。新型コロナウイルス禍で大会が20、21年と中止になり、22年は国内在住アーティストのみの参加となったため、海外勢の出演は4年ぶり。国際色豊かな大道芸W杯の復活を観客も喜んだ。 (政治部・池谷遥子、写真部・宮崎隆男)
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大自在(11月4日)フェイクニュース
インターネットの動画投稿サイトを視聴していると、同じような分野やテーマの動画ばかり表示されることに気づく。検索や視聴の履歴に基づいて類似の動画を自動的に選択、表示する働きがあるためだ。 一方で、何かのきっかけで過去に購入したことのない商品をネットで検索した後、もう必要がないのにその商品の広告がしばしば表示されてへきえきすることがある。どちらも便利さを追求した機能によるものだが、自分が興味のある情報だけしか見なくなる「フィルターバブル」の危険性を意識する機会にもなっている。 先日、こうしたネット上のリスクについて大学の研究者の講演を聴く機会があった。興味深かったのは、ロシアのウクライナ侵攻
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社説(11月4日)脳死臓器提供 地道な啓発で底上げを
日本臓器移植ネットワークによると、脳死になった人からの臓器提供が可能となった1997年の臓器移植法の施行後、国内の脳死臓器提供が千例目に達した。本人の意思が不明でも家族の承諾があれば提供できるようにした2010年の法改正以降、提供は増加傾向にあり、今年は初めて年間100件を超えた。 それでも、人口100万人当たりの提供数は米国44・50人、韓国7・88人に対して日本は0・88人にとどまる。提供が少ないのは、多くの国が脳死を人の死と受け止めているのに対して、日本では臓器移植を前提する場合を除いて心臓死を人の死と認定していることが根底にあるともいわれる。脳死とはどのような状態で、なぜ臓器提供の
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大道芸W杯支えて「特別な体験」 ネット寄付返礼 舞台裏見学や出演者と交流 新たな魅力創出
30回目を数える大道芸ワールドカップ(W杯)in静岡で、「バックヤードツアー」など大会の裏側を見学できる新たな取り組みが始まった。特別ステージの運営資金獲得や新たな魅力創出を目的に初めて実施したクラウドファンディング(CF)の返礼品として期間中毎日実施され、2日目の3日も約15人が特別な体験を楽しんだ。長年、財政面での自立が課題とされてきた同大会の実行委は「ファンと一緒に大道芸W杯を盛り上げたい」と、大会の価値向上に挑んでいる。 大会は、市の補助金と企業からの協賛金などで運営している。予算の大半は海外アーティストの招待費や会場設営費に充てられ、企画運営を担う実行委や案内係は、全員が無償のボ
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ひかりんちょさん、吉田町広報大使に インフルエンサー、出身地魅力発信「貢献したい」
吉田町は3日、シティプロモーションの一環として同町出身のインフルエンサー「ひかりんちょ」さん(20)を町広報大使第1号として任命した。 ひかりんちょさんは小学生のころから動画投稿を始め、交流サイト(SNS)の総フォロワー数は160万人に上るなど若者を中心に人気を誇る。2022年の参院選では静岡県選管の選挙啓発リーダーも務めた。幼少期から学生時代を過ごした同町の魅力を発信したいと自ら広報大使を町に打診した。今後はSNSなどで町の魅力発信を図る。 小山城まつりの会場で開かれた就任式で田村典彦町長は「変わりつつある吉田町を若い世代の方々にも発信してほしい」と述べ、委嘱状を手渡した。ひかりんちょ
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行楽シーズン 山岳遭難注意 静岡市消防局管内 例年上回るペース 「情報集め 無理せず」
秋の行楽シーズンを迎え、静岡市消防局が山岳遭難への注意を呼びかけている。管内の山岳遭難救助件数は毎年度20件前後で推移しているが、本年度は10月末時点ですでに21件と、例年を上回るペース。新型コロナウイルス禍での行動制限がなくなり、久々に登山する人の遭難事案も懸念され、同消防局の担当者は「山の情報収集や装備を万全にし、体調や体力を考えて決して無理をしないで」と訴える。 同消防局によると、2019~22年度は山岳遭難による救助事案が17~22件発生した。本年度、10月末までに発生した21件のうち、3千メートル級の山が連なる南アルプスでの救助事案が半数以上の12件を占める。 同消防局は千代田
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休止前 最後の人形三番叟 西伊豆 牛越神社 迫力の舞に観客拍手
西伊豆町宇久須の牛越神社で3日、「人形三番叟(さんばそう)」が行われた。秋祭りで披露される伝統芸能だが、地域の少子高齢化などを理由に今回で休止する。地元住民が長年にわたり継承してきた1時間以上ある舞の一部を披露した。 同神社の人形三番叟は諸説あるが、最も古い記録で江戸時代中期に奉納されたと伝わる。全長約1メートルの人形「三番」「翁(おきな)」「千歳(せんざい)」をそれぞれ3人一組で、笛や鼓などのゆっくりとしたリズムに合わせて操る。 この日は境内で、3体の人形が本堂から出てきて戻るまでの場面を上演した。人形を操る人も同じように動き、繊細ながら迫力のある舞に集まった住民からは大きな拍手が送ら
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実在?「小山評定」に脚光 「関ケ原」の行方決めた軍議 本多静大名誉教授 栃木講演で見解主張/掛川市 観光冊子に逸話紹介
徳川家康が諸大名を栃木県小山市に集め、会津の上杉景勝を討つか、上方で挙兵した石田三成を討つかを決めた「小山評定(ひょうじょう)」。掛川城主の山内一豊が家康に城の明け渡しを表明し、東海道筋の豊臣系諸大名が賛同する流れをつくった逸話で知られる軍議が、ことし再注目されている。存否を巡る近年の論争に加え、ことしは大河ドラマの放送もあり、ゆかりの小山市教育委員会は静岡大の本多隆成名誉教授(80)による講演会を開き、掛川市は観光冊子に新たに内容を盛り込んだ。 通説によると、小山評定は慶長5(1600)年7月25日、上杉討伐のため宇都宮に向かっていた豊臣系諸大名を家康が小山に呼び寄せ、今後の対応を協議
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秋の叙勲 輝く静岡県内受章者【特集】
政府は3日付で2023年秋の叙勲受章者を発表しました。静岡県内受章者の喜びの声を紹介します。 旭日中綬章(金融業功労) 中西勝則さん(静岡市) 元静岡銀行頭取 中西勝則さん ◆「利他の心」経営の原点 1976年に入行し、支店勤務や経営企画部長、頭取など多くの経験をしました。バブルやリーマン・ショックなどさまざまなことがありましたが、同僚や取引先など支えてくれた全ての方々に感謝しています。銀行業は自ら価値を生み出すのではなく、取引先が繁栄して初めて成り立つ「利他の心」が原点です。今後はガバナンスの観点から後輩たちの経営を見守るとともに、文化やスポーツなど地域の発展に貢献していきたいと
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縁起物の和菓子「藤八柿」に再注目! 家康が関ケ原の戦い勝利確信 藤枝の歴史発信好機
慶長5(1600)年の天下分け目の「関ケ原の戦い」直前に献上され、徳川家康が勝利を連想させる縁起物として喜んだ柿「藤八柿(とうはちがき)」にちなんだ藤枝市内の和菓子が今年、大河ドラマ「どうする家康」の放送を契機に再注目されている。和菓子店では売り上げが伸びていて、関係者は藤枝の歴史発信の好機と捉えている。 市郷土博物館・文学館蔵の史料「橋本家文書」などによると、家康は関ケ原の戦いに向かう途中、市内の寺で一服。農民の橋本藤八から大きな美濃柿を献上された。家康は、敵軍の中心武将の石田三成らが決戦前に詰めていた美濃の大垣城を思い浮かべて「美濃の大垣(大柿)すでにわが手にあり」と喜び、藤八に柿を「
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⚽J2清水、「エスパルスニュース」2024年1月号で廃刊へ
サッカーJリーグ2部(J2)清水エスパルスが、クラブ創生期から発行していた月刊の公式情報誌「S-PULSE NEWS(エスパルスニュース)」を2024年1月号を最後に廃刊する。 エスパルスニュースは1997年1月号から発行を開始。タブロイド判からA4判冊子へと形は変えながら、選手へのインタビューやOBコラム、下部組織の情報などを手厚く取り上げてきた。後援会員への配布のほか、書店などで販売。2021年3月号からは紙媒体での提供をやめ、デジタルブックに移行していた。 クラブは読者数の減少を廃刊の背景に挙げ、今後は公式アプリにコンテンツを集約してアプリの価値向上を図るという。
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大道芸W杯開幕 華麗な演技でおまち彩る 5日まで、静岡市内18カ所でパフォーマンス
静岡市の秋の風物詩「大道芸ワールドカップ(W杯)in静岡」(実行委員会主催、静岡新聞社・静岡放送協賛)が2日、同市で開幕した。30回目の節目となる今大会は世界8カ国から52組、総勢111人が参加し、5日までの4日間、多彩なパフォーマンスで静岡のまちを華やかに彩る。 爽やかな秋空の下、初日からメイン会場の駿府城公園(葵区)には多くの来場者が集まった。開幕の合図とともにアーティストが登場し、ダイナミックなアクロバットやバランス芸などの演技を披露すると、観客から大きな歓声や拍手が湧き起こった。 期間中は午前11時から午後8時まで、国内外のアーティストがサテライト会場を含む18カ所でパフォーマン
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木片からつながる無限の善 彫刻家・高須英輔さん(熱海市)【表現者たち】
木材を分割し、それをさらに分割し、さらにまた分割し―。繰り返しの作業の中で生まれた大小の木片をグラデーション状に積み上げた「蘇生組積[そせいそせき]」は、彫刻家高須英輔さん(77)=熱海市=が1980年代から取り組む代表的なシリーズ作品だ。 「一つの善が二つの善に。それが無限に広がって限りなく善にあふれた世界になってほしい」 武蔵野美術大で油絵を学び「親分子分の関係」と話す彫刻家井上武吉さん(30~97年)のアシスタントを経て30歳でデザイナーとして独立。自らの作品制作も続け、彫刻を中心に表現を模索した。 「蘇生組積」のアイデアは、東京・神楽坂にある陶器店の内装デザインの依頼を受けた中
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労働力確保、組合発足へ 島田・川根地区 特定地域づくり制度活用
過疎地での人手不足解消を目指し、国が2020年に制定した「特定地域づくり事業協同組合制度」を活用した静岡県内初の組織が、島田市川根地区で年内に発足する。地元企業が出資してつくる組織「茶のまち川根事業協同組合」が、20~30代の移住者を県内外から募集・雇用し、24年度から季節や繁忙期に応じ、企業間で労働力として共有する。 県中小企業団体中央会が一昨年に同地区で開いた制度周知の懇談会を契機に、組合発足に向けた準備が進んでいた。 組合は林業や茶業、電気工事業など10社で構成し、県と自治体の財政支援を受けて移住者を雇用する。事業者は労働力を必要とする時期にのみ得ることで人件費を削減し、移住者は複
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中国人宿泊者3割超に 静岡県内8月、団体旅行解禁追い風 コロナ前水準には遠く
8月に県内のホテルや旅館に泊まった中国人は延べ2万5170人で、新型コロナウイルス感染拡大後、初めて外国人全体の3割を超えたことが2日までに分かった。日本への団体旅行解禁が追い風になったとみられ、宿泊者数は解禁前の7月から35・6%増えた。ただ、コロナ禍前の2019年8月(15万3490人)比では16・4%にとどまる。今後も持ち直しの動きは続くとみられるが、東京電力福島第1原発の処理水放出や中国の経済減速の影響で本格回復には時間がかかる可能性もある。 観光庁がまとめた8月の宿泊旅行統計調査(速報値)によると、県内の外国人宿泊者数は9万3870人だった。前年同月から6倍に増え、中国の伸びが
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⚽J3沼津 グルメリーグ屈指、5日ホーム戦で縁日「アスルキッチン」
サッカーJリーグ3部アスルクラロ沼津のスタジアムグルメ「アスルキッチン」が“J3トップクラス”として注目されている。ホーム戦では、沼津市内や県東部地域を中心に約15店舗が出店し、ホルモン丼や三島産の紅はるかを使った大学芋など、多様な屋台が会場の愛鷹広域公園(沼津市)に並ぶ。クラブの担当者によると「店数やレパートリーなど、リーグ屈指のレベル」という。 10月22日の松本山雅FCとの対戦前には、各店舗に長打の列ができた。X(旧ツイッター)でサッカー関連のイラストなどを投稿し人気を集める漫画家の千田純生さん(42)は10月上旬の試合観戦時、静岡おでんなどを味わった。「J1