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テーマ : 芸能・音楽・舞台

井上芳雄 ギリシャ悲劇初挑戦 男女の愛 今と変わらない

 ミュージカルの世界で華々しく活躍する俳優井上芳雄が、上演中の舞台「メディア/イアソン」のイアソン役で、初めてギリシャ悲劇に挑戦している。「設定は大昔の神話ですが、そこで描かれている男女の愛は今と変わらない。(時代を超えて)皆を引き付けるテーマだと感じました」と語り、意欲を燃やす。

「今後は演じるだけでなく、場をつくったり誰かと誰かをつなげたりして、作品づくりに関わりたい」と話す井上芳雄
「今後は演じるだけでなく、場をつくったり誰かと誰かをつなげたりして、作品づくりに関わりたい」と話す井上芳雄
舞台「メディア/イアソン」のビジュアル画像(宣伝美術・秋澤一彰、宣伝写真・山崎伸康)
舞台「メディア/イアソン」のビジュアル画像(宣伝美術・秋澤一彰、宣伝写真・山崎伸康)
「今後は演じるだけでなく、場をつくったり誰かと誰かをつなげたりして、作品づくりに関わりたい」と話す井上芳雄
舞台「メディア/イアソン」のビジュアル画像(宣伝美術・秋澤一彰、宣伝写真・山崎伸康)


 ギリシャ悲劇の最高傑作の一つ、「メディア」は、夫イアソンの裏切りを知った王女メディアが実子を殺す復讐[ふくしゅう]劇。本作では、若き日の2人の出会いと愛情に満ちた“前日譚[たん]”を新たに加え、悲惨な結末を迎えるまでを、3人の子どもたちの視点を通して描写する。
 メディア役は南沢奈央が務め、演出は気鋭の森新太郎が手がける。
 その森から前半部分について「ロミオとジュリエットのようにしたい」と言われたといい、「そうすることで、見る人は後半、よりやるせない気持ちになるんじゃないかなと思いますね」と推察する。
 本作は、井上が主戦場とするミュージカルではないが「できるだけ、やったことのないジャンルをやってみたいという気持ちがあります。自分にできるかは二の次」と笑顔を浮かべる。
 演劇界に入って四半世紀ほどたつが、きっかけは小学4年生の時に見た劇団四季の「キャッツ」だった。以降、ミュージカル俳優を志し、見事に夢をかなえた。「普段は喜怒哀楽が激しい方ではないけれど、ミュージカルは感情を出せるところに引かれたのかな」
 その上で、好きなことと、それをやれるようになることは別とも話す。「子どもたちに『夢は絶対にかなう』と無責任に言えない。でも何かのために、誰かのためにといった目的を持つことが大事で、それが原動力になる」。そんな思いを後進に伝えていきたいという。

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