CADILLAC(静岡出身)6年ぶりアルバム あせない音 深まる信頼
静岡市出身のロックバンド「CADILLAC」が6年ぶりのアルバム「3MOBILES」をリリースした。結成から40年超、生演奏による温かみのあるサウンドを意識し続け、オリジナルメンバー3人が時代を超えたグッドメロディーを紡ぎ出している。
新作はベース、リードボーカルの米森正樹を中心に約3年かけて完成させた。王道のロックンロールを武骨に聴かせる「太陽ツイスト」から、相次いで亡くなった米森の両親にささげた「ラストダンス」まで、幅広い11曲を収録した。
CADILLACの結成は1982年。「コンテスト荒らし」と恐れられるほど活躍し、86年にシングル「悲しきラジオ・ステーション」でメジャーデビューした。音楽番組への出演やタイアップが相次ぎ、4年間のメジャー活動でアルバム5枚を世に送り出した。
活動休止を乗り越え共に活動するギターの山梨智昭、ドラムの小長井俊昌との関係について米森は「不器用な3人」と表現。「お互いがかけがえのない存在。この3人で出す音に意味がある」と全幅の信頼を寄せる。
「太陽ツイスト」と「ラストダンス」のカップリングによるアナログレコードもリリースした。コンピューターで作られた最近の音楽に対し、「音の“粒”が聞こえてくる」と、生の楽器で演奏するプライドをのぞかせる。
アルバムやレコードは公式サイト(「キャディラック バンド」で検索)、静岡市葵区のピンパーズパラダイスで購入できる。
(教育文化部・名倉佐記)