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テーマ : 芸能・音楽・舞台

「RED SHOES/レッド・シューズ」 バレエ少女 失意の時を越え

 「RED SHOES/レッド・シューズ」は仲良しの姉を不慮の事故で失ったバレリーナが、喪失感と失意から立ち直るまでの青春物語。名作映画「赤い靴」(1948年)をモチーフにした、久々の本格的バレエ映画。華麗なバレエ場面の連続に陶然とさせられる。

「RED SHOES/レッド・シューズ」
「RED SHOES/レッド・シューズ」

 姉と共にバレエの有名校に通うサム(ジュリエット・ドハーティ)。自らがプリマの演目「赤い靴」の公演の間際に、姉が交通事故で急死。精神的なダメージを受け、踊れなくなってしまう。
 自堕落な暮らしを送り始めたサムは万引きをし、かつてのバレエ学校で清掃員として奉仕活動をすることに。そこで厳しい師である校長のハーロウ(キャロリン・ボック)やかつてのライバル、ダンサー仲間らと再会。次第にサムのバレエへの情熱がよみがえり、心は激しく揺れ動く-。
 登場する若手俳優たちは、ほとんどが国際コンクールで実績を積んだ踊り手でもある。主役のドハーティは米国最大級のバレエコンクールで金賞を受賞。ライバル役のプリムローズ・カーンは、ローザンヌ国際バレエコンクールにわずか15歳で出場した。主人公のダンスパートナーを演じるジョエル・バークもローザンヌの出場経験を持つ。
 監督は、ドキュメンタリーから劇映画初進出のジェシー・エイハーンと、その母であるジョアンヌ・サミュエル。バレエという「芸の道」の厳しさをリアルに描くと共に、十代の少女たちの友情をテーマに持ち込んだ。
 バレエの核とも言うべきクラシック音楽の魅力もたっぷり。そこに織り込まれた、現代的なポップスサウンドの配分も絶妙だ。

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